侑えのき (あつむ えのき)
作風概説
直線と、白と黒だけの極端な切れ味の抽象性が高い絵。
極度に生気がない、輪郭と大きくほぼ黒に塗りつぶしただけの目。何か本質だけを、数式だけをえぐりだして突きつけるような感じ。
単純な藁人形のような感じなのに、アクションシーンの迫力は凄まじい。
代表作
2013「カケラ」
警察が何かを調べている。「これから警察いくんでしょう?なに話すの?」と話しかけられる、怯えた女の子…
高校で、三人目の連続殺人?でも目撃者は全員黙秘。そして「色も形も知られていない、人の心を操れるカケラ」の都市伝説。
連続殺人とカケラのことを話す住崎さんと正久くん。
進くんが関係している、目撃者にかならず話しかけて、それ以来目撃者は何も話さない、と。
それから、進くんは正久くんに、奇妙なことを語りかける。
「友だちがこまってたら助けてあげそう」(進)
「結果よければぜんぶよしってとこあるから わりと無茶なことするかな」(正久)
「正久くんは単純だなあ もし その結果が よくなかったらどうするの?」(進)
そして屋上に呼び出された住崎さんに、進くんが見せたのは…
恐ろしく突き放したタッチで、心のとてつもなく深いところをえぐり、強烈などんでん返しを叩きつける戦慄のホラー。
今までの実績、現在の地位
「スーパーノヴァ賞」で単行本からデビュー。
個人的な感じ、思い出
作風自体、そして最後のどんでん返し、すべてにひたすら圧倒された。
次に何に挑戦するのか、どうか守りに入らず、絶対に無理だと誰もがあざ笑うほどの無茶に飛び込んで欲しい。
なんであろうとできる実力は、間違いなくある。