星野リリィ (ほしの りりい)
作風概説
一見柔らかな絹のようでいて、触れれば溶け割れたガラスの硬さと鋭さに思わず手を引っ込め、そしてぬめるような曲面も混じる。
恐ろしく突き放した感じだが、ギャグの切れはある。
妙にがちっとした輪郭の強さ…そう、鳥山明のイラストの批評にあった、実際にこの大きさのロボットを人間の目で見れば端のほうはゆがみ、空気の揺らぎでもゆがむだろうが、それが一切なくくっきりしている、といった感じがある。
代表作
2013〜「きぐるみ防衛隊」
素敵な会長にあこがれるはっかちゃん、でもいつも一組ののばらちゃんに邪魔されている。そんなはっかちゃんに目を留める会長…
ある日、帰るとカギが開けっ放しで、妙に動きの鋭い、なんともいえない着ぐるみがいた。
板に字を書いて会話するそれは「いやこういう生き物で」と…ジンジャー、という名らしい。
学校から、新しいカリキュラムの実験としてずっと家にいるとか。
で、翌日ジンジャーと一緒に学校に行ったら、そんな着ぐるみがもう二体。
そこにはのばらちゃんもいて…さらに会長が来て、「この世界を守ることが真の目的」とかぶっ飛んだことを言い出し、それでも「会長ステキ」というはっかちゃんにジンジャーが激しくツッコミを入れ…
で、いきなり音楽用黒板の上段が動くと、ボンデージというか妙なお姉さんが襲ってくる…
ガーディアンズ、って何をどうするの?妙なボケ感じと圧倒的な迫力が同居する、とても鋭い新連載。
今までの実績、現在の地位
他誌で長年大活躍。以前から噂があったが、2013年本誌連載。
個人的な感じ、思い出
なんともいえない奇妙な味の外国の菓子を食べたような、なんとも言いようがない。
これからじっくり噛んで、飲んで、もう一口食べて…それからのこと。