天木里香(あまぎ りか)
双田真実から改名

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作風概説

厚ぼったい唇が印象的な濃く色気の強いシリアス絵と、漫☆画太郎さえ連想させる激しい目の輝きなど過激な絵、そして意味不明の江戸時代の人間がモブに、パンダが畑を耕していてさらに古い少女マンガをデフォルメしたキャラ・・・かなり(多分いい意味で)イカレタギャグ。

少女マンガの構造を根底に持ちつつ、とんでもないギャグを展開するため笑えて仕方がない。

そのくせ自転車、背景などの「物」や激しい動きの構図などはとてもうまくリアル。


代表作

2000「恋してボワン」
 三つ編みそばかす、名前も斉藤ヨネ子と目立たない彼女・・・到底サッカー部のエース、東条晴彦先輩には届かない。魔法でも使って、マリー=アントワネットのような絶世の美女にならない限り(ここで、明らかに「ベルばら」のマリーを・・・町人髷の旦那方がべっぴんさんだ、と追いかけているイメージ)。そこでパンダの子供が川に落ち、その母親に助けてと川に突き落とされて何とか助けて、お礼に魔法の笹をもらう。それを食べたら、服ごと美人に!
 東条先輩にナンパされ、彼女がいたことにショックを受けたが、東条先輩は彼女と別れてまで熱く、名前を聞かれて、つい「シャルロット」と名乗ってしまう変身後のヨネ子を求めてきた。がくがくするほどの爆裂ギャグ。

2001「マイナスくん」
 圭介くんに告白し、めでたく両思いに!初めの一ページだけはまともな少女マンガだが、次の瞬間なぜか裸のシルエットでバレエを踊って喜びを表現し、そして何かの気配に彼のネクタイを引きずって昇降口に。そこに傘を持ってきてくれたのはなんとヤギ。
 その調子であらすじを解説すると正気を疑われかねない爆裂ギャグ。デビュー作の衝撃がある分、プレッシャーがあったと思うが期待以上にふっ飛ばしてくれた。

2002「リメンバー」
 自転車で転んで土手に落ちた吉田良子ちゃんは記憶喪失。助けてくれた腐れ縁の幼なじみ、瀬尾太一くんのことも思い出せず・・・自分が普通の子だということを拒否し、「綾小路奈多利」などのすごい名前で日本の外交官とフランスのビジュアルクイーンのハーフで百九十七ヶ国語がペラペラ、など妄想性人格障害としか言いようがないめちゃくちゃな妄想に浸ってしまっている。
 そして必死で吉田の魔の手から逃げるが、ポケットにあった幼稚園児が作ったような熊のマスコットを見てしまってふと、放課後の教室で瀬尾とからかわれて「消えてなくなっちゃえばいいのに―!!と叫んでそのマスコットをぶつけられた事を思い出してしまう。そして・・・二転三転し、随所に理不尽非常識な双田ワールドをちりばめつつとてつもなく少女マンガな展開にしてくれた快作。


今までの実績、現在の地位

 デビューしたばかりだが、かなり人気、実力はある。
 本誌に読み切りで登場。


個人的な感じ、思い出

 弾けまくりのギャグにくらくらしている。これからも丸くならないでもっと爆発して欲しい。
 このペースの連載は怖い気もするが…

 魔女っ子や怪盗、普通ならホラーになるようなベースなど、設定にもっとひねりがあってもよさそう。
 連載で続けられるギャグを模索して欲しい。