かえで

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作風概説

なんとなく非常に短く鋭いアメリカ映画のような、迫力とスピード感にあふれたタッチ。美女もしっかりこなす。

なんだかアメリカンな雰囲気のおっさんなど、微妙に妙な登場人物をしっかり描く。
男の表情がとても豊か。
逆にヒロインにとんでもない変顔をさせたりもする。

強烈にサウンドトラックが響いている感じがする。不良のところではハイスピードのギター、美女のところではマラカスとシンセサイザー…

(前)一見すると生気に乏しい、頬紅がかなり強いタッチ。黒がかなりはっきりして輪郭が強い。
なんだか黒塗りの刃物のような印象。

指先が丁寧で動きが強く、無駄な筆を使わない。
ピアスの使い分けなど細部も丁寧。スイーツの画力は際立っている。
崩したギャグ顔、興奮したブスのモブなどさまざまなことを描き分ける。

めちゃくちゃだが話の組み立ては丁寧な正統派。冒頭から計算しぬいた展開の妙。


代表作

2018「スイーツの束縛」
 スイーツを食べている時が幸せ、なのにいきなり店から引きずり出された和葉ちゃん。
 彼女の家は菓子店で、その新しく入ったパティシエをめざしている葛原響氏が「オレの女にしてやるよ」と…喫茶店から引きずり出したのも、「オレ以外のヤツがつくったスイーツ食ってんじゃねーよ」というとんでもない理由。
 めちゃくちゃだが味はいい。

2019「ほっとけねえよ、お嬢さま」
 チビ色白女顔、それで絡まれるからこそケンカは強い麻生トモヤくん。
 不良を極めるため、なぜかセレブの家の執事に…裏社会につながりがあるその家を、のしあがる踏み台にするため。
 ある日、その家の娘の美愛ちゃん(絶対彼氏に騙されている)を護衛して外出するが、次々と変なのが寄ってきては撃退される。
 そしてあまりにバカなので思い通りにならない…
 さらに泣いている彼女を目にしてしまったトモヤくんは女装して夜の街に出て、彼氏をだまして…そこで彼女が飛んできた。


今までの実績、現在の地位

しっかり本誌に出てきてくれた。


個人的な感じ、思い出

デビュー作の完成度の高さ、最初から銃をぶっ放すような大胆さにはあきれかえった。

実力も確かだとわかるが、完成度が高すぎる気がする…が、とんでもない方向に化けるかもしれないとも思える。

一度、想像を絶する原作で書いてみてほしい。ランダムに選んだとんでもないジャンルのものとか。