なかよし1999年はるやすみランド
やっと待ちに待った増刊が発売されました。昼だったのに店には一冊しかありませんでした・・・あっという間に売り切れたのかそれとも・・・考えないでおきましょう。
今回の増刊、ある意味、二つの流れに分裂している印象があります。前半の・・新井葉月先生を初めとする正統派と、後半の桜井明子先生を初めとする・・・非常に鋭く硬質な抽象画の要素をもつ絵で、ギャグ気味に激しい感情表現を行う現代的なタイプの作品に・・・。何となくこれからのなかよしの行き先を暗示しているような気もします。それ以前に、はっきり言ってこれ、全体に暗いです!
「だあ!*3番外編」ちょっと外したかもしれません。自由と命・・・どちらを選びましょうか。
「スマイルでいこう番外編」うん、これなら腰を痛める心配が無いです。うかつな運動は後で腰に爆弾を作りますから注意しなければいけないですね。重力、さえなければ・・・本当にここまで物理学者が悩むことはなかったでしょう。極端に小さいし、引力だけですし、強引に量子化すると異常項やら矛盾やら負の確率やらいろいろでてきますし・・・。たれたれたぬきには笑えました。
「スーパードールリカちゃん番外編」延長のようでほっとしました。今回のちびちゃんたちはまた一段と可愛いですね。この新コスチューム、いいかも。
「Bーウオンテッド番外編」素直ですね。
「COOL!番外編」かなりの迫力です。濃い。この家と車を背景にしたでかい態度、これも圧倒されますね・・・。
「Real Love in 13」これはこれで、独立しても楽しめるような気がします。でもこの倉本ちゃん、かわいいです!結構端から見るとあつあつなのがいいですね。この出会いも絶妙。そこで初めて・・・わかったから、わかってたけど・・・切ないですね。これはどう償えばいいのか・・・。
「恋愛向上委員会ジューシーフルーツ」大人数は怖い、分かってみたかったものです。この状況で「二人きりに・・・してくれないか」と言える男子はいないでしょうね。男にとっては、相手の女の子は・・・自分では言えないぐらいに思い詰めている、そこまでは分かってやれないものでしょうか。T.M.さん・・・犯罪です。完全に暴行罪及び強制猥褻罪です。まあ止めませんが。
「呪って・あっこちゃん」確かにこれ、豚汁とは思えませんね。しかし日溜くん、外道ですね・・・。全部死ぬまで食うべきです。
「ムーぽん」・・・こういうことがないように、森や山にいくときには天候に関わらず最低でも三日は生き延びられる装備を持っていましょう。とりあえず必要なのは水を確保するための浄水剤とカタディン浄水機(指定)、救急用の包帯や消毒薬、下痢止め等の薬、火を起こすためのライターとマッチその他に蝋燭、新聞紙一日分、塩と小麦粉又はそば粉一袋、湯が沸かせる金属性カップ、セーター等防寒用の衣類、タオルや靴下の予備、そしてビクトリノックスのソルジャーかラックサック(ウエンガーのソルジャーかウエンガーグリップでも可)、信号用の手鏡(3が国際的な救助要請記号。他にもたき火で三角形を作るのも飛行機やヘリに対する信号として有効)、アークスリーキット(飲料水三日分と三日分の携帯食料、ビニールにアルミを蒸着させた簡易毛布がセットになっている)等が本当に最低限ですね。
「やまねこ座は一等星」読み切りは久しぶりです。やっぱりすごい!本当に立川生の男の子って最高にかっこいいです!ぼけてて楽しくて。この後輩からかい役三人組も見ていて楽しいです。トイレットペーパーで思い出しましたが、中学校の体育祭のときに学校のトイレットペーパーを投げたクラスがいましたっけ。なんかわやくちゃになっているのが天女の羽衣みたいでした。もう、再会のときのぱあっで気持ちははっきりしちゃっているのに、これだから両片思いは見ていてたまらないです。このちょっかいは始めて見ました。わざと目撃させて、という・・・トラブルになるに決まっていますね。
「サクラチル」これ、結構怖かったです。いきなりこれはびびりますよ。恋愛の基本がストーカー、これは僕も分かっていたのですが、ストーカー行為で傷ついた女性の手記やその他の出版物を見ると、一方的な断罪しかなくて・・・確かに悪質なものもありますが、それ全部否定したらストーカーになりたくないから恋はしない、となってしまいかねませんもの。ストーカーでない恋は一体どんなものなのでしょうか。しかしこの、眼鏡を取ったら目が小さい、とは・・・。今まで誰もやっていませんね。とある国の西海岸限定のファッション、これもいいような。もうこのデートの会話も・・・まあ、からかったとしか思えないでしょうね。
「桜時間」この、非常に強い感じは印象に残ります。始め僕、犬の死体だと思っていました。「篠原が好きだ だから篠原がつらそうなのはイヤだ!」これはストレートで、しかも的確です。この言葉を直接言われてはどうにもならないでしょう。
「春のアルバム」今回はすごく暖かい雰囲気です。絵もきれいになっていますし。初めから受験の緊迫感、それで一気に引き込まれました。僕も高校受験時代、かなり無謀な選択をしました。好きな娘が転校する時のパーティで彼女に笑われたほど。でも・・・まさかその上の、半ば冗談で受けたところに受かったとは・・。意地もありましたが、上を見るとそれだけ努力できます。目標は高いほうがいい!こういう再会も一つの手かも知れませんね。このジンクスが禁句なのは分かります。もうその話はよせ、という突っ込みが笑えました。この笑顔の明るさは、今のなかよしには貴重かも知れません。画面の感じの黒さも克服できていますし。こう言ったリーダーの交代、これは普通難しいものです。これができるかできないかが・・・日露戦争では出来て勝利し、太平洋戦争では出来なくて敗北しました。この風のトラブル、受験の圧迫感を上手く描いています。マフラーを借りるとき握った手、好きな人がいないと言われてのさりげない表情、上手く能勢君の気持ちのほうの伏線が張ってあります。どんどん強くなっていく所や不安の描写、友達との気持ち・・・いろいろと、結構すごい作品かも。僕もアルバム委員、なっておけばよかったかも・・・転校した好きな娘の写真、アルバムには結局一枚もないから・・・。
「予感の春」これは・・・大きな脱皮です。絵ではなく、雰囲気で・・・ここまで圧倒的な緊迫感と、それを抜けた後の暖かさを描けるとは思っていませんでした。もう初めの表情から胸に突き刺さるようです。それでいて、だんだんと雰囲気がぽかぽかし出して・・・。「ヤなことばっか見つけるのが得意」この言葉はものすごく重いです。学校の探検で、改めて思い出すといろいろあるものです。何か切なくなってきました。いっぱい思い出ができるといいですね。
「メルティングポイント」初めから強烈!直接想いが伝わってくる言葉です。どきどきします。この関係がたまりません。男子校でも平気、これも笑えますね。軽い会話なのに、空気が切なくて・・・。理奈先生の結婚相手、ずっと指輪を持ち歩いていたのでしょうか。小野田くんの気持ちのほうも、痛いほど伝わってきます。それ想像したとき、突っ伏して泣きだしそうになりましたもの。最後に胸に飛び込む瞬間、痛かった分一気に幸せになれました。
「おジャ魔女どれみ」これなら心配ありませんね。顔を選んでだっこしてもらう、これはどちらかと言うと安全のための本能があると言い換えてもいい気がします。しっかりした子です。
「ひだまりデート」(たんぽぽデート)落語の頭山を思い出しました。(ザリガニサイクリング)この男は・・・。
「トワイライト・コネクション」結局連載張っているのはこれだけですね。今回はいじめがテーマで・・・重大性の割には少ないのは、やはり重過ぎて簡単には扱えないからでしょうか。やはりマンガでも、見ていて辛いです。人を壊すことの喜びは端から見ていてこれほど苦しいことはないですから・・・本人達にとっては最高の楽しみでも。人の、全てを・・・モバイルも、全てを壊す事でしか自分を確認できない、なんて悲しいのでしょうか。だから感情を切り捨てるのも分かるのです。どちらも真実、この涙は・・・美しかったです。僕には信じられる。でも、どんなに個人が強くなっても、いじめには勝てない現実も分かっています。
「バタフライ幻想曲」今まで抵抗があった暗さが弱まり、その代わりにシャンデリアを絹を透かして見るような暖かい光が画面を満たしているようです。可愛らしさに一種の華やかさまで加わったようですね。昔のタイムカプセル、僕は記憶が無いですが・・・何を描いたのでしょうか。こうして、昔の気持ちまで否定しなければならないほど、この頃の羞恥と言いますか、知られたくないという恐れの気持ち、強いものなのですね。でも子供の頃には体いっぱいで好きということができる・・・。言えないのも大人になったから、そしてもう少し大人になれば・・・言える勇気もついてくるものなのでしょうか。大人になると感情を表に出さなくなりますね。この頃気持ちがばれたくなかったのは、からかわれるのが怖いから、そして万一駄目だったときに相手を永遠に失うのが怖いから・・・。感情を押し殺すのが大人の賢さだとしたら、悲しいです。最後、やっと素直に・・・思わず笑みがこぼれました。
「True Blue」まさかこの手で来るとは・・・いつ気がつきましたか?カメラをもって「ま いっか」のところでですか?僕は電話で食い違いがでるまで気付きませんでした。「ピストルとライフルで実弾撃てる」うらやましい、いや留学したら絶対・・・いつの間にかナイフメーカー設立してたりして。これはM16ファミリー、それ以上は分かりません。クールでかっこいいが愛想悪くて何考えてんのか分からない、これも何だか分かります。尚の彼女の嫉妬も見ていて可愛いです。罰としてTシャツ脱がして、これは笑えました。
「いばら姫のユウウツ」そういえば・・・昔間違えたかも、学年の境界は4/1と4/2だった気がします。初めのところが上手いです。つぼみでずっとたとえていくやり方も・・・そしてこれ、もしかしたら新井葉月先生の作品の初キスではないでしょうか?
「星降る夜には」これの緊迫感のある感じ、すごく印象的です。強い悲しみが画面全体から伝わってきます。頼ろうとして見捨てられた辛さ、あえて手を貸さない思いやり、その擦れ違いが・・・。強さ、・・・・・・・・・・・・・。どうすれば前を見ることができるのか・・・。そして前を向いていればつなぐ、支える手、少しずつでいいと頬に添えられた手、みんな・・・切ないぐらいに暖かい、それでいて画面じゃない、心の奥底から光と熱が湧き出てきます。
「恋スルストロベリー」理解不能・・・明るくて結構きれいな絵なのに、表現が激し過ぎて。そう言った面のほうが増強されているような。でもかわいさもあります。
「2回目のファースト・キス」前作は海野つなみ先生を盗んだようなタッチでしたが、今回はしっかりとオリジナルに戻しています。でもその模倣で大きく成長していますね。表現がかなり激しくなり、抽象性が高くなってきた感じです。でもこれ、祐太くんかわいそうです。
「199@」これ、絵がきれいだから油断していましたが、強烈な抽象派!でも人をあんまり代償にしないほうが・・・無断では。知っててわざと代償にされる、というパターンもありますけど。でもそれで「じらして2週間」は・・・。
「ファミリーZoo」これは結構可愛いです。でもひどい猿・・・。
「マリジュン」これは・・・いつか気付くのでしょうか。僕はてっきり、これから香港映画が始まるとわくわくしていました。さあ麻薬組織、謎の老師、そして秘伝の拳法が炸裂してバスからバス、飛行機から飛行機と飛び移って・・・。まあ幸せだからいいですね。
「クリーナーズ!」これには混乱しました。これが本性だったのか、と打ちのめされるような感じです。
「ラブラブひなこ!」これにも僕の脳みそ、ついていけなかったです。結局後半、ものすごい疲労感がありました。「愛のレッスン 押し倒す90・58・89」幼年少女誌でいいのでしょうか・・・。でも重かったです、勉強は意味が無いという問い掛けが。遊びなんかじゃない、それも・・・。みんなまで答案用紙を破いて、僕は知りませんよ・・・。もしかしてこのタイトル・・・。