なかよし2000年1月号感想

今日、家人が遅くまで起きていたので、なかよしを買ったのが五時ごろなんです!時間がない・・・。

嬉しいのはホームページ開設の知らせ!増刊は・・・やっぱりベテラン中心で新人、若手作家が極端に少なかったのが残念ですが、野村あきこ先生の復活とフクシマハルカ先生のカラーが特に嬉しい知らせです。

新人賞も収穫のようです。はつらつとした感じが、わずかなカットから伝わってきます。

「だあ!だあ!だあ!」なるほど、裸にもこんな使い方があったのを忘れていました。上手く使うと全然いやらしくない、かえって隠したのがマイナスになるくらいにきれいな表現にできますね。そして今回の、ほとんどいじめに近いような。でも本当に、大人には子供の要求を理解するのは難しいです。この間、たまたま図書館で小さい子に遊んでもらったことがあるので、そのややこしさはかなり身にしみて・・・。時代小説の棚に座り込んでひたすら「そっち」「あれ」を繰り返し、表紙の絵を見ては「怖いね」とかいうだけ、それも何度も何度も同じ本を手にとって・・・その、手にもっている山田風太郎「魔界転生」とかは子供の読む本ではない、と言いそうになって困りました。赤ちゃんが徹底してくっつけ役というのもおもしろいですね。こんな時には子供を最優先するのが筋だと思いますけど・・・。そしてこの、パパとママのはずがない、この言葉がどれほど赤ちゃんにとって深い傷になるかは・・・この程度ですんでよかったと思います。そして、夫婦喧嘩がどれだけ子供を傷付けているか、こうして示されるのも・・・全国の読者の御両親にとっては耳が痛いと思います。

「恋愛向上委員会ジューシーフルーツ」毎回何か、苦しいエピソードがある・・・見ていて辛いです。

「けん・けん・ぱっ!」不思議な魅力に磨きがかかったような。でも結局・・・まあ、そのギャップが面白いのですが。

「ぜんまいじかけのティナ」つい魔女裁判を思い出してしまう・・・。人間の本能でしょうか。どうすればいいかわからないって、とりあえず心肺蘇生法を試してみるくらいの事はせんかい、ってそんなシーンじゃないですが。異端者に対する恐怖感、だから同じになって欲しいという善意・・・辛いです。かえる姫の示した、微妙な恐怖がすごく気になります。そして、ネジは生まれながらにあるのではなく、生まれてすぐもらうものである事がわかって・・・これも深いです。幼児洗礼のようなものでしょうか?また、自然の木や草にもあるのでしょうか?もしかしたら人間の支配下にあるものだけ?ここがかなり大きな問題だと思います。シャマの魔法もとても面白いです。一種のダウジングでしょうか?泣き出すとこなんて可愛い!そしてこの言葉も・・・「そのものにとってのネジ」、ということは今のままでは生命が維持できないとか?ネジが心臓の代りのようですから。そして「この島の未来を動かす者」・・・一体なぜ?

「ワーキング娘。」読み通り、いやそれ以上に強烈な展開!楽しいです。このピストル、しっかり資料を当たっています。扉がグロック(ナンバーは分りません)、作中で使われているのは・・・メイドインジャパンとなっていますが、多分M1911、通称コルトガバメントでしょう。華月のさりげない活躍も素敵です!なんか執事の理想像的なキャラかも。キース(魔術士オーフェンはぐれ旅無謀編)並みの万能性に外見と内面のギャップがすごいです!そして客は上手く楽しませる、この最後まで続くプロ根性も大した物です。あ、早紀ちゃんって何に対しても徹底的にプロ意識を持って取り組むから、だから成功するのか・・・。こんなことをしたのも、結局は介添人の任務を全うするために。

「うるきゅー」はげしいバトルです・・・楽しいですが。そしてこのコスプレ、一瞬呆然としました。オタクのハートって、当然ですよ・・・。

「おジャ魔女どれみ」延長のようで・・・それだけ人気があるのでしょう。それにしても、禁断の魔術を使って・・・どれだけ危険なのか分ってやっているのでしょうか・・・。絶対分ってませんね。

「カードキャプターさくら」すごいアクションシーン!でも、今回解けたの謎はまず分っていた事、さくらちゃんが全てのカードを自分のカードに変える事がエリオルの目標だった・・・それだけ。いくつもの伏線が放置されています。小狼君もすっかりヒーローになっています。ま、報酬は過分にいただいていますけど。この為なら、男の子という生き物は本気で死んでもいいと常々思っているのです。

「B-ウオンテッド」伏線が入り交じっています。これを読み解くのは無理でしょう・・・。この表面的な紳士と極悪非道の酷薄さ、このギャップが胸を刺すようです。この飛び降りるのは単純な事・・・足首を細くて頑丈なワイヤーで結わえておき、そのまますぐ下の、窓を開けておいた部屋に飛び込んだのでしょう。お子様が真似してはいけない事ですが。鈴ちゃんもすごいキャラクターです・・・いきなり「キスしたい人」・・・・・・・・。ただでさえややこしい三角関係に、考えるだけでも恐ろしい事にBも加わって、それに多角関係のパターン上最低でも女性が一人加わりますから・・・五角関係ですか。

「トップオブザワールドな人たち」こう来ましたか・・・胸が痛くなります。でもこんな時に、一人一人のカッコよさが最高に出ています。あえて火事の責任を責めず、前進を考える・・・かっくいいです。

「電脳少女Mink」マッドサイエンティスト&鋭いくっつけ役、叶花・・・いい、すごくいい。この機能がどう働くか、それも楽しみです。本当に先輩、鈍いといいますか何と言いますか・・・立川恵だなとしか言いようがないです・・・。でも、この「あわてて転ぶなよ」半ば分っていると思います。本能で、魂の色は。

「ほしいのはひとつだけ」これを恐れていたのです。「Dunk Like Lightning」を書いているときに・・・。パターン上、哲太を車椅子にする事も十分考えられましたから。そうなったら「Dunk Like Lightning」の話の中、高校で、スーパールーキーとして活躍させる事はかなり間抜けになるので。まあ、一生バスケができない傷かどうかは・・・冬コミには間に合わない・・・ええい、もうこうなったら「リハビリで復帰&古傷が痛む」!これでいいです、よね(高瀬先生御本人がもしご覧になっていたら・・・本当に申し訳ありません)。この、哲太の一途さ、想いの強さ・・・見ていてまぶしいくらいです。こんなにも強く、人を想うことができる、これがこの話の一番魅力的な所でしょう。沈黙という答えに、拳で答える、それに対して自分が罪をかぶる事で・・・こんな会話ってありでしょうか・・・。所詮対等になれないのが哀しいです。例えば拳でか、またはバスケででも正面から取り合えば納得できるかもしれないですが、教師と生徒ではそれも許されないですし。

「ゴーストハント」こういう事とは・・・。宗教画で、死を忘れないために骸骨を描き添える事が多いと聞いた覚えがあるので、この骸骨も彫刻の一部だと思っていました。物分かりが悪いリンさんに説明するナル、これも笑えるシーンです。この、目線の上という発想は気付きませんでした。「おじちゃん」扱いされたぼーさんも・・・です。そして、リンさんの受難は続くというのも笑えました。とんでもない弱みを握られましたね。この哀しい夢、ちゃんと浄化されるといいのですが・・・。

来月号は桜井明子先生&恵月ひまわり先生のW新連載、なんだかこれからのなかよしの路線を暗示しているようです。さあて、どうなることやら。

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