なかよし2005年4月号感想
やはり高上優里子先生、ゆみみ先生の単行本は最高に嬉しかったです。
本誌はそれから見ると思いがけない方向に進んでいるようですが、この「きららプリンセス」はどんな作品になるでしょう。
また、発表された新姉妹誌の「ChuVGirl」がどんな雑誌になるか…いいシナリオとしてはそちらで新人作家がどんどん活躍、成長し、ベテラン陣がふさわしい第二の開花の場を得、また今の増刊にあるエロ要素がそっちにいって「ラブリー」は純粋で感動的な話がメインになるというものがありますが、「Amie」のことをどうしても考えてしまいます。
名探偵夢水清志郎事件ノート(えぬえけい/はやみねかおる) きららプリンセス(小鷹ナヲ/田中利花)ぴちぴちピッチ番外編〜そして未来へ スーパーラブソング(花森ぴんく/横手美智子) チェリージュース(フクシマハルカ)ぱにっく×ぱにっく(川村美香)トモダチ(原明日美) 恋愛向上委員会ジューシーフルーツ(有沢遼) まもって!ロリポップ(菊田みちよ)シュガシュガルーン(安野モヨコ)キッチンのお姫さま(安藤なつみ/小林深雪) とき☆めか!(武内直子)ふたりはプリキュア(上北ふたご/藤堂いづみ) ゴックン!ぷ〜ちょ(遠山えま)かみちゃまかりん(コゲどんぼ) きんぎょ注意報!リターンズ(猫部ねこ)次号予告
名探偵夢水清志郎事件ノート(魔女の隠れ里
後編)
あっとなりました。見事にだまされました!
というか、先月号の感想で『そして誰もいなくなった』に似ている、と思った時点で、いかに真相に近づいていたか…しかもそれでも気づかなった!あまりの馬鹿さ加減に頭が痛くなりました。あとは誰がこの状況を作り出していたのかさえ考えれば…無念。
寝ている教授のボケた雰囲気もいいです…美衣ちゃんをどんなふうに食べようと?犯罪ではないですよね。
骨が出てきた時の三人のリアクションは爆笑しました。やりすぎとも思えましたが…。
上越警部が怒っているのも深見さんの「わたしの趣味です」発言も変なムードがあって面白いです。
ドアを壊すのも、ミステリーの定番ですから…喜ぶのもわかります。
斧で蝶番を一撃というのは確かに合理的ですが、ちょっと風情がないというか…男数人で体当たり、しかし古くよくできた館の頑丈なドアはなかなか壊れなかったが…というのがミステリーらしいような。
この青白い魔女はすぐ湯気だと見当がつきましたが、てっきりその湯気に光る何かが混ざっていたのでは、とも思いました。『ものいえぬ証人』を思い出して。
病人が坊さんに付き添われるのって、それはいいのでしょうか…僕だったらちょっと嫌です。
深見さんとお姉さんの、怪しい雰囲気を繰り返すのも読み返すといい演出ですね。
この花見はほっとする演出です。上越警部がこういうキャラになっていくのも見ていて面白いです。
「当時世の中はバブル経済で好景気」という言葉がある意味衝撃的でした。バブル経済はそんなに昔のこと、もう高度成長と同じく歴史的になってしまっているんですね。十五年経っているということは、多くの読者にとっては産まれたときはもう不景気だったということでもあります…考えてみれば当たり前ですが。
「十五年前は未成年だよ」というのが笑えました。上越警部はいくつだと思われているのでしょうか。
「桜は人間のために咲くわけじゃない」という言葉もなんだか不思議な痛みがある言葉です。
ここで教授と亜衣がいいムードになっているのがなんだかドキッとします。とてもあったかい感じで、僕も眠りたくなってきますし。
僕も大学時代、何度かキノコを探しに山にはいった事もありますが、食べられると確信できるキノコは一度も見つけていません(先を越されたのでしょう)。一番よく見たキノコはドクツルタケです…あの純白の美しさは目に焼きついています。
このインテリとボケの対照がまた面白い。
爆発物と思ったらただのぬいぐるみ、それを見て気絶するほどおびえる井伏さん、なんだなんだ?と戸惑うばかりです。
伊藤さんの「なあ夢水さん、ほんとうはぜんぶわかっとるんとちゃう?」という言葉も読み返してみると意味深です。
また鍵、また斧で教授がなぜ次の事件を見殺しにするのかはきれいにごまかされました。
ここで亜衣ちゃんの疑問の形で、様々な謎を出していますが…考えてみるとより肝心なことからは目をそらす謎ですね。
解決編に入るのはやや唐突です…というか、ここに子供を同席させるのはなぜでしょう。僕だったら三つ子は早めに帰し、真相は親に伝えて三つ子に伝えるかは親の判断に任せ…いや、三人とも好奇心が強いから閉め出したら変な動きをして取り返しがつかないことになりかねないかも。
誰がどの情報を知っていたか、というので犯人を絞る…伊藤さんもなんとなく、上越警部や三つ子同様頭から排除していたようです。
関西弁の不自然も気づいていましたが、それにも意味があったとは!
ロープを使ったトリックは一見合理的ですが、ちょっとおかしい気もします。同時に二本とも切れることはあるでしょうか?一本だけが先に切れ、宙づりになったまま向こうについてしまうのでは…時限装置で切ったほうがよかった気がします。
あと、山里の人間がドクツルタケなどというあまりに初歩的な間違いをするか、というのも疑問です。そして中毒死と謎の失踪と、どちらが村にとって悪いかも…
「すべてあなたがた自身の狂気が生んだ」という言葉が深い部分にうずきに似た痛みを感じさせます。
死体遺棄の時効は…
謎解きをわざと半端にし、伊藤さんの別の決意も…あれ?教授は伊藤さんが殺人を犯すのを阻止していましたっけ?そのほうが自然な気もします…もし伊藤さんが殺人をはじめていたら、どうするつもりだったのでしょう。教授の「本物の魔女」という言葉も意味不明のままです。教授自身が殺人を止めたのか、単なる偶然か…
そして解決後の狂気に満ちた幕切れが実に恐ろしいものでした。それを放置した教授もむしろ恐ろしくなります。
三角関係の予感もドキッとします。夏の再登場が楽しみです!
きららプリンセス
増刊で出たときとは微妙に絵の感じが変わって、すっきりしました。
「親の監督のない子は」といきなり爆弾ですね。
浮くスクーターとかティッピとか、この世界自体がファンタジーというのはなぜでしょう?様々な世界にいくのであれば、現実の子供の冒険でもいい気がします。
エリカちゃんがプリンセスになってもともだちでいられたか…もし事件がなかったら、わからなかったです。
パラディソス、謎の門と色々謎があってわくわくします。
ついキスしようとしてしまうのは…逆ですが…見ていてなんだか恥ずかしいです。
ここでプリンセスたちの姿が…驚いたことに思ったより違和感はないですね。
急転直下の事件のテンポはすごく楽しいです。
突然白雪姫、というのは高瀬綾先生の名作『くるみと七人のこびとたち』を思い出させます。
これから本格的にあのプリンセスたちと…どんな冒険か、楽しみですね。
ぴちぴちピッチ番外編
そして未来へスーパーラブソング
これが本当の最終回といったところでしょうか。
熱を出すようなこと、からヒッポに押しつけようとして…リナちゃんに薙刀をつきつけられ、簀巻きにされる海斗が笑えました。
昔の真相はこうでしたか…パンタラッサの力もあって…
るちあちゃんが目覚めたときに持っている杖は、彼女がアクア=レジーナの生まれ変わりで、その力の全てを受け継いでいるということでしょうか?
とにかくお疲れさまでした。
チェリージュース
相変わらずですね、この二人は。
ばーちゃんのからかいは見ていて楽しいです。で、血のつながりがない姉弟の結婚は法的には堂なのでしょう。もし駄目だったとしたら多くの作品が根底から崩壊することに…
いきなりの新キャラも楽しみです。
パーティーぶっちぎってデート、って同性にとっては死刑ものの裏切りですな…
今井くん、早くも宣戦布告のようで…この二人の微妙な関係をどこまで知っているのやら。
南との約束が先だからサリポタは見ない、って…わかってやってるんじゃないだろうな…いいかげん周くんも気が長いというか寛容すぎるというか…
楽しそうなプロローグです。
ぱにっく×ぱにっく
冒頭の「おっせーな〜」「そんなのわたしの勝手でしょ!?」がやたらと燃えました。ラブラブというかなんというか…あの頃に戻ってこんな会話ができたらもう死んでもいい…
この災難の連続は見ていて楽しいです。やはりこういうところがうまいですよ、川村先生は。
このネコの善悪はどちらでしょうか?
肩を叩かれて、殴り掛かったのをカバンで受け止めるというのがなんだかいい関係です。「なにかあるならおれが守ってやる!」というのもカッコイイです。
まあ水の災難も、溺れるじゃなくてよかったですね。
魔を封印する…失敗したらどうなるのでしょうね。
媚薬を口にしてしまったら…うわ、これは面白いことに…いきなりラブコメ優先で進みますか!
トモダチ
思ったよりあっさりいい方向に向かっていて、ちょっと複雑です。
冒頭のこれが、ある意味全てです…どういうふうに藍ちゃんが壊れていったのかがこの作品の核ですが、それは読者もわかっているのかもしれません。
ここに座るのはあまりにも危ないので真似しないように。
大事な物を学校に持ってきて体から離すなんて…いじめられているという自覚、ないんでしょうね…
こまったときの真鍋センパイといっても、これはちょっとアホすぎるような。
「さみしがるわけねーじゃん 藍は強いもん」という言葉は本気で言っているのでしょうか…違うと僕は思います。
で、この状況でも「こまったときの真鍋センパイだしね」はカッコよすぎ!
この展開はちょっと甘いですが、逆に…藍ちゃんに対する反感がたまりそうで、それがどんな結果になるかですね。
恋愛向上委員会ジューシーフルーツ
女の子たちの妄想の渦に、ただただ圧倒です…まあ男の子も…
まもって!ロリポップ
一気にクライマックスに入ってきました。
ええと、イチイくんもニナちゃんを全力で守ってきましたが…
魔法が使えなくなったら他のことが考えられなくなる、というのが魔法使いの弱点ですか。銃がジャムったらナイフを抜く、という人間の柔軟さは…もちろん訓練されてですが…魔法が使えないからこそですね。
「もし約束やぶってみろ そのときは」は色々な意味で燃えるセリフです。
そしてみんなも参加するのはなんだかほっとします。
もっと早く事情を説明すればよかったと思うのですが…まあ仕方ないです。
ニナちゃんを逃がしたスペードには何か違う意図があるのでしょうか。
クイーンとの出会い、でもこのクイーンは本物でしょうか?まさかジョーカーでは、と考えてしまうのが素直でないです。
さてどうなることやら。
シュガシュガルーン
そのローブに何の力もない、というのは意外でした。隠されているのでしょうか?
アキラとクラスが違う、というさりげないことがなんだか重要になりそうで、気になります。
これがショコラちゃんにとってのデビュタント・パーティですか。
「ひそひそカゲ口はやめて!!〜」は確かに正論で、すきっとします。でもそれだけではすまないのが現実です。
そして…この女性は、そういえばショコラちゃんの家族関係は…両方の父親についても覚えがないですし。
キッチンのお姫さま
こういう展開になってきましたか。意地悪役の心理、病理を深く見つめる作品は、僕もずっと見たかったので楽しみです。
うまくいってはいますが、まだ反感を持っているグループはいるようですね。それはまあ仕方ないです。
笑顔に赤くなる大地くん、なんだか可愛い。
ナジカちゃんのフードファイターは見事なまでです…あ、そういうことで連れ出したのですか。
茜の活躍と、拒食症の兆候はうまく入れました。仕事で支える大人の側がちゃんと病的な拒食症には治療を、そして体型維持のための正しい栄養や運動の指導を行うべきなのでは。
感謝する笑顔は可愛いのに…
そして、前に懸念していたようにやはりナジカちゃんへの憎悪が妄執になりかかっているようです。
結構大変な事になりそうです…ただの意地悪役から、どこまでこういう病理を描けるか楽しみに見ていましょう。
とき☆めか!
……またいきなり終了ですか?
この着地はカッコイイですが、実際にはそういう力があったとしても、人間のほうが耐えられずに背骨が折れるのでは…
いきなりのラブラブは倒れそうでした。
バケツを放り投げて水をこぼさずに、という解はあるのでしょうか。というか彼女が普通の人間だったら死んでました。これも真似しないように。
ライバルが出てきたのも面白そうです。
スパイ機能つき小型虫ロボ…軍や警察にとっては垂涎もののアイテムです。それだけじゃありませんが。
ハカセの名前を知ったら、多分理沙ちゃんは気絶して対抗する気をなくすでしょう…って、「星子ちゃんいけんの!?」と会話の中に出ちゃっていますね。そこだけ聞き逃したのでしょうか。
いきなりショーブとは…確かにイッちゃってます。
で、この暴走にはびっくりしました。まあ話をよく聞いて、「星子」という名前を聞き逃さなければよかったのですが…マンガの天才児って、なんで上には上がいるという言葉を知らないのか…本当に頭がいいならオイラーやガウス、ガロアの原論文を読めば自分がいかに卑少かよく分かると思うのですが…
二人とも瞬時に助けた、無駄のないアクションシーンの速さはさすがです。
なぜ彼は「見せろ」とこんなに高圧的なのか…強い不快感を感じます。
「あたしが昔からどんなにこわくてやな思いしてるか」というのは、鈍感ではありますが真実です…それに切れるのも分かりますが、ただ馬鹿なだけです。思いやりという単語がないのでしょうか。
こんな所で…またこれっきりだったら泣きます。PQもラブウイッチも再開されていないので、不安です。
ふたりはプリキュア
えらくストーリーをはしょりましたね。それはコミックスで、ということですか。
「ありえるかも…ありえる…ありえすぎる…」は笑えました。
勝手な思い込みから、憎悪ではなく身を引いて自分を痛めつけるのは…やはりいい子ですね。
で、そういう意味でしたか。
ゴックン!ぷ〜ちょ
意外な展開です。どうも『ミルモ』と比べてしまいますが、楓ちゃんが松竹くんはもちろん住田くんにも全く心が動かなかったことに比べ、こういう展開もむしろ自然ですね。ライバルにも魅力があったほうが多角関係は引き立ちますから。
結局過去のことに縛られて、天宮くんを諦めてしまったのでしょうか?
王子さま…すごくロマンチックな魔法で、女の子だったら誰でもひっかかりますね。あ、でも本当にメロン100%のジュースって間違っても「すっきりフルーティ」にはならないと思います…甘すぎくどすぎでは…
いきなり別の子に告白されるのは…災難なのが本音でしょうね、女子にとっては。
と思ったら逆ハーレム、まあお約束というか…
結城くんのポン、とキャンディを口に入れる仕種とか、すごく魅力的です。
ヤキモチやかせてやる、と思うのはまあしょうがないですよね。
結城くんは百も承知で優しくしている、というのがすごいです。
で、ラブラブ見せつけがエスカレートするのは…天宮くんに意図を見抜かれたら、結城が可哀相だ、残酷な奴だなと嫌われ…るどころじゃないようですね、天宮くんから手をつなぐなどと、冷静を失うということは。
「まゆとこーしていられるだけで」という言葉はなんだかじーんとします。
天宮くんのこの言葉は硬直しました…
魔法を解いたのに、それでも「まゆが好きなんだよ」は衝撃でした。
はじめて結城くんのことを思いやって、それを優しく包んでくれる…本当にいい男です。彼と付き合ったほうが幸せには…って、なんでここで七色のジュース!!
ものすごい展開になってきました。
かみちゃまかりん
硬直している花鈴ちゃんに爆笑。姫香ちゃん、こんな目もできるとは。
この妙な誤解は一体…
一々ゲームのような「和音は
ときめいたv」と流れるのが笑えます。日付まで入れるのは芸が細かい。
さて、烏丸側も動き出したようですが、それはどうなるのやら。
あ、和音くんやはり覚えていたんですか。酒の上でのことを覚えていないというのは、あまり信用しないほうがよさそうです。
和音くんの覚悟と、妙に明るいミッチーの態度も気になります。
烏丸の連続変装はなんだか笑えました。
指輪を全て壊せば…あれ?どうしてそれを烏丸に伝えないのでしょう。向こうが信用できないから?
そして、うわ…この展開ですか…さてどうなるのやら。
きんぎょ注意報!リターンズ
うわ懐かしい!踊りまくるぐらい懐かしいです。よく昔のタッチをここまで再現できたものです。
ちーちゃんが振り向くところなんて、そのままアニメでの音楽が聞こえてきそうですね。
あ、このビデオ生放送ですか?
牛にとっては女神、というのは爆笑しました。
願い事を三つ…よかった、こいつらが単に「欲する」のレベルで「意志する」までいっていなくて。
ぎょぴちゃんの願いしかかなわない、で…みんな…
ちーちゃんは善意で助けたように見せて、まあ本当に相変わらず!
いきなりマイケルも懐かしくて嬉しくて大笑いです。
ぎょぴちゃんの正論が主役オーラを出しているの、ひょっとして…わざと…
現金というのはこけました。確かにまあそれで何とかなりますが。でも、現金以上に無制限保証の白紙小切手帳のほうが価値はあると思います。
ぽてちたくさんで十円玉数枚、というのも…この精霊が意地悪なのでは…
まあ最後はきれいにまとまったからいいのですが。
民子ちゃんの出番がなかったのは残念ですが、まあ仕方ないです。本当に再開して欲しいぐらい、そのまんまの雰囲気でした!すごく嬉しかったです、こればかりは。
来月号は予定通り水上先生の新連載、スタメンで新年度という感じです。ただし、よく見ると三つ減って一つ増えるのですから総ページ数は減りそうです。
問題はそれからどうなるか、です。今のところはどの連載も好調ですし、これで当分安定しそうな気もします。
本当はどんどん水無月真先生、桃雪琴梨先生、高上優里子先生、ゆみみ先生、山田デイジー先生あたりの連載が始まって欲しいのですが。
ラブリーも…そう、一番嬉しいメンバーです。
でも上の五人はもう本誌連載で出て来ていいとも思うのですが…昔は若手エースも出番がなく本誌連載番外編やベテラン作家に圧迫されて泣いていたのですから、贅沢というものですね。