なかよし2007年12月号感想

付録のバッグはデザインがシンプルで割と品がよく、ポケットティッシュなどを入れて枕元に入れておいたり、女子の場合化粧品などを入れるバッグ内ポウチとして使えるでしょう。
鉛筆と消しゴムも可愛らしくて面白く、実用性も高いです。ガムそっくりの消しゴムはつい口に入れそうになりました。
そういえば、付録で食べられるものは絶対にありえないのでしょうか。

今月号は「ちゃお」「りぼん」もですが、「人を何だと思ってるんだ」と叫びたくなることが多すぎました。わかっていても…邪悪の触手が、死霊の手のように魂を冷やし、ダメージを積み重ねていくのです。
憎悪や人を踏みにじることを通してしか、いい物語は作れないのでしょうか。
「ちゃお」のように底抜けに楽しい作品で薄めてくれればまだ耐えられるのでしょうが。

これは僕の人格の問題です…一人一人の作家も編集部も、出来る限りいい作品、物語として深さがある作品を創ろうとしているのでしょう。
僕自身が、話の中の過程とわかっていても人を支配し、奴隷化し、踏みにじることが骨の髄から嫌なだけです。
もしかしたら、僕の弱すぎる心には、「ちゃお」「なかよし」「りぼん」さえも刺激が強すぎるのかもしれません。
いや…もっと単純に、支配をその本質とする「人間」でいることに耐えられないのでしょう…あまりにも強く人権を叩きこまれすぎてかもしれません。
単に子供だということで、人間の、自分自身の原罪を受け入れ、必要なら罪を犯すことからすら逃げず生きることが大人なのかもしれません。

そしてそういう思いをここで書くことが、僕がいつも主張し、感想を書くときも意識している「読者に光のメッセージ」になっているのかどうか…感想を書く資格があるのかどうか…
正直疲れて、それで10日には書き上げていましたが今までアップしないでいました。見直してみて…かなり迷いはありますが、おためごかしの嘘で固めるよりましだと思います。
できれば読者は正義の怒りを失わず、その上で現実を、人生を受け入れて強く正しく生きる強さを持って欲しいです…その祈りでお詫びにかえさせていただきます。

あと、なんとなくパラパラと、普段は見ない最後のほうを見ていて「エンタメ&プレゼントニュース」に、PLAYBOYの手帳があったのには吹きました!
た、確かにおしゃれでも…ついでにハードな時事記事でも最高水準ですが…

月光ヒメジオン(安野モヨコ)しゅごキャラ!(PEACH-PIT)夢みるエンジェルブルー(白沢まりも)小川とゆかいな斉藤たち(茶匡)Yes!プリキュア5(上北ふたご/東堂いづみ)フィアンセはモンスター!?(花森ぴんく)ココにいるよ!(遠山えま)もどって!まもって!ロリポップ(菊田みちよ)オレンジ・プラネット(フクシマハルカ)スクール×ファイト(原明日美)かみちゃまかりんchu(コゲどんぼ)地獄少女(永遠幸)予告

月光ヒメジオン
ずるい、とさえ思いました…すごすぎます。
序盤で、時代物なのかアンティークショップが舞台なのか、それともファンタジー世界なのか微妙にわからないのが不安定感がありました。
五十円、って戦前だったら今のいくらに相当するでしょう。
それぞれの紹介もよくキャラクターを見せてくれますね。
幻影の能力もうまく紹介してくれました。
考えが外に出てしまうというのも面白い問題点です。サトラレみたいですね。
鶏をもらってしまう、というのがなんというか豪快です。
いきなり出てきた有次というおぼっちゃまとその家族も何かと面白いです。キザな台詞と蓼科さんの豪快さ…
二ミリほどの笑顔、というのは非常に難しい表現でしょう。
あ、気がついてみれば鶏の顔はものすごくリアルで綺麗です。本当に絵がうまい作家なのですね。
お見合いのために幻影師を雇う、というのもさすがにすごい家です。といってもそれは今の感覚だからであって、テレビなどが一般化していないし桁外れの格差があった昔は様々な興業を家に呼ぶのも当然でした。
ヒメジオンの絵も凄まじいまでのリアルさでした。
「ぼくはヒメノさんと結婚するつもり」というのはすごいです。
しかもそれを見合い相手に聞かれていますし。
運命の人を待っている…その状態でいられれば幸せですね。
「夢を見てください」と、幻影が始まるところの表現力はさすがでした。
死にたい、というのは「厳頭の感」を遺した藤村操のような感覚でしょうか?それが幻影で救われるというのも不思議です。
幻影が物質化する、というのもすごい能力です。それがこれからどう使われるか…
「キエロ」という言葉がなぜ彼女にこれほどの影響力を持っているのでしょう?
そしてユキサミの抱擁、落ちてきた男の子、あまりに何もかもが唐突で、ある意味ショッキングでさえあります。

しゅごキャラ!
アニメはだいぶ成功しているようですね。
カードもいろいろ面白いですが…チャームエンジェルを思い出してしまうのは僕だけでしょうか。
海里の家庭での姿はすごく興味深いです。
礼を持って…それで絶対服従しているのでしょうか?
いきなりの退部届…僕も、親の命令で部活を辞めたことがあるので、その辛さはイヤと言うほどわかります。体が真っ赤に加熱するほどに。
ラブラブフラグが立ちまくり、の繰り返しギャグはその重さをうまくやわらげてくれました。
携帯電話のアンテナとフラグを組み合わせるのもうまいですね。
学園内のCDを回収、というのはガーディアンが悪役にならないでしょうか?あのCD自体はすごく人気がありますから、それを取り上げようとするのは厳しい教師のように見られるのでは。
ガーディアンが学校側と見られてしまったら後の活動にも差しさわりが出るでしょう。
いろいろなところで海里くんがさりげなく、表情だけで演技しているのがいいです。
しゅごキャラたちの作戦会議も相変わらず子供らしくて楽しいです。
読み返してみれば、夜のパトロールには安全面で問題があるのを思い出さなかった自分に頭を抱えます。そういえば、僕が小学校のころ少し天文観測サークルをしたことがありますが、あれも危なかったですね。
唯世くんが自分のキャラなりを恥ずかしがっている、というのが苦笑します。
りまちゃんが「自分の時間使ってまで」と、母親の言葉を繰り返すのには恐怖で背筋が凍りました。親の言葉って、子供にはこんなにも絶対…自分の感覚も全部ねじ曲げてしまうほど!怖いです。
聖夜学園小をステージに…警察に電話したらどうなったでしょうね。彼らは警察も支配しているでしょうか?
二人がキャラなりしても弱いときは弱いですね。
りまちゃんの過去の回想はものすごい圧迫感があります。
笑いを拒否される、ということがどれほど深い傷になるか…わかりすぎて狂いそうです。というか笑いを拒否する世界ってすごく暗いです。何かの本で、戦時中は笑いも弾圧されたというのを思い出しました。
そして両親に言いたいことを言える、それが彼女にとってのアンロック、というのは…でもあまりに難しすぎます。
まっ白い卵も気になりますね。
そして、アンロックで戦い自体は勝ったにしても、まだ…本当の戦いが続くのが辛いです。
この時間に子供達を集めたのはガーディアンじゃなくて黒い車、ブラックダイヤモンドですが…なぜそのことを暴露しないのでしょう。うまく警察と連携を取っていれば…警察はやはり敵側でしょうか?
少女マンガ…いや子供向け作品の通弊ですが、自分達で何とかしようと言う気持ちが強すぎて、大人には何も言わないために問題を深刻にしてしまいます。実際には、大人をうまく利用するのが最適解です。
理事長の天体観測というのはうまいです。昔の僕たちも、夜の学校に集まることは止められませんでしたし…今はわかりませんが。
そしてひっぱられようとするりまちゃんを、あむちゃんがバラバラーンスをやって必死で、この支えはすごく強いものを感じました。
「さいごに笑ったのいつ?」…これをいえる彼女の、強さと成熟と純粋さのバランスはすごいですね。でも…笑えないのは、生きているだけで精一杯で笑う余裕などないからですよ。他人のことを思いやれないのも、自分ひとり生きていくだけで精一杯だから…
そして、両親はりまちゃんに愛情など持っておらず、ただ夫婦の争いに感情全部が固着していて、争うネタに過ぎない可能性も高いです。そうでないことを祈りたいですが。
海里くんの正体はばれるでしょうか?でもこれは、回収したんだとごまかすこともできそうです。

夢みるエンジェルブルー
相変わらず可愛いです!特に扉や全体の柔らかさがたまらないです。元々服の質感が柔らかい作家なので、冬服だと余計に柔らかくていい気持ちです。
話は、親子の葛藤がテーマだったせいか全体にすごく重いのですが…まあ辛くなったらカラー扉を見て癒されましょう。
冒頭から主人公の顔が壊れているのがちょっと苦笑しました。よだれたらしたり、壊れ続けですね。
春菜ちゃんの助けを求める表情は見ていてたまらないです。
補習、となっていながら「あたしはエンジェルブルーのデザイナー」と壊れまくっているのも…見ている分には楽しいです。
葵先輩のドアップ登場もなんだか笑ってしまいました。
春菜ちゃんが補習というのは意外です…でも親が教育熱心だからって成績がいいとは限らないのが複雑なところです。生まれと環境がカオス的にからんでいるのでしょうね。
ニットの小物とかをさりげなく注目するのはさすがデザイナーです。
伊藤くんの登場も楽しい気分にさせてくれます。
イルミネーションの下でプレゼントを渡したカップルは…う〜んロマンチックです。まあしっとマスクとXM-29がうずき始めるのは確かですが。
「こんな服春菜には似合わない」という言葉がどれだけ彼女の人格を否定しているか、それを考えると…確かに法的には未成年に買い物をする権利はないのですが…
それでまた、「あたしが春菜ちゃんの服をつくる!!」と燃え上がって…また没の嵐なのが笑ってしまいました。
友達のために情熱を燃やせばすぐOK、とは限らないんですね。
勉強も教えてもらって、というか家に上がってもらって?それとも先輩の家?なんかもう飛び回りたくなってきます。
教えてもらいながら顔がくっつきそうになるのもすごくくすぐったい思いがします。
編み物から連想してアイデアができた、というのはうまいです。
そして職場の皆さんがさりげなく誉めてくれているのもなんだか嬉しくなりました。
98点、って春菜ちゃんって本当は頭がいいのでは?ストレスで燃え尽きて赤点を取ってしまったのでしょうか。
クリスマスプレゼントのSPは嬉しいですね…でもこれでほわほわしていたら、また母親に見つかって…この母親、自分がどれだけ残酷だったか自覚しているのでしょうか。
おしゃれして呼び出して告白、というのもずいぶんと大胆です。
額のキスで応えるのも控えめで、すごく愛情が溢れるようで素敵でした。
で、そこののぞきカップルは…クリスマスに何をしているんですか。はは…もう笑い出してしまって。
というかクリスマスの夜に二人で出歩いているのはデートじゃないんですか?
このプレゼントも、知っていてやったのかどうか。
クリスマスなのにすごくあったかくなります…ただちょっと、それまでの辛さが腹に重苦しくたまっていますが。

小川とゆかいな斎藤たち
レンナさんも相当すごいキャラですね…自分勝手という以前に自己中心…
大喜も怒りっぽいですね。保茂くんの言葉は確かにその通りですが。
こうして里央ちゃんに抱きついているときから、もう計画していたとは。
あくまでフルネーム呼びなのもどういうことでしょうか?
いきなり変身セットを押しつけて、この自己中心的な…恐ろしい。
可愛いけど似ていない、というのも苦笑します。
大喜くんの女装は見てみたかったですね。乱闘はともかく。
ばれずにすんだらすごいな、と思える似ていなさが続くのは薄氷をわたるようなスリルがありますね。
「このドジぐあい…あたしのきらいなヤツを」…意外と鋭い。
大喜くんを自転車でひき潰したシーンは成田さんをちょっと見直しました。陰謀だけかと思ったら直接的な暴力もありなんですね。
また、ファンクラブにもみゃくちゃにされても断固ヅラを放さない根性もすごいです。この人、小川さんや斎藤たち、レンナさんに復讐するためならどんな犠牲でも払うんじゃ…
もうダメだと思ったら本物が入れ替わっていた、というのがなんというかすごいです。あれだけばれるに決まってる状態で、よくもまあばれずに済んだものです。
あ、僕は宝塚ファンですよ…舞台と歌劇グラフを見ていたのは85年から96年までですが。

Yes!プリキュア5
なんというか、やおいを意識させすぎてます…
約束を破られたことでのぞみちゃんが悲しんで、それでりんちゃんが怒る、ここは燃えました。
でもナッツが倒れてココはそっちしか見ていない、という形ではぐらかすのはちょっとひどいかも。
まあ追いかけてくれたことで、微かな誠意は示していますが…
そして「浮気調査の探偵」という言葉もあってのぞみちゃんが恋心に気づく、というのもいいですね。
今シリーズはどうやらアクションは基本的になしで、恋話が中心のようです。それもまた面白いですね。

フィアンセはモンスター!?
まあ性格極悪なのは予想がつきましたが…。
読み返してみると、プレゼントがラウトだと思い込んで喜ぶみくちゃんも、無視するラウトもそりゃそうだな、と頭を抱えるというか苦笑するというか。
いきなり飛びこんできてのキス、まさか唇でしょうか?
第二王子がサンタクロースでモンスター、というのもものすごい発想ですね。
「こんなイケメンでおどろいちゃったって?」という言葉にも苦笑します。
そして子供には優しい、サンタクロースらしさもあるのが魅力的なギャップです。
でもって、また別の美少女が出てきて…こっちもややこしくなりそうです。
遊園地デートで手をつなぐのを自然に許してしまっている、彼の手腕がすごくうまいです。
「ソリからの景色はもっとキレーだぜ?のせてやろうか特等席!」という口説き文句はなんだかリズムもよく、大抵の女の子は落ちるだろうな、という気にさせられます。
服をプレゼントしたのが誰か、なぜここで気づいたのやら…
5963、と数当て字が出てくるのも、4649とうまく響き合ってなんだか面白いです。
賭けだったとは…最低。
「みくがオレ以外の」…さすが鬼畜王。
リーダーがいないとソリがどこに行くかわからない、というのは『荒野の呼び声』を思い出させます。
それで…「ちゃお」の「特攻サヤカ」を意識しまくった古ヤンキー路線は、また前の数当て字と変に響き合ってしまって…でも面白いには面白いです。
星が子供たちの中で夢や希望に変わる…たしかにそのほうが大きいプレゼントですね。
昔の夢が「王子さまのおよめさん」で、それがこうしてかなってしまっているというのはなんというかすごいです。
落ちかけてぎゅっと抱き合って、というのもまたなんというか…それに別の女の子も期待できそうです。
なんだかんだいって面白いです。

ココにいるよ!
ホラーですね…もう読んでしまってからどれだけ、胸が悪くなるような思いでほとんど一日中この作品のことしか考えられない状態だったか。
たしかにそれだけ人の心を引っ掻き回せるのですから、天才には違いないですが…でもその才能をどうして、面白く楽しくさせる、幸せにさせる方向に使ってくれなかったのでしょう。「ママコレ」後半のラブラブ話のように。
この脅しなどから、この子には人間らしい部分をあまり感じられないです。それは僕自身の恐怖…ひかげちゃんの恐怖が伝わっているだけかもしれません…と怒りが激しすぎて、冷静に見ることができないからかもしれません。
人を支配する力が恐ろしく強い怪物。そんな印象が強く、強く嫉妬している恋する少女という面が見えないのです…
翌日どうなるのか、という恐怖、そして日向くんにはいえない、という輝くんの言葉からの束縛で追い詰められ、翌日の、皆に注目されていることもかなり強い恐怖を感じさせます。
同情を引いて…といっても、日向くんの表情を冷静に見る子はいないのでしょうか?彼が幸せそうに鼻の下を伸ばしていることを。まあ人間、都合の悪いことは見えないものですし。
なぜ謝らなければいけないのでしょう?という単純な疑問を出させないのが「支配」という人間の本能に深く根ざした、最悪の力です…彼女から感じるあまりに凄まじい権力、支配力に息をすることもできません。
そして皆ににらまれた瞬間の恐怖!これはもう…全員がゾンビであってくれたらどんなに嬉しいか。
「なにも見たくくて」…感情を閉ざしてしまうほどの恐怖、絶望…いやというほどわかります。ここで親の存在がないのはちょっと首を傾げました。
で、なぜ輝くんは日向くんにもひかげちゃんにも何も言わないのでしょうか?日向くんに頼るな、ひかげちゃんに言った以上、彼女が首を吊っても弱いのだから仕方がない、というぐらいの強さ至上主義?
日向くんが状況を把握するのは遅すぎました。
「消えてしまえればいいのに」という思いも痛いほどわかります。でも、僕が消えてしまえればいいのに、と思うのは自分がしたことの罪悪感によるものですが…
自分が弱いからどうしようもない…といっても、僕にはどうやってあんな怪物に立ち向かうんだ、レベル1でボスと戦うより無理だ、としか思えないです。
パソコンの画面に救われるというのもどうでしょう…そして輝も(まさか違わないですよね)ここでこんな優しい言葉をかけるなら、なぜ直接家に押しかけて何か言わないのでしょう。
「なんでわたしなんかに」といっても、逆にネットだから…ネットのつながりが救いになる、というのは、実際不登校・ひきこもりでネット以外外との接点がない人にはプラスのメッセージになるでしょうか?
でもとにかく、一人でも存在を認めてくれる人がいれば…いや、神に認められて生きていく人がたくさんいるのも似たようなものかもしれません、神を架空と考えれば。
「だってそんなの友だちだから」というシーンは確かに強い光をこめていますが、前半の闇があまりに強すぎて…僕にとってはそれを払うだけの力はありませんでした。
自分が一番望んでいることが何かを知る、というのはすごく大切なことだと思います。まあ僕の場合、それを知ったことではるかに深く絶望してしまいましたが、知らずに幻を追いかけ、海水を飲み続けるよりはましです。
それで、みんなのあたたかい輪の中に入りたい、という言葉に、僕は正直耳を疑いました。
あの全身に突き刺さる刃の冷たさのような視線も、その「みんなの輪」の別の、切り離せない面なんですよ!
「みんなの輪」に入るということは村八分にも参加する、魔女の火あぶりにも喝采する、強制収容所で“シャワー室”に毒ガスを入れる、ということです!
例えば皆が誰かをいじめると流れたとき、どうするのでしょう。ひかげちゃんも加害者に加わるのですか?加わらずに「みんなの輪」の中に入り続けることができるのでしょうか?
本当にそのデメリットを承知で「みんなの輪」に入るのですか?その罪を犯しても「輪」に入らなければならない…人間にならなければならないのでしょうか?
僕は嫌です。僕は…そういう加害者にだけはなりたくないです。加害者になることなく輪の一員でいることはできるのでしょうか?
一人じゃない、ネットの二人もいるし日向くんもいる、というか…日向くんがみんなの前でひかげちゃんを抱きしめて「オレは彼女が好きなんだ、彼女を傷つけるヤツはオレが殺す」と叫べば…でもあの怪物はそれすらなんとかしてしまうでしょうか。
あの怪物が大したことのない普通の女の子かもしれない、というのはわかっています。
でも僕には…あまりにも恐怖が強すぎて、もう消えてしまいたいです。
この才能を、ホラーで活かしたらすごいものができそうですね。

もどって!まもって!ロリポップ
この作品は、主人公たちはものすごく魅力的なのに、なぜ敵役がこう邪悪な感じになってしまうのでしょう。アルといいこの祖母といい…
この祖母は最初はただ勝手なだけでしたが、それが支配力と執念が強い、というだけでここまで困ったキャラになってしまうとは。
みんなの登場シーンはちょっと笑ってしまいました。何ですかこのポーズは。
魔法アイテムも、今回だけで終わるのはちょっと惜しい気がします。
実験していないジェット…あまりの恐ろしさに思考が止まりました。
いきなりとんでもなく巨大な隕石には爆笑しました。これ…大体2cm弱が身長ですから百倍スケールで22m…バリンジャークレーターを作った隕石が50mと言われますので、質量・運動エネルギーは十分の一ぐらい…想像したら笑うほかありません。
落ちてきた月を受け止めて放り返したガッちゃんとアラレを思い出しましたよ。
二ナちゃんの大切な人を思うパワーというか、ニナちゃん自身強力な魔力を秘めていますからそっちでは?
あのばかでかい石が小さな石に圧縮される、というのも面白いです。
試験の中止ができてこれで解決、と思ったら…あまりの勝手さと強大な権力に、もう頭が痛くなってきました。

オレンジ・プラネット
なんというか…すごくアルコール分が強くて、酔わされる作品でした。
太郎ちゃんの一途さもすごいですね。「あまえちゃだめなんです」というのは…彼は甘えてほしいのですがね。
ハルさんへの手紙が届いていない、「会いたい」というメッセージからか、というのはいろいろな神話伝説で、恋人の正体を知りたがるのがタブーだ、という話を思い出します。
ハルさんの正体に疑問を抱いたこともなかった、というのがある意味すごいです。小さいときから当たり前になっていると修正できないですね。
つい太郎ちゃんにいつもどおり甘えてしまい、またすぐ思い出して「だいじょうぶ」というけなげさはなんだかほほえましいぐらいです。
そして太郎ちゃんが強引にハルさん…甘夏先生に怒鳴りこむシーンはむしろ気持ちよかったです。
星空が思い出につながることは、なんだか彼女が恋していたのは星だったのか、というすごくロマンチックな気持ちにさえなりました。
やっとハルさん=栄介がわかって、思いのあまり胸に飛びこんで…なんだか胸が痛くなりました。
チカ先輩もちょっとあっさりしすぎてましたね。まあ挙式当日の浮気はさすがに…笑うほかないですが。
花の指環はすごく素敵です。
太郎ちゃんは…いい人過ぎてため息が出ます。
なんというか、徹底的に振り回された感じがします。かなり辛口の酒みたいな作品でした…次回作はどんな作品になるか、いい樽で熟成が加わったらどうなるか楽しみにしていましょう。
とにかくお疲れさまでした。

スクール×ファイト
…この学校、教師も警察もない別世界なのでしょうか?
ムカつく、刺激が足りない…という閉塞した圧力は非常にうまく描けています。
0組の団結と能天気さは見ていてすごく気持ちいいです。
雪の中昼食と言うのは確かにバカ…。
嫌がらせに素早く反応する未来ちゃんの強さも、ここはすごく気持ちよくて、だからこそ後半がうまく引き立っています。
「退学を選んだ」という言葉の重さも、読み返してみると結構強烈です。次回以降、どうこれが活きてくるか。
「おまえは一人じゃない」というこのシーン…ここまでにどれだけの苦闘があったか、思い出すと気が遠くなります。
そして涼が、このセレブどもの醜さに耐えられなくなって口にした言葉が少し気持ちいです。
いきなり後ろから押さえつけられ、集団で襲われる…何があったのかと思ったら、まさかここまでめちゃくちゃな事態だとは。
仕組んだのはいつもと違い涼じゃない…
なぜ捕まえれば退学させることができるのでしょう。退学を決めるのは校長であり、一組であっても生徒ではないと思います…大量に酒を飲ませて警察の前に放り出したり、全身の骨を折りガソリンをかけて火をつけて壊れたバイクと一緒に崖下に放り出したりするのでしょうか?
でも0組全員についてそれをやるのはなかなか難しいと思います。
ゲーム感覚で人の人生を壊そうとできる、というのが…あまりにも下劣過ぎてリアリティがあるのが、人間が嫌になります。
というか、携帯電話で警察に連絡する、という手をなぜ考えないのでしょう。

かみちゃまかりんchu
桜井くんもどうしたのでしょう。
本人の意思を借りたほうが…魔に関する神話伝説には「進んで渡されないと効果がない」ということが多いです。
さりげなく「ネットに投稿してた小説」ってすごいネタが爆発していますね。やはりBLでしょうか?
和音くんが、神くんを利用しようとして迷っているのは…彼には嫉妬ばかり見せている輪音訓ですが、仲間意識も一応あるのですね。
人格を抑える指環、というのもどこまで効くやら。
神くんが、「でも記憶をうばった本人なら」という言葉に、覚えはなくても罪悪感を感じる、というシーンは彼の心理をうまく描いています。
自分はどうなってもいい、という自己犠牲…それは大切ですけど、それだけで大切なものを救えるとは限らない、という不条理が重いです。
この回想は何かと面白いです。そういうことでしたか…
花鈴ちゃんと鈴花さんの対決も、本来はすごくやっかいな話になるところでしたが…「じゃあいっしょにいこうよ!」という一言で解決してしまうとは。
そして神くんは…やはりあの指輪では止めきれないでしょうか?

地獄少女
珍しい切り口の話でした。
友達をいじめから救えなかった、というのは…まあ「スクール×ファイト」で散々やりつくされていますが、やはり胸が悪くなります。
面白いことだけを求めて…というかいじめ以外に面白いことが思いつかない、というのが考えられる最大の不幸ですね。僕は他にもたくさん面白いことを知っています。
莉子ちゃんが被害を受けるのは…すごく複雑な感じです。イジメシーンの残酷さも胸が悪くなります。
そして携帯電話を奪われてパソコンだけが放置され、それに地獄通信…読み返してみれば、罠だと気づくべきでした…が、これで冷静な思考ができる人間などそういません。
地獄少女を捕まえてもてあそぶのが目的、というのには驚きました。
暇つぶしでここまで…なんというか、寒いです。すごく寒い。体が芯から凍えてきます。
というか、その後どうするつもりでしょう。二人とも輪姦して拷問して、生きながら解剖して埋めるつもりでしょうか?
それから…生きながら地獄に落ちています。
「人間じゃない」という言葉は…閻魔あいには禁句ですね。
「わたしは地獄におちてもいい あんただけはぜったいゆるさない!!」という言葉はすごく強烈でしたが、こうしなければどうにもならなかった、というのが悔しいです。
「お嬢は…正義の味方じゃないんだよ」という言葉が今回言いたかったことなのでしょう。
人間の、最悪の部分から生み出され…
「悪人を流せばすべて解決するものでもない」という言葉も重いです。人間そのものが悪なのですから、いくら悪人を消してもどうなるわけでもありません。
最後に抱き合う二人の姿は確かに綺麗ですが…ここまでのことがあっても、莉子ちゃんも死後は地獄行きが確定なのでしょうか。
あまりにも怒りと哀しみが深すぎて、もう嫌だと叫びたい…気が狂いそうです。

来月号は柏木先生の…この「すっぱだもん!」はもう連載にしたほうがいいのでは?人気もあるようですし。
猫部先生の復活は楽しみです。

しかし…ラブリーの若手は、期待するほうが間違っているのでしょうか。
実力のある作家がこんなにたくさんいるのに!

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