なかよし2007年3月号感想
付録のバインダーメモ帳は、また「りぼん」と横並び…というのはともかく、それと比べてもシンプルメモ用紙・ノートなどの紙がついていないのが不便です。
「わんころべえ」のカラーでの挨拶は、カラーを見た瞬間心臓が止まるかと思いました!最終回だったら文字通り空気から酸素がなくなるようなものですから。
455回+4記念でよかったです。本当に偉大な作品です!
かみちゃまかりんchu(コゲどんぼ)キッチンのお姫さま(安藤なつみ/小林深雪)Yes!プリキュア5(上北ふたご/東堂いづみ)オレンジ・プラネット(フクシマハルカ)ピンクvイノセント(桃雪琴梨)しゅごキャラ!(PEACH-PIT)小川とゆかいな斉藤たち(茶匡)もどって!まもって!ロリポップ(菊田みちよ)スクール×ファイト(原明日美)シュガシュガルーン(安野モヨコ)ママコレ(遠山えま)地獄少女(永遠幸)予告
かみちゃまかりんchu
見開きカラーの華やかさはさすがです。アニメもすごくきらきらで華やかなものになりそうですね。
和音くんも相変わらずです…「女はだまってろ」は、もう怒らせるのわかっててなんで言うかな、と頭を抱えたくもなります。
この報告も嘘が下手ですね。「大騒ぎしたわりに使えねーなー」というのも、ひょっとしたら怒ってぽろりを期待した誘導尋問かもと言う気がしました。
「愛の進化」というのもずいぶん抽象的なものですね。利己的な欲望から自己犠牲的な愛、さらに相手の気性まで理解してかえって害を与えないよう配慮した愛?または肉の愛から神の愛というようなものでしょうか?
進化という言葉も、進化と淘汰は裏腹ですから気になります。
神くんが受けた誘惑も気になるところです。
いきなりペンションの優待割引券…って差出人不明!罠、と大きな字で書いてあるようなものですね。
あ、誘惑も単にゆさぶりだけ?
敵側にまた変な人が入ってくるのもなんだか面白そうです。
「正義の味方っぽくてカッコイイ」って…あまりのアホに笑うほかありません。
彼もひょっとしたら神化するのでしょうか?そしてどんな働きになるのか、いろいろ楽しみです。
メイドコスプレの信玄、キリオの二人がまた大爆笑!というかみんな気づけよ…もう。
それぞれの部屋のイベントも間抜けですごく面白いです。
踏み絵とか遠山裁き…確かソロモン王、いやそれ以前?…
それで和音くんの「オレたちやっぱ合わねーよ」には、かりんちゃんが殴り飛ばすのに喝采しました。
真相を知ってももう一発殴りたいだけです。
だからいきなり服着たまま男湯に乱入してもう一発は気持ちよかったですね。
過去にも未来にもとらわれない、というのは実に難しいです。禅と同じですね。
で、結局単なる衣装換えでしたか…それをいっちゃあおしめぇよ、ですが。
キッチンのお姫さま
ふと思ったのですが、王子様は大地以外いないと思っていました…が、星夜くんの可能性もあるんですね。もっと候補がいればそれはそれで面白いかも。
巻頭の、明治製菓の広告はすごく面白かったです。
実際各メーカーの、最も単純な板チョコを食べ比べたら…太って虫歯になるだけです。
マドレーヌ…確かにこれ以上ないほど単純です。超絶技巧型の菓子ではなく単純素朴で勝負するとは、よほどの自信ですね。
「あんたナジカちゃんのこと特別に思ってるみたいだし」というのはびっくりしました。ストレートに「ラブラブv」はむしろ笑っちゃいましたよ。
「高くていいものだけがおいしいわけじゃない」という信念の勝負、という図式は両方の強さをうまく出してくれています。
大地くんの「ナジカらしいな」は確かにラブラブオーラ出しまくりです…茜ちゃんも浮かばれ報われません。
水野くんのお坊ちゃまぶりを強調し、それで反感を感じさせてからその反面…ナンバー1になることを強要された、ノーブレス・オブリージュの面も出してくる、というのもうまくいろいろな方向から彼を照らしています。
いろいろな実験をして失敗ばかりのナジカちゃんに不安にさせる、というのもうまいですね。
市販のいろいろなおやつ…これも狡猾です。教科書どおりではなく、市場が、子供たちが選んでいる味を調べているのですから…
大地の不安をよそに確信に満ちたナジカちゃんの表情、単行本で生きる希望すら失った彼女とはえらい違いです。水野くんの弱点もしっかり理解しているのでしょうか?
さらに有名記者まで呼んで盛り上げてくれて…ふふ。
みんなの不安にさせるコメント、でもナジカちゃんのほうが「好き」という反応…
それで大衆非難になってしまう水野くんはいかに視野が狭いか…だからこそ、逆に権威のある料理記者を出して、その口から説明させるわけですね。
いやーうまい。
技術と素材は絶賛しているんですがね…でも凡庸な審査員だったら迷わず水野くんの作品を選んでいたでしょう。
ただ、ちょっと不安なのが、ナジカちゃんが作ったマドレーヌは再現できるものでしょうか?
まあ、次号の解説を楽しみにしていましょう。
Yes!プリキュア5
五人…ますますセーラームーン化しますね。
いきなり情熱的な抱擁シーンから始まるのもドキドキさせます。
蝶をキーにするのも面白いです。
のぞみちゃん、りんちゃんそれぞれのキャラもすごく魅力的です。
そしてこの再会で「キミ…だれ?」ときざなポーズで、これは吹っ飛びましたよ。
いきなり彼がかわいいのに変わってしまったのもびっくりしました。
そしていきなり、かなり過激なカマキリ?くそ、カマキリ男といえば…カーレでの恨み(分かる人だけ分かってください。最近新版)。
いきなり蝶と腕時計、そして変身…ってこの変身、全裸シルエットはないんですね…でもすごく華やかです。
見物している子達が残り四人か、と分かってしまう自分がなんだか汚れてしまったような気がします。
単に部活、やりたいこととしてとらえているのが…彼女に戦う覚悟…殺す覚悟、殺される覚悟、身体障害者になる覚悟、人を身体障害者にする覚悟、仲間を失う覚悟、使命のため仲間を裏切る覚悟、裏切られる覚悟、犯され拷問される覚悟、拷問する覚悟はあるのでしょうか?
実際の戦いではさらに規律に絶対服従し、生活も肉体も所有物も全て管理され、人権も人格も良心も信念も全て否定されて人間ではなく兵士にされる覚悟、命令には無条件に…味方も自分自身も死なせ、無辜の女子供の虐殺さえ…従う覚悟、気がついたときには殺人や略奪などの犯罪を何の良心の痛みもなく仕事として慣れてしまった人非人になってしまう覚悟、幸運にも昇進した時にはその命令を出す覚悟さえ必要なんですが…
戦うというのはそういうことです。
オレンジ・プラネット
ますます切なくなってきました。
あまりにも太郎ちゃんが報われません。
香くんの「フタマタ」ってやはり太郎ちゃんとのフタマタでしょうか?
一気にみんなの噂にもなってしまったのが不安です。
怒っていながらやはりずっとメールを待って、家族の干渉に心臓をドキドキさせて…あまりにも残酷です。
太郎ちゃんのことを考えるだけましですが、やはり心の中は栄介でいっぱい…いや、栄介にでしょうか?ハルさんではなく?
彼女自身分からない、その混乱はうまく描けています。
「あいつのことばかりかんがえなくなりますよね」と抑圧するのも危険なんですが…かえって想いを深めてしまいます。
千晶への栄介の電話も、これでまた…ますます彼がるいちゃんを傷つける動機が増えてしまったな、と胸が痛くなります。
メールを削除して合格祈願…思わず抱きしめてしまう太郎ちゃんの思いもすごくわかります。メールを隠しているのが後ろめたくて、どんなに届かないかわかっているから…気が狂いそうなもどかしさです。
受験を妨害するようなことを栄介さんがするはずがない…そう二人とも考えなかったのでしょうか?
とうとう受験まで放り出して、あまりにもこれはしゃれにならないです。
そしてるいちゃんが自身の思いに気がつき、抱きしめたのは…誰であってもあまりにも悲しいですよ。
ピンクvイノセント
単行本の、バック白一色のセンスは素晴らしかったです!ものすごく映えていました。
先月号の続きとはいえいきなりキス寸前から…鼻も髪も触りまくっている状態で始まるのもドキドキさせてくれます。
いつもみたいにすぐ拒絶するのではなく、「さっきぜったいキス意識してたのにっ」理性を取り戻して起き上がるのもさりげなく彼の気持ちを描いてくれています。
とんでもない格好で、しかもいきなり札束で…ああもう。
「男のコはみんなキスがしたい!」というのは確かに事実ですが、もっと深いところまで書いておいてくれないと…男の子は、女の子みたいに図太い生き物じゃなくてもっと繊細で純情なんです。ええ。
この失敗談も爆笑です。「くちびるが肛門みたい」…肛門というのは「なかよし」コードOKなんですかそうですか。
鏡で自分の顔をチェックしてショックというのも爆笑です!
においをごく自然に、顔をよせまくってかぐのもかなり大胆ですね彼。
フルーツエステもさすがセレブ。
つやつやリップにキスしようとした…のがグロスをてんぷら油と勘違い、というか唇を平気でティッシュで拭くなんて大胆。
というかこの二人、本当にキスもしていないんでしょうか。どちらも相当心を許していないと…
いきなり事故でまたキス寸前、彼もいい加減罪深いですね。
脈絡なくパソコンを壊すのはもう意地ですね。
「おまえの頭の中そればっかかよ」…「かみちゃまかりん」の花鈴ちゃん、思いっきり殴ってくださいこのバカ。僕も殴りたいですが、花鈴ちゃんのほうがこの言葉への怒りは強いでしょう。
「そう…ですよ…」このココナちゃんの言葉の率直さは、その場で裸になるよりすごいです。すごく自分をまっすぐぶつけている…胸が痛くなります。
翌朝、あれだけぶつけてもらって何も返さないレンジくんに、またまっすぐ飛んでくるココナちゃん…エアリちゃんが心配するのもわかります。これまでの経緯を知ったらレンジくんを埋めるでしょうね。
ココナちゃん自身が、今の状態でもすごく贅沢だと思える省察の的確さには脱帽です。
倒れたらやっと飛んでいくとは…ハアハア息をつくのさえ、面接や営業の約束に遅れるのが避けられなくなったら走って汗だくで着け、という処世術にさえ思えます。
髪をなでるしぐさにはすごく愛情があふれていました。
額のキスも素敵でした…「もっとたいせつに」というのも結局は男のエゴのような気もします。
まあ仲直りしたからいいか…ふっ。
しゅごキャラ!
野良猫観察日記?
まあ面白い企画ではありました。
二階堂が教師に復帰し、そういう方向で卵を育てているのも、これまでの話のうまいエピローグにはなっています。
怪我をしているイクトを見つけ、「かっこわる」なんていっていながら手が震えているのはいろいろわかっていますね。
それに思わず甘えるように膝枕をせがむのも猫ですね。
「エロイとこさわんな」という、ちょっと微妙な会話も楽しいです。
送ってくれるといってもノラネココース、そして潰れた遊園地という魔法のようなスポット…なんとも言えず楽しいです。
二人でティーカップというのもすごく素敵です。
この自分を家族にも見せられない、家でも外キャラ…これがまた心苦しいです。
彼だけに見せているともいえますが。
「そんなふうにキャラを作れたら」…キャラを作って生きるのが、この世界での唯一の生き方なのでしょうか。
一緒にこの遊園地で遊んだ、イクトの「みんな」は誰でしょうか?
「きょうをまたはじまりに」という言葉も素敵でした。
これからもこの遊園地でのデートを何度もするつもりでしょうか?そう思うと胸からとけたチョコレートが湧き上がってくるようです。
そしてこのプラネタリウムでは何が…プラネタリウム、星空自体「すべての男女は星である(『法の書』アレイスター・クロウリー)」…一人一人が自分の軌道に沿って天を動いている、逆に言えば運命的に決められている、という暗示?
実に奥深い作品です。
小川とゆかいな斉藤たち
…諦めるとか懲りるとかいう言葉を知らないんですね、この連中。
ドラマでずれた感動をしている小川さんもいろいろ見ていて楽しい生き物です。
三人のあっけない仲間割れ、この単純さも面白いです。こういう弱点があれば一見無敵の三人衆でもしばらくは楽しめそうですね。
「ブッ殺ースッ!!」と暴走している大喜もすごいです。
三人屋上で、できるだけ離れているのも面白い眺めです。小川さんも大変ですね。
というか三人とも、よくこれで小川さんも憎むようにならないものです。
さらに他校の新聞部も集めてピンチ、と思ったところでレンナさんの登場で、そのDVDを見て真相に気がつく…あまりの単純バカに笑うほかありません。
というか、ずっとドラマを見ていたのに真相に気がつかない小川さんって…
復讐開始は実に痛快でした。
鼻フックは結構強烈な拷問ですね。
「最後まできっちり」だけ聞いて納豆でとどめ、これは納豆嫌いの僕にとっては背筋が寒くなりました。
あたりまえのことがすごく大切、というのもすごく素敵です。
三人ともあっさりドラマにはまってしまう、よっぽど単純ですね、四人とも。
はあ…なんかかなり疲れましたけど心地いい疲れです。
もどって!まもって!ロリポップ
二人でもぐって隠れてなんとかなる…と思ったらあっけなくばれて、ため息しか出ません。
「好きじゃないよ」という言葉はもう、何万本も超高速で針が体を貫いたような感じでした。ゼロもそれに合わせているのに、先に言い出したニナちゃんのほうが不安になるなんて…
いかにこの二人が不安定かよくわかります。
というか、魔法使い達の間で嘘なんて有効でしょうか?嘘発見魔法を使えばすぐばれてしまうのでは?
出口をつかまえる、というのは…出口に手足ができて逃げ出したのはすごくユーモラスで面白いです。
ニナが魔法空間に入ってしまって、これはウィルが楽しみすぎていましたね。
というかニナちゃんが一般人だってこと、みんな忘れていませんか?
それで死にかけてひたすら自分を責めている、彼女のこの…自信のなさというか、ゼロの想いを信じきれない部分は見ていてすごく胸が痛くなります。
ゼロの魔法は相変わらず豪快でかっこいいですね。
こういう、魔法の最大値を競う試験にすればこんな妙な被害を出さずに済むのに。
記憶が残っていない、というのもなぜわざわざ記憶を消したのか不安になります。
まあ混浴の件は…あれは覚えてるんですね。
世間的にはゼロと別れたことになっている、というのも微妙ですが、それだけラブラブが余計深まっているような気もします。
好きなだけラブラブしていい、としたら、そのほうがこの二人別れるリスクが高いですよ。
別の試験官の登場もいろいろ楽しみです。
スクール×ファイト
思ったよりあっけない、というか全体がはっきりしていないような気もします。
ビフォアアフターをネタに脅迫、といっても群集が動いている以上、中止させるのは無理でしょう。
「友情ごっこがおもしろそうだったから…」地獄に落としていいですか?割れたガラス瓶、針金、折って竹槍状に削ったビニール傘の柄、ウィスキー、火、水、どれがお好みでしょう?
友達を売るより自ら髪を切ることを選ぶ、ここは実にカッコよかったです。
というか、人を壊すと言う点では素人ですね…まあ彼は自分を守ることしか考えていない小者ですが。
「ポケットにそんなあぶないもん…」は耳が痛すぎます。それが真実だからこそ、できればそういう弱い人間がどうすればいいかも教えて欲しいです。僕自身は何とかナイフを使いこなそうといろいろ練習を重ね、今はナイフなしでもその場で手に入る武器で生きのびられる自信はあるのですが…やはり毎日自分の死をイメージしてから起きないと不安でなりません。
爽良の腕に飛び込むシーンは実に素敵でした。
ナイフで切りかかってくるのはさすがに、ここを携帯電話で撮影して警察に流せば終わるのでは?
まあそんな余裕はないですか…でもこのナイフ、ちゃんと実際の製品を参考にしていればもっと迫力があったかもしれません。折りたたみの場合、鎬線が柄の中まで入ってしまうのはありえないですよ。
「ぼくはカンペキだったのに」という言葉も、あまりにも弱すぎて惨めで見ていられなくなります。
バリカンで剃ってしまうのもすごいですね。
弥生ちゃんが戻ってきて抱きしめてくれた、そして外のゴミそうじ、って…
まあほっとしますけど、いろいろスッキリしないことも多いです。
例えばあの破壊行為の犯人とか。
なんかいえよオーラで「男子ってしょーもないなー」が爆笑。女子にはかないません。
文化祭をきっちり楽しむというのも…さて、イメージチェンジもして、次からはどんな試練が待っているやら。
シュガシュガルーン
どっちが女王になったとしても、大粛清は必至ですね。腐ってる。
黒が消えたピエールはそういうキャラでしたか。
王国のため、というのは嘘ですね…ひたすらショコラちゃんのためでしょう。
空気のかぐわしさ、というのは死刑が確定していた冤罪が晴れ、自由の身になったらそんな感じがするでしょうか?
内なる邪悪からの解放にはそれほどの力があるのでしょうか。
ネグリジェでからかうのも楽しいです。
グラースを倒さない限りいくら戦っても無駄というのは…イラクの米軍から見れば羨ましいでしょうね。誰を倒しても、サダム・フセインを吊るしてもたとえビンラディンを倒しても、もう戦いは終わりません…中東の人間を皆殺しにしない限り。
グラースの縦ロールは見ていると結構間抜けで笑えます。
勇気と向こう見ずの違いを諭す女王の言葉はなんだかたまらない圧迫感がありました。
ロビンがこんなところで死ぬとは…でも、ロビンがもっとしっかりしていれば、これまでのさまざまな事態は避けられたはずです。
なぜ彼はあまりにも何もしなかったのでしょうか。
元老院も非常に強い圧迫感があります。彼らの手は白いのでしょうか?血まみれのはず。
ピエールとショコラ、どちらも黒に関わる、ここには必要ない存在…グラースを倒したとしても、おそらくこの王宮に二人の居場所はないでしょう。グラースとの戦い以上に激しい戦いで勝ち取らない限り。
おじいちゃんは彼女を信じて行かせている?
そしてセルヌノス…
いや、ここで気になるのが、前にショコラちゃんを支配しようとした上級士官です。
この戦いを傍観している、もっと大きな邪悪もあるような気がします。
ママコレ
話を強烈にすればいい…のでしょうか?かなり強引な屋台崩しです。
この島は噴火で生態系が一層されるのが宿命かもしれません…クラカトア島のように。
ベビーの天敵に弱いと思われる生態も、それを考えればある程度納得できます。
ベビーたちをみんな助けようとするのも…トリアージの冷徹な判断は大人になってからでいいです。とにかく助けられる子はみんな助けないと、後ですごく後悔します。
この火山岩は死にますよね…
かといって噴火まで止めてしまうとは、でも大地の力はたまるだけですから、またより強い力で噴火するだけです。
そしてタマちゃんが死んでいくシーンの描き方はぞっとするほど静かで美しいものでした。
陽介の悲嘆も凄まじいぐらいでした。
それでベビー達みんなの力が結集して、でも…人を生き返らせる力なんて、あってはいけないでしょう。皆に使わなければ不公平ですし、皆に使ったらとんでもないことになる…医神アスクレピウスは死人を生き返らせたため、ゼウスに雷で殺されへびつかい座に上げられたのです。
死の淵から引き上げる陽介のカッコよさはすごいです。キスで復活するのも。
そして帰ってきて、当然のように「将来は陽介とのベビー」と…もう全身が震えてはちきれそうになりました。
そこをベビーたくさんのオチ?
もうある意味ドリフのあれですね。
ああもう、なんというか…とにかくお疲れさまです。
次回作はどんな作品になるのでしょう…両思いになる前後の、どうしようもなく恥ずかしい展開をたくさんお願いします。
地獄少女
今度は村のえげつなさですか。
親族とこんな形で切り離されていたら、それはもう辛いでしょうね。
しかし、こんな伝説レベルの話になっていながら差別が継続し、また祖母もこの地を離れないというのは…とてつもなくまずいものを無理に飲み込み、その不快感が全然消化されないようです。
紙漉きの仕事というのも面白いですね。それがもっと重要になればよかったのですが。
何も知らない子供に石を投げる残酷さ…子供と村の残酷さには、日本なんて滅んでしまえばいいとさえ思います。
地獄通信への手紙、そして事の真相…手紙からネットになる、というのも面白いです。
村全体に圧力をかけて、といっても本来村社会というのは一度排除する側になれば冷酷にいじめ抜くかわり、村の一員は徹底してかばうものですが…
特に借金取りのような存在に村の土地を渡すことには強い抵抗があるはずです。
夫を亡くしたのに再婚しない、ということで悪い噂が起き、それで借金取りが来る前から排除される側に回ってしまった、という面もあったのでしょう。古い日本でシングルマザーというのはあってはならない選択でしたから。
子供だけを守るなら、土地を手放してこの地を離れるのも一つの選択だったでしょう…村自体が敵に回っていたなら余計に。少なくとも自分の魂と引き換えにするものとは思えません。
その結果殺人の疑いをかけられ、余計に差別される側になってしまったのは…なぜ何があってもこの地を離れようとしなかったのか…いや、それは1975年生まれの僕だからいえることで、より昔に生まれた人には村から出て生きられるとは思えなかったのでしょう。まして紙漉きという、近代では評価されないスキルしかないのですから。
でも、あくまでこの土地にしがみついたことで結果的に娘も傷つけてしまった…差別されて育った娘の心にどれだけの傷があるか、想像するのもぞっとします。
「わたしはまちがっていたのか」と何度手紙を書いても届かない…この残酷さも気が狂いそうです。いかなる救いもアフターケアもない、完全な絶望…
あいと祖母の会話…といっても、あいはただ容赦なく櫂を漕ぎ進めるだけですが…本当に行き先が地獄なのか、信じたくないです。その先には安らぎがあると思いたいです。この世でもう、本当に殺してその罪をまともに償う以上に苦しめられているというのに…
葬式でも「いやなところねホント」としか言いようがありません。
あまりにもえげつない、肋骨に鉄鉤を引っかけて胸を引き裂かれるような感じです。
日本式のムラというどうしようもないシステムが一体どれだけ、地獄少女の双方の犠牲者を生んできたのでしょうね。
で、あいの隣のより幼い子は…まあそれはアニメを見ていないのが悪いのでしょう。
来月号は花森先生の読みきり?連載準備でしょうか?
これからどうなるか、他誌に比べて見えにくいですね。