なかよし2007年4月号感想

付録のカンペンは抜群です。センスもよく、単純で信頼性も高く扱いやすいです。
小さな缶も、カンペンに入れたままでも出しても広い用途があります。
シャープペンは正直実用水準ではないです。
イチゴチョコの消しゴムは香りがそのままで、おなかがすいたときにはしばらく我慢できるかも。

ギャグまつりはそれなりに楽しかったです。
でもこう安定した作品が多いのは、雑誌にとってはいいのでしょうか悪いのでしょうか…なんだか保守的な感じもします。
あと邪悪の気配が強すぎるのも、正直読んでいて辛いです。ドラマとしては必要なのでしょうが…不快感のほうが大きくなるのでは本末転倒では…

しゅごキャラ!(PEACH-PIT)ひ・み・つのダーリンv(花森ぴんく)もどって!まもって!ロリポップ(菊田みちよ)小川とゆかいな斉藤たち(茶匡)Yes!プリキュア5(上北ふたご/東堂いづみ)かみちゃまかりんchu(コゲどんぼ)ピンクvイノセント(桃雪琴梨)オレンジ・プラネット(フクシマハルカ)シュガシュガルーン(安野モヨコ)スクール×ファイト(原明日美)キッチンのお姫さま(安藤なつみ/小林深雪)地獄少女(永遠幸)予告

しゅごキャラ!
四コマの「春うらら」が実に素敵でした。僕も芝生で寝るという最高の贅沢をまた味わってみたいです。
キャラクターも大きく入れ替わり、全面的に第二部という感じです。
六年生…小学校では最上級生、でも中学生でもない…そして男女とも、心身とも変化が特に激しい時期です。
四つ目の卵もいろいろ期待できますね。あむちゃんの卵か、それとも別の誰かの卵か。
相馬くん…結局影が薄いままで卒業でしたね。そしてなでしこちゃんも…
あみちゃんも入園と、何かと変化を感じているようです。その「変化」がこの作品の重要なテーマですから、こういう平和な形で示されるといろいろ楽しみになります。
歌唄ちゃんの中の二人のしょごキャラの葛藤も面白いです。
笑顔でいようとして失敗する、というのは辛いですね。今までどおりの外キャラでいたほうが楽なんでしょう…
転入生の美しさは想像以上でした。フランス人形そのままです。男子達の興奮が羨ましく思えます…僕がここにいたら絶対反応しないようにしたはずですから。
「おかしくもないのにニコニコできない」は確かにその通りです…
自分と同じく外キャラでカベを作るタイプか、と思って明るく接しようとして、それ自体は正しいように思えるのですがなぜうまくいかないのでしょう。
「めしつかいがいればじゅうぶん」って、本当に?
いきなりクラスが派閥に分かれてしまったのは苦笑します。
ちなみに僕がいたとしたら、当然どちらの派閥にも組しようとせず無視して両方に攻撃されることになるでしょう。そして、僕が子供の頃は人間に対するそう言う違和感を言葉にする力がなかったので、何もいえなかったでしょう。
お茶会は一体どうなるのでしょうね。もっと普段の、旧メンバーのお茶会の楽しさを見たかった気がします。
りまちゃんも卵を持っていたのは予想通りです。
そして…男子のランキングに怒るのはわかりますが、まあ男子ってそういう生き物ですから。僕は絶対参加しませんがね。
あむちゃん、ニコニコするとか結構変わってきていたんですね。だいぶ頑張ったようです。
パニック状態になっても卵にバツがついてしまう、というのは難しいですね。
エルちゃんはどう関わってくるのやら…
なんというか、いろいろ不安で楽しみな新学年です。

ひ・み・つのダーリンv
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カラー扉と冒頭の妄想で、全身の力が抜けました。
いっそ制限のないお姉さん雑誌に行ったほうがいいのでは、とさえ…ははは。
暗い雰囲気の弟、読み返してみれば役作りだともわかります。
忙しい母親におにぎりを作っていく、という家庭環境の寂しさはうまく話の縦糸になっています。
なんか不気味な感じのお隣、そして転校生と…まあ、赤梨くんだとはわかっていたのでいつばれるかが楽しみでした。
占いが得意、そして何と言うか怪物化しているのとか、いきなり身軽に早退…この身軽さは地がちょっと出ていて、カッコよかったです。
そして彼の家に入ってみたら風呂場で…まさか裸でばれ、キスで黙らされるとは。
お宝とかバナナとか、下品方向に暴走しているのは…もういいです。これはこれで面白いし、本来の読者も嫌がりながら喜んでいるでしょう。
多分着替えさせてくれたのはマネージャーでしょうね。というかマネージャーはなぜこの事態に何もしないのでしょう。
ポスターの唇のところだけベコベコ、というのは…よく不気味がらずにいますね。
わけがわからなくて「あたしの好きな赤梨くんはこんなヤツじゃ…」あ〜あ、最悪に傷つく言葉を口にしちゃいましたね。
でも昨日のキスも、あの段階で彼に心からの想いがあったとは思いにくいですし、おあいこでしょう。
「目のまえのオレは」…虚像で売っておきながら実際の自分を受け入れてもらうことを求める…都合のいい話です。あのスケベで強引なのが本当の彼でしょうか?
「オレはこれから」と、仕事を自覚している背中はかなりカッコよかったです。
そして…赤梨くんと会えなくなった寂しさに、誕生日にさえ帰ってこれない母親に対する寂しさが重なるのはいろいろ強く感じさせます。
テレビでの彼が「クールで〜」という言葉を通じてひなちゃんに語りかけている、それに想いが募る…ここは胸が痛かったです。
そして帰ってきて倒れた彼が、心を全部開いて一番弱い部分も告白して…
コンサートでの激しいパワー、そしていきなりゴンドラからウェディングドレスを放って、これはもうすごすぎました。
それでハッピーエンドじゃない、というのがまた…実際この後どうしたのでしょう。
そしてなぜ友達はその彼女がひなちゃんだと気づかないのか…そしてマスクもなく、バレるの覚悟での登校、胸に飛び込んで「じゃ見なかったことに」…ラブラブの熱さはやはりたまらないです。
とにかくパワーと色気は堪能しましたし、色気もそれが目的じゃなくて伝えることにうまく使えていました。
次回作はどんな作品になるやら…というか「なかよし」系でこれ以上色気が…はは。力はあるんですがねえ…

もどって!まもって!ロリポップ
ギャグ祭りではとにかくゴウが気の毒です。
なんか、魔法試験本部はニナとゼロを別れさせるのに総力を挙げていませんか?
新キャラの性格は冒頭だけではつかみきれません…なんか底のない穴を見ているようで。
ニナちゃんの高校受験もこれから話に入ってくるのでしょうか。
後半戦では試験官の勝負、それだったら正面から魔法戦闘のほうがみんなにとってはやりやすいでしょうね。
メルのくちびるをうばうこと、って半分近く女子なのに…サンちゃんとフォーちゃんが見ていて楽しいです。
メルの顔の周りなら、というのはずるいですね、そう言われたら大義名分ができてしまいます。
そしてニナに圧力を加え、挑発して…実にずるい心理攻撃です。
というか学校内で空飛んでる女の子を追い回す、ってもうこの学校のみんな、全部わかって慣れきっているのでしょうか?
性格悪い、に「おまえがいうと説得力ある」にイチイも同じことを…ここは苦笑させられました。
で、ニナちゃんの後ろで女の子と追いかけっこ…これは集中できないでしょう。
それで泣いているところにまた心理攻撃の追い打ち、徹底してますね。
ちなみに嫉妬深いのは当然ですから。
この邪悪さは今までにない話です。「ぶっこわしたくなるね」というのも…もう、ゼロは今回の受験は辞退したほうがいいのでは、という気にもなります。
これほど多くの悪意に囲まれては勝ち目がないのでは。
そしてニナを抱きしめてキスしようとしたとき、いきなりメルが樹上から落ちてきてもろキス、そして惚れられて…なんかもう厄介すぎて頭を抱えるしかないです。

小川とゆかいな斉藤たち
運動会ってずいぶん季節外れな…
四人とも運動会は嫌い、というのは当然という気もします。
「バカみてーに放送の指示にしたがったり」って当然ですよ。軍隊及び工場の訓練なのですから。元々学校そのものが、かなりのバカも含めて皆を兵士および工場労働者にするためのシステムなのです。
ちなみに今は、そろそろ旧来型の兵士も工場労働者もいらなくなりそうなのですが、教育はその次の時代にどう合わせていいかわらずとりあえず今までどおりにやっているだけです。
やっと極悪ツインテールを敵として認識するようになってきましたか…今まで待った組む警戒でしたからね…
というか本当にあくまで嫌がらせを繰り返しますし。懲りるということを知らないと言うか何があってもへこたれないと言うか、ある意味すごいです。
「当日休んでくれない」というのも残酷ですね…
まあ特訓を始められるのは偉いです。
腹筋で二ミリ浮いた、で三人ともかわいいからツッコまない…ひどい。
困る生徒でもサボられると教育委員会が怒る…まあ正直でよろしい。
仲良くんがサボる理由も実に面白いです。
五位とはずいぶん頑張りましたね。それでリレーでなぜか小川さん、そしていきなり靴紐を踏み解き、水を巻いたり網を…というかなぜ見ているみんなが変だと気がつかないのでしょう。
このレベルのいじめが全校公認だとしたら…全員粛清したくなります。
そして「ジャマだから」と言われたのを思い出して加速するのは、悔しいと言う思いもあったんだな…とちょっと涙が出そうでした。
それで成田が痛みを訴え…小川さんのお人よしというより成田の底抜けの邪悪さのほうがすごいです。そしてそれを「ナイス演技」と受け入れてしまう皆のほうが怖い。
斉藤sのぶちキレは相変わらず豪快でしたが、本当に誰も止めないんですね…何がどうなろうと。
理事長の間抜けさも…なんというか、いっそ核戦争が起きて欲しくなります。

Yes!プリキュア5
展開が速いです…もう五人そろって、今回はお披露目?
秘密基地というのも子供らしい発想です。
そしてもう一人の守護者も…やはり超美形…
それで店まで作って、なんというか楽しそうです。

かみちゃまかりんchu
四コマでは久々に邪悪顔を見てなんだか楽しかったです。
進化モードの華やかさはさすがでした。
神くんと和音くんの対抗は見ていて楽しいです。
楽しい、とそう口に出してしまうと終わりが見えてしまって半減しそうです。「幸せだ」と口にすると、どんないい状況もいつかは変わるし人はいずれ死ぬことを思い出してしまうように。
風呂で姫香ちゃんのことを思い出して、そこにいきなり和音くん…かなりのお色気シーンなのに色気を感じないのはコゲ先生のタッチだからでしょうか。
Hモードは酒でも飲んだのでしょうか?「やわらかい」「胸大きくなった?」とか、こういうことを正直にいうのは難しいのですが…Hモード恐るべし。
戦いは楽しい面もある…それも事実です。だからこそ怖いんですけどね。
未来の花鈴ちゃんとの会話もすごい伏線の塊でびっくりさせます。
というか…みんな仲間なのにいろいろ隠しすぎですね。和音くんは未来を隠そうとして別れようとしましたし、神くんは実際の家庭の事情を隠しました…
未来を救うには…姫香ちゃんが帰ってきたことも何か?
やっと…コゲどんぼ先生らしくなるのでしょうか。

ピンクVvイノセント
今回で二人の関係がすごく進展したような気がします…キスとかセックスよりも、本音をむき出してぶつかり合うほうがずっと。
彼女にとってはこれが「フツーのお花見」なんでしょうね。結婚式の招待状に平伏とあったのでジーンズで来てしまったような恥ずかしさです。
両親に紹介される前にライバルの男が出てきてしまう…そして彼氏の名前が出たとたん、両親がゴゴゴゴと巨大化して、どんな反対かと思ったら意外と受け入れるようで…
株トレーダーとしても人と話したくはない、というのも不思議ですね。さまざまな、インサイダーぎりぎりの情報だって聞けるでしょうに。
二人きりでいたいから、と…そのためにココナちゃんがどれほど犠牲を払ったか、レンジくんにはわからないようです。
見つめ合えない、手を握れない…その辛さを桜吹雪の中描くのはさすがに鮮やかでした。
いい部屋を…この誘惑、そして船が揺れてキス…わずかに触れた?
やはりしっかりパソコンは壊れるんですね。
レンジくんもキスの余韻でボーっとしている、彼の側の心理も今回は特に積極的に描いているのが嬉しいです。
そして宋の別の面を目撃し、その宋がココナちゃんに近づいているのを見て…救命ブイでの一撃はカッコよかったです。「そいつはオレの女だ!」ってもう、いつものココナちゃんだったら気絶するぐらい嬉しい台詞では?
でもココナちゃんの反応…レンジくんが切れるの、よくわかります。羞恥プレイという言葉は爆発しましたが、まさにそんな感じだったのでしょうね。
これほどまでしてつきあうのは、「どんなことがあってもレンジくんが好きだから」…ここで抱きしめてしまえばよかったのに。
お互いいらいらして顔を背けてしまったのにはため息しか出ません。
レンジまで禁断症状、というのは爆笑。「あんたいつもよくやるよね」と言うのも笑うほかありません。
「こんどはぜっったいあいつにおれてもらう」…恋愛で勝ち負けをやってもいいことはないですが、どうしても勝ち負けをやってしまうものなんですね、人間は。
それで両親の言葉を真に受けて海外に行ってしまうココナちゃん…さてまたレンジくん、捨て身の羞恥プレイをやる羽目になるのでしょうか。

オレンジ・プラネット
想いを自覚し、振り向いたら千晶…ハルさんへの手紙までシャットアウトされていた、というのには心が凍りました。
しかも罪悪感もない…ハルさんや太郎ちゃんにふらふらしている、と言われればそれは確かですが。
そして太郎ちゃんたちまで受験を捨てた?恐ろしい。
みんなの優しさが胸にしみて慰められる…そして栄介さんの婚約の話は?
太郎ちゃんがあの約束をキャンセルしてくれた…これも優しすぎます。
なんというか、みんな優しすぎて、その優しさが…僕には逆に束縛に感じられてしまいます。
そしてみんなの、平然と「るいのせいだね」「長崎さん責任とってくれる?」と積み重ねて、「帰りに肉まんおごれよ!」…すごい。
みんなが悪い噂をするので、ヘッドホンをかませてくれる太郎ちゃんの優しさもすごすぎます。
その過剰なまでの優しさが、義理が…るいちゃんを縛ってしまい、栄介への想いを振り切って太郎ちゃんを選ぶ…
といっても、それは恋じゃないんですよね。義理でしかない…彼にとっても失礼で、忘れきれなかった場合は太郎ちゃんも、るいちゃん自身も傷つけることにしかならないのでは…
でも結婚なら、恋愛結婚でなくても自然に愛情が育つことはありえます。
これからどうなるか…あまりにも不安が大きすぎて、胸が裂かれそうです。

シュガシュガルーン
そろそろクライマックス、といってもグラースが改心するか、また王国側の腐敗陰謀は、といろいろ未消化で終わる気配がちょっと心配です。
女王の枝がショコラを選んだ、ということは次期女王はショコラに決まりでしょうか?眠ったままの就任でバニラが摂政、といういやーんな形になる予感もありますが。
母親もついに元の姿に戻りましたか。
その時になったら合図する、偽って降伏する戦術ですか…
元老院の裏切りも危機を深めています。
シナモンへのグラースの攻撃、ピエールとグラースの対決と緊迫が続きます。こういうところの描写はさすがです。
下のその他大勢のところにシルヴィアが…この助けがどうなるか、と思ったら単に元気玉でしたか。
女王キャンディも自分を犠牲にする覚悟ですか…バニラちゃんが余計に傷つくのが心配です。
あまりに巨大な黒、でも…それを支える、あらゆる人々の黒…浄化できるのでしょうか。
そして浄化しても、それは解決になるのでしょうか…どんな大団円をむかえるか、楽しみにしていましょう。

スクール×ファイト
面白いエピローグでした。
カフェをやろうと思うからだめ…でおばけ屋敷とは実に乱暴で強引です。さすがに。
生徒会長は真犯人じゃない?では誰?
能瀬さんもここでは疎外されているのが、次の展開の核になるのでしょうか?
妙に色っぽい若菜、化粧崩れの弥生の連続攻撃はかなり強烈でした。
そして復讐しに来た、と涼の手を引っ張ってオバケ屋敷に…みんなの笑顔が復讐?
確かに…いいたいことはわかる気がします。でも…本当に邪悪な人間には、これも通じないでしょう。
どうなのでしょうね。
え、教室を壊したりした真犯人は能瀬さんだった…でも…未来の素直な笑顔や言葉が、むしろ暴力にさえ感じられてしまう…自分の汚さを自覚できればそれはそれで、一つの第一歩になれます。次に誰もが同じだとわかれば…そして、その次は神にすがるか、または未来ちゃんたち人に許しを請い、仲間に加わるか…
花火と仲間達の笑顔に胸が一杯になり、そこで爽良を意識する…さあこれからどうなるか…能瀬さんがどう動くか、でしょうか。
もう描きたいことは描きつくしてしまったかもしれない、という気もします。
新展開がどうなるか、力の見せ所ですね。

キッチンのお姫さま
解説の的確さはさすが…というかコンテストのときの、ちょっと思い出せませんでした。またこの人は出てくるかもしれません。
一人一人に味を合わせるというのはすごい…
そして水野くんにもきちんとフォローしてはいますが、やはり水野くんは納得できない…感情が強すぎて理性が働かない状態でしょうか。
キッチンは自分で育てるもの、という言葉も素敵です。僕も自分のキッチンに、急に愛着が増してきました。
そして条件は…というかナジカちゃん、わざわざマドレーヌを用意してきたということは勝ちを確信していましたね。そう思うとなぜか笑いが…
岸先生の理事長への言葉も、ずいぶんと残酷です。
水野くんにとってこのマドレーヌはある意味残酷だったようです。
大地くんがパスタを作るのは、ちょっとレシピのために無理に出したかなという気もしますが、ナジカへの優しい心遣いをうまく出しています。
そして茜ちゃんの嫉妬も…ため息。
水野くんがマドレーヌの懐かしい味に昔を思い出して、怒りさえ感じて…
小さい頃の純粋な好奇心、でも「一番じゃなければ」という言葉、そして拒否されて…その彼の手にばんそうこうの傷跡があるのが、彼の努力を思わせてくれて技ありです。
小さい頃のナジカちゃんを見た…そこで回想を断ち切るのもうまいです。
そして理事長は…空を失った悲しみが、ナジカちゃんへの憎悪に…妄執に変わりつつあるようです。非常に危険な状態…
ナジカちゃんは少なくとも、水野くんの心の鎧に深い傷を入れました。理性でも岸先生の言葉を思い返せば負けを認めざるを得ないですし、また…感情でも深く味を通じて…
そして理事長には?
絶望的に遠い道に見えますが…できるとしたらすごいです。

地獄少女
や、やっとセレブレイト発売!といってもまだもう一冊分は軽くあるはず…
今回の話も…人間の追い詰められる心理ばかりが目立ってしまいました。
心理的に急所を突かれると人間は本当に弱いです。
幼なじみから微妙な状態に…こういうのは僕自身は本当に好きなのですが。
「フツーに部屋とかいってんだ!?」「つか女だと思われてないから」だけで充分転がってしまいます。
いきなりの告白に、本当は好きな人がいるのに深く考えずつきあってしまい…というか亮介くんに止めて欲しい、という意味もあったのでは?
ここで「もの好きだなぁ」という亮介くんも充分ヘタレです。
このあたりは実に楽しいのですが…それが暗転すると…ため息。
いきなり手を握って、そして「あいつとなかよくしゃべるのやめてくれないかな」…まあそれ自体は普通かも。
だんだんと異常さがエスカレートしていく描写はよかったです。
人を支配したい、というのが非常に強い場合、特に…本能で支配力に弱い獲物を選んでしまうと、実際には逃げるのは難しいでしょうね。
地獄少女を脅迫のネタに使う、というのは…こうなるともう地獄通信って、害のほうが大きい気がします。拳銃通販のほうがよっぽどいいですよ。
うらぎらなければ糸は引かない…もうこうなると、支配する快楽のほうが強まっているようですね。
きくりちゃんがみんなをからかっているのは見ていて楽しいです。でも「お嬢――いいのか?」という言葉…ここで彼らが行動を起こしていれば、三人とも救えたかもしれない…そう思うと、地獄少女自身に対して激しい怒りが沸いてきます。
あまりに激しい束縛、もう抵抗力、思考力さえ奪われている…この状態では彼女自身がどうかして救われる道はなかったといっていいでしょう。地獄通信が唯一の出口になってしまうのはあまりにも悲惨です…むしろ単純な殺人のほうがどんなにいいか…
そして、亮介が事故にあったことと友達に正木の電話番号を聞いたことに因果関係はあったのでしょうか…その事故自体、正木が仕組んだのでしょうか?
でも、地獄通信の脅迫は嘘だったとわかったのですから、もう束縛される理由はない…有沙が糸を引く理由はなかったのでは?単に復讐のためだけでは…もちろん、復讐しても余りある恨みは分かりますが、そのために自分の来世を捨てるのは愚かなことです。
「地獄におちるその日までいっしょにいられるなら」…この言葉はあまりにも悲惨です。
君が支配されたのは悪くない…その巧妙な支配を逃れられる人間はごく少ない、と誰かが彼女を精神科でいい治療を受けさせ、また正木は徹底した制裁を加えるべきでした…彼の悪質さを考えれば非合法的な制裁でも、地獄通信よりましです。
やはりもう胸の悪さに気が狂いそうです。

来月号、やっとシュガシュガルーンが最終回…あまりに長かった大型外部作家中心時代が、少しは変わるでしょうか?
きらら☆プリンセスがショートでも戻ってくれるのは嬉しいですが、それ以上に新人・若手の出番が欲しいです。増刊が少し強化されたとはいえ、やはり本誌に出られる希望がなければ…そして作品自体も、もっと明るさが欲しいですよ。

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