なかよし2008年5月号感想

ついにこの日が来てしまいましたか…

付録のノートは使いやすさと楽しさのバランスがいいです。
缶も、これを完全密封できるテープ(ダクトテープがいい?)があれば、大地震のときなど最低限生存できる道具を詰め込むことはできそうです。
ペンはちょっと小さすぎますが、缶にちょうど合わせてあるので複合で一つの付録というのはうまい。欲を言えば、キャップを外して後ろにはめればしっくり合って長いペンとして使えれば理想でした。

「ゴーストハント」10巻、どれだけ待ち焦がれたことか。広告に11日発売が明記されていても、当日本屋で見るまで疑っていましたよ、もちろん。
そして11巻、12巻はいつになるのでしょう。
最終章とありましたが「悪夢の棲む家」はなしでしょうか?

サファイア(花森ぴんく/高橋ナツコ)AAA(フクシマハルカ)しゅごキャラ!(PEACH-PIT)ココにいるよ!(遠山えま)小川とゆかいな斉藤たち(茶匡)Yes!プリキュア5GoGo(上北ふたご/東堂いづみ)ギリコイ(山田デイジー)マジカルダンス!(小鷹ナヲ)キッチンのお姫さま(安藤なつみ/小林深雪)地獄少女(永遠幸)かみちゃまかりんchu(コゲどんぼ)予告

サファイア
よくもまあここまで、原作に対する畏れ全くなしでやれたものです。あまりの怖いもの知らずに呆然としました。なんというか、『レイダース〜失われた聖櫃(インディー・ジョーンズ)』を思い出します。古典には、聖櫃のあれと同じように非常に深いところからの何かがあるのに。
本気で原作に対する畏れ全くなしで、花森先生らしさだけで暴走する気なら…とにかく小宇宙をもっともっと限界超えて上げなければならないことだけは…気合を入れているのは分かりますが、もっともっとこんなもんじゃなく。
なんというか感想を書く気にはなりません、申し訳ないですが。

AAA
冒頭の黒田くんの行動はかなり理不尽を感じます。僕は子供の頃から子供らしい理不尽な行動は苦手だったのですが、逆にリアルですね。
隼人くんのケガを手当てしようとしたのは自然な優しさが感じられましたが、それがあとでああいう反応に変わるのが複雑です。
あ、ケガにハンカチを使うのはどうかと。大抵ハンカチは汚染されています。除菌ウエットティッシュがあればいいのですが。
いきなりの告白はびっくりしました。すごくまっすぐで素敵な男の子じゃないですか!それをかけらも考えようとしていない青依ちゃん…学校とか黒田くんとか抜きにして、一匹のオスとして考えることは無理なのでしょうか。
青依ちゃんは黒田くんのことしか考えていないのがさりげなく出ていますね。
行きたいところが普通に図書館というのがすごいですね。
勉強を教えることになると夢中になるというのが…彼女がいつも教える側なんだとわかって苦笑します。教師向きかもしれませんね。
それでますますドキドキするのは分かります。
黒田くんも教えてくれる、というのは…同一人物の傍証…。
好きな人、という言葉で黒田くんが浮かんだ、それを否定したせいで心にゆがみができてしまって…
で、なぜまた男装して黒田くんに会いに行ったのか…それで「悪徳のばかなんかと」という言葉には悲鳴を上げました。
本当の気持ちに向き合えないと、なぜ人間の心って…差別と心の深い部分…多分爬虫類かそのレベルと深くつながってしまって、よほど心が整理できていないと感情の爆発がそちらに流れこんでしまう…なんで人間ってこうなっているんだ!
それをみんなに聞かれて…佐々岡くんも傷つけてしまった、あとでそれがものすごい痛みになるのでは?いや…それを思い出す暇がないほど黒田くんに振り回され続けている?
「だから」って違うでしょう?学校のせいじゃなくて…別のことなのに…ああもう!
そのあと、学校で黒田くんが待っていてくれたことより…僕は佐々岡くんに早く謝れよ、とそれをまず言いたいですよ。このままじゃ最低の人間になってしまいます。

しゅごキャラ!
バイオリンに何が仕掛けられているのか…
まあ生存だけを考えた機転としては悪くないですね。
ごまかしで一緒に寝ることになるのは定番ですがやはり面白いです。
一睡もできなかったのは笑ってしまいました。
バイオリンには別におかしい点はない気がしますが、何が…?
この小さい子もいろいろ絡んできそうですね。楽しみです。
結局バイオリンについては何もなしですか。というか開けただけで倒れるほどヤバイ代物?
たいやきは必要な栄養のどれだけを含んでいるでしょう。ほとんどは小豆と砂糖…どちらも栄養価は高いですが、ビタミンCは入っているでしょうか。
ヘンタイの意味分かってるの、というのは苦笑しました。DSM-4(精神障害の診断と統計の手引き)のレベルではイクトも分かっていないと思いますよ?というか本質的に性倒錯は社会によって定められるもので、絶対的なものではないです。
「人が寝てるあいだずーっと寝顔見て」はすごく面白いです。
父親が心配しているのでぎくっとしたら唯世くん…というかイクト、この時点で屋根の上の死角か天井裏スペースにでももぐりこんでおくべきでしたよ。
両親の反応は見ていて面白いです。でもいきなり彼女の部屋は余計でしたね。
夢にまで見たシチュエーション、でもタンスに別の男というのは笑うほかないです。
唯世くんの告白はすごく丁寧で、彼の性格がよく出ている気がします。
普通に一緒に寝ているのも苦笑します。でも…性的な部分を抜き感じれば、暖かくて心地いいのでは?
高校生だったらもうすぐ中学生を異性と感じないのもありえるかもしれません。
ベッドで抱き合いながらじゃれあっているのは見ていてすごく楽しいです。
そして…ここを歌唄ちゃんに見られたらそりゃド修羅場ですね。
楽しみです。泥沼ド修羅場 大好き 誤解にイチャイチャ 大好き わたしはわたしは新人チェッカー〜(死)。

ココにいるよ!
い、一体どういうことなのでしょう。日向くん=KUROウサギは僕の中では確定していたのですが。
「日向くんがKUROウサギさんに」という言葉での彼の反応、ますます疑惑を深めさせます。「隅野さん」と言おうとしてさえぎられるところも。
「いっしょに勉強したいんですけど」という言葉は…僕にはテレビですごく高い跳び箱を飛ぶよりすごいと思えます。
結局みんなで日向くん、というのは苦笑しました。
図書館でふと目が合った輝くん…そろそろ彼も動き出すでしょうか?
日向くんがいなくなるのでは、という不安も死角から刃が刺さるようでした。
寝ているひかげちゃんに輝くんがふっと鉛筆を拾って、ここはすごく緊迫感ありますね。
男同士の話の立ち聞き、というのも女の子にはあこがれでしょうね。大抵はくだらないことばかりですが。
電話で問い詰めて、それで否定して…「いえない」という言葉は…すごく事情があるんだと思いますが、でも…嘘をつかれている、というのは傷つくことですから。

小川とゆかいな斎藤たち
妙な安定感が出てしまっている気がします。
寝ぼけて像を破壊して、むしろ手が心配なのですが。
一番いいのはすぐ謝ることでしたね…
まあ成田さんがいる以上そうはいかないのは自明ですが。
納豆でくっつけるというのは爆笑しました。
そして台座ごと倒してとどめを刺したのは成田さん…もう四人そろって退学になってください、としか言いようがないですね。
「じぶんだけが悪いなんて悲しいコト」という正論がまともに聞こえないのが、この作品の空気がいかにすごいかわかります。
そして部長の繰り返しギャグも豪快ですね。
仲良くんがさりげなく抱き上げてしまったのはすごくラブラブでいいです。
そして…四人で像のふりをしても気づかないで金槌を振り上げる成田さんのボケは凄まじいものがありました。
なんかもうわけわからないです。

Yes!プリキュア5GoGo!
冒頭で家族の暖かさが支えになっているのはうまく出ています。彼女の寝姿は女と子供のバランスがよくてすごく素敵でした。
家族やみんな…本物の戦場では真っ先にそれらが崩壊し、隣の戦友以外何もなくなるものですが。
僕も一人暮らしですが、特に寂しいとは感じていません。まあ…犬がいないのは寂しいですが、別の犬を飼う気は全くないです。
のぞみちゃんが暖かさを分け与えるシーンはすごく温もりを感じました。
雷がすごく怖いのに、というのはすごいです。
そして結局ナッツハウスに流される…災難というかなんというか。
でもとにかく暖かいです。

ギリコイ
いきなり冒頭からのしっとよりかかったり頬をつねりあったり、スキンシップ濃厚です。
「それが…こわいんだ」と内省できるなんてすごいですよ。僕がそんな風に自分の感情を言語化できたのは…大学以前じゃなかったと思います。
ぶつけるつもりで投げたボールをしっかりトラップされるのは苦笑しました。
聞けなくて動けなくなるシーンもすごく丁寧に描かれていてドキッとします。
「冨永真央つけさせていただきます」!に爆笑。尾行って楽しいですよね。
「ただの好奇心でストーカーじゃないんです」って完全に自白してますな。
彼女にしては近すぎる…僕はそんな感じがします。
美羽ちゃんの優しさに傷ついていくのもなんだかわかります。
相合傘での気持ちの切なさもすごく分かります。
「真央は女の子だから」という言葉…そりゃきついですよ。罪なやつめ。
そして…気持ちがあふれ出てしまう瞬間の切なさはすごいものがありました。

マジカルダンス
今回もすごくストレートなメッセージで熱かったです。
砂は安全でしょうか…特に目や粘膜部を傷めるのが心配です。
ちゃんとチャンスを与えるとは、ユウナちゃんも結構フェアですね。
ウィンドミルの動きは鞍馬にありそうですね。
必死で練習しているのはすごくよく伝わってきます。必死になればなるほど真っ暗になるのもわかります…僕もそういう経験は何度かあります。
悲惨な状態ですが、その状態になるまで頑張らなければわかることはまずないんですよね、よほど要領がよく努力が苦にならない天才肌でない限り。
呪文をきっかけにスティッチの登場にはびっくりしました!すごくパワフルな感じが伝わってきてすごく楽しくなります。
でもダンスのことしか考えてないリンちゃんとスティッチが全然通じ合えないのが、特に読み返すとちょっと悲しいです。
「ジャマしないで」という言葉はすごく真剣な分、余計に辛い気がします。
放り出されたスティッチの寂しさもよく伝わってきます。
泳げないスティッチに崖から迷わず飛び込む、って下が岩だったらどうするのでしょう?
そして海に飛び込んで始めてスティッチの気持ちがわかる、というのがすごく素敵。
渦をきっかけに流れに身を任せることを学ぶというのは豪快すぎます。
いきなり抱きついて「できたの!」というのも…死にかけたことなんてどうでもいいのか、と僕も呆れました。
テストでのウィンドミルは短いですが迫力はあります。
やっぱりすごくパワーのある作品ですよ。

キッチンのお姫さま
理事長がナジカちゃんに心を開いてしまう、というクライマックスに近いことをごくあっさりとやってしまったのにはびっくりしました。
しかしつくづく…悪役を人間に戻すのがうまいですよ、この作品は。
空の机が、すごく深い闇を上手く表現しています。
世界コンクールさえもどうでもいいぐらいに大地のことが心配…そのコンクールがクライマックスになるのでしょうか?
理事長の父親としての顔は見ていてすごく胸が苦しくなります。
ずっと父親を責めていたのはそのほうが楽だったから…そのことも大地くんを苦しめている…
何度断られても差し入れを届けに来るナジカちゃんを見て理事長がその誠意に気づく…これまでの彼にはそれを受け入れることができない、心が頑なになっていたはずですが…自分も痛みが激しくてでしょうか?
でも自分からフジタ食堂を訪れるとは、すごく勇気が必要なことでしょう。
目を見て話すことはできないのが、複雑な気持ちを伝えてくれています。
それ以上の会話はなかったのか…理事長は、そこまで話し終えたら立ち去ったのでしょうか?描かれていないところが深いです。
窓から会いに来るというのがすごいです。
断食とストレスで痛んだ体にはスープがいいのもわかります。
「いつも大地の味方でいるから」という言葉もすごく…スープと同じぐらい温かいです。
そして、まさかここで…ナジカちゃんのほうから告白してしまうとは!
読み返してみると、ここまでの流れがすごく自然でした。
なんというかすごくほっとしたため息が出ます。このスープは普段の食事にも使えそうですね。

地獄少女
また極悪に胸糞の悪い…
回想からいきなり殴られるシーンで、暴力自体が心にすごく衝撃を与えてきました。
プレッシャーと挫折で崩壊する、というのは事件報道で再三耳にするパターンですね。
でもその報道を一般化するのは危険だとも感じます。
両親の対応が最悪ですね…といっても、この状態から助けられる「専門家」など今の日本には存在しないと思いますが。
ひたすら自分が頑張れば姉も立ち直る、という考え方…なんというか、自分を追い詰める方向の考えですよね、それ。日本人には多いのですが。
そして家族の恥を見てしまって、それで脅迫とは…あまりのおぞましさに吐き気がします。
両親にも姉にも攻撃され、完全に世界全体が敵になってしまっている…その圧迫感は読んでいて気が狂いそうになります。
あいの冷たい目が恐ろしいです。
そして…地獄少女の噂を平気でできる、というのが怖いです。自分が第一の標的だという自覚がないのでしょうか…当然頼子ちゃんがマリカちゃんを呪って。
「暴力ふるうようなクズだよ?」…人間は自分という神とクズの二種類しかいない?あまりに呆れて言葉が出ないです。
そして引いた糸…どうすれば糸を引かずに解決できたか…いや、脅迫された場合は常に、そのネタを自分からばらしてしまえばいい。例え社会的地位を失っても、殺人を犯すよりずっとマシです。または対抗脅迫でMAD…相互確証破壊に持っていくか。
「せまい教室でいきがってる」という…本質的には狭い世界しかないのが一番の悪でしょうか?
そして姉が自分の名前を書き込むとは…本来なら親の名を書くべきだったとも思いますが。
日本人らしい、まず自分を責める傾向もここまで来るとは…
最後にあいが「地獄へ流します」とつぶやくのは…そのあまりに悲惨な人生、人間の業全体を…地獄に流すしかないのでしょうか?
この作品では光の側の超越的存在…神仏は一切存在しないのでしょうか。
そして、また…地獄に落ちるまで精一杯頑張る…ですか。地獄が実際にあるのなら、地獄に落ちることが定まっているなら、それまでの人生でどんなに頑張ろうが何の価値もないのに。神学的にそれがどんな意味を持つかある程度わかるので、この作品自体にどうしようもない憤りを感じています。

かみちゃまかりんchu
結局作品の全体像はつかみきれていません。一体何年続いたのでしょう。
全部リセットというなら、どうせなら烏丸教授が生まれること自体を防いだら?
リカさんの協力が必要、というのは最後に上手くまとめましたね。
神くんとの愛の進化というのもちゃんとやってくれて嬉しいです。「久我…花鈴をたのんだ…」という言葉も痺れました。
霧火先輩の登場はすごく嬉しかったです。
烏丸教授の立場からの言葉があったのも…単純な善悪に貶めないというのは感じます。
死なない人間…レイ・カーツワイルらポスト・ヒューマンを望んでいる人もそんな感じですね。明らかに…この地球環境関連の諸問題は「人間の手に余る」以上、そんな存在も必要な気がします。でも…特権階級が神化するだけに終わる可能性も高すぎます。
「つぎの世代が生きるために旧世代の死が必要」という生物学的な性の本質をあっさり放り込むのはすごいですね。ここは読者にも理解してほしいです。
神くんと出会うこともなくなる、というのはうまく苦味を与えてくれています。
しかも戻ってみたら、記憶もほとんど失っているというのは…もしかしたらこの戦いは何度も繰り返されるものなのかもしれません。
最後の結婚式はごくさりげなかったですね。
とにかくあまりにも長い間お疲れさまでした。

来月号はエンジェルブルー…すっかり準シリーズとして定着していて嬉しいです。
でも読みきりも新連載もないのが少し残念。次の新連載は何になるでしょう。

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