なかよし2012年2月号感想
表紙は、一瞬「りぼん」と区別がつきませんでした。
「娘。物語」のときも付録の人気がすごかったですし、付録でガンガン出していくのは正解だと思います。
増刊なき一年の始まり…早いところ増刊が復活して大喜びできる日を祈るほかありません。
AKB0048(美麻りん)1年5組いきものがかり(フクシマハルカ)王子とヒーロー(山田デイジー)わたしに××しなさい!(遠山えま)クギ子ちゃん(PEACH-PIT)AEISA(安藤なつみ)恋と軍艦(西炯子)スイートプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)甘い悪魔が笑う(鳥海ペドロ)荒野の恋(タカハシマコ/桜庭一樹)さばげぶっ!(松本ひで吉)ミスプリ!(青月まどか/Ruby Party)ふたりのヒミツ。(茂呂おりえ)予告
AKB0048
僕はAKB48について、全く何も知りません。評論の世界でも一部話題にはなっていますが、それも含めて。
遠い未来、となればもう…その手で来ましたか、としか言いようがありません。
てっきり「娘。物語」と同じようにやるのだろう、と思っていたので呆然としました。宝塚も襲名システムがあればもっと面白かったかも。あと襲名で思ってしまうのが、とある業界ではとある名前を「襲名」しているのでしょうか(お子様は知らなくていいことです。どうせわかってるでしょうが)
はるか遠い未来、人類はこのようになっているでしょうか。
今は、「人類の宇宙進出はできない」という見方が支配的です。交通機関なども、次の世代を想像することもできなくなっています。
冒頭の、つかみのギャグがとてもいいですね。でも百年もしたら「あいたたた」という曲があってもおかしくない気がしますが。
受けて、受かったんですからそれなりに何かあるのでは?
ダンスシーンでの体の線の色香が素晴らしいです。
ステージ描写もさすがに切れてますね。今までの作品の、ヒーローの側のカッコよさを女の子に使ってくる、という感じです。
理事長がこれからどう動くか…そして、ポスターを貼ろうとしての事故から、一気に中心メンバーと縁ができる…すごく素敵な展開です。
一人一人丁寧に、とても力強く描いているのがよく伝わってきます。
選抜メンバーも、星を探す人間…「すべての男女は星である(アレイスター・クロウリー)」…
そこから一気に伸びるのも、若さの特権ですね。
乃愛ちゃんのダンスを見て、理事長の「だが…?」は一体?
ふれあちゃんが輝きを見せた、と思った瞬間から一気に落ちる、そこから歌で気持ちを建て直して…うわ、これものすごく嫉妬されるでしょうね。よほど実力を積まなくては…
AKB、という要素を一切無視してみれば、今の「なかよし」ではまずできないような大胆な作品ですし、美麻先生の力もよく出ています。
何より、美麻先生がやっと本誌連載、それだけで充分です!
そうそう、これは今思いついたことなのですが…女の子にはこういうのがいろいろありますが、男の子にはジャニーズ以外なにがあるでしょう。
1年5組いきものがかり
冒頭からキスですか…甘いことで。
チョコレートで牙が折れる…まあ歯のエナメル質は硬い分脆いです。
治療薬がすごすぎます。
差し歯でいいのでは?
むすばれる、ってそれしかないですか…
あかんべーの表情はさすがにかわいいです。
タマネギで泣きたくなければ、包丁をよく砥いでおきましょう(気休めです。タマネギを切って涙が出ないレベルは、包丁も砥ぎも切る人もプロでなければ)。
ニンニクも十字架も平気に、本格的に吸血鬼ではなくなる?
血が出るといつもこれ…はは。
それがむかつくから「むすばれる」を実行するとは…かなり変化が大きいのですが。
これはこれで、とはなりませんね。
涙で元に戻る、というのもよくあるパターンですがそれだけ面白いです。
王子とヒーロー
みんなすまないとわかってくれて、いい人たちですね。
王子、王子にもほどがあります。で、なぜわざわざ手を?
だだもれ、というのもなんともかわいい。
いきなり三人顔あわせで王子が不機嫌な顔で去る…面白くなってきました。
え、でもって「追いかけてこないのか」…いい性格してますね、こっちも。
バスケのシーンの、立体的な画面の使い方とスピード感はすばらしいものがあります。
王子は人前では肩抱いたりフレンドリー、ではさっきのは?
ウザい、より気持ちを伝えたい…
だからバレンタイン、というのもいい解決策ですね。
こういう女の子の買物とかバレンタインとか、そういうところを暖かく描けるのが素敵なところです。
こんもり…すごすぎます。台車も普通じゃなくて箱台車か、またダンボール…だと一往復じゃ積みきれません。
居眠りでこれまたえらいことになってますね。
しかしすごくストレートな渡し方ですね。中がすごく強いんですね…
そして、ぽんと頭に手を、この身長差、結心くんとひよこちゃん(ひよ恋@りぼん)並にありそうなんですが…
そしてこれを受け取るのは、王子は一人だけ捕まえて…かないませんね。
というかこの陰口も、本音とは思えません。本気になったらみっともないような存在だから、友達の前ではそう言っているだけなのでは?
やっと二人きりに、なりたかったのでしょうか?
チョコを渡すシーンもやはり素敵でした。
そして、「好きな子から」で「えっわたし!?」…ここからのやり取りの甘さは素晴らしいです。
そういう意味での「好きだよ」なんでしょうか?
友情のチョコをわざわざ割ってから食べる、というのがまた凶悪。
どんどん可愛らしくなってきますね。
わたしに××しなさい!
冒頭から気持ちが暴走しすぎてて…時雨とか晶とかはどこへ…
いってもいいかきいてから、というのも強烈な修羅場フラグですね。
時雨くんが本性を出して、というか素の自分に戻って、どうなるのやら。
二人ともいてばたばたしている、そこに「ラブをしることに」…女王陛下、って感じですね。
爆弾が脈絡なしに炸裂してるって感じで、修羅場フラグもどこへやら。
誰かを傷つけてまで知りたいとは…恋愛というのは、誰かを傷つけるものですよね。
「どんなに回り道したって さいごにはきっとボクのところに帰ってきてくれる」…脳内でちょっと翻訳してしまいました。「誰を愛そうが
どんなに汚れようがかまわぬ 最後にこのラオウの横におればよい!」
ものじゃない、といっても所有欲と恋愛っていやというほど近いところから出てるんですよね。
嫌だ、という絶叫のほうが男としては素直ですよね。
マミちゃんのすごく素直な告白も力強いですね。雨の効果も実にいいです。
そしてキスではなく、胸に抱きしめる、って…
それから、こんな形で決着するとは。幼い頃の傷にすごくこだわってますね。
変な噂がある人に、なんでこんなにハートマークつけてみてるんでしょう。
どんなに顔がよくても、ほとんど本能的に悪獣として拒絶するのでは?
で…どうなるとしてもまあ、自業自得ですし。地獄少女さん、出番ですよー。化粧は終わってますか?
クギ子ちゃん
この特殊印刷&紙、定価の何円分でしょう…
部屋でくつろいでるおばけ、ってそれだけで終わってます。
他の子が犠牲になってもそれはいいんですね。なんか蜘蛛女が舌なめずりしそうな思考法です。
ラブが欲しい、って…さてどうなるのやら。
好きでも嫌いでもないけど、さてどんなオチが行くのやら。
というか十三階段のオバケも実在ですか。
なんかすっかり仲良くなってますね。
ARISA
ありさをあくまで抱きしめて…危険な気がしますが。
勉強を取ったら何もない、って大抵の子供はそうですね。法的現実としては一切の権利を剥奪されています…働くことも土地や車など多くの物を買うことも、実際には財産を持つ権利もありません。そして最も重要な人権、公正な裁判を受ける権利も。
テストの問題をこんな形で管理するほうが…
そこからのエスカレート、ですか。
力を手に入れたことによる暴走…変身ベルトを拾った人が、ただ部屋で時々楽しむ以外余計なことをしないで普通に暮らすことに耐えられないように。
新興宗教と同じ…そのメカニズムを徹底的に描くことができたら、ものすごい作品になると思います。
恋と軍艦
町がなくなるのが世の流れ…どうすべきでしょう。流れのまま流されるか、それとも流れに逆らうか、流れを変えるか…
火事のウソは危険すぎるのでは?
先に「子どもには関係ないこと」と言ってしまうのが悲しいですね。わかってる、でも…一つ一つのことを積み重ることを、なぜ試してみないのでしょうか?
子どもに教えてはならない、と大人が勝手にタブーにしているような気がします。
公文式は、ちゃんとできればいくらでも進ませてくれます。それが強力なモチベーションになります。
「彼はきみのことが」と言おうとして「いやそれは彼の口からだな」と男の子の気持ちを思いやる町長さん、いい男ですね。
「ぼくがちょっとドキッとしたぐらいだから」は凶悪かも。
抱き上げてそのまま、確かにこれはお姫さま状態ですね。
男同士のラブシーン、女の子たちは狂喜乱舞でしょうね。
男の子の風呂を当然のようにのぞく、というのがすごい眺めですね。
来年はどんなにきれいになっているのやら。
スイートプリキュア
こうなるのはわかってるでしょうに、コンサートをやること自体が危険行為です。
といっても、テロ以来「人が集まるな」という簡単な対策は取られてませんね。
変身を封じる、というのは合体を封じるに通じて燃えますね。
で、結局世界が一度滅びて俺たちの戦いはこれからだエンド…なんというか、これほどとんでもない作家をこの形でしか使えないのはもったいないです。
それにしても何回分詰め込んだのやら。
甘い悪魔が笑う
当然のように腕に腕を絡ませている、さすが大人の女性…
告白の返事をさせる、ってOKさせるとは言わないんですね。返事させるだけで精一杯、ですか。
肩を抱いても平気、で実際はあっちしか見てない…笑うしかないです。ここできゅううんとしてる男の子の表情が可愛らしいですね。
小学生のデートみたいだけどその方が楽しい、というのも丁寧ですね。
そして、香月さんに質問する、短兵急過ぎる動き方が、もう同じ土俵にいること自体が間違い、というぐらい次元が違うのがわかります。
そして、安心したら当然のように手をつないで…まったくこの天然悪女は。
かわいすぎてハート打ち抜かれまくり、まあそれもたまには楽しいのでは?
ありがとうなんていらない、と抱き寄せる…なんというか、男って悲しいものです。女の子にとことん弱いんですよ。
で、告白も全部忘れてた…残酷すぎます。
それで笑ってごまかすしかない、なんというか男としてはすごい同情しますね、これ。
荒野の恋
父親の本を買い、いろいろと知ることが彼女をどう変えていくか。
下着を洗ったのも、蓉子さんでしょうか。どんな反発が来るか承知で、それともわからなくて?
風呂で本を読むのは、本はダメになるですが幸せですよね。
「性からも悲しみからも」自由…それも、思春期の少女の夢ですね。実は、性からの自由は少年もとても憧れるんですよ。
女を女として見ていなかった…他者を他人、自分とは他の人間として見る…それって、際限なく難しいんですよね。
離れを見てため息をつく、そりゃ離れというのはややこしいものですからね。
「ずっとこのうちにいてね」という言葉は、なぜ出てきたのでしょう。わからない…
うるさいおとな、それが彼女の知らない母親というもの…
いきなり押しかけてくる女性…考えてみれば、このようなことが一度もなかったことが不思議です。
突然向けられる一方的な激情…土足で縁側に上がる…髪をつかむ…奇妙な行動、対応できない…
その惑いも強く描かれていますね。
悠也くんも冷静ですね。
離れに呼ばれ、そこでは何を待っているのか…彼が冷静であることを願います。
さばげぶっ!
ガス、テント、プレート、鍋…確かにそろってますね。
サバゲついでのキャンプも楽しいでしょうね。何の描写もないですが。
あと食材は?
米だけの料理と言っても確かに実にいろいろありますね。
粥…とてもいいです。僕も、体調が悪かったら迷わず粥にします。
そういえば普通に街で、立ち食いそばや牛丼と同じ感覚で粥がないのも不思議ですね。西洋風のオートミールやさまざまな雑穀の粥にすれば面白そうなのに。
お得意の色仕掛け、さすがに一撃必殺ですね。
野外が得意なら、食べられる野草や虫を集める技術もありそうですがそれは…
味を変える、でいろいろ、これハイになってわけわからなくなっているでしょう。
でもそれを飲んで「しばらくお待ちください」のリアクション芸は爆笑しました。
愛…で、芝居のために馬を出してくるのがまたすごい。似合いすぎてます。わざわざホテルのドアを蹴破るために馬を出してきたオーナーを思い出しました。
そりゃ警察も…というか子の武が今まで警察沙汰になってないほうが不思議です。それこそ第一回から。
責任を取ろうとしたら甘酒、なんというか恐ろしい。
まあ、甘酒はとてもいい食物であり栄養ドリンクですが。
ミスプリ!
「バトラー」を業界トップに…そういう思惑もあったのですか。
人をもてなす、というのは古来、特に西洋では貴族の一番重要な技術でした。
城を改装したホテルが多いのは見た目だけでなく、城の根本的な機能は、戦争や政治よりホテル、多数の客を泊めてもてなすことにあるからです。そして城主やその使用人たちは自分より上の貴人から見た目は貧しい巡礼まで、多くの人を泊めてもてなすことが重要な仕事でした。
いろいろ考えていますね。
課外レッスン…どんなことがあるのやら。
サロン…これまた華麗ですね。
マダムに言われるまで抜けてた、って抜けすぎでしょう。
空っぽ頭だから容量は空いてる…ならいいんですけどね。
で、変なのに目をつけられたようですね。楽しみにさせるのがうまい。
キスで緊張を払うとは、お見事。
いきなりとんでもない方の、とんでもない言葉…それで意外な窮地、ってまあこれは、いままでないほうがおかしい状況なんですけどね。
時間稼ぎのためにわざわざすごいことの連発で。
それで、要の正体をこんなところで利用するとは…他になかったとはいえ、悔しかったでしょうね。
限界まで磨く、どれだけできるか。やはり、その存在自体がすごいですよね…
帰ったときの言葉、本当に真面目ですね。
なんか空気が甘いですけど気にしない、と。
何よりカッコよくて楽しくて!
ふたりのヒミツ。
もどった、ようですね。
そして、告白の余裕もなくいつもどおりの日々…それはそれで辛いかも。
小さい子なら、わかったとかあるのでは?
みんな青春している、というのがすごく胸が温かくなります。
それぞれ幸せそうで楽しそうで…
いきなり匠くんに抱き寄せられるのはびっくりしました。
でした、と過去形で告白、こういうのはやはりすごく素敵ですね。
「まだ学校に残ってるかも」でじーんとさせて、「ラブシーン中かも」という意地悪、素敵な人ですね。
そしてすれ違いそうになるのを大声で、そして抱きとめられて彼の冗談など無視して、好き…
こういう熱いラブシーンも大好きです。
ゆっくりしたペースの作品でしたが、最後の熱さで評価一気に高まりました。
次回作は、やや短めで熱く激しく燃えるようなラブストーリーなんかいいですね。
とにかくお疲れさまでした!
あおいみつ先生の本誌登場には狂喜乱舞です!とにかく楽しみでなりません。
でも増刊で活躍していた、高い実力を持つ作家はまだまだいますから、満足できないのが辛いことです。
よく見てみれば、さりげなく若い作家の連載は増えているんですよね。「ちゃお」「りぼん」のようにわかりやすい形ではないですが。
そして、新人賞要綱を見ればたくさんなければならない、本誌での新人読みきりやコミックスはどうなっているんでしょうね。地獄少女オムニバスだけでしょうか?