なかよし2012年5月号感想
AKBの表紙はが続きますね。まあ、「娘。物語」の頃もそんなもんでした。
この付録は思い出せば、昔の基準だったらビニールパックで済ませてますね。
まあどちらが環境にいいのか、また破損が少ないのか、そして流通業者にとって楽なのかは知らないのでなんとも。
でもって、今月も来月も新作が何もない、と。
さらに、新人賞出身作家はネガティブ作品が多く、外様作家ばかり素敵なポジティブメッセージ作品で楽しく笑える…どんな雑誌になるのやら。
王子とヒーロー(山田デイジー)1年5組いきものがかり(フクシマハルカ)AKB0048(美麻りん)わたしに××しなさい!(遠山えま)スーパーダーリン!(硝音あや)さばげぶっ!(松本ひで吉)クギ子ちゃん(PEACH-PIT)甘い悪魔が笑う(鳥海ペドロ)恋と軍艦(西炯子)スマイルプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)かみかみかえし(遠山えま)AEISA(安藤なつみ)荒野の恋(タカハシマコ/桜庭一樹)予告
王子とヒーロー
こんなことを言っておいてガラスを割る、ってならやらなきゃいいのに。単純なことです。
「だが勝平をまきこむことはゆるさない」「オレもアイツもな」…呆然とします。他者を手段として使えるというのは単に邪悪ですよ。
ヒーローの行動、はとバス?意味がわからない…
「人に利用されるくらいしか価値なんてない」…傷つきすぎますよね。
怒りの感情に切り替え、それから…雨が上がったときの行動が少し彼女らしいかもしれません。
逃げたくない、だから生まれ変わる…それが正しいことだったのか…もっとひどい目にあうのはわかっているのに。
最後は救いのあるところに着地するにしても、それまで…どれほど踏みにじられることか。
どうして…傷つける衝撃を用いなくても、いい作品を描ける作家なのに。作品を創る方法はそれだけではないはずなのに。
読んでいて傷つく作品は、今の僕は読みたくないんです。
1年5組いきものがかり
ウサギからリンゴを取るなんて…大人気ないにもほどがあります。
ふと気がついたら、体の線の透明感がすごいですね。
エサを食べてくれない、って単に寿命では?イチローの言うとおり。
で、死神…はは。
そして、かばったら自分が抜かれる、…この死神のキャラデザかなり楽しいですね。
この棺は大笑いです。というか実際に学校で誰か死んだら…まず教師に知らせて、校長から救急車、病院と学校側で警察に連絡するか判断して、死の判定が出たら家族に連絡、ですよね…
「こんなイケメンと」「キミ視力いくつ」…自信過剰なイケメンってやつは…
頬を引っ張り合うじゃれあいは見ていて楽しいです。
ポルターガイストとか、遊びすぎです。
死神に弄ばれている、イチローの反応…絶対見えてますよね。
ウサギと自分の命を実際に天秤にかけられたら…これはきついですね。
というか、バンパイアにゾンビ…死神の天敵はいくらでもいますが。
AKB0048
イケメンかと思ったらどちらも女の先輩、ますます宝塚ですね。
中性的な感じのある美麻先生のタッチでやられると強烈です。
マイクがライトセイバーになる、というのは物騒ですね。
芸能禁止はある意味人間の本能です。ファシズムも共産主義も。それどころか日本も、江戸幕府も明治政府も芸能弾圧が好きで仕方がありません。今の日本だって芸能弾圧に向く芽はあちこちにあります。
最も深い理由としては、芸能には魔術的な力があるから…さらにその魔術は、宗教と政治とも関係します。政教分離というのは本質的に矛盾した言葉です。政治には宗教的な面があり、宗教には芸能のような面があります。
それこそヒトラーの演説・ローマ教皇の儀式・イギリス王室の結婚式・アメリカ大統領の就任演説を、コンサートやミュージカルの演出技法の文法で解析・比較してみればすぐわかります。
そしてイスラム教やキリスト教は、文化や芸能を禁止することが根本教義に入ってしまっているので、あいつらの原理主義が政権をとるとすぐに弾圧を始めちゃうんですよね。まあ他の原理による政権も、とにかく芸能禁止はすぐ暴走しますが。
芸能禁止令と抵抗するレジスタンスでもある、かなり怖い集団ですよ…
ちょっとしか光が出ない、というのは笑ってしまいました。
芸能禁止が厳しい星出身…これがマンガじゃない、現実と言っていい国、宗教警察に見張られ歌うだけで死刑になる国は、この地球にいくつもあるんです。
みんなで手を集めて声掛け合うのも迫力あります。
戦いながらライブをやっている、っていろいろすごいですね。
「みょうな魅力」…どんな努力もその前では無駄、残酷すぎますね。
リフトの事故…宝塚歌劇団の歴史に、恐ろしい事故があるのです。あまりにも悲惨な、舞台出演中の生徒が死亡した事故が。
巨大な機械力を用い、安全ベルトなしに大きな高低差を作る舞台装置は、きわめて危険な凶器でもあります。
わたしに××しなさい!
かけないというのも大変ですが、面倒なことに「書く」のは本人とは関係のない、別の誰かさんのやることなので、書こうと決めて書くのは無理なんですよ。
適当に文章をつなげることはできても。
「胸がいたくてかけない」…作家としちゃある意味本望でしょう。
デコピンでの雪菜ちゃんと時雨の仲のよさに嫉妬する晶、ここなんだかかわいいです。
伯爵と騎士の戦い…はいはい、アクションシーン・エッチシーン・拷問シーンは行数稼ぎには最適ですからね。あと手術シーンや魔法儀式シーンも。
マミちゃんも大変ですね。そこに晶の呼び出し、もっとろくでもないことになりそうです。
スクール水着…スタイルよすぎにもほどがある…
ランキング、かなり落ちて…「泳がせてください」が強烈でした。
まあ泳げば涙は勝手に洗われますか。
「いざというときはボクが」…こわひ。おどしたりするのは散々やってきたから止めるマミちゃん、笑うしかないです。
それで「がんばったんだね」って被害者たちは一体。
プールサイドでスク水で座禅、かなりシュールな光景。
背中、そりゃ強烈ですよね…
さらにライバルからのメール、さてどうなるのやら。
スーパーダーリン!
なんというかカラー扉がもう衝撃的です。すごい。
押しかぶさってくるような圧倒的な華やかさ!
四人の超美少年、奥の少女と桜…まるで宝塚のワンシーンかガンダムシリーズのOP!
影の薄さがすごすぎて、「男子同士」とみんなが見ていた…これは爆笑しました。
そりゃもう、薄い本がこの学園内で何十も作られることでしょう。あちこちのコピー機で紙が不足し、アンダーグラウンドでオンリーイベントが開かれるほどに。
「オレ流のあいさつ」といわれてぼっと赤くなるの、これまたすごくかわいいです。何でこんな可愛い子が目に入らないのか…
ほかのメンバーの登場もすげえとしか言いようがないです。
空気女が特技で入学、というのもいろいろすごいですね。
突然仏像が飛んでくるという異次元世界ぶりは爆笑するほかありません。
で、自分たち以外にも見えるように輝かせる…これまた面白いことになりそうです。
で、なぜ牛が…ただただ爆笑。
ハーブ入りスイーツ、それって体によさそうですが味調えるの難しそうです。
科学的に調べる…これまた大笑いしました。
抱き上げて叫んでも、みんなには「エア彼女」としか見えない…うわあ。
「ダサいとかオレがきめるコトだし」…ここまでの自信だったらなんともいいようがありません。典雅の裁定者ならなんと言われてもそりゃ…
こいつらに殴りかかる、って無理な気がします。運動能力も違い過ぎそうですし。
「大事なもんだけ見えてればいい」も強烈ですね。
「なかったことにしたいから」と叫んだだけで呪いで…なんというか、ニコニコ動画での「盆回し」、爆撃機が大量のタライを落とす絵を思い出しました。
かわりたい、と思ったから…ストレートにポジティブなメッセージを入れてくれるのがとても嬉しいです。
それぞれの動機がいろいろすごいですね。なんというかまともに恋してるのは凪くんだけですし。
なんというか、ものすごい世界過ぎて楽しくてたまりません。超世界。これは何も考えずにとことん楽しむのが正解ですね。
さばげぶっ!
犬とセレブ、そこに…やめとけとしか言いようがありません。
初恋シフォンケーキ、これがわからない時点で女子力なさすぎます。
いきなり「ガラスの仮面」絵には爆笑しました。
足で自在に操っていろいろ動かす…すごい。
ここからの暴走とライオンオチの強烈さ、ひたすら笑い転げました。
クギ子ちゃん
怖い話、となればそうなりますよね。
「サミシイの?」…まあそうなんでしょうけど。
ま、仲間も友だちも増えてハッピー、ですよね。
甘い悪魔が笑う
冒頭から飛ばしますね。力抜けるほど色っぽいです。
朝からイケメンに押し倒される、といってもこれ実際には結構危ないです。死んでもおかしくないレベルで。
で、実習初日から縛り入ってたり…
女子校、確かに怖すぎます。
すごく丁寧に気持ちの変化が描かれてますね。ちょっとしたクラシックの小品みたいです。
なんでもするから、ってどんなことになるのやら…
恋と軍艦
人形とキスの練習…かわいいものですね。
そして晶ちゃんも、また何か妙な作戦を考えているようですね。
それにしてもサーシャさんと晶ちゃんの掛け合いは見ていて楽しいです。
加齢臭…気にしなければよし。僕もそろそろですが。
しかしこの作戦、なんというか無邪気で凶悪。それが子供ですね。
Dr.スランプで千兵衛さんがやったいろんな作戦を思い出しますが、それもまああの人の子供っぽさということで…
風邪を引くと、まあ秘密はわかりますね。
きっちり逆襲されて、風邪を引くのはどっちやら…
そして町長。キスかと思ったらヤモリ…これだから田舎は。
陽くんもいろいろ大変ですね。
とにかく読んでいて楽しいです。すごくステキな作品です!
スマイルプリキュア!
ものすごい図書館ですね。ある意味楽園。
「プリキュアってなんなのですか?」…何年、その疑問を考えもせず読んできたのやら。誰も思わなかったのかい…
これからが白紙の本…すごく素敵ですね。読者たちみんな、白紙のページがさぞたくさんあるんでしょうね…
かみかみかえし
コノハナサクヤ…最も重要な神の一柱ですが…
ひたすら自由、そして実際強力な神ですね。
自分の欲は、誰かを笑顔にすること…それもかなり重い欲ですね。
利他的な欲望が暴走して人を傷つけることもあります。ナチズムや共産主義、原理主義宗教や魔女裁判…そのほうが時に殺される人数は多いほどです。
母親の話とか、かわりの巫女とか…神の力を弄ぼうとする者には、それこそギリシャのタンタロスがお似合いです。
ARISA
調べに来て…心配ですね、この施設ごと爆破されたりしないか。
双子の弟…そして児童虐待…
日本のシステムには、絶対欠陥があります。世間から弾かれた、本当に弱い人間を助けるシステムが全くないのですから。
虐待者には復讐は無意味なんですけどね。まあ、復讐は人間の、最も根源的な感情ですし…
この作品が終わるとき、読者にどんなメッセージを与えるか…それだけです。
この世は闇なのか、人は全て怪物なのか。それとも、光は闇に勝つのか。
ひたすら闇を描き続け、いつか…光の勝利を描いたつもりが闇の勝利を描き、読者に光よりも闇を多く食べさせてしまう…僕はそれを恐れています。
荒野の恋
遠くに行きたい、というのを具体的にしたのが留学…遠くに憧れを持つ人はそれを望みますよね。
感情描写がすごく繊細で、伝わってきます。
大人の女の人で、電話が通じる人がいたのってすごく幸運ですよね。
そして、それだけでなく…奈々子さんとも、別れることに…
「でもやっぱりかえることにするよ」思いやりのつもりなのか、それとも単なるエゴなのか…区別はできません。
父親の手に重なる手…セックス。それで思わず離れに、裸足で…
息を呑みます。
押し倒して、「こんなことをするんだろうって」…そうですよね。
どれほどこれまで、彼が耐え続けてきたか。それを思うと体が砕けそうです。
彼は筋トレで発散することはしていないのでしょうか?他の、英語とか?
ガラス越しの、告白…手を合わせて、ガラスごしじゃなく直接のキス…
それからどこに行くのでしょうね、彼は。
そして置いていかれた女の子は…女の子の成長は見えにくいですが恐ろしいものがありますから。
いや、本当にすごい作品です。
来月号、「キミが好きとかありえない」の再登場は心の底から嬉しいです。
あれほど強烈で楽しい作品はないですからね。