なかよし2013年12月号感想

久々に豪華な付録。
表紙は鋭いですがちょっと埋もれる構図ですね。

 

ワルツのお時間(安藤なつみ)恋するふたごとメガネのブルー(山田デイジー)ドキドキ!プリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)かみかみかえし(遠山えま)小学生のヒミツ(中江みかよ)クギ子ちゃんがいる!(PEACH-PIT)初恋少年少女(フクシマハルカ)百鬼恋乱(鳥海ペドロ)170cm☆オトメチカ(桜倉メグ)少女結晶ココロジカル(高岡しゆ)きぐるみ防衛隊(星野リリィ)出口ゼロ(瀬田ハルヒ)AKB0048(美麻りん)わたしに××しなさい!(遠山えま)さばげぶっ!(松本ひで吉)つばさピチカート!(春瀬サク)とあるネコかぶり少年の秘密(伊藤里)予告

ワルツのお時間
巻頭カラーの冒頭から変顔とは…
その合宿って、要するにサッカーなどでジュニアの有望選手を集めてやる、将来の日本代表を選ぶような水準のものでは?
夏休みの宿題…なんという現実的な話。
この、なかよしでありながら泥沼な四人組、見ている分には楽しいです。
新幹線で乗り合わせたら美男美女なのに何か怖い、でしょうが。
合宿…いきなりきついところから。
あれだけ痩せるほどの猛運動をこなしていてもきついとは。
グラビア、というのもすごい話ですね。
ついグラビアらしく動いてしまってダメ出されるの、可愛いです。
あくまで、昔のパートナーの話は聞きたくない、写真も…見たくないのか、見せたくない…菫ちゃんに?姫愛ちゃんに?
ここ、すごく情報が濃いです。
不安になるところを、ダンスで取り返すところが実に上手いです。二人の絆がよく伝わってきます。
ずっと三人組、でもそれに四人目…
マメがつぶれる、ってすごい根性ですね。
そして、あの記事を見てしまう…菫さん?
別の、二度と踊れなくなってしまった誰かだ、と散々ミスリードされたので驚きました。
さらに勇誠くんの告白と留学宣言…
この泥沼は最高に楽しいです。

恋するふたごとメガネのブルー
どうしようもないシリアスからいきなりぶっ壊れてますね。
青春と背中に日焼け…「コイツのことが好きなのかーっなんかヤダ」というのは笑い転げます。
フジタのスキンシップに心臓が飛び出すのを女友達に見られる…さて、それでどうなるやら。
というかフジタ、わざとやってねーか…?
それができたら…ももちゃんのほうがそうしたいでしょうね。
怒ったり、好きになっちゃダメだから避けたり…それは恋心に肥料を与えているようなものです。
「いまが楽しいから」と言ってる時点で終わってます。
で…さくらちゃんが風邪を引いて、本当にももちゃんが行ってしまう…
かなり強烈なことをさらっとしてしまいますね。
根本的に、途中で交替って、京都までの交通費は?それも二人分。
女友達にはもろばれ…「アンタじゃなくてハルタは?」が吹っ飛びました。
クラスメートが「フジタとハルタくっつけよーぜ」とか、すぐ写真を見られるとか、このIT時代はすごいです。
そして…これで布団イベントをやりますか?笑いが止まりません。
二段ベッドで転がるのはかなり危ないですよ。
逆にももちゃんが、いつものさくらちゃんとフジタの仲のよさを知って嫉妬を抑える、という心の動きが実にいいですね。
そしてとんでもない質問…フジタ、察しているのかどうか…
というかよくばれないな、あと…フランス旅行も入れ替わるのでしょうか。

ドキドキ!プリキュア
ミスコンとは面白いことに。
「だれが決めた基準にしたがい」って理屈をつけるとやっかいになりますよね。
テーブルマナーも茶道も、一見ひどいのですが常に他人を思いやっている…
エースのカッコよさは圧倒的でした。
ただ、自然界には絶対の基準があります…生き延び子孫を残せるかどうか、という。それだけは否定できないでしょう?

かみかみかえし
神鏡の使い方としてはものすごくもったいないです。
ダメ神ばかり増えて、大丈夫なんでしょうか。
クラスメイトだから休むと心配、という普通のいい心、でもその自然な集団心理の裏には…
ひたすら「ムダ」を連呼し、「あんた友だちいないでしょ」と突っこまれるのも苦笑します。
鏡を競馬に使い始めたらそりゃバチ当たりますよ。
甘いものにめちゃくちゃ感動するのが可愛いです。
バカ話ばかりだったのが、鏡の中のヒノカグツチが寂しそう、といきなり核心。
それ以前に、鏡は早く神宮に返さないと危険というか…アメリカとロシアとバチカンと中国の諜報機関が手を出し始めたらえらいことに…

小学生のヒミツ
このはつらつとしてすごく可愛い扉絵、大好き。
こうかんノート、というのも微笑ましいですね。
「せっかく同じ班になったんだもんなかよくしよーな」…いい子ですね。
僕だったらすべてに悪意を感じて逃げることしか考えなかったでしょうけど。
ノートとかですごく派手な反応をするみりちゃん、そしてあっというまにできる四人組…
この決まりごとも結構怖いです。人間には絶対は無理ですし、何かが洩れたら偶然でも魔女狩りになりそう。
そういう最悪の事態ばかり考えるのは、「絶叫学級」であらゆる些細なことが最悪に結びつくことばかり見てるから…
こうして交換ノートの書き方を教えてくれるのは嬉しいですが、トラブルを予防するやり方も書いて欲しいです。
あ、これ付録の宣伝にもなってるんですね。
すぐ悪口みたいになる…あ、悪い例を描くことでここ気をつけてね、と何気なく…
そして、すぐに「みんなであゆみのことムシしない」…インターネットが恐ろしい、というのなら紙と鉛筆で十分恐ろしいですよね。
ネットを批判している老人たち、自分の若い頃はどうだったか、この話しを読んで思い出して欲しいです。
「やめて」と言いたい、でも「班で仲間はずれになったら」…この勇気のなさは責められません。
みんなで大泣きしてしまう、でも…ノートを禁止しても意味がない、必要なことなのかもしれません。
「だれかの悪口いってるとやけにもりあがったりするのよね」と、そのことを理解できる知性が輝いてます。
鋭い警告と、とても美しく暖かいメッセージ…本当に素敵な、すべての女の子へのクリスマスプレゼント。
ありがとうサンタさん。

クギ子ちゃんがいる!
五寸鍵子…クギ、ではなく鍵?
いきなり「クギ子ちゃんだよね」いきなり核心突きますね。それで「友だちになってください」…展開が急激。
「恋愛対象にナルかドウカ」というのも面白い反応ですね。
すごく短い、断片的な情報がドキドキさせられます。

初恋少年少女
定時制だと文化祭も体育祭もない…それは寂しいですね。
一体何をするんでしょう。
実行委員会にもぐりこんで、合同文化祭を…行動力はすごいですね。
そして必死で色々動く真紀ちゃん、口だけじゃなくがんばってますね。
本当に定時制の人たちが着て、お好み焼きもプロだったり…みんなすごく喜んでいますね。
そして忍くんと二人きりの文化祭…というかこれ自体が問題だ、とまでは見えてないですか。
先生たちが花火で祝ってくれる、というのはすごく嬉しかったです。
忍くんを男と意識して、そして恋心が…さて次は三月号?かなり先の話ですね。

百鬼恋乱
何食べてるんですか。
指をいきなり食べたり、「着かえさせて」に平然と脱ぎだしたり、本気で熱ですね。
触れただけでとんでもない力…何が起きているのでしょう?
力が垂れ流し状態…「腹ぁいっぱいだ」はサンデーだからやばいでしょう。
治す、といってもまずロウソクと、呼吸…催眠術とかですね。
全然治ってませんよね、結局。
そして三人で糸でつないで寝る…えらいことになってますね。
朝、結局すごいことになりましたね。
そして…力が全部なくなっている?
のんびりした話ですが、えらく緊迫感のある展開になってきましたね。
…三人でずっと離れない、それは三人とも普通の人間になるとか…?

170cm☆オトメチカ
山のような仕事…さてそれをどうさばくのでしょう。
自分磨き、というのも厳しいですね。
五色の食べ物は重要です。
そして一日撮影すると、えらいことに…しかしなんて顔を描くんでしょう。
ステキだと思う人のマネ…まあ模倣こそ人間の始まりですよね。
可憐さんがステキ、ということをまず認めて、そして「どうしていつもキレイなんですか」と聞く…ここうまいです。
こうして座り方を教えてくれるのも嬉しいです。
そして、「うちの事務所で仕事がないときも」…だからチャンスを得られたんですね。
北斗くんとも、「あのときいってた「アイドル」のことすこしわかった気がします」と、人を認めて学んでいく…
そして、まずクラスメートのいい部分を学んで、とにかく学んでいく…
男子にも、「きみのステキなところ見つけたよ」といえるのってすごいですよね。
三人分、というのもすごい話ですが、男役も含めて自在ですね。
今回の、他人から素直に学ぶ、というテーマに徹した話も素晴らしくよかったです。

少女結晶ココロジカル
さあ、どうやって彼女を救うのか…そればかり思っていました。
記憶まで奪ってしまう、ロジステの恐ろしさ。
こころちゃんは精一杯優しくしようとしていますが、いきなり別の誰かが介入して?
この仮面は?
結局、ベルを救うことができず…そしてどうしようもないカタストロフ?
現実で一生目ざめなくなるリスク…多分、脳直結コンピューター。恐ろしく危険なことをしていますね。
なんとか逃げ出そう、と…ムツキさんの決断は冷酷ですが、ハルトくんに確認してもそれでよかった…それも信頼ですか。
自分だけ現実に。実質的に完敗ですね…
そして、これはBOX全体の、重大な問題になっているはずです。人口の相当部分が意識不明になる、というレベルの。
ハルトくんを、みんなを助けにこころちゃんが再び動き出すことは、できるのでしょうか。

きぐるみ防衛隊
家族会議…なんというかものすごいことになりましたね。
で、平然とジンジャーが帰ってきて…
いきなり目が変わってしまう、これも怖いですね。
さてどんなことが起きるやら…

出口ゼロ
扉が明るければ明るいほど警戒してしまいます。
五日目の推理…犠牲者を出さないため、演技に力を入れる…
風露くんもそれはフォローしていますね。
というか二年前の事件でまだ卒業してないんですか?
先輩たちの本気の演技、それに応えるため夕日ちゃんも真剣に演技する…
圧力が強まるとき、抽象画のように感じが崩れるのもすごいですね。
それで一人が追いつめられる、そこで一気に何かが変わった…?
死体の行き先もわからない?「ここから出た」というのも重大でしょうね。
そして…「かんがえるより感じろがモットーの名探偵」と、役により深く没頭して…
それで何かが見つかる?
まず風露くんを指名し、クィーンを突き倒してどこに走り出す…?
その先に何があるのか、スピード感あふれるベクトル感覚。
でも、これも走れば走るほど、罠の杭がより深く食い込むだけ、という気がしてなりません。

AKB0048
一人では行かせない…みんなで。
ついに復活の奇跡も起きましたか。
伊織の姉も、そして乃愛ちゃんも…
ひたすら力の限り走りぬいた、という感じの、ものすごいパワーの作品でした。
とにかくお疲れさまです。
ただ圧倒され、余韻に浸る以外、言葉なんて何も出てきません。

わたしに××しなさい!
唇ではなく頬?なぜ?
しかしふわふわしたキスシーンですね。
苦しい、って今更ですか。
「これ以上いっしょにいたら」と言ってる男に「いっしょに寝てくれ」…悪魔だこの女。と思ったら「床で」
殺意沸きました。
心が感じてる、なら小説は?
マミちゃんと晶くんのデート…「イケナイこと」はあっさりスルーですか。
で、他の女の名前出すなっての。
あ、恋人ゴッコですか…おいおいおいおい。
雪菜ちゃんの名前を出しまくる晶くんもいい加減極悪人ですね。
マミちゃんの「わん」はこれまた極悪非道でした。
そしてぶっ壊れているところを逆襲する氷雨…さあ晶どうする?

さばげぶっ!
アイドルがどうのという話なら道歩けばぶつかるんだろうな、と思ったら変な生物がここに…外し方が強烈です。
マヤさんの友だちでしたか。
「マヤちゃんからききました」ってなんて話、さらに写真まで。そりゃ怒りますよ。
モモカちゃんの内面外道ぶりが凄まじいですね。
「そんな生き方もったいなーい」とか、そしてあっさりやせて…
よかったですね、ファンが増えて。

「授業中ぜんぜん眠れなくて」は間違ってますけど、わかります。
コーヒーってすごい遅効性なんですよね。朝飲んだコーヒーが夜効くぐらい。
まあ今の僕は体質変わってコーヒー飲めませんが。
コンビニの棚からジュース買ったら奥から目が…それは怖い。
まぜるのは大笑いしました。
ダイエットなんかしてるからエネルギーがない…まあ当然ですが、脂肪がある限りエネルギーはあるはずでしょう?
皮下脂肪代謝と普通の食事の代謝の違いとかは、機会があれば医学書のフロアでじっくり調べてきます。

つばさピチカート!
おもいきり精神的に乱れちゃってますね。そりゃそうです。
ボロボロの精神状態、そこで聞こえる蛍くんの音…
るりちゃんもさすがに気がついてますね。そしてその話から、蛍くんの気持ちも察してしまってチョップ…なんというか、気づいてしまう子って損ですよね。
「蛍くんの前ではいってほしくなかった」というのもどういうことなのやら。
というか本番なのに。
「おれがしっかり支えてやる」という言葉、すごくかっこいいです。
演奏シーンになると一気にりりしくなりますね。
そして、今精一杯の気持ちをそのままバイオリンに載せる…あえて膨らませないのもさわやかです。
やはり先生、翼ちゃんの父親と知り合いでしたか。
連載が終わるのは残念でしたが、とてもさわやかな余韻の残る素敵な作品になりました。
次回作も楽しみでなりません。

とあるネコかぶり少年の秘密
ネコの着ぐるみ頭部?をずっとかぶっている夏目くんと、文句を言う鈴乃ちゃん。
頭をはずさせるために水をかける、という作戦を旭くんに考えてもらったら、バケツで仕返しされた。
そしてなんとなく意識し始めたら、彼が校門で一人の女の子に素顔を見せているのを見てしまう…

圧倒的な絵のレベルの高さ。
ネコをかぶってる男の子は、「りぼん」の某連載というか「猫田のことが気になって仕方ない。」を思い出して苦笑しますが…
ページをめくって、これまたものすごい完成度に圧倒されます。
そしていきなり猫、何が起きたんだと思ったら…あ、かぶってるんだ、と呆然とさせられます。
テンションが低めになる、手書き背景の精度の荒さ。
そして作戦を聞いたときの表情とか、旭くんの髪型とか…普通なのに微妙に変な世界。
水をかけたらバケツで…すごいことしますね。まあわざとならかまわないでしょう。
背景のものすごい単純化された変顔もすごいですね。
図書館で彼を見つけて、…エア友だちまでやってくれるとは。
「おまえだけかもな」は女の子には危険な言葉ですよね。
それで真っ赤になる表情の可愛いこと!ボーっとする表情も可愛いですし。
コンビ、と想像してにやけるのも可愛いです。このあたりの余白の使い方もめちゃくちゃうまいです。
そして女の子と話して、当然のようにかぶりものを外している…
告白は少し唐突ですが、気持ちは丁寧に描いています。
そして告白のときの表情の可愛らしさといったら!
必要ない、って外したときの想像以上のイケメン…
最後のキスシーンもすごくきれいです。
もう、年齢なんて関係ない…とにかくここ数年の新人でも屈指の実力。
どうなってるんだ、と思うぐらいの。
今増刊がないのが、それ以前に「なかよし」デビュー自体が残念なほどです。これだけの逸材を潰したら許さん、と言いたいほど。
どんどん一杯描いて、素敵な作家に育って欲しいです。

来月号はあおいみつ先生とみつき成流先生!
本誌連載で実力を証明したあおい先生、ラブリーでの連載で高い力を見せて、それからずっと出てこなかったみつき先生、どちらも待望の作家なのでとても嬉しいです。

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