なかよし2014年3月号感想
強烈な付録ですが、「ちゃお」に圧倒されたようです。
「ちゃお」の付録はある意味まねっこであることを考えると、不思議とも思えますが。
表紙は付録が強すぎて、漫画がほとんど目立ってないです。ただでさえスペースが小さいのに複数にしたらそりゃ…
ますます、今の「なかよし」のシステムがわからなくなりました。ホラーオムニバスに、また知らない名前が二つも。
どこでどれほどの数の新人作家を採っているのでしょう。
あと、入り口ばかり多くても増刊など育てる機会がなければ、将来台無しにする人が多くなるだけです。
増刊作る気がないなら、デビューするのは年に二人でも多いぐらいですよ。去年だけで何人デビューしましたか?
読み切りの存在はうれしいです。
百鬼恋乱(鳥海ペドロ)さばげぶっ!(松本ひで吉)初恋少年少女(フクシマハルカ)わたしに××しなさい!(遠山えま)恋と軍艦(西炯子)ハピネスチャージプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)恋するふたごとメガネのブルー(山田デイジー)出口ゼロ(瀬田ハルヒ)塾セン(立樹まや)みみもとに降る君の声(遠山えま)クギ子ちゃんがいる!(PEACH-PIT)少女結晶ココロジカル(高岡しゆ)170cm☆オトメチカ(桜倉メグ)未完成なわたしたち(三月トモコ)予告
百鬼恋乱
千年も、って失恋から長い時間がたつと、癒えることもありますが悪い具合に腐敗することもあります。
どっちなんでしょうね。
おもいっきり引きずってますよね、こんな鮮明な思い出が出てくるなんて。
学期末打ち上げ、って面白いことしますね。
二段のハニトーとか、すごいことしてます。
しみる、ってまさか虫歯じゃ。今の僕がこれを食べたら確実にそっちがしみるので。
思い切り楽しむことができる、というのが現代の良さでしょうか。
かぐやさんのことを言い出すのって、これは…寝ぼけてるというより酔っぱらってるように見えるんですが。
誰かアルコール注文しました?で、今のカラオケボックスには絶対年齢認証システムあるはずなのに、回避しました?
「マイク捨てろ」は笑えます。
歌うシーンのかっこよさは激烈です。
痛い、という気持ちの変化に、ただでさえ強烈な魔の描写を重ねる、ここはすごく伝える力が出てます。
で、十くん、ここ、クラスメートみんないるのに…
なんというか毎回ですがものすごいことになってます。
さばげぶっ!
あやしいというか…なんでカモノハシはあれなのにこんなもの丁寧リアルに描写するのやら。
生きてるにもほどがありますね。
マヤさんに、エイリアンはみんな知らないでしょう。
好敵手の共感、どんな落ちかと思ったら食欲に支配された女の子たち…こっちのほうがホラーです。
で、この越前ガニ、どうやって飼育するんでしょう。
それ以前に、カニを飼育できたら養殖できるってことですよね?
できたらすごく安くたくさん供給されてますよね?
まあ、水族館飼育は可能だけど供給は可能、と?
モモカちゃんだけが外道なことをしかけたとは…
四コマは歯医者ですか。僕も他人事じゃないんですよね、今。
あばれたらいすの高さを…子供は大喜びすると思いますよ?
吸い取った唾液、これは想像していませんでした。
胸の効果が絶大なのはうまいこと笑えました。
初恋少年少女
人の耳当てって結構不潔では?
楽しい雪だるまですね、これ。
どう話していいかわからない、ただでさえ遠距離なのに。これはきついですね。
梓ちゃんに相談、ってなんか嫌な予感がするんですが。
バレンタインチョコというのも便利ですね。
イメージに合うチョコがあってよかった…と思ったら買われちゃったり、やはり嫌な予感はします。でもそれが楽しくて仕方ないです。
チョコの山、すごいですね。
つい泣き出して素直な気持ちもらしてしまうの、すごく素敵です。やっぱりこういうのがベテランの凄味ですよね。
あ、予感は外れましたか。残念。まあ、ストーリーを複雑にするより真紀ちゃんの思いを強調することを選んだわけですね。
チロルチョコをテープでハート形に…それはそれですごいことしますね。
で、名前を忘れる、そりゃ謝るしかありませんね。
ホワイトデーで落ち込んでいたら雪だるま、そして…これはたまらない展開です。
そして、これは失恋でしょうか?誤解かもしれませんし…
一つ一つの会話、一度の出会いを、何か月も反芻しなければならないってある意味地獄です。
両想いの遠距離恋愛でもそうなんですから、まして…
胸が痛くなるシチュエーションですね、この作品。
わたしに××しなさい!
なにこのどうしようもない妄想。
で、別の女だった…終わったな、という感じです。
ここが男子寮だった、というのは今さらにもほどがありますね。
面倒くさいからほっとけない、ってまさかこっちのルートにいくのでしょうか?
「オレからメール」…はは。
マミちゃんの父親、さらにとんでもないキャラですね。
晶くん、ほんとうにマミちゃんには男見せまくってますよね。
すごくあっさりと和解できてしまいました。こういうところをべたべたうじうじしないのは好感持てます。
「また会いにいこうよ いっしょに」…究極の殺し文句。
そりゃ「大好き」ってなりますよ。
さてどう応えるか…マミちゃんには絶対ヘタレませんよね?
で、今回時雨は?
恋と軍艦
「子どもがなんていおうが」…まあそうですよね。
というか、この子たちも、工事のメリットとデメリットをきちんと検討したとは思えません。
そして「おまえも町長も」という、感情しかないバカが…主導権を握ってしまうんですよね。人間は理屈ではなく、感情にこそ共感する生き物ですから。
原発で何度も見た構造です。反対派は感情論だけになり、国側もその感情を利用して推進派と反対派を派閥争い構造にさせて分断統治構造を作ってしまい、結果的には…破壊されたコミュニティに欠陥のある原発、と。
泣くしかないのもわかります。
でも、そこからまた何か思いついて行動できる…すごいですよね。
山下さんも、こんな純粋な子を見ていて、さぞ自分が嫌になっているでしょうね。
居酒屋のママがおっさんたちを連れてきてくれるのが嬉しいです。
このときだけは…それも、どこまでできるでしょう。
そして、アレクサンドルの前に…一体?
これほど広く、現実の世界を読者たちに見せてくれる、すごく貴重な作品です。
ハピネスチャージプリキュア!
いきなりのスカウト。驚かされますね。
というか「ぴかりが丘」「ぴかぴか商店街」がすごい。
丁寧に買い物の商品名があるのがいいです。でも10sを手に提げて持てるってすごい。
さらに王女さま、ってすごいことになってますが…
「プリキュアはまかせたわ」というのに丸投げの予感が。
「変身生でみたっスゴイ!」がある意味ツッコミのような気もします。
いきなり弱い部分見せまくり、これはかなり苦笑します。
気持ちだけでいきなり変身してしまう単純パワフルなめぐみちゃんと、ダメすぎるけど素直なひめちゃん、これからどんな物語が始まるのやら。
やはり楽しいです。
恋するふたごとメガネのブルー
有永くん、さてどうするのでしょう。
微妙な表情の組み合わせが実にうまい。
「うまくいってもダメになってもぜったいしあわせになれないじゃん」…いまさらですがそうですよね。まあハーレムルートがあれば別ですが。
客観的に見たら、彼が女の子を泣かせてる…この人目は困りますよね。
「オレとつきあっちゃう?」ってやっときましたか。
それで「ひどい!!浮気するなんて!!」…ひでえ。
手が震えているのを見て、すぐには返事ができない…
速攻で寝てしまう、よっぽど大変だったんでしょうね。
フジタ、逃げ回ってるんですか…
「ここでハルタになにかをいうつもりはない」それ自体は正しいんですけどね。
そして、やっと返事?…こういう逃げですか。
「この世界から病気をなくすこと」すごい夢ですね。スケールが大きい。
しかも、今はそれが必ずしも非現実的じゃないんです。
でも、やはり悲しいことは…
すごく微妙な心の動き、しかも双子が離れて暮らす可能性も…
大学が北海道か京都、ってとんでもなく頭いいんですね。
「ハルタは自分のことかんがえたら」…真面目な言葉をかけてしまう、というのがなんだかたまらなく切なくなります。
楽しいだけの時期が終わってしまう…
さて、それでどうするか。彼女がどんな夢を選ぶのか、それが結構重い問題になりそうですね。
出口ゼロ
感想書く、と思うだけで呼吸が苦しくなり、体温が下がったような感じがします。
全員が完璧な演技者、ってどれほど徹底的な…
しかもこれがスタントとされてしまうとは。
リタイアした生徒にはこういう将来があるとは…
それで、二人を優秀生徒として認める、という変な公正さがこの作品のとんでもないところです。
チャンスを蹴ってやはりみんなと一緒により過酷な試練に挑む、というのがこの二人らしいところですが…
ここまで規模の大きなシステムは一人でも裏切り者が出たら崩壊するので不可能にも思えます。でも、オウム真理教事件は現実に起きましたし、今も北朝鮮は…人間の心のバックドアを正しく利用すれば、人間集団は相当強固にできるのも現実…
こうして引き延ばすのは結構人気があるからでしょうか?どれだけ続けられるのでしょう。
塾セン
絵の独特の魅力が、なんだか安定してすごく印象がよくなっています。
「体験」「塾生」で喜んでいるところは子供っぽいですね。
みんな興味津々ですね。
自分がいる中学自体はすごい名門…さぞ苦労したんでしょうね、エスカレーターに入れるとき。
というか、移行試験というものはないのでしょうか。
中学のクラスメートに受験のことを話していない、これはまた面倒な悩みになるでしょうね。
「自分にすっげーきびしいから他人にもきびしい」これはとてもわかりやすく共感できます。
それが見える彼もかなり、この年では冷静ですね。
「成績わるくて付属行けない」…やっぱりいるんですね。
中一からの総復習、まずそれが必要でしょうね。
紅子ちゃんの目がものすごい迫力。
「あきらめてほしくないから」…悔しいから勝ちたいと思わせる、そういうことですか。
負けるな、といい続けてくれる…バスケ部のほうにそんな指導者がいてくれたらよかったんですけどね。
小学校からやり直す、とにかくできるところからやる…それしかないんですよね。
完壁は誰でもよくやりますよね。というかわざとかもしれません。
正しい字を学ぶには、故事成語を学ぶしかないのが「完璧」という熟語の辛いところです。
先生ががんばっているから自分も頑張る、というのはいい循環ですが…
紅子ちゃんにもちゃんとフォローする、本当はただの、子供じみた独占欲だったのに…って、まさか紅子ちゃんも水野先生のことを?
ますますそっちも楽しみになってきます。莉彩ちゃんのドキドキが増えている分。
みみもとに降る君の声
ヘッドホンで世界を遮断する、って実際便利なものです。
と思ったらすべての音が大ボリューム?なんというか、テレパシーを使う人が街中で苦しむような感じですね。
人間は注意している音以外を脳内でなかったことにする、ほとんどそっちが超能力だといいたい能力がありますが、それが機能しない…きついです。
一耳ぼれ、というのも面白い言葉です。
小さな言葉でも聞こえてしまう、というのは便利ですね。
聖徳太子、になれるのでしょうか?十人の言葉を同時に処理できるとしたら、脳の処理速度自体も必要ですよ。
声をほめる、というのもすごいですね。
そして、バスの雰囲気が実にいいです。
翌朝、耳元にささやいてくるとか…すごいことをするのに、「いい音楽もたくさんあるから」とかまっすぐに向き合ってくる、軽さと真剣さの両面が実にうまい。
音楽の時間、そりゃ拷問になりますよね。
「ちょっとかしてよ」って男と間接キスじゃ…
雪が降ると、今本当にとても静かです。
それ、取らなくても単にヘッドホンのジャックを抜いて付け替えればいいのでは?
あ、いっしょにきく…なら百円ショップにある、二つにヘッドホン出力を分ける器具…
まあこうしていちゃつきたいだけなのはわかってます。
芸能人という噂、それも面白くなりそうですね。
カラオケ…そりゃまあ拷問ですね。
というかこんな風に飛び出したりして、後が大変そうです。
で、芸能人は本当だったんですか…
そして告白シーンの、しっとりと雪が降り積もるような柔らかさ。さすがの一言です。
抱き合う二人の線の柔らかさもなんてすばらしいんでしょう。
最後にキスシーンまで…本当に質が高いです。
これだけ実力があるんですから、いっそ「××」も「かみかみ」も終わらせて正統派連載で、と思うのは僕だけでしょうか?
本当にこれ、極上です。
クギ子ちゃんがいる!
普通の女の子ですね。
風邪ひいて、さてどうなるのやら。
ペンケースに噛まれた?さて次はどんな?
ネジくんも再登場ですか。
ちらばった文房具におばけ、さて何でしょう。あ、ペンケースそのもの…それは思いつきませんよ。
過激派、というのも楽しくなりそうなネタです。
少女結晶ココロジカル
やっと説明ですか。
500万人が閉じ込められている…呆然とするような大災害ですね。
今この現実でも、インターネットが崩壊したらどんなことになるか。
こころちゃんだけが、BOXを初期化できる…なぜそんなことに?
しかも12英雄にダンスバトルで勝利、って無理ゲーにもほどがあります。
といっても、今の時点で一人に勝利している…でも救えていないんですよ。
「いろんなことにさよならしておくんだ 失敗したら現実に帰ってこられないんだから」
これがまた思いです。でも、この年代の子に、自分の生命を真剣に扱えといってもそれは不可能です。
ヴィヴィちゃんもどう動くのやら。
楽天思考、にもほどがありますね。
落ちていく感覚の表現は凄みさえありますね。
いきなりサファイアとバトル、というのもとんでもないことになりましたが…
第二部、すごく楽しみにしてます。
170cm☆オトメチカ
冒頭からどうしたんですか。
デートコーデで、しかも男と歩く…そういう機会がこれまでなかったことがおかしいんですが。
「七緒がでればいいんだよ」って甘えすぎですよ。
で、北斗くん…おいこの天然超絶悪女…
事務所とかは大丈夫なんでしょうか?
マフラーと手袋、手ごろな値段でたくさんの人が…さらに後からそれに上着やニット帽、カバンとどんどん合わせていけば…特に上着は高価ですからね。
好きな人、で七緒くんがでてくるのは読んでてヒイヒイ言うほど楽しくなります。
肝心なところでトラブル発生…今は細かいことにうるさい社会ですからね、ちょっとでも違反があったら底なしに叩きますし。
「フリであっても裏切りたくない」という言葉の重さ、それが演技シーンの暖かさをうまく引き立てています。
手のつなぎ方が恋人つなぎになりそうになって、そしてつい離してしまう…この心の揺れは息をのむほどです。
「よくできました」がまた強烈です。
恋心の自覚をかみしめて「えへへ」と笑うの、強烈にかわいいです。
そして次号のクライマックス、どこに向かうのでしょう。
まだ早いよあと三回ぐらい、と叫びたいぐらいですが、どうまとめてくれるのか…
未完成なわたしたち
一年一組の教室には、いつのまにか一輪挿しの花があった。
歩美ちゃんは友だちの梨音ちゃんを少し恐れている。
ある日、合唱の練習がうまくいかないとき、突然「ちゃんとしよう」と、徳沢さん…徳子と呼ばれる子が言い出した。
彼女はまじめすぎて学校で浮いているのだが…
ある日、徳子ちゃんが花の世話をしていて、ぬいぐるみを作ったりする子だと知った歩美ちゃんは、準備の手伝いに立候補した徳子ちゃんのあとから手を上げる。
でも「徳子化してるよね」「イイ子してるのが気分いい」などといわれて…
扉絵の印象がすごいです。これほどバランスがよく、人の目を強烈に引きつける絵、ほとんど見ないですよ。
まっすぐにのぞきこんでくるような目、これはドキッとします。僕がクラスメートの男子でこの目を向けられたら一発で落ちますね。
ちょっと怖い、ってどんな感じでしょう?なんとなく雰囲気が伝わってきますが。
女子リーダー格として男子に注意できるのが強い?
突然、むしろ違和感のある感じの子…徳子ちゃんの言葉。
僕は合唱の練習とかは常に全力でやってるので問題ないはずです。
「りおん注意してたのに」「まじ空気よめねー」というのは、僕には全く分からない話です。
徳子ちゃんのすごくやわらかな美しさが、自然に胸に沁みてくるようです。
徳沢さん、なんですか。
怒られるから、じゃなく誰かが気持ちよくなるから…それで目から鱗になれる歩美ちゃんも素直です。
「徳子化してるよね」という言葉、なんだか胸が痛いです。
それで、この言い訳…でも考えたものです。
この裏切りと弱さは、誰もがすごく共感できると思います。胸の痛みがすごくまっすぐに伝わってきますね。
梨音ちゃんの迫力も強烈です。
「ごめんね」と言えてしまう気遣いの深さ…どんなに深く傷ついていることか。
決意して走り出す後ろ姿も、すごいとしか言いようがないです。
「ハブられたら」「わたしがねらわれたら」…これは死よりも強い恐怖ですよね。
涙を見た時の叫び、圧倒されました。
手をつないで歌う、というのがすごく温かい気持ちになります。
この二人、どうかこれから苦しまないでほしいと祈るような思いです。
この二人が苦しむのは耐えられそうにないですよ。
なんてすごい実力!もうすぐに連載してもいいほどです。
来月号も新人読み切り!こんなにうれしいことはありません。
いじめ作品なのはちょっと怖い、というか痛い思いをするのがわかっていて、苦しいようと絶叫したいほどですが、それでもやはり新人枠はうれしいです。
そして「××」と「小学生のヒミツ」の表紙、これもうれしいです。