なかよし2015年5月号感想

表紙が二つの連載…より多くの作品を紹介するという意義がある反面、どちらも単独で表紙になる力はないというメッセージになりかねない…難しいところです。

黒板ノートパソコンは思い切った豪華さ。

「Stella」は結構しっかりした基礎英語です。そして今月号、ゆみみ先生の作品があるのもすごくうれしいです。

それにしても、今の「なかよし」の作家陣の実力はすさまじいです。
オムニバスコミック組もここまで実力が高まっていたとは…
15人ぐらいに、各60ページの中編、王道正統派恋愛ものを描かせて集めて増刊を作ったら、絶対ものすごいのになると思いますよ。
それがないのは、後世を考えてももったいない話です。

小学生のヒミツ(中江みかよ)嘘つき王子とニセモノ彼女(美麻りん)ピンポンドライブ!(吉田はるゆき)初恋はじめました。(山田デイジー)プリンセスプリキュア!(上北ふたご/東堂いづみ)伯爵さまは甘い夜がお好き(フクシマハルカ)2.5次元彼氏(あおいみつ)かみかみかえし(遠山えま)恋と軍艦(西炯子)利根川りりかの実験室(長谷垣なるみ)出口ゼロ(瀬田ハルヒ)わたしに××しなさい!(遠山えま)クギ子ちゃんがいる!(PEACH-PTI)百鬼恋乱(鳥海ペドロ)さばげぶっ!(松本ひで吉)予告

小学生のヒミツ
小4で…ずいぶん早熟ですね。
殴られてもかばうとか、よほど好きなんですね…。
ドキドキするから離れる、って成長してきましたね。
上田しおりちゃんがどんな形でかかわってくるか、すごく楽しみになります。
兄が女の子とキスしてるのを見る…ものすごいことをやってくれます。
そして自分もキスしそうに、こりゃものすごい衝撃ですよ。明日からなつちゃんのことを避けたりするかもしれません。
しおりちゃんのこと…しかもマンションが一緒だとか、踊り出しそうなことになってきました。
やっぱり避けられてますね…
「しおりんのこと好きなのー?」で、本当に「好き…だけど」と答えられるとは思いませんでした。
まあいい友達がいてよかったですね…
自分がしたことを客観的に見て反省できる…これこそ大人の第一歩ですね。
そしてまずは友達として…さて、彼の本当の気持ちはどうなのでしょう。
すごくドキドキさせる楽しい新シリーズです。

嘘つき王子とニセモノ彼女
「そーかなって思ってた」という反応のあっさりがうまく気を抜いてくれました。
ここ、すごく素直に気持ち出してますね。
というか本人の前…どこから聞かれているんでしょう。
キャラ強化月間、それはそれで面白そうです。失敗したら出口ゼロの退学じゃないですよね…?
このみんのキャラ強化が極悪非道の域です。
さらにこれ…キャラという以前に生活指導の先生に怒られないでしょうか?
「ことしも友だち0」…まあどっちみちそうなんですから。
不良で懐かれる、というのも苦笑します。いつ正体がばれるでしょうか。
さらに、その海老原くんの独り言を聞いて共感するとか…さて、どうなるかすごくわくわくします。
本当に弟子を取ってしまうとは…大丈夫でしょうか?
ネットでの変な情報を見て暴走する…まずジーニアスに報告すべきでは?
さてここで弟子くんがどれだけ男を見せてくれるか…
「人生終了おつかれさま」の迫力はとんでもなかったです。
お、さらに海老原くんの裏の顔…またまた楽しませてくれそうです。
次に何が来るかわからない楽しさがありますね。

ピンポンドライブ!
小1の時、宝(男)・珠(女)の双子を、おばあちゃんが卓球に誘ってくれた。
才能のきらめきを見せる珠ちゃんだが、周囲の偏見に負けて間もなくやめて、おしゃれな女の子になった。
宝くんはひたすら努力を続け、小学生チャンピオンになり、全寮制男子校に入ることにする…卓球の申し子、藤波歩がいるから。
だが、その入学式に出て、卓球部を探しているのは…男装した珠だった。彼女をかばって事故に遭った兄のかわりに…
そして卓球部も、別の中学に引き抜かれて廃部寸前。

冒頭からすさまじい迫力。それだけで高い実力が伝わってきます。画面、絵、文字…すべてが強烈。
と思ったらすごくやわらかい絵で、またびっくりします。
おばあちゃんが?
とっさに打ち返してしまう迫力も強烈ですね。
体が気持ちいいと感じ、スポーツに惚れてしまうことはよくあるそうです。
でも卓球をやめて、髪を伸ばして…何があったか、最低限の画面ですごく雄弁に年月を伝えてくれています。
小六の双子の兄…どちらも成長しましたね。
彼にかわって男子中学に…はっと息を呑みました。死んだか、と…ほぼ予想通りの王道展開。
さらに卓球部自体が廃部寸前って、もうこれ少年ジャンプと間違えたんじゃないかというぐらいの王道ぶり。
回想を交えて、そして立ち上がったときの柔らかな力強さ…すごい実力です。
いきなり男とばれて、迷わず髪を切る…すごい決意です。
というかなぜカバンにこんな大きな鋏が…
それにしても、これほど実力の高い作家が本誌に全然登場していないとは…オムニバスコミックの作家陣には、本当はものすごい実力者がたくさんいるのでは?
もったいないと絶叫したいほどです。
とにかく圧倒的な実力…楽しみです。

初恋はじめました。
扉絵でこんなものすごい表情…
きっぱりと「イヤです」からダッシュ、よっぽど嫌なんでしょうね。
イメージの少女漫画を押しのけるとか、楽しすぎます。
心愛ちゃん、いい友達ですね。
さらに「少女まんがじゃあるまいし」…繰り返しギャグも楽しいです。
掃除用具完備で登校とは、準備いいですね。
王子様の登場シーン、強烈ですね。
そしてこんな強烈な告白…そりゃきゃああああってなりますよ。
徹底した根回し、あんたどこの政治家ですか?
ただそばにいる…つい気になってしまう、やはり人間はあくまで群れ動物ですからねえ。
熱く本について語るとか。
「みんながみんなあなたが好きになると思わないで」…ここの迫力もすごいです。
ずっとバスを追いかけて走り続ける…かなり危険ですよね。
というかバスを私用するって…
「キライですか?」という問いに、すごく率直に答えてますね。
ものすごい実力、ただすごいという以外言いようがないです。

プリンセスプリキュア!
プリンセスレッスン、ってすごく女の子は好きそうですね。男の子はプリンスにはあまり興味がなく、むしろ戦闘能力にあこがれます。
…敵のおかげで目撃者がいなくなって変身できるようになったような…
戦闘シーンの迫力はまたすごいですね。
みなを愛し守る心…メッセージがしっかりしていますね。

伯爵さまは甘い夜がお好き
いまごろ現実を…まあ考える暇もないほどパニックの連続でしたし。
未来からきた娘と知っているなら、なんでいろいろな情報を得ようとしないのでしょう。
まあ、知らないほうがいい情報ばかりですが…日本を見捨ててスイスやアルゼンチンに逃げる以外ねえ…
この時代でこの書庫はすごいですね。
「わたしのほうからいっておきます」がうまいですね。巧妙にほかの人との連絡を断っている…
普通の砂糖をすり鉢…といっても、今の砂糖の精製度はめちゃくちゃです。当時の砂糖をすり鉢ですっても、今の砂糖会社の基準にはたぶん達しないでしょう。
腕力を使う仕事も平気でやるんですね、この人。
いきなり「お菓子の家で待ちかまえる魔女」…正体出すの速いですよ。
シャツ一枚とか、とことんサービスですね。
ヘンゼルとグレーテルは好きじゃない…そういう過去があったとは。
ぐちゃぐちゃに加えて塩味でもありますよね。
正直に「これはまずい」と言い切ってから、お見事です。
婚約者も…いろいろと面白いことになってきます。

2.5次元彼氏
「いまのほんとうか?」で終わった、と思ったら、助けるための嘘だと察してくれている…わからない人です。
鍛え直すための打ちこみ、相手に同情します。
れんれん先輩をつい助けてしまう、この親切が面倒なことにならなければいいんですが。
しかしかわいいです。
で、正直に言ってしまうなんて…
この回想、うまいですね。
「好きな人いるんです しかももう十年」…二次元ですが。
超高音質プレーヤー…いや、それって何千万円とかの世界ですよね?
オタク失格、ってそれは泣くことじゃないでしょう。
食べちゃいたい、って終わってますね。
三次元にも彼氏がいる…そう言う人もいるんですね。
本当に告白…ここだけ見ればすごくラブラブですよね。
やっぱりたまらないです。
まあ問題もありますけど…

かみかみかえし
気をつけよう、甘い言葉と暗い道…懐かしい言葉を思い出します。
スパイがいる、といってもそのスパイが信頼できるかどうかわかりません。
大人の愚かさに壊れかけている…
「一人の男としても」という言葉、どれだけ本気なのでしょうか。
さみしくはない…暖かい感情を伝えるのはうまいですね。言葉が余計なぐらいです。

恋と軍艦
ガマジン…笑うしかありません。
開けたら彼女がいた、ここすごく丁寧に描かれています。
事故にあいそうになって転んで、ここでの彼女の心の動きも丁寧に描かれていますね。
というか抱きしめる一歩手前…おいおい。
爆弾低気圧、豊漁…すごく嫌な予感がします。
「わたしはまんがをかこう」という決意、幼いながらすごく強さを感じます。
降り続く雨に、あちこちがきしんでいる…日本の漁港町には、山が海近くまで出ていて、地すべりや鉄砲水で町ごと海に押し流されるリスクがある地形が多いんですよね。
…津波があっても海近くに住んでしまうのも、山肌は地すべりが恐ろしいから…
最終回?これだけ多くの話をたたむことができるのでしょうか。

利根川りりかの実験室
江崎くんも同様な能力?どういうことでしょう。
これはごまかしようがない、全部言う以外選択肢はないですね。
ぞっとしてしまう目、どうなるのか結構スリルがありますね。
なぜ数式が解けたのか…そして、江崎くん自身が、未来から?
えらくやっかいな真相ですね。
そして最強兵器…ここは何があったか、はっきり説明すべきでした。ちょっと情報が足りないです。
どんな形で話をたたむのか…まあ、楽しみにしていましょう。

出口ゼロ
ここで回想ですか。じらしてくれますね。
即興に徹するか、それとも…ややこしい葛藤です。
咲良がいきなり素に戻ったのはびっくりしました。
「どんなにおそろしい場所か」って、わかりようがないんですが。機密保持が完璧ですから。
意外なほど冷静に、即興をコントロールしようとしている…この学校のことを客観的に見ていながら、生き残ることを最優先する…現実的な善。
これ以上ないほど、信頼できる人間。さてどんな罠があるやら。
完全な信頼関係、最高のメンバー…一見、最高の舞台に見えますが…奈落しか見えないんですよね。そうそう、奈落ってのも部隊用語だったりします。

わたしに××しなさい!
腕を引き寄せるだけの動き…
いや、出会いの時点ではミッションとかやっていた以上、それ以上どんな悪いことを告白されてもなんてことないですよね。
母親が倒れた…これも結構重大ですね。
「時雨くん」とか、いかに異常な人間かがうまく伝わってきます。
まず感情だけが暴走している…若いですしね。
そして逆に攻めまくる…さてどう撃ち落とすんでしょう。あ、小説にできるか…というわけで。
ラストバトルの小説…あくまで小説家として…
そしてマミちゃん、何があったのでしょう。
この母親、全部読んでたんですか…恐ろしい。
時間経過の表現がすごいですね。

クギ子ちゃんがいる!
おしおきイッポン、って豪快にやりますね。
シロ、かっこよすぎます。
これでゲームクリア、卒業…たゆたうような流れですね。
「お姉さんの着圧ソックスは洗タク機のウラ」知りすぎですよねそれ。
お互い黙ってしまうのがいいお別れです。
キスがまたうまい。
「ハイスペックなソフト系イケメン」…本当にそうなってます。
そして「仲間トモ」の名札とか、王道ってやっぱりいいですね。

百鬼恋乱
いきなりこの甘いものだらけの平和な世界はギャップありすぎですよ。
そしてみんな、あの二人を覚えていない…
ココちゃんには、そういう存在が何も見えない?
星に手は…確かに遠いですよね、近くても4光年…四十兆キロメートル。でも今の人類でも、水爆推進を許せば、着くのはひ孫になるとしても手は届きますよ。
助っ人、ってえらい助っ人を連れてきましたね。ゼウス様も胃潰瘍になりそうです。
刀そのものが導きになる…ぞっとするほどの美しさです。
人間にしましたか…いろいろと大変ですね。今の日本で、ぽっと出現した人間に戸籍や学籍、経済的基盤を与えるのは結構大変です。
さらに神と神獣…やはりゼウス様、胃がん確実です。
最後がほとんどエロシーンで終わるとは…
とにかくお疲れ様でした。これだけ贅沢に膨大な力を注いだ作品はそうないと思います。
次回作は、その膨大な力を…ちょうどゼウス様がまとめたように、一つのテーマを伝えるために一点集中してくれることを期待しましょう。

さばげぶっ!
コロッケに思い出?
お手軽でたくさん作れるコロッケ、って…コロッケにどれだけ手間がかかると?
ジャガイモを加熱し、潰し、材料を混ぜ、形を整え、卵を割って溶いて、揚げて、最低でもボウルとバット三つを洗い、油の始末をする…考えただけでも発狂しそうなほどの手間です。
さらに兄弟が多い、小さい子がいるのに揚げ物?危険すぎます。
僕が多人数を短時間で食べさせる、冷凍食品などに頼れないなら…
まずソテー系。できあいのソースを多彩に用意して多様性を持たせる。
ひき肉と、手間が少なくていいニンジンやカボチャ、ピーマンなどを炒める。タマネギはあるといいですが、結構皮をむく手間がかかるので長ネギ。
圧力鍋で、根菜・豆・ネギ・塊肉の和風煮物やシチュー。
鍋数・皿数を減らすことを最優先した料理が中心になりますね。
学年で一番かわいくて人気者…なんという残酷な話でしょう。
「いまからでもおそくないって」…鼻出てますよ。
「相当数の命あやめてきたなこの人」「男子か…」がまたひどい。
吐くほどつらいとは、このゲスが…
進化とかキャンセルとか、ゲームじゃないんですから。
変わり身の術まで使うとは。
おぼえてない…それはそれでショックですね。
そして思いきり叩き合うとか…あれ?これ、「さばげぶっ」ですよね?タイトル間違えてませんよね?
ひたすら徹底的にいい話をやると、強烈な違和感というか…なにこれ?という感じすらします。

母親の下着だけ…それは悲惨な。
そして…「よくグレなかったな」って…まあこの母親なら何があっても驚きませんが。
いや、下着の話でうららちゃんを家に入れたこと自体が間違いです。
未亡人ブラとか楽しそうですね。
ジーパンの小さいポケットは、ジッポーにぴったりです。懐中時計のためだそうですが。
犯人がカラス、って下着自体は見つかってませんよね?
落ちはまあ当然というか…

来月号、ニコニコのあれ…立樹先生が優勝でしたか。納得できます。
二本も今月号で終わった、さらに来月号でまた二本最終回なのに新連載がないのは困ったものです。今月号で吉田先生が見せた実力を見れば、ホラーオムニバスコミック組にも何人も本誌連載できる実力の持ち主はいそうなのに。

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