なかよし2020年1月号感想

どうしても「何の雑誌だ」=BL誌か、という第一印象はどうしようも…いや青月先生が戻ってきたのはうれしいんですよ?

そしてミュウミュウプロジェクト、って…ええ、よく覚えてますよ。「ミルモ」はゴールデンタイムの大ヒット、「満月」は少なくとも話題にはなりましたが…うん、僕が知らない、実際のいろいろな売り上げとかはすごい数字があるんでしょうね(目逸らし)。

付録はとにかくうれしいです。これは永久保存というか普通に売ってほしいというかこのためにもう一部買っても惜しくないです。

新人層該当なしは英断だと思いますよ。前の新人賞でデビューした人が、今月号でやっと出られるほど余裕がないのですから…数うちゃ当たるは残酷すぎます。

東京ミュウミュウオーレ!(青月まどか)千紘くんは、あたし中毒。(伊藤里)魔女怪盗LIP☆S(壱コトコ/鏡はな)トゥインクルプリキュア(上北ふたご/東堂いづみ)王子が私をあきらめない!(アサダニッキ)蝶か犯か(鳥海ペドロ)シークレットシンデレラ(ぷりぷりろーず)星くんは恋を忘れてる(雨里シュガー)この恋、叶いますか?(雨宮うり)ヴァンパイア男子寮(遠山えま)シーク様とハーレムで(美麻りん)メリー・レッド・クリスマス(夏園豪華)予告

京ミュウミュウ オーレ!
日向あんずちゃんは花の女子校生なのに絶滅危惧動物種に興味津々。
そんな彼女がハロウィンに出かけ、ナンパされている女の子を助けた、そうしたらそのナンパ男がなんだかおかしい。
そこでカボチャ仮想の男が助けてくれた、超絶美形で知られるクラスメートの渋谷葵くん。
と思ったらいきなり怪物が出現…鉄骨に潰されそうになった瞬間、渋谷くんが…


男がぴっちり服って喜ぶ人いるんでしょうか…
絶滅危惧種の話題は重いです。と言っても実際には、見栄えのする大型動物の陰で小動物や虫や植物、さらに土壌微生物となるとどんな種数が消えているか…
コモドオオトカゲは腐敗菌だけじゃなく毒も出しているとか。
食わずぎらいはもったいない、を繰り返すのも面白い。
超絶美形なのに、運動能力がなく成績も普通…それはそれで新鮮な設定かも。
運動が苦手なのに助けてくれた、ここの会話は素晴らしいです。
いやここで終わっててもよかったんですが、怪物が出てきて…とんでもない展開に呆然自失。
怪物が出るまでは本当に、表紙とかがとんでもない割にまともなマンガだなと思ってたんですが。
男がこの格好で全身ピンク…うん、考えるのをやめるほうがいいでしょう。
そして「ほしがりなんだね」とかの意味不明なまでの色気過剰…ええ、それが「ミュウミュウ」のセンスなんですよね…
せりふが意志に反して出てくるってどんな地獄絵図ですか。
本当にふざけた作品ですが…とりあえず青月先生の実力の高さはよくわかります。そしてお帰りなさい…本当にあれはあんまりでしたのでうれしいです。

紘くんは、あたし中毒。
丁寧な精神ケアですね。
背中の美しさ…唇が吸い寄せられる、ここは息を呑みました。
そして服に変えられた彼女の色気ときたら!
てきとうに、といわれて彼女のほうからここまで大胆に…
祭りでの拒否権なし、ここもたまりません。
倒れて押し倒し体勢、ここでキスをしないのも面白い。
そして同居って、とんでもないことを…彼女のほうから申し出ているというのがなんとも。

女怪盗LIP☆S
三人目はお嬢さまですか…
花びらを使って占い、というのがまた華麗です。
お嬢さまに声をかけてしまう、ここがまたいい伏線です。
「あなたらしくふるまえば」これほど残酷な支配もないですね。伝統や家柄、さらに自分の命令、それが「あなたらしく」なのですから…底の底、一番の本質を、権力で強要している…
事実上捕まった状態、壁ドンからキスで眠らせる、ここはスピード感がありました。
そして予想通りの三人目、言葉がたっぷりなのがいいです。
母親が権威主義でなかったことはほっとしました。
高い実力は常に感じられます。

ゥインクルプリキュア
クリスマス…UMA、今の地球にどれだけいられるのやら。
バランスがいい、とても素敵な話でした。

子が私をあきらめない!
夜這いと思ったら…すごいものがありますねえ。
いや布団調達して来いって。
このあっさりしたタッチでこれだけラブラブ描かれたらたまりませんね。
普通の正月…
ええ、年始、年賀状というのは本来そういうものですよね。ご主人様に参勤交代よろしく挨拶して忠誠を誓う…
それで頭をなでる、意識していなかった欲しいもの、ですねえ。
で、もろに朝チュン…まあ服は乱れてないからいいじゃないですか。

か犯か
冒頭からやってくれますねえ…
全力で楽しむ、いろいろとすごいことになってますねえ。
みうみちゃんのビジョンと、従業員ビジョンが全然違うのが面白いです。
仕事として、というのがなんとも…
ここで刺客、ちょっと油断しましたね。銃だけでも持っているべきでした。
「二人ともおとりになれ」、実質死ねに近い命令、それに忠実に…
指揮官を見つけ、水鉄砲でも迫力だけで降伏させる、ここはすごい。
人工呼吸…さてどう嫉妬が爆発するやら。

ークレットシンデレラ
とにかく膨大な絵で魅せてくる…
で、見舞いに行ったら見つめてくるおじさま…パターン考えると…
画集ですね今回は。

くんは恋を忘れてる
この扉絵はものすごい色気です。
「わたしだったらぜったいに広瀬くん選ぶけど」…ここはすごいですね…表情の表現力もすごい。
雨の中座ってるのって季節を問わず死ぬ危険あると思います。
一番うれしい状態で、もう一人の男を思いやれる…でも、同情では…
そして本当に別れを告げて?
これで記憶が戻る、というのも…
どうなるのか、とんでもない話になってしまったものです。

の恋、叶いますか?
幼なじみの恋人。一番幸せ…のはずですが。
めちゃくちゃ愛情が強い…なぜか笑い転げてしまいます。
みんなが輝いてる、って…そう見えているだけでは?
相手を傷つけたくない、というのはある…
すごくたくさんの愛情を注ぎ続ける、これはため息が出てきます。
これの単行本はすごく価値があると思います。

ァンパイア男子寮
ええと、どうかご無理なさらずお体優先で。

ーク様とハーレムで
普通とは違う、失ってはいけない人…実際にいるから困ります。ただの幼児に見えて、その子が死んだら戦争で何万人も死ぬとか。
目が覚めて記憶喪失…そうきましたか。
「大変だったんですよ(我々が)」は大爆笑。
まだ前向き、これはこれですごいかも…
必死で看病する、そういうことになるとこの子は輝きますね。
キスしてそのまま…うわ、そりゃ結婚してると聞けばそう思いますよね…
「死ぬべき」「好きになるなんてありえない」…これが本当の彼なんですよね。死にたいと思うほど絶望しきっている…
もう一人からの誘い…これもため息が出ます。いろいろな思いがすごく詰めこまれていて。

リー・レッド・クリスマス
同級生でバイト仲間、ついでにモテ男の大山くんにいつも引っ張られているあゆみちゃん。
その二人がある日事故キスをしてしまう。さらに真冬なのに上半身裸になってまで上着を貸してくれた彼が風邪をひいて…
これほどぶっ飛んだ新人は久しぶりです。
扉絵から、どういう側の作家なのか脳内分類が崩壊しかけました。
冒頭のヒロインが、奇妙なほど美しさ・かわいらしさを感じない、奇妙な印象であること。
思いっきりラフな表現とタッチ。
かといって、お守りが最後までキーアイテムになる、かなり正統派のストーリー。
サンタガール姿のあゆみちゃんの、とんでもない体と色気。
事故キスも面白い描き方をしています。
ポケットに入っているのはあれだろうな、と読みやすいのも、また話の縦糸をしっかり強調してくれるのも手慣れています。
男の裸を描きまくるのも面白いというか…
いや通報されるだろとも思いますけどね。それでケーキが売れるのも…
顔がめちゃくちゃに近いのもうまく描かれています。
クリスマスプレゼントって見え見えなんですけど、あゆみちゃん本人にはわからないのがにやにやするところ。
この店長も面白いキャラをしています。ほとんど言葉しか出てきませんが。
告白シーンまでいろいろ大胆に省略しているのもむしろ力強いです。
激しい愛情も…
なんというかすごく、世界がある作家であり作品です。これがどんなふうに変わっていくか楽しみです。

月号は、またよその作家…まあ面白ければ…
瀬田先生の新連載は楽しみです。
そして征海先生も久しぶりで、すごく楽しみです。

 

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