なかよし2020年7月号感想
表紙はあざとさに振っていますね…
付録も印象的です。パワフルというか。
ミュウミュウの再アニメ化…何とも言いようがないです。ため息しか出ません。
JSのトリセツ(雨玉さき)カードキャプターさくら(CLAMP)千紘くんは、あたし中毒。(伊藤里)ぼくらのスタアガール(那波マオ)蝶か犯か(鳥海ペドロ)王子が私をあきらめない!(アサダニッキ)ヴァンパイア男子寮(遠山えま)シークレットシンデレラ(ぷりぷりろーず)ヒーリングっとプリキュア(上北ふたご/東堂いづみ)シーク様とハーレムで(美麻りん)魔女怪盗LIP☆S(壱コトコ/鏡はな)東京ミュウミュウオーレ!(青月まどか)予告
JSのトリセツ
保健の授業を受ける少女。最悪、男子も一緒…騒いだり。
有村ひまりちゃんは、同じ女子でも面白半分にしている望月来夢ちゃんが苦手…
そんな時男子転校生、水瀬朝日くん。東京から来た珍しさだけでなく、運動神経もよく美形で人気者に。
ただそれより、ひまりちゃんは体の変化に苦しんでいる、それで強くいってきた来夢ちゃんに無神経、大嫌いと…
極上!ただその一言。
信頼しきっていましたけど、今回だけでもそれ以上の傑作。
もうそれで感想を終わりにしていいぐらいですが、そうも…
カラー扉に主要三人のフルネームと学年を書いているのも親切ですね。来夢ちゃんの髪に特徴があるのもどこかで見た、アニメのキャラはシルエットに潰してもわかるような特徴がなければならない、と共通していますね。
読者にとっても冒頭の知識は必要なこと…そして男子にとっては、まずけた外れの興奮。理解していなくても、興奮すべきことだと未熟な性欲が言う。同時に、男子集団が持つ別の心が、「女子を軽蔑し貶め潰せ」「教師が訴える道徳を否定せよ」「性という魔術・神秘に近い概念を冒涜せよ」という命令をする。それは男子集団の、負の道徳ともいうべきもの…道徳感情はいいものだけじゃなく、たとえば差別される人種を皆殺しにしろ、とかどう見ても悪い命令もします。ものすごく普遍的な、人間の本性水準の感情です。それに今の男子の多くは、アニメなどで刺激的な情報も多く見ています…胸が大きい小学生のアニメキャラや中学生のアイドルなども多く見ているでしょう。それと比べてしまうこともあるでしょう。
「うちらはまだ」というのは、読み返すと同調圧力だとわかります。そして来夢ちゃんはそれを破壊して、必要な時に必要なことをするように思いやっている、とも。
実に巧妙。まあいきなり触って「でかくない?」は極端ですが。
男子の登場も実にいい音楽が聞こえそう。
バスケのフォームもいいですね、手足の長さも力も違う小学校中学年のフォームらしいです。
痛みから始まる、身体の変化も実に丁寧に描かれています。長く女すべてと寄り添ってきたワコールの力もあるのか…とも思うほど。
地獄、というほどの辛さ…体育の時の痛み、みんながつけていないから、という抵抗の強さ…
来夢ちゃんの強い言葉に、強い言葉で答えてしまう、ここは読み返すと胸が痛いです。最初はひまりちゃんの気持ちもわかるし、読み返すと逆に…
そして、「いやな子だと思わない?」と陰口を言ってしまうのも、人間らしい弱さですね。
それに、ただ軽蔑するのではなく忠告…本当に精神年齢も高い…というかなんでそこまで、この短い時間に洞察できているのやら。そこも次回描いてくれたら…あと、これは余計なことですが、美形で精神年齢も高い主人公たちと、ひたすら愚劣で邪悪なモブの対立構造にはなってほしくないです。といってもこの陰口のように、主人公にも欠点がありますから違いますか。
それで話しかけて誤解が解け、反省する…実に見事。
それですぐ買うのではなく、一度トラブルを挟むのもいいですね。来夢ちゃんが被害者になり、「うちらも」という恐怖を克服してかばう…ここで「くだらねーことでさわぐほどガキ」と…ただ、彼は転校直後でいじめが怖くないのか、と思うとやや強すぎに思えますが、それも野暮というもの。とにかくかっこいい。
家までついてきて「いわされました」が苦笑します。
それからの店員の対応…これ、すばらしすぎますよ。…「協力」があるような…。
今回の幕切れも素晴らしい、読みきりだとしても大満足。そして次回から、最高なのはわかりきっています。
こういう性教育漫画は何度も繰り返されていますが、新しい読者は次々と加わっていくもの。何年かに一度は三誌のどれかにあったほうがいいでしょうね。
カードキャプターさくら
まあご無理なさらず、としか…
千紘くんは、あたし中毒。
ラブラブカップルにもほどが…
パーティの姿、二人とも実に印象が強い。
朝霧由那、これからどんなふうに話に絡んでくるか。
ダンスにつなぐ…と思ったら冗談で終わるとは残念。…と思ったらうまくキスにつなげる、ため息。
「すこしはけいかいして」って何をいまさらってぐらい…
さて、どんな騒動があることやら。
ぼくらのスタアガール
何この表情、と思ったら何この点数…
気持ち悪い、わけがわからない、それに共感してるのに勉強にはつきあってるんですねえ。
幽霊騒ぎから裸と思ったら認知症介護、これまた重い問題を…だからこそ幽霊や裸が生きてくると。
死にたい、という思いが強くなってしまう、特に客観的に自分がマイナスだと自覚すると…
感情だけで救急車、まあ人命を助けたと。
間違えられて、即座に演技。ここは女優魂がうまく描かれています。老人の目元が実に丁寧で美しい。
翌日の、雰囲気の描写が絶妙。
蝶か犯か
経過についても小出しにしているので謎を引っ張っています。
彼女に任せるのは信用しているのか、それとも…
袋を頭にかぶせられるというのも思い切った描写です。
…それにしても超人ですねえ。
で、刃物つきの蹴りで服だけ…無理にもほどがありますよねえ。みうみちゃんの技量を完全に見抜き信頼して、ミリ以下の精度で蹴らなければならない…フィギュアスケートのペアでもやってろと。
というか御己神くんに凶器を突きつければ彼女もおとなしくなるんですが。…みんな目的を見失っている気が…
いや、御己神くんを屈服させるという目的がありますか。…それだったら最初から拷問を工夫するだけでいいんですが。具体的に考えてしまいましたが、消しました。…まあ拷問は描写するより想像させる方が作家としては…
王子が私をあきらめない!
この扉はお見事。とても高い表現力。
ダイヤモンド鉱山…デビアスが人工ダイヤを受け入れた時点で…というかダイヤモンドとダイヤモンド鉱山、女にとってはどちらがうれしいでしょう?金銭的には鉱山のほうが圧倒的に大きくても。
手作りケーキ…どちらでしょうね、超絶美味かそれとも…
ピアノ室に隠れようとしたら、これはちょっとしたホラーですねえ。
失神者が多いというのもどちらでしょう。
「残念がってどうする」(残念だろうなあ)は大笑い。そして「もちろんだ…」の涙…
ここで別れの言葉…というかケーキの味は謎のままでしたねえ…
ヴァンパイア男子寮
よーしこれで男の裸描き放題という声が聞こえた気がします。
…想像以上に描いて描いて描きまくってきますねえ。…下半身は確認しないんですね。
シャンプー切れてたから…「インフィニット・ストラトス」の名場面を思い出しますが、とんでもない形でセーフ。
「BLヴァンパイア最&高」って…
で、脇側の告白…その続き、と思ったら「吸いなよ」…どれだけ楽しんでるんだか。
キスは本当にどうなるのやら。腐女子の皆さんがどれだけ喜ぶか、それとも邪道だと怒るか…
シークレットシンデレラ
芸能人の顔なのに思い切り殴り合ってる…しーらない。
気づかれたときの演技は実にうまい。サプライズ企画かそれとも逢引スキャンダルか、と疑わせることでスキャンダルも抑えられるし話題にもなると。
歌うところはすさまじいですね。
「3人で歌っていたいよ」はもろに「エル・アモール」が響いてきますね…
そして女の方に知られてしまうとは。そのことを相手に知らせたら、愛する人にこの苦しみを味わわせたら、そいつを殺す…思い出します…そして闘牛の角に胸を開くのは…
あの音楽が流れてきます…ほんと「哀しみのコルドバ」はセリフも歌も抜きのサントラも欲しい。
歌全部のCDも欲しい。歌だけでも普通より曲数が多く(プロローグ、主題歌、男と女、エル・アモール、ひまわり…)名曲ぞろい、しかも主題歌集・地方公演・作曲家名曲集・宝塚名曲集・トップスターの歌集など合わせて何人カバーされてるかわからない全部ほしい。
ヒーリングっとプリキュア
女の子ならまず体重を考えるのがうまい。
リンボーダンスというのも…絵を描く人にとってはかなり困難な課題では?
シーク様とハーレムで
あらゆる人を従わせてしまう力、それを見せて「気味が悪いと」と…記憶を失っていても思いやりだけがある…
幸せかどうか、それで記憶が戻るというのも、考え抜いたクライマックスだと思います。
唯一ってそれ宗教の教義にケンカ売ることになりませんか?
国王もうまくやりましたね。本来は国王こそがカギを握ってるんですが…下手をするとデウスエクスマキナになる難しい使いどころです。
久しぶりの会話が殴ることから…そして自分と向き合う勇気、そしてキスから…さて初夜はどうするのやら。汚れのない瞳が爆笑。
ここからどうなるのかが楽しみです。
魔女怪盗LIP☆S
とても期待させてくれますね…期待以上の水着姿!
本来は無詠唱…「なろう」あるある…
魔法なしで砂浜から小石、むしろ過剰な日焼けとかに注意した方が。
美形男集団も色々大変ですね。
海の離岸流は恐ろしいです。
どうなるかと思ったらいきなり流星、なんかいろいろどうなるのやら。
…瞑想という発想が誰にもない…
東京ミュウミュウオーレ!
余波で頬に傷が入る描写、実に燃えます。
わたしのせいだ、という罪悪感がどこに飛ぶやら。
「おまえがいま無事でいるだけで」、戦略の考え方の入り口では。戦いはまず目的がある、という。
そして少しずつでも勉強する、でもメディカルの機械って触るの医師免許や、それに近い免許が必要なんじゃ…
本当にいい笑顔とあーん、これ以上の報酬もないですね。
で、脱がすって…
そしてとんでもない五人目の出し方。さあこれからどうなるか…
来月号は雪森先生の新連載、どんな作品か…というかあらすじが長い。