なかよし2023年7月号感想

表紙はいつもながら…本当に終わったらどうするんでしょう。

付録、扇子というのは考えたものです。すごい迫力。

カードキャプターさくら(CLAMP)変幻の半狐(いくたはな)香るわたしにキスをして。(壱コトコ)俺ともう一度、初恋(長谷垣なるみ)お金のコンパス(伊藤みんご)ひろがるスカイ!プリキュア(上北ふたご)新婚だけど片想い(雪森さくら)ヴァンパイア男子寮(遠山えま)ギフテッド(雨宮理真/天樹征丸)千紘くんは、あたし中毒。(伊藤里)偽り姫の内緒ごと(桜倉メグ/雨川透子)ひとりじめしたい、恋なんだ(夏園豪華)キミに捧ぐポートレイト(深瀬ナル)次号予告

カードキャプターさくら
さてこっちのメンバーは何を考えているか…
かなり規模の大きい会議ですね。本来なら両方上の大人…考えてみると小狼くんは上、家がありますが、桜ちゃんは色々な意味で野放しです。魔法面でも、貴族の継承権としても、財産だって小さくはないはず…
魔法とカード、ぶっちゃけましたね。
さらにスマホで遠くの…でも肝心の権力大人には触れてません。
不在なのに幸せそう、ダークマターが透明人間とのペアフィギュアスケートに例えられるようです。
特別な一着、いや服を作るのは何であれ強力な魔法です。
「『妹達』には過保護」というのがうれしい。

変幻の半狐
9999…どろろより多いですね。
兄上は何にもしないんですねえ。
自分からキスする、緊迫感も切らしてないのがお見事。
誰も傷つけない、何か傷がある?
さてなんか俺たちの戦いはこれからに見えますが…
妹が目の前でほかの男にキスして平気って…

香るわたしにキスをして。
画面いっぱいに広がる華やかさ。
あの二人があこがれの人の息子、それは面倒な情報を…
いい父親をしているのを丁寧に描きますね。
同じ部屋、ってまあ今更…
準備ができたら…そうきましたか。

俺ともう一度、初恋
うまくはぐらかしたもんで。
サプライズの誕生日、これはうれしいものです。
美系男子が四人集う…これは店員も騒ぎますね。
「そこの詐欺師次のターゲット探さないで」が大笑いしました。
男子それぞれの温度差が実に面白い。
六時間話し合う方が楽しかったでしょうね、対等な友達いない人たちでしょうし。
さてどんなハプニングが起きるのやら。テロや事故はやめてほしいですが。

お金のコンパス
電子マネー、どうなるんでしょうね。日本は中国に比べて遅れているといつも言われますが。
現金も一円玉以外は実際の価値はないので。
クレジットカードは本質が借金ですのでお気をつけて。
というか僕は現金ももう怖いです。今の金価格が怖すぎます…ドルも円も紙くずになるんじゃ、と。
未来の二人を描くのはサービスとしても素晴らしい。
黄金の世界を言わずに貝のお金、というのも素晴らしいです。実際「財」「貨」など漢字を見ればわかるように、中国は貝を貨幣としていたようですし。
現金のありがたみ、呪術の世界ですよね。貨幣と呪術も切り離せません。
「未来をつくっていくのは君たち若者なんだから」…そうであってほしい、と心から祈ります。
現実は、AIから見ればアインシュタインも同じ虫けらとか、英米貴族の圧倒的な知能はもう遺伝子が別種だから自国民の一般の子の公教育を事実上捨ててきたアメリカが正しい、とかになるかもしれませんから。

ひろがるスカイ!プリキュア
ずいぶん大きなストーリーの動きがあったようで。
猛禽類の旗は地球だと古代ローマを意味していていろいろ厄介なんですが。
見習い隊員、それはそれで大変なことに。
そのあとの展開、またダイジェストでえらいストーリー解説。
アクション面がこれほど入ってくるというのも近年の上北プリキュアにしては珍しい。

新婚だけど片想い
回想も今の状態を思うと苦笑が…
家族の方が見抜いていた、というのも面白いです。

ヴァンパイア男子寮
金属質な色の感覚が大人っぽくていいです。
確かにこの女の子たちどこから出てきたんでしょう。と思ったら木の魔物…
返そうとしても返せない…うわお。
「絶対ないから」…人間ってそう設計されてない、と離婚統計は語る…
チョコレート、思いっきり危険物ですね。
あっさり助けに来る、思いっきりカモネギ。
なぜやすやすと…元が人間で吸血鬼と人狼の因縁も何もないからで。「注意深く教えられて(ミュージカル『南太平洋』)」がないと。逆にあればどうしようもないから解除しようと『断絶への航海』が…
媚薬で、さてどうなるか…作者が楽しんでいることは濃厚に伝わってきます。

ギフテッド
こういう世界は人を引きつけますね。
濃い…色々と面白いですが、今度はこの中から…誰が死神なんでしょう。
琵琶は確かにギターと似てますね。
絶世の美女にも、見てみたいもんです。琵琶を抱く美女というと上原という名が出てくる宝塚オールドファン…
いや連絡取るたびに事件って…

千紘くんは、あたし中毒。
わからない、まあそりゃそうですよね。
いろいろ好きなところを列挙するところのかわいらしさ、とんでもないほど。体の柔らかい感じもすごい。
公園で…うわあ。
「デザイナーとしてはふつうに尊敬」これはうれしい。それで宣戦布告…

偽り姫の内緒ごと
全部ストレートに…安全な檻、ときましたか。
思い出の回想はうまく気持ちを伝えてきます。
いやいい皇帝なら、というのは…レイモン・ポアンカレという反証。第一次大戦時代のフランス大統領、地球人史上屈指の天才アンリ・ポアンカレのいとこ。知能は遺伝するのだから頭は良かったはず。
秘密の舞、それも重要なことに…というか皇族の血?
天女を演じる、なんという演技の力。
正しい舞、それがそれですね…というか何をしたくて?
似ている、愛されなかった恨み?

ひとりじめしたい、恋なんだ
扉絵は挑戦しているのがわかります。
手にキスする男のあごの影、微妙な影の具合が素晴らしい。
血豆でも無理をする、というのはむしろ迷惑ですからねえ。フォームが狂ったらえらいコスト、故障はもっと。
おもいきり胸をかぶせるのはやってくれたもので。
ほかにどうしようもなくて「好きだよ」と直球…
さてここからどうなるのやら。

キミに捧ぐポートレイト
「愛想笑いって生きていく上で大事なスキルだと思う」という花奈ちゃんに、突然「なんで楽しくもねーのにそんな笑えんの?」と言ってきた紅井くん。
花奈ちゃんが旧校舎でゆっくり本を読もうとしたら、紅井くんがいて、勉強教えてくれと。芸大志望だけど普通の成績も必要だと気づいた、と。
むかしズバッと言って人を泣かせたことがある、でも紅井くんは常にズバッを求めてくれる。

平凡に始まりながら、最後で信じられない高さ。
これはすごい。
いやもうこれ以外の感想はいらない…
愛想笑い、自分を隠して生き延びている、それは多いでしょう。共感もできるでしょう。といっても、それが良心を捨てる、いじめに加担するレベルかどうかで違うんでしょうが。
日直をちゃんとやる、そのためにお菓子を諦めて笑っている、それを見抜かれて…この導入はすごく共感されそうです。
風呂の水遊びの手の丁寧さ。あえて色気は出さないようで。
少し気になっている、という気持ちの動きもうまく出してきています。
気を使わなくていい、というのはいいですよね。
「でたよその笑顔」と、しつこくこだわりますね。笑顔の下の感情も読んでいる…
単純に勉強を教えて、と、関係を深める理由が実にうまい。
思ったことを言ったら泣かせたことがある、だから愛想笑いになった、というのもわかりやすいです。何度もズバッでいい、と言ってくれるのも丁寧に積み上げてます。いい建設のよう。
シャープペンの飾りも細かい。
髪を触る、という突然の転換もびっくりしました。というかこんなことをされて平気でいる時点で客観的には…
二人一組で絵、という…「わたしだけなんだよね」の時の表情が素晴らしい。わずかに悲しげで何とも言えない迫力があって。
細かく観察している、という気持ちの変化も実に丁寧に鉄筋を入れ、コンクリートを固めてます。
人気者になってしまった、それで勉強も…好きな人いるらしい、といううわさを思い出して涙、それで自覚、この流れも絶妙です。
素直になってもいい、と最初のテーマもしっかり回収するのが素晴らしい。
ここで、このとんでもないタイトルの絵…真っ白になるとんでもないショック。
普通だったら絵を引っぺがして殴るところですが…まっすぐな告白、…キスでみんなが見てる、と思ったら、実は数ページ前に友達を押し出している友達がいる…こういう細かい所まですごい!
なんというかここまでものすごい作品をデビュー作で見るなんて。
これからどうするんだよ、と言いたくなるほどの最高傑作がデビュー作。でもこの凄さがどれだけの人に伝わるか。
ちゃんと伸びてほしいですけど…それこそ「なかよし」でなくても。

月は特に何もなし、まあ今回ショートだった作品が復帰するだけでも…

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