なかよし2024年11月号感想

すっかり「どうせ」の表紙も定着してきました。少し年齢層が違う感じになります。

極端に小さい、でも集中した付録、「なかよし」は今後もその路線で?

毎月かなりラインナップが違いますね。枠数よりかなり多くの連載を動かしている…一人一人の連載作家の年収はえらいことになるんでしょうけど。

新人読み切りがあるのは素直にありがたいです。

どうせ、恋してしまうんだ。(満井春香)千紘くんは、あたし中毒。(伊藤里)しゅごキャラ!(PEACH-PIT)新婚だけど片想い(雪森さくら)わんだふるぷりきゅあ!(上北ふたご)魔王メイドは女王の秘密を知っている。(遠山えま)ぴちぴちぴっち(花森ぴんく)ギフテッド(雨宮理真/天樹征丸)お嬢サマは初恋にご執心(丸太菜摘)お金のコンパス(伊藤みんご)変幻の半狐(いくたはな)キミにかわいいをあげる。(雨音羽香)次号予告

どうせ、恋してしまうんだ。
修学旅行のかわりに…そういうのも多くあったんでしょうね。
遊園地とかも難しい時代になってしまいました。本当にこれからどんな時代に…そして超金持ち以外は体験格差という話も…
いきなり「愛しの水帆ちゃん」とか、すごいこと言ってくる人ですねえ。「練習中も」とか恐ろしいことをばらす人で…
「オレの彼女に手出すな」は激烈な。さてこの人はなんのために出てきたのか…
父親が来て隠す…なんかものすごいことに。

千紘くんは、あたし中毒。
いやどれだけ狭い門かを学んでから…ってこれからの時代、門が広い仕事って何かあるんでしょうか。何もかもが千人に一人しか食えないんじゃ将来誰が「なかよし」を買うのかと。本当に買う人がめちゃくちゃに減りました。
フランス語やドイツ語は英語で勉強するほうが早いと思います。
未来に向かって歩きながら今日を楽しむことも、というのもいいですね。
というかデザイナーが生物の美に興味がないって終わってません?
釘刺されてるのに抱き寄せる…本気にもほどが。

しゅごキャラ!
いきなり自分が知らないゲームに、というのも不利すぎますね。なぜだれも教えないのか。
…でも今の日本人も、「日本でのお金の使い方」「日本で普通に外を歩く交通ルール」ちゃんと教えろと言われたら難しいでしょう。問題なくできていても。
寮で本を読んでいる人、参加しない人もいる?
孵化しないままの卵との交換、それもある…
奪い合い、となると…集団になると有利だけれど、勝ち進むにつれて勝った後を考えて疑心暗鬼、ですね。
たまご自体配られた人工的なもの…完全に技術として使いこなされていますね。
…力がある人ってずるい、としか言いようがない。
でも相性もありそうですね。

新婚だけど片想い
卒論…これで絶叫する親も多いんでしょうね。理系は特にいろいろ苦労が多いそうです(理学部数学科は除く)。
両方忙しい、って夫婦の危機じゃないですか。
色紙…この数、丁寧に字を書くだけでそれなりに重労働では…
久々デート、うまくいかずに不安に…さて楽しみになります。
休んでほしくてキャンセル…おひ。だったら「一日中一緒にいよう」だけでええやろ。
ここで指輪を見せつけるの、こういうことに慣れてるのが伝わります。
話す、ができるのは…難しいですよね。
で、…言いたいけど言っちゃいけないことが。
次号、何があるか…

わんだふるぷりきゅあ!
動物との絆、となると戦争の時の動物の悲惨を思い出されてたまらなくなるたちです。
「いろはちゃんへのプロポーズの言葉」は苦笑。
だーい好きな、まあわかりますけどね。シェパードというのは意外でした。
フェレットの注意も興味深いです。
言えずじまいか、と思ったところで「スキ?」と、さてどうなるやら。

魔王メイドは女王の秘密を知っている。
みんなよく納得しますねえ…人間が納得するって本当に難しいのに。
またとない好機、さて…
思いもかけず被害者が増えますね。犠牲者が出るのかどうか、気がつけるのか…

ぴちぴちぴっち
真珠の世界史も結構…
いろいろと目をつぶったほうがよさそうなこともありますが華やかでエロいのでヨシ。

ギフテッド
超人的運動能力頼りの武術…というか瞬間移動の超能力もありそう。
煙幕弾というか普通に近代兵器ですね。
演繹と帰納、これはありがたい言葉です。でもその論理学は西洋、ギリシャ。ではインドや中国では?これがまた奥が深くて。
本当に盲点…
「何があっても口を割らない」不可能だということを除けば。日本警察は誰からでもどんな自白でも取れる…最近再審無罪が出た事件で明白です。
…どんな子供っぽくても警察手帳の偽造は重罪では…ただ、警察手帳を模した玩具は結構あるんですよね…どれだけがセーフやら。スケバン刑事の警察紋章入りヨーヨー、よく許可されたものだ…

お嬢サマは初恋にご執心
誕生日には来てくれない人、ため息が出ますね。
余計なことをしないのに雄弁な絵、画力の高さがよく見えます。
とんでもなく絵を単純にして話を動かす、ここで待っていたのは彼じゃなくて…「天谷くんに告白します」ときましたか。
ここに飛び込んでくる、そしてまっすぐな言葉。本当にとことんまっすぐに。
「もう離したりすんなよ」が気持ちいいです。
「迫真の演技」は苦笑。
短いエピローグですがすごく幸せが伝わってきます。
電子単行本…うわあ…
次回作もどうなるのか、とにかく楽しみです。

お金のコンパス
その話か、とある程度分かるのもうれしいものです。
頼むほうが問題ですね。ちゃんと銘柄指定しないと間違った物を買って二度手間・無駄遣いになるかもしれません。
ジャムの選択、これはわかりやすい。
…今回の話は、脳、特に理性・計算・論理の部分はすごくサボりたがる、ということでまとめられそうです。
「くつを右から」これは、【習慣】というスーパーパワーで実際には選択しているのを負担なしでやっている、と。
竹を選ばせる、というのも必須な知識ですね。
同じ服ばかり着る、というのもIT長者で知られる話ですね。
英語、作曲コンクール、という話もすごくわくわくします。
「ぜひ…「やってみる」選択をしてほしい」という言葉も素晴らしい読者へのプレゼントだと思います。

変幻の半狐
死者復活は当然代償、…そしてどうなるかはわかりきっている…
…余計なことは言わない、託されたから…この簡潔さが素晴らしい。
膨大な余計を描ける、だから逆に簡潔に徹するとすごい迫力に…
キスの時のとろけた表情も素晴らしい。
ここで仲間たちも見せ場をくれるのがすごくうれしい。最高の盛り上げ方です。

キミにかわいいをあげる。
存在感が薄い茜ちゃんを助けてくれた采和(とわ)くん。優しいだけでなく、女子よりかわいいと言われる。
きらきらに憧れる茜ちゃんは、買ってしまったリップを、皆の前ではつける勇気がなかったので隠れてつけようとしたら、采和くんがやさぐれているのを見てしまった。で、素は相当きつい人間。
ナイショの見返りとして茜ちゃんは、「わたしに可愛いを教えてください」と。…そうしたら彼はいきなりキスを…

思いがけない最高傑作。
とてもさらりとした絵柄、冒頭で起きたこともわかりやすい。
「キラキラしたい」という小さな憧れ、誰にでもあるのがわかりやすいです。
冒頭見開きで主人公の名が出なかった、一日の時間経過が簡略すぎる、はあってもそれも優先すべきものがあるから…
正体を見てしまって、一度ごまかし、時間で追い詰める、このリズムこそ面白い、というもっとも形がない難しいものですよね。
開き直った時の彼の性格もギャップがすごい。
可愛いを教えて、で…まさかキスするとは。想像をはるかに吹っ飛ばす…そしてそれを何とも思っていないヒロインにもびっくり。
ちゃんと「実はクズ」というのもなんとも笑えます。
で、「好きな人が」これもうまい…
しっかり見つめ合う男子の顔もかなりタッチの感じを変えた鋭さ。
「綺麗なんだし」もすごく素敵な絵になってます。
これで「いい人だよね」もものすごい話で…ここのパックコーヒーのロゴがまた効いています。
期待している、という心の動きもうますぎる。
一瞬止めて前髪の事を伝える、それで恋だと自覚させる、と気持ちをしっかり積み上げて語る、こういう丁寧さも素晴らしい。
ここで「茜ちゃん可愛くない?」と彼の側も…男の側から読み返しても効きそうです。
「俺結構好きだけど」という言葉、彼の側もすごく好きなのが伝わってきますね。この繊細な表現力は極上。
彼が、「いつ告白するの」とかなり強く苦しんでいる…そこも丁寧にやりますね。
「こういう事するの」と怒るの、読者の僕は悪いのはお前やろと思いますけど、彼女は考える余裕がないのもわかる…うますぎる。
動けなくなった話を、女子たちのうわさから動かすのもうまいです。
そして…彼がついに限界、ラブシーンの熱さも素晴らしい。
当然頭から男の立場で読み返しました。
これまた徹底的に気持ちが育っていって、限界を超えるまでが描かれている…
「俺結構好き」で眼を見ることができないとか。少しでも、クズのふりをして触れたい、抱きたい…自己嫌悪…
完全に彼の立場からのこの話が読みたくなるほど。
申し分のない実力の高さ。これからの作品もものすごく読みたいです。

月号の新連載は、どこからなのか…もう少し調べてみましょう。

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