なかよし2024年5月号感想

これからは「ヴァンパイア男子寮」が中心になる?と思わせる表紙と付録。

本当に普通の連載が普通にアニメ化なんて何年ぶりか。

ヴァンパイア男子寮(遠山えま)わんだふるぷりきゅあ!(上北ふたご)どうせ、恋してしまうんだ。(満井春香)魔女メイドは女王の秘密を知っている。(遠山えま)花に噛みぐせ。(壱コトコ)新婚だけど片思い(雪森さくら)おとなりさんはキスより甘い(咲良加那)千紘くんは、あたし中毒。(伊藤里)変幻の半狐(いくたはな)お金のコンパス(伊藤みんご)ぴちぴちピッチ(花森ぴんく)ずるくてあまい、キスをして。(みかわ蜜柑)次号予告

ヴァンパイア男子寮
拒絶しなかったのはえらい。してたら世界終わってましたね。
女性姿、母親らしい姿に…それがこの子の願望、と。
作るのが無理、というのは苦笑しました。
で、豪華な助っ人は爆笑。こういうリズムは素晴らしい。
菓子作りはまじめにやっている…
学校、あらゆる夢をかなえる、…どこで虚しさにぶち当たるか。
悪いことは悪い、と教えられればいいんですが…さてここからどう動くのか。
必要なのは愛情、とどこでわかるか…

わんだふるぷりきゅあ!
ずっと…寿命は?
ほんと今シリーズは何てことしでかしたんだと。
このトラブルは難しいですね。言葉の使い方は嬉しいメッセージですが…でも邪悪な人間はそれも弱点を読むために使って…さらに人間集団の、「国家」「神」「人種」など言葉に結集する悪の圧倒的な力…
それぞれの心を描くのはとてもうまい。この短さでこの表現力は驚きます。

どうせ、恋してしまうんだ。
この作品は最初から読んでますが、今はもうストーリーの流れとかが完全に理解不能になってます。もう数話の中編の集合と思ってます。
彼氏と彼女、の関係をなぜか受け入れられない、こういう繊細さはたまりません。
そして手をつなぐのも拒絶してしまう…で、バレンタインは合宿、すれ違いますね。
電話でタイミングが悪い、これもきついものが。
会おうとして、でも…こういう小さなことでもすごくつらくなりますね。彼の思いは本気なのに。
別れろ、身を引け、という圧もすごいでしょうね…

魔女メイドは女王の秘密を知っている。
この抜け穴には予知は働かないんですね…
下水ですごい悪臭がするとかもないんですねえ。
あ、その王女がこの人と。
どうやって復活させるのか…というかこういうのがあるから戦乱は絶えないし、小さい子まで処刑されるんですよねえ…

花に噛みぐせ。
子供のころにするのはうまいごまかし。
思いもかけず別のキャラが入ってきましたか…イヤホンを貸す、というのもいい文化ですよね。
強引に顔を見る、噛みつこうとする…こういうのは本当にえげつないまで。
思いもかけずあの人と…消されてなかったんでしたね。
というか暴力を甘んじて、というのが意外。…気が済むまで、って相手によってはどんなことになるか…ものすごく残忍な殺人事件やもっとひどいことになったケースもありますから。集団の残忍さはいつどんなきっかけで、どれだけエスカレートするか…
心の傷、彼女はずっとそれとつきあってるのがよくわかります。
どんな関係なのか、あの悪党はこれからも出てくるのか、いろいろと楽しみになります。

新婚だけど片思い
あ、キスしないと思った、このキャッチボールは素晴らしいです。
家を見た、それでこのきっぱりした「ごめんなさい」…
バレンタインそのものにほとんど縁がない生活だった、ということでしょうね。ものすごく禁欲的で、世俗と接しない。
相手の弱さも知るのにこれだけ時間がかかった…この告白も素晴らしい。
自分の事、仕事や進学…それぞれ前に進んでますけど、壁も高い、実に面白い。

おとなりさんはキスより甘い
触覚と触角の誤変換って本当に多いですよね。
で、聞こうとしたらデート、ややこしい関係になってきます。
強引に手を引っ張って「デートっていうんだよ」、これいいシーンですね。
かわいいもの、甘い物で元気に…それが一番の薬でしょうか。
男子に人気のショップなら刃物やエアガン…
嫉妬しての壁ドンは苦笑します。どんな話をしてたか教えてやりたくなる。
いやー…楽しんでますね、樹さん。

千紘くんは、あたし中毒。
充実して働いてますね。すごくきれいになってます。
前髪だけで桃井さんと表現するのうまいですね。
由那さんのかなり真剣な告白、切れ味がいいですね。
抱いた体の柔らかさも恐ろしく伝わってきます。
一日デート、って結構自信強いですね。

変幻の半狐
結構気軽に異界に行きますねえ。やってはいけないことリストとかはちゃんと勉強してますよね?
毛皮になっても、が爆笑。
殺される、生贄?それ以外には?
回想を見れば復讐したいと言われれば受け入れそうですが…
刀剣をどう扱うか、というのを文明別に見ても面白いですね。アーサー王伝説があるヨーロッパ、多くの伝説がある日本に対し、中国やインド、ペルシャでは…また東ローマ帝国やイスラム…

お金のコンパス
バカだ、バカがいる…
サンクコスト、行動経済学。また今回も素晴らしいテーマです。
一番悲惨なサンクコストは戦争ですよね。「ここで引いたら英霊に申し訳ない」と。
コンコルド効果といい、権力闘争が出てくるのが厄介なことです。
つまらない本、というのもいい例ですね。身に覚えのポーズがきつい。
さらに真白ちゃんも同じポーズで天丼させるのも面白いです。
同じ服しか着ないで脳のリソースを節約してるのは確か最近のIT超金持ちの誰かにいたと思います。
…自分を知るのはいいんですが、問題は…バイアスはわかっていても引っかかる、それほど強力だということで。心理学の院生が死ぬほど知っているはずのバイアスの初歩問題に引っかかる…
うまくテーマを見つけて新章をはじめましたね。これからも楽しみです。
またカーネマン氏のご冥福を。

ぴちぴちピッチ
主人公は誰でしたっけねえ…ふと孫悟飯という名が頭をよぎり…
そんな危険物産むなっての。
とにかく全員に出番を、というのがわかるとむしろ笑いが出ます。やはり楽しいものは楽しい。
とんでもないドアップのキスもあったものです。

ずるくてあまい、キスをして。
幼馴染の悠真くんと付き合い始めて半年、でも彼はラーメン屋のバイト優先でさみしい美久ちゃん。
独り身でひがんでいる姉に、ニンニク臭かったらすぐふられると言われて…
風邪、と嘘をついたら彼がものすごく心配してくれる。
これは面白い、と一言で感想が終わりそうです。
冒頭からの強い感情、そしてお姉さまの雰囲気から大笑い。
いや単純にラーメン屋で働いてる彼のほうがニンニクはとんでもないでしょうに。
99%嫉妬からなのに真に受けて…アホや。
こんなときに彼がものすごく心配してくれる、これがまた大笑い。
おもいっきりやってしまったか、と思ったらあっさりと…
マスク、という厄介な問題もすごく丁寧に処理しているのがお見事。
抜群の面白さと完成度の高さ、これからがすごく楽しみです。

月はまた見事に何もなし…

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