なかよし2025年2月号感想
「どうせ」のアニメ化をかなり大きく扱っているようですが…どの程度の人気になるか…
思えば最近の「なかよし」の長期連載は、今回最終回の「千紘くんは」、最近完結した「新婚だけど」も含め、ファンタジー要素がなくアニメ化しにくいのが多いです。
付録を含めた厚みが死ぬほど薄い、「ちゃお」「りぼん」とはジャンル自体が違う印象になってしまいます。
掲載数が少ない、結構多くの作品を休載させてローテーションしています。
また最近、長期連載も含め結構多くを完結させています。雑誌全体を大きく変える…?作家陣は?
どうせ、恋してしまうんだ。(満井春香)わんだふるぷりきゅあ!(上北ふたご)俺ともう一度、初恋。(長谷垣なるみ)千紘くんは、あたし中毒。(伊藤里)魔王メイドは女王の秘密を知っている。(遠山えま)花に噛みぐせ(壱コトコ)お金のコンパス(伊藤みんご)ぴちぴちピッチ(花森ぴんく)僕らが春を告げる頃(アメノ)プロミスオブスターシード(小麦なぎさ/立原翠)山口くんはワルくない(斉木優)次号予告
どうせ、恋してしまうんだ。
刺?あとが不器用でいい。
指一本、雄弁ですが…競い合う他の選手はどれだけ腹が立ったことやら。
声は聞こえないのでは…
うまく水泳という競技の感覚を出していますね。
薬剤師、も…本当に信頼できる職だったんですが頭を抱える報道が多く…
「親父が死んだ」大変すぎるんですけど。
気持ちを伝える宣言、どんな勝負になるか…
わんだふるぷりきゅあ!
一年を振り返る…生物の世話には年末年始も何もないですね。動物でも病院も。
飛び越えられるか、というのも面白い。
初日の出、全員の晴れ姿で終わり、というのもこのシリーズらしいです。
本当に長いこと最高の質を保っています。
俺ともう一度、初恋。
ラブラブですねえ…
教育実習生、神出鬼没とはこのこと。
壁ドンからのプリントはお見事。素晴らしい呼吸でいい笑いが。
「ターゲットにハンカチ渡すやり方」…あ、詐欺師仲間で…
みんなの反応がまた面白い。
さてどんな動きになるやら。
千紘くんは、あたし中毒。
本当に長い連載でした。「なかよし」の立派な柱だったと思っています。
知名度などがあまりにもないのが悲しいほど。
モデルとしての活躍、背景などを略したタッチが実に鋭い。
勉強や自分磨き、ものすごい何かが伝わってきます。
広い画面、半ば以上白くするという大胆な構図が呆然とします。
この忠告はありがたい…
「久しぶ」と入れようとしたら、これは素晴らしい。
迷わず強く抱き合う…
「隙間があった」という言葉も重みがあります。
予約してる、って…その大胆さに背筋が寒くなります。会えなかったら、とか。
着替えさせるシーンを描かない、想像させる、というのもすさまじい。
とにかく圧倒されるような美しさと実力の高さ…「ちゃお」「りぼん」のトップクラスにも劣らない、正統派最高峰。
本当にお疲れさまでした。次回作も楽しみにしています。そしてこの実力がもっと脚光を浴びてほしい。
魔王メイドは女王の秘密を知っている。
なんとも流れとテンポがいい。王子様たちの魂を持たせることで希望もある、と。
「撤回させてくれ」は苦笑。
母親幽閉は大笑い。まあこいつは結果がどうなろうと消したほうがよさそうです。
非常識な招待状もあったものです…
二人の王子と姫、なんという華やかさ。そしてどこにそんな金があった。…「当然借金でございます」という絵が浮かびました。何のマンガかは知ってる人は知ってるでしょう。
止まっている心臓をどうするのか…最終回というのも英断ですね。次も当てられる自信があるからこそ。
花に噛みぐせ
お気の毒に、としか言いようがない…
間接キスで噂になり、それで意識してしまう、この流れはとてもいいです。
「殺しちゃうかも」の迫力が素晴らしい。
「だめ」もうまく話を動かしますねえ。
つい求めてしまい、「また会いたい」と…ストレートな。
さてどう動くのやら。
お金のコンパス
今回はどんな話になるのかまったくわからない…
あ、普通の買い物も、宣伝による精神制御と、選択という人の心の問題…
投票、という「推し」世界でよくあるシステムと、買い物の選択が同じ構造、と。
街の電気屋、という、買い物が純粋に最安値だけではないことも。
純粋に金だけではない、他にも様々な関係がある…物・貨幣・労働力のやり取りであっても。
家族間のことを金にしたら関係が破壊される…家族はより原初的な、共有と贈与のシステム。ただし、意識していなくても、それを利用して市場より残酷な搾取になることもある…ヤングケアラーなど。
感謝などの感情を完全になくしたら…ドローンが運んでくるネット通販がすべてになったら、世界の質は大きく落ちる…
ただ実際には、そういう店は苦戦し続け、潰れ続けています。新自由主義、長い値下げ経済、皆の貧困化、ネットによる最安値検索の習慣、コスパ意識、共同体の消滅、コロナ、などなど。
それがどう人の心を変えるかは想像を絶します。まして日本には教会がない。
意外な展開でしたが、思った以上に深いテーマでした。
ぴちぴちピッチ
豪快な画面ですね、暗黒のワルツ。
「のぞきをたしなんでいた」が苦笑。揺れているって…お気の毒というか間抜けというか。
妄想は爆笑しました。
さて、どんな芸を示してくれるか楽しみです。
僕らが春を告げる頃
代々木上原だと小田急線ですが(違)新しく出てきた山手線関連苗字キャラも面白い。
五人…うまくかわされましたね。
「ヤクザVS.サメinハリウッド」はありそうで変な界隈で話題になりそうです。
大きすぎる街ってそういうのありますよね。
背負ってダッシュ、ここは実にかっこいい。
気持ちがすごく深まり通じ合う、いいシーンです。
間に合う…そうですよね、映画は始まるまでにいろいろあることもあります。
思ったより丁寧な作品です。
プロミスオブスターシード
「オレが戦うのはオレ自身です」はお見事。
完全ソロ、一人だけで世界を作れる、これはすごい。
やられている仲間もうまく励まして盛り立てていく、すごい余裕と力。
崩れた、と思ったら…ここもうまいですね。
山口くんはワルくない
篠原皐ちゃんを痴漢から助けてくれたのは、「ヤクザの山口くん」と言われるこわもての同級生。
おびえている彼女のことを、彼は思いやってくれる。
とてつもなく単純な話、だからこそ最高。
冒頭、これは痴漢のオッサンよりむしろこの男子の方が怖い、というのがしっかり伝わります。
別に大きいトラブルがあったわけではない、単に怖い、あとヤクザという噂…少ない情報、だからしっかり深めに心に刻まれます。
追いかける、彼が悪者にならないように呼び止めて自分も電車から降りる…その精一杯の勇気と恐怖もよく伝わります。
電車の感覚が短いから都会、という世間話も面白い。
相手が怖がっていることを思いやる優しさ、それに「そんな顔こわい?」と、ここから普通に会話していく…
翌日、かなり気になっているけれど話しかけたりはできない、というもどかしさもよく伝わります。
その翌日の電車、「ウザかったかも」とおせっかいを反省する繊細さ。
心配して守ってくれる彼の優しさ。
どちらもすごく怖がりながらおずおずと近づこうとしている、という感じで悲鳴が出ます。
ここで「わたしと友達になって」という言葉が出てくるのはびっくりしました。
超人気もわかります。ものすごい作品。
これから、どんな形で「なかよし」にかかわるのか…どうであっても楽しみです。
来月号は、最終回があるだけで特になし…四月号から新連載ラッシュ?であってほしいですねえ。