なかよし2026年7月号感想

珍しく緑が入った表紙。さわやかさがはっきりわかります。

コースターも面白い発想。

今月号はデビュー作を二本!

気が付いてみると、連載そのものがとても少なく、それ以外の読み切りなどが非常に多い雑誌になっています。
増刊がないことを考えるとそのほうがバランスがいいのかもしれません。

しゅごキャラ!(PEACH-PIT)雨とおしゃべりな香辛料(天道グミ)ぴちぴちピッチ(花森ぴんく)木守のこのは(吉田はるゆき)冥界チャンネル配信中(アルキ)ギフテッド(雨宮理真/天樹征丸)大正恋華物語(蘭那)“推し”より推したいキミがいる!(有明よるま)ノットコンプレックス(持田まる)次号予告

しゅごキャラ!(PEACH-PIT)
カラー扉、こうショートに羽根…さくら、という印象になってしまいます。
自分の管理と関係ない能力がある、というのは怖いですね。
焦って何か間違ったことをしそうな。
ポイントで苦労…でもその苦労も精神を変える罠では。
透明人間といえば、ハンターハンターで関知できない能力の弱点として周囲を無差別に殴るという。
突然犯人として指をさされる…
怖がり、カラの破り方、というような言葉も興味深いです。
手にも怪我?
ばか、をものすごい声で、ここはすごいシーン。
色々混迷していますが…誰にどんな思惑が…

雨とおしゃべりな香辛料(天道グミ)
とんでもなく辛い、というのも不思議な人気です。マトンもかなり日本でも増えました。
ものすごい金持ちでもあるトウガラシマニア、なんか面白い人を出してきました。
昔の風呂というものすごいもの。
火でおやつ…それも火遊びです。
髪の毛を避けるのは正解ですね。火の粉もありますし。
自転車でこの広域、それこそフルマラソンでは?
シナモンとクローブ…恐ろしいコンビ。
辛味の表現が面白いですね。
これ、と見出した…ひどいめにあったことがあるハバネロ、というのが面白い。
というかこれで何が起きたんでしょう。なんかマンガのジャンルが変わったような。

ぴちぴちピッチ(花森ぴんく)
絵のきれいさに乳袋が違和感になる…ある意味もったいない。
着替えの色っぽさはお見事。
帰れないは苦笑。
更にエプロンとサービスをたたみかける…
ベッドシーンは本当は無理やりなのに自然という恐ろしさ。

木守のこのは(吉田はるゆき)
父親がいなくなり、学校が退屈で理解されず髪の癖の強さも気になっていて絶望気味の、鍵を持つ少女が、折れた木から男子をかばったとき…
一カ月前。枯れそうなサボテンが、父の形見であったことで愛着が強い…花屋にでも助け方を聞こうと彷徨っていた時に見つけた屋敷。ふと迷い込んで土を手にしようとしたら、そこの英語が主・日本語も片言の年配女性が…

本誌から離れていても電子で膨大な活躍があったようですね。そこまで追えてなくて申し訳ないし残念。
とにかく巨大な規模とパワー。
折れた木というのは相当危険な事故です。ここからかばって、不思議な力が…
ここから大きく戻っての回想、実に丁寧な組み立て。
一月前の、笑顔がない家庭の空気がどちらも顔を出していないのに見事に出ています。
サボテン…今ならネットで調べられますが、おそらくまだネットを許されていない…それも大きな差になります。
髪をまっすぐにしようとして失敗、という悩みも多くの読者が共感するでしょう。
男子のアホ、とてもパターン通りですが本人には辛いのもわかります。
…しつこい。
古い屋敷、という話も不安を誘いますね。
ひたすら机に伏せて離れている…
父親の形見であるサボテンを大事にしすぎる娘、それで心配になる…というか捨てる、というのはすぐ権力の問題になりますからねえ…
それで飛び出して、道に迷って屋敷に、それにかける時間も絶妙です。屋敷の大きな景色もいい。大きさに圧倒されます。
土でも窃盗罪ですが…
英語でとがめられる、このやや太った年配女性、というのも大胆なキャラメイク。
ゴミ捨てに悩んでいる、というのもリアリティがあります。「つまりドロボー」そうなんですよね…
それから彼女が魔法をかけてくれて、このシーンの華やかさも素晴らしい。
日本の名前でほとんど英語、少しだけ日本語、相当ややこしい背景がありそうなのもすぐ伝わります。
さらに植物とも会話できる…それを聞くだけで泣き出してしまう、友だちがいることがうらやましいと…そこから絆が広がっていくのもわかりやすく心を動かす展開です。
葉の多様性というのは生物学的にはもっと深いんですよね。一つ一つの葉の付け根に、多様な芽の潜在力があり、中には遺伝子的な変異すらある。
そして庭仕事を助けるように、とも言ってくれる…木にも話しかける態度から素質を見出す、というのもしっかりした伏線。さらにこの笑顔の魅力!
さらに学校でも、この庭仕事と友人ができたことでの成長で自分の行動が変わり、そこから周囲も変わる…ものすごく理想的なありかたで美しい。
そしてここを離れる草子さん、さらに鍵も。…さらに力も…
ここで謝ろうとする男子、それを枝事故から救って、この動きが実に迫力が合っていい。豊かさと柔らかさという特徴がよく出ています。
ここから彼との会話を結構じっくり描くのがいい。
この時点で傑作の出だし、ここからどうなっていくのか楽しみです。
やはり圧倒的な実力。

冥界チャンネル配信中(アルキ)
大事にする子の話の次にこれは意図的でしょうかねえ…

ギフテッド(雨宮理真/天樹征丸)
アニメ化決定には驚きました。まあ原作がヒットメーカーですし。
すごい絵面ですね。いくらかかったんでしょうこれ…
ゆっくり考える…うん、決めた瞬間に敵が来るフラグ。
水術はどうしてもブラックエンジェルズを…
棟梁はもう神様みたいなものですね。
魔法としてのレベルがかなり高くなってます…うん、武術だけでやるのをやめたと。
ちゃんと地味な戦いもあるのがいい。

大正恋華物語(蘭那)
大正時代、コーヒー喫茶店に一人の長身青年が入ってきた。給仕の少女は甘い香りが気になり、コーヒーをひっくり返してしまい青年の袖を汚してしまう。
そしてしばらく無料で店に来てほしい、と。

この時代のコーヒーがどこで作られどう貿易されたか、サイフォンを国産できたかなどは考えると興味深いです。
美形ではなく甘い香り、というのも面白い印象。
アイスクリーム、バニラ…バニラもまた貴重な南方貿易でしか手に入らない作物。
…無料のことを言って誘うのは店長の仕事では、と。
静かに恋心が強まっているのがよく描かれています。
いきなり同席を誘われると、…どうしても慶応大学応援歌の替え歌を思い出します。
すき、と気持ちが漏れた、ここも本当に丁寧。スクリムショー…象牙に針でものすごく細かい彫刻をしたような。
プレゼント、これが何を意味するのか…プロポーズか別れか…
どちらでもなく突き放され、縁談のうわさ…ウエイトレスは昔はあまりいい仕事とみなされておらず、結婚相手としては下がりましたからね。
そしてこのラスト…相当難しい話ですけどね。逆にこのようなことがあるから、女を外で働かせることに反対する人たちがずっといた…
「この香りはあなたでしかないのに」という言葉が実に胸を打ちます。

“推し”より推したいキミがいる!(有明よるま)
アプリゲームの騎士団長ライオネル、通称ライ様推しのひなたちゃん。「ライ様に見合う女になる」と色々と努力しているほど。
そんな彼女がリアルでつきあっているレイくんはライ様そっくり、それで猛アタックしてつきあった。彼は結構勝手だけどそれもライ様みたいだと…
ある日屋上に行った時、そのレイくんが泣いているのを見てしまう。

すごい、としか言いようがない。ものすごく高い、入選でもいいというぐらい。
まずゲームと、作品タイトルからこのゲームキャラが画面から出てくるのか、とまず思います。
「虐められてた他校の男子助け」が伏線だとは…素晴らしい。
そしてそのライ様そっくりの、かなり勝手な感じの男子。
「塞いで」でスライム化している絵はすごい。
勝手なキャラのようでしっかり助けてくれている…読み返さないとわからないのがすごい構成。
「ライ様の説明に」というツッコミもすごい。…その弟や妹はゲームでは惨殺されてそう…
いきなり男がボロボロに泣いているのを描く、というのが大胆すぎる。絵としてもものすごい難易度。
「飽きられていたら」とかのとんでもないキャラの違い…次々とキャラの違いが見えていく、というのが面白いです。多分これまでもあったけれど目に入っていなかったんでしょうね。
そこらの犬を抱きしめるのはうらやましい…
「全然別人なのでは」は全力でツッコミました。
別れるの、という話題になったのも丁寧に彼女の心を描いています。
電車で守られて、ここに「今までレイくんの何を見てたんだろう」と確認して…ここで終わってもいいぐらい、そこで中学の時のいじめ犯人を出す、かなりはらはらさせます。
怖くてもしっかり彼女は守る…ここでゲームまで入れるのはわかりやすさがすごい。
…スマホ初期化は恐ろしすぎる…大笑いしました。うん、バックアップ…
うずくまった彼の告白、そして過去が冒頭部とつながる、お見事としか。
泣いている彼へのキス…というか、ゲームをきちんとやっていれば、弱いけれど必死で戦う時点で本質はライオネルと変わらないというのも素晴らしいところ。
思いっきりアップの二人の顔も大胆で素晴らしい。
本当にものすごい実力。しっかり育ってほしい、今の「なかよし」で無理なら他誌でも電子でも。できれば本誌レギュラーに早く入ってほしいですけど。

ノットコンプレックス(持田まる)
女子高生らしいおしゃれは自分には似合わないと心中つぶやく、陸上に必死で筋肉の塊の脚の安藤ひなたちゃん。
陸上部仲間の葵くんが好き、結構仲がいい…ある日、手をつないでいるカップルについ「いいなぁ…」と口にしてしまい、女子高生らしいのが、とごまかしてしまう。
そして服を選ぶのにつきあってほしい、とさそって彼は承知してくれた。

うわあ素晴らしい。
女子陸上選手、それも学生水準の脚、というのも難しい塩梅でしょうね。男子の筋肉モデルとは違う。僕は女性はより健康なほうが体も美しいし、それは筋肉も含まれると思いますがね。
どうみてもいちゃついている男女、甘い雰囲気をよく合う絵柄で丁寧に出しています。
手をつないでいるのがうらやましいのか、細い脚がうらやましいのか…
今のモデルの細さはあってはならないものでは?昔ほど、生命リスクが心配されるほどではない?
自主規制は苦笑しました。
服を選ぶのに協力させる…価格が表示されているのも生々しいですね。
雨の日の室内が持久トレ、というのはリアリティが高いです。プランクやスクワットなら教室や廊下でも可能ですね。
太った、をどこが…見えてないところでしょうね。まあ女子が自分で太ったアピールは社交…
走ったら、筋肉、足、スカートというのがもろに聞こえる…いや陸上やってて足が細いのは悪口では?
身の程を、と思ったところで「自分に失礼だろ」「かっこいいと思ってたけど」この心の動きが本当に丁寧。
ここから彼女の心が動くのも丁寧。そして裁縫、電車遅れを「走るまで」とするのもスピード感を追加してくれます。動くシーンが少ない、と思ったら…それは全身をしっかり描くための溜めだった、と。色気とはつらつとした感じ、熱気さえ感じさせます。
ここからの可愛い、やいちゃいちゃがまた…「バカップルに」「なってもいいけど」もたまりません。
自然に手をつないでいる、言葉でのはっきりした告白がないのも面白い。
面白さと丁寧さ、ものすごく好きな作品です。これからどうなるか楽しみ。

次号予告
来月号はダブル新連載…連載が少なすぎる状態は軽減される?
ホラースペシャルが続いているのも雑誌としてはいいでしょうね。

目次へ

ホームへ

もえるごみへ