ちゃお2020年6月号感想

正統派のようで、なんだか異質な表紙…デジタルの技法のせいでしょうか。

この付録をつけるまでずいぶんと苦労したものです。どれほど疫病が、国際的な生産流通網を寸断したか…そしてかろうじて、どうにかしたのだともわかります。

相次いで中心だった作品が終わっていきます。それができるのも雑誌としての強さ、レギュラーも若手作家も信頼されているからこそ。
どこかで、百巻越えが当たり前になったのは、次が当たる自信が編集側も作家側もないから、と聞いたことがあります。

溺愛ロワイヤル(八神千歳)大人はわかってくれない(まいた菜穂)ねこ、はじめました(環方このみ)そらいろメモリアル(やぶうち優)キョーダイなんかじゃいられない!(辻永ひつじ)メロと恋の魔法(篠塚ひろむ)ひかりオンステージ!(中原杏)はろー!マイベイビー(かわだ志乃)番犬ハニー(如月ゆきの)片思いミステイク(森田ゆき)キセキのローレライ(能登山けいこ)こっちむいて!みい子(おのえりこ)マジたん!(中嶋ゆか)次号予告

溺愛ロワイヤル
複数の異性と出歩くのってデートって言いましたっけ…
あ、順番に?
ボートは危険だというので僕は一度も許可されたことがありません。
ふわってこの擬音は何でしょう?普通なら髪の香りですが…
ずっとお姫様抱っこ、すごいです。
唐突に「キスしようぜ」というこのストレート!
ここからゴール…お見事。
そして今度は空、暴れたら落ちるとなめるだけ。いい卑怯。
そりゃ泣きますよね、ゲームの景品にされたら。
いつもの八神節、でもすごく面白い形にしてくれました。これからがすごく楽しみです。

大人はわかってくれない
何がマナー違反か決めるのは権力者なので素直に服従する方がいいかと。まあ服従したら無限に、壊れる通り越すまでエスカレートするでしょうが。
アンソニーとテリイの時代からこういう派はある…
海外、その膨大な経費…やはり最初から、この学校・このマンション自体が間違っていたんですよね…
そしてそれが問題になる…「どんな理由でも」という厳しさ、これはいい勉強になる…と思ったら…おひ。バレたら学校にとっても大きいリスクですよ。

ねこ、はじめました
ネコ語は覚えてないんですね…
本人とネコとも縁ができたようですね。
で、猫のときの行為を思い出すと恥ずかしく…はは。
やっぱり元に戻りましたか。まあカラアゲは堪能したんだからいいですよね?

そらいろメモリアル
たくさん思い出を作った…現実には図書館も閉鎖、公園の遊具も閉鎖という地獄絵図。…まあ三割が死んだペストよりはましでしょうけど。
最後の一年、何度も何度も時間が限られていることを確かめることになりそうです。
自然にクラスメートになっている、さて何をしたいのやら。禁則事項も厳しい。
偲くんのデリカシーが実に見事。
…血液は落とすのが困難な汚れ(鉄という金属が赤血球のヘモグロビンという色素に含まれている、基本的に染料は有機物と金属の反応で定着する)ですが、まあ慣れてますから対処できると。
最終テスト…うん、どうなるでしょう。定番オチになるのか、それともちゃんとやるか…

キョーダイなんかじゃいられない!
笑うしかない状況ですねこれは。
さらに幼なじみまで参戦、贅沢というかなんというか。
…この母親、気づいててやってるのかそれとも本当に気づいていないのか…
調理部になじんでしまっている、これはすごく素敵な展開。
なぜこの学校に行きたいか察して、理由が強くなったのを…本当に深い思いやり。
そしてこの宣言、楽しいことになりそうです。

メロと恋の魔法
みんなそれぞれ苦手がある…「サボるよ」は爆笑。
しっかり手をつないでいる、もう爆発しろ。
…完全ワンマンでやればひんしゅく買うかわりに勝てるかも。ある程度は。
彼女がいるとこういうときには…いやどんなときだって幸せ、というのが嫌というほど伝わってきます。
過去に原因、アドラーだとそれは否定しそうですが。
おうちデート、本当になんて幸せそうな…深い愛情…
調べ物の結果は次回に持ち越しですか。とんでもないトラブルになる可能性もあり、心配です…

ひかりオンステージ!
撮影ということにするのは…うーんかっこいい。
教会に隠れるのもお約束。
舞台のライト、そりゃ命があっただけ奇跡ですね。
ベールに指輪と…もう全部乗せでやってくれます。
ちゃんと結婚式エピローグも入れてくれたのはすごくうれしいです。
とにかくお疲れさまでした!ゆっくり休んで、また安定した質の作品を楽しみにしています。

はろー!マイベイビー
うわあごきげんななめ。と思ったら、梅雨で遊園地に行けない…
紙ごみをそれに利用するというのはうまいです。
子供がいるところでカッターナイフを使うのは大変ですね。本当に、それ以上近づいてはいけない。でもそのことを確実に子供に納得させることができるか。子供が、時間・空間とも限定とはいえ、完全な自己制御ができなければならない。難しいにもほどがあります。父親が見るしかないですが、片親なら?
段ボールと輪ゴムでギター、面白いです。輪ゴムも大きいのが100円ショップにもありますから、ちゃんと調律できるものも作れそうです。
お魚を水に、でお風呂に入れて大泣き、ここもお見事!
飛び出した時に刃を出しっぱなしのカッターナイフを忘れてそのまま忘れて大事故、にご注意を。…どうすりゃいいんだと割と真剣に。
すべり台、真生パパが随所ですごいファインプレイをしています。
今回は本当に頑張りましたし、とてつもなく楽しそうです。

番犬ハニー
卒業式の日に…というか警察は何をしているんだ…
ナイフを持つ肘をコントロールするというのもうまいです。まあ逃げるべきですが。ずっと前も対ナイフで正しい動きを描いていました、よく調べています。
髪をなでてから額にキス、ここはひたすらとろけていました。
靴の汚れから、最後までこの作品のペース…
シェフに感謝するコマは小さいですが素晴らしい。
大きい大ヒット作、雑誌を支える作家のひとりとなったことは間違いないでしょう
新連載は八月から、「ちゃお」はハイペースが唯一の問題である雑誌ですが、どうかお体にお気をつけて。

片思いミステイク
パニックになって海にはまって…大変ですね。
「本当につき合わない?」とくるとは…場面転換を入れて冗談にする、なんともうまい。
「しろくんに近づきたいって思ってたはずだよね」…この、それぞれの心情を描く繊細さが本当に素晴らしい。
それで女嫌い…
つい叫んでしまった「めっちゃ〜好きだって言う」の激しさ…そして夜中の決意、とにかく嘘をつかないと…
「やだ」「もううそじゃない」…ぐっちゃぐちゃじゃないかと絶叫したくなるような状態ですね。
転がりたいです。

キセキのローレライ
やっと陰謀側が来ましたか。
どこかで聞いた苗字が…
今回の、嫉妬するクラスメートの少女の話は実に面白い。
この人たちがなぜそんなことをするのか、できるのかを考えると結構深さがあります。人間とは何なのか、ですらありますね。
その残酷さに触れて返してしまう…どこに行ってしまうのでしょうか。
逆に、そんな悪意に触れることがないと言われる選択肢もある…

こっちむいて!みい子
中学校で女の子を抱き上げるってものすごく危険なんですが。からかわれるというか恨まれるというか…
中学でも一緒、でもべたべたされすぎ…なんだかここは怖いですね。
そして「全部人のせい」…難しいですね。
着替えて行ってしまう、そうしたら背の低い人が…しかもキャプテン。どれほど頑張ってきたのか…
まりちゃんもさっぱりしてくれてほっとしました。
結構重い話題を、丁寧に加工して軽く伝えてくれる、やはり名作中の名作です。

マジたん!
こだわる人もさらにわがままな人に振り回されている…といっても日本では、頂点にいるはずの人が一番不自由で、しかも誰が決めているとかがなく「組織の空気」さんが絶対支配者という…
紙コップのマジックはそうなっているとは…ちゃんとタネを解説してくれるのが面白いところ。
誰もがいろいろな人に振り回されている、きつい…ひたすら競争を強めると誰もがひたすらきつくなるんですよね。
そして事件…建物の図があるミステリは脳のある部分を使いますね。時刻表ミステリもまた別の部分を。
瞬間着替えマジック、これは面白いアイデアです。
天然素材…でもそれはそのことを知ってて罪をなすりつけるためとかは?
今回で最終回なのが惜しい、とても意欲的な試みでした。お疲れさまです。

月号は「同級生と恋する」と「今日からパパは」!!!
どちらもめちゃくちゃうれしいです。ものすごく待っていたので。

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