りぼん2000年10月号感想

「GALS!」「時空異邦人KYOKO」「HIGH SCORE」「ランダム・ウオーク」「ソラソラ」「ペンギン・ブラザーズ」「グッドモーニングコール」「Wピンチ!」「世紀末のエンジェル」「パートナー」「蒼い、キズアト」「もっとちょーだい!」

今回は、明るい話と切なくなるような話が多くて・・・しんみりします。

「GALS!」言い訳になっていないような・・・そんな夏休み、最高じゃないですか。でもこの服、すごくきれいです。紫の花の髪留めと胸元の携帯ストラップがとても上手く呼応していて、下品な感じはしません。それにすごくスタイルがいいですね!
見開きカラーも、肌の色調を明るくしてアクセサリーの渦、ネイルアートまでまとめて芸が細かいです。
宇宙人さらわれ編とかスペイン牛暴走編とかって・・・今までもこんな事をしていたのでしょうか。遊びまくってマンボが上達して、まあそれもいい夏休みの過ごし方かも。勉強しかして以内よりずっと身になるはずですから。
中西先生と蘭ちゃんの子供の喧嘩、いつもそうですが見ていて楽しいです。こんないい先生がいるからのびのびとコギャルをやれる・・・それに気付くのは何年後でしょうか。しかも渋谷部まで認可させて・・・。
バカップルトーナメント、と言う発想にびっくり。
いきなり演歌を歌い出す綾ちゃん、可哀相と言いますか・・・なんかおかしい。そして今度は受験クラスで・・・この片瀬くん、いいキャラですね。確かに一日や二日羽根をのばしても、それで実力が大きく変わることはないです。
ハイビスカスを入れたりと活躍している蘭ちゃん、活き活きしていています。まさに水を得た魚・・・意外とこんな所から、進路についてのきっかけが見えるかもしれないです。
このマンボ、宙返りから人の手に着地して決めるなんてすごい!よく手が折れないものです。
片瀬くんの「自分に無理してない」、この言葉、どう転ぶにしてもすごく支えになると思います。ただ、乙幡くんが彼女に合わないとしても、だからって片瀬くんと合うとも限らない・・・ここは、どうなるにしても自分で切り開かないと。
素直に「心の中はいつも大雨」とぶつける、これはこれで成長なのでしょうか。でも、さらに抱きしめてしっかり捕まえてと言えないのは・・・?

「時空異邦人KYOKO」てっきりタイトルから、今にタイムトリップしてそこで動くのかと思っていたら・・・舞台は基本的にここのままみたいです。テンポがよくて、すごく楽しいからよし。
この見開き扉・・・鳥の無邪気な姿も目にきますし、不思議と胸が強調された感じもします。本当にきれい。
このギャグの連発はかなり面白いです。つっこむ価値なし、には笑えました。
ウイドシークさんの後ろにいるお茶を飲んでいる人、誰でしょう?なんか気になります。そして、固まったボディーガードズの心の中のツッコミには笑えました。
脱がしておいて・・・まあある意味お約束のギャグですが、着替え自体ウイドシークの手伝いで?なんかいやーんです。まあ、高貴な女性には羞恥心が無いと聞きますけど。髪まで整えるとはまめな奴。しかしよく似合っています。
こんなすてきな服を買って「このドレス着て結婚しよう」確かに、これをやられたら大抵の女の子はいちころかも。でも服の価格が・・・本当に最高のものと比べたら一桁安い気もしますけど。
杖の「タイム・スコーピオン・ケインというちゃんとした名前」って、どこでつけたのでしょうか・・・かなり可愛い性格みたいです。
この相談に乗って話を聞いて、テンポはすごくいいです。しかし・・・昔の「最高」に縛られるって、すごく多いことでは?日本刀はどうがんばっても正宗を超えることができない、と皆が思い込んで、超えたいと努力するほどどんどん壁が高まって苦しくなるとか、他のあらゆる伝統工芸、伝統芸術でももう最高があることで壁になってしまう・・・難しいものです。その点、ナイフの世界でジム・ボウイのオリジナルボウイナイフが残っていない事は、業界にとってはよかったのかもしれません。オリジナルがこの世に無いからこそ、多くの人がどんな物なのか想像して、自由に作る事ができて・・・一人一人の最高がたくさんあるのですから。そう思えば、ジム・ボウイがアラモに行く時に誰かに預けるかデザイン図をとっておくかしなかった事、むしろ感謝すべきかも。
あ、子供のデザイン図を見ている響古・・・すごくいい表情!
で、印篭もなく、あっさりと正体をばらしてさっさとお城に、逆滝がなんだか悲惨で面白いです。
そして、次には竜族の滅亡を・・・いくらなんでも無かった事にするのは許されるのか・・・楽しみです。

「HIGH SCORE」ち・・・金的の幼児語は{ん}がつきますし、中足骨は踏み折ったら動けなくなるから急所でしょうか?今手元に漢方医学に関する本が無くて、つぼの名前を思い出せないです。
それにしても男にこれは・・・泉水も怒るでしょうが、めぐみも立場ないですね。

「ランダム・ウオーク」このカラー、すごくしぶい!背景の色がとてもいいですし、肌色の質感がすごい。表情や服のバランスも決まっていますし・・・いいです。
しかし望くん、単に冷血プレイボーイのような気もしてきました。
誰のか分からないリップクリーム、使うわけにもいかないし届ける事もできない、本当に捨てるしかないけど、いいアイテム。
ヒロの彼女、これはかなりきつかったでしょう。塔子ちゃんの言い方もきつかったですが。
親がリストラで子供もバイト、さらに娯楽に金がかけられないから図書館・・・ありえそうです。確か経済的理由による高校、大学の中途退学がすごく増えていると言う話ですし、一体どんな結果になるのか・・・。
でもなぜ、こんな会話から・・・彼女がいるのに当然のようにキスするのか。気持ちに忠実なだけでしょうか?そして、キスの後・・・何か約束したり彼女がいるいないで嘘をついたりしたのでしょうか?
そして・・・さあ、一体どうなるのでしょう。どっちにしても望にとっては自業自得ですが、できるだけ傷が小さいといいです。

「ソラソラ」屋上でひなたぼっこ・・・僕の中学では屋上には鍵がかかっていましたから、経験はないですが開放感は伝わってきます。
二人で寝ながら合わないおしゃべり、これもいい感じです。
しかしこの結季って子、なんか古典的な意地悪役・・・とは微妙に違いますけど、すごい。ここまで徹底的に自分勝手に罪悪感なしに他人を攻撃できるとは・・・心底冷え切っていて、怖いです。
しかもこの冤罪は・・・よく切れなかったものです。殺していいっすか・・・許す。僕は女子に暴力をふるうのは許せないですが、それは殴ったりすることで、黒い魂への裁断なら許します。
さあ、周囲に信頼されていない状況で・・・どうやって対抗するのでしょう。

「ペンギン・ブラザーズ」やはりスネークは・・・。
ボスを倒してもまた次が出てくるだけ、さすがにちゃんと分析できているようです。
そして、頂点の資質ですか・・・でもカリスマなら、陽菜ちゃんも充分あると思います。それにしても、このもう五人のグレイとは一体どんな人間でしょう。シルエットだけ、というのが色々期待させてくれます。
しかし、彼女の体力ですが本当にすごい!かっくいいです。更に小柴の策略もお見事。ちゃんとバックアップはとっておきましょう、ということですか。
しかし新人戦MVPがいるとは・・・「Dunk Like Lightning」に使えるかも。インターハイで湘北の緒戦にでも・・・もっとバスケ部メンバーを出して欲しいです。
で、このかまいたちって、どう見ても傷害罪ですけど。警察も介入できないのでしょうか?そして、西崎の「おまえがやってることも同じ」それも正論ではあります。ただし、手段を選ばなすぎですが・・・一番手段を選ばないものが一番強いのも真理です。
でも高見沢・・・かっこいい。そう、運動部とかでレギュラー選びにも影響するとは、これは大きな弊害ですね・・・確かに敵がいると言う状況は、精神的には(特に支配者にとって)プラスになるものですが。
この陽菜ちゃんのガッツポーズ、すごく素敵です!
そして一色くんとの会話・・・これ、なんだか胸が切ないです。
小柴くんの脅迫・・・この結果はどうなるのでしょうか?どう出てくるのか、緊張感があります。

「グッドモーニングコール」上原くん・・・まあ、期待していたのでしょう。だから、それが無くなったら旅行の意味も無い、当然ですね。
旅行にいきたくないの、と言われたら、二人きりでいきたかったと言えばいいのに。この喧嘩はびくっとしました。でもまあ、本音を言わなかっただけいいでしょう。
好きと言う気持ちを伝えるのは難しい、といいますけど、本来は簡単なのでは?好きと言えばいいのに。つきあっているから好きと言いにくい、というのはパターンの一つですが、もっと言っていいような気がします。
温泉旅館もいいです。のんびりした夏休みも素敵だと思いますし、周囲は山ですからその気になれば自然散策も楽しめますし。で、出る・・・これも期待大です。
このメール交換も楽しかったです。言葉に愛情が無かったのは菜緒ちゃんも同じでは?カッコ付きで北浦ごめん、これも苦笑しました。人の携帯電話に愛の言葉は送れないです、普通は。それにしても、携帯電話のメールってどこにログをとるのでしょう。
そしてお邪魔のお詫びに夜になったら・・・どんないちゃいちゃをプレゼント?もしかして露天風呂貸し切り(発想オヤジ)?さあどんな熱い夜をて、多分はぐらかされるでしょうけどね。トラブルが起きない事を祈ります。

「Wピンチ!」早いとこアリサをおぶって戻るか、さっさと諦めてビバークの準備をしないと。
この男女逆の、暁名チャンが身の危険を感じているの、見ていて可愛いです。生徒の身の安全より集合時間で腹を立てている教師も本当にいそうで笑えます。
こうして昔の思い出を語り合うの・・・アリサも人間だな、と当たり前ですがじっかんします。ここの、ぽすっと身を委ねて、ここが可愛いです。照れちゃって、と言いつつ・・・からかってるのかいじめているのか・・・これ、トト丸くんが来なかったらどうなっていたのでしょう。
暁名ちゃんの決意、これはかっこいいです。ドキドキするのももっとも。
しかしこの虫・・・勿体無い。合計で何百万するのか、今は・・・。ゴキブリと勘違いしたのでしょうか?
そして、この猪神くんの正体・・・追いつめたと思ったら、でしかも先生が今度の敵、あ!おしっこしてるトト丸くん、犬らしくて可愛い。
アリサのつけは彼女に払ってもらうって、その論理が分からないです。それにしても何年も前、本当に子供に台無しにされるとは・・・どんな研究だったのでしょう。常温超伝導とかだったら大笑いです。

「世紀末のエンジェル」手も握ってないって!コイツ・・・とツッこんでいますけど、すごい嘘つき。先月号キスした上に本気でHしていない証拠も無いのに。しかも「おれたちが別れるとしたらおれがフラれた時」これは強烈!
この、旅館入り口での会話は面白いです。混浴とは・・・男子陣の心は読まないほうがいいでしょう。
この辺の土地の所有者、その人がもしかして話のキーになるのでは?
石の前にひざまずく鈴花ちゃん、なんだかじーんとします。
そして小林くんの豹変、一体・・・誰?もしかして、鈴姫の前世の夫?

「パートナー」扉の色彩感覚がすごい。この青と淡い色調がすごく心に残ります。
武がどうなるか、すごくスリルがありました。そして・・・賢との別れも、とても優しく時間をかけて、胸が痛くなります。
この銃弾はグロック19?多分9ミリパラベラム・・・どうなのでしょう、人体で有効に遮蔽できるのでしょうか。そこは疑問ですが、やはりいいシーンです。最後に浮かんだ心に、もう言葉も・・・。
二人に対する別れの言葉、不自然な生のほうが哀しいって・・・いつか、それを後悔するかも。もしかしたら、もうしばらく研究していれば完全に人格、記憶も含めて蘇らせる事ができたかも、L.S.Pでもいいからもう一度会いたいと、後々まで必ず考えてしまうはず・・・だからこの計画は余計に罪深いのですが。
日常がすぐ戻らなかった、これも胸が痛いです。多分で臓器移植、ここが妙に笑えました。
このマスコミの騒ぎで、結局裏にあるものが何一つ明らかにならない・・・この完全なハッピーエンドにしないのは上手いです。オウムについても肝心の事は何も判明していませんし、それで自然なのかも知れません。
岩垣さんの、善悪の感覚が回復していない・・・これはある程度、洗脳の後遺症ですね。苗と武は洗脳されていないから、善悪の観念を揺るがされてもいないまま事件が解決したから割り切れているのでしょうが・・・。でも、m・vが失われた事で失われた可能性がどんな物だったのか、あえて完全消滅を選んだ事・・・これも大きいと思います。はっきりと、技術の中立性を否定して許されない技術は消滅させる、と・・・?でももし、将来苗と武・・・いや、二人の子供が不治の病にかかって、その病はm・vが残っていたら治せた、としたら?今はそこまで考えないほうが健康かもしれないですが。
はっきりと善悪を割り切って「憎み倒せないものが残るあの人が」、そういうバランス感覚にはため息です。本当に、何があってもコイツらは生き残っていそうですね。それだけの強さを、読者にも身につけて欲しいという事なのでしょうか?厳しい要求ですが、確かにそうですね。
この二人の強さ、生への意思、あまりにもまぶしいです。最後に妊娠までしてしまう、これには驚きましたし、これ以上ないエンディングです!親との会話もなんか楽しい。人間の自然な命を変えてはいけない、許せないものを許せないと言う勇気、技術の進歩や集団の狂気など一見逆らえそうに無い物にも逆らって、正義を貫きつつ生きる意思・・・この作品の与えてくれたものが何なのか、分からないけれど、きっとそれがこれから芽を出して、大きく育ってくれるような気がします。
この双子が男の子と女の子で名前が萌と賢だなんて、言う必要も無い事でしょう。新世紀への架け橋にふさわしい最高の作品、でした。

「めだかの学校」抵抗しているめだかちゃん、空しくないでしょうか?この女性はだれですか、には呆れました。

「青い、キズアト」これは切なかったです!絵も好き。少し硬いですが透明感があって、感情もよく動いていますし。
冒頭はインパクトがありましたが、なかなか教師と生徒と気付かなかったです。
戸惑う梨花ちゃんの感じがすごくいいです。あ、休み時間を変なキャラで示すの、これ面白いです。
携帯扇風機って最近たまに見ますけど、実際ありそうでなかなか無いアイテムですね。
浅海の、言いふらされていなかったのが残念とか、本気なわけねージャンとか・・・読み返していると切ないです。そして、初めての時には巧みに反感を煽って、感情移入させてくれる・・・いい技術です。
今秋山のアパートにいる、これにはびっくりしました。でもこのおしゃべりが何か、読み返すと分かるのが上手い!
この秋山先生の言葉と行動・・・大人にはもう、一番純粋に恋をしていた頃、その恋心が全てで心を切り離したり冷静に将来を計算したり・・・できなかった頃の自分には戻れないことがとても切ないです。そう、せいぜい自分の一部を切り離して、そこに昔の自分に戻らせるくらいしかできない・・・。
梨花ちゃんの、笑顔で手を振ってからの切ない表情・・・これ、軽い分痛いです。ずっとこのままでいい・・・ずっとこのままでなんて、いられるわけが無いのに、それが分からないのが若さというものでしょうか。
そして全てが明らかになってから、つかみ合いの喧嘩なんて!これには驚きました。考えてみると最上に近いコミュニケーションかも、でも男子と女子には普通許されないのに・・・これでどんなに彼が癒されたか!
このKO状態からのキス、かなり強烈・・・だからこそ、涙を流せたのでしょう。心の傷って、やはり涙は流せないより流せたほうがいいのですね。体の傷が膿まないより、膿を流したほうが治りが早いのと同じ・・・。僕も、本当に哀しい時には涙がほとんど出ないです。
この最後の、すぐ大人になるけど今はもう少し・・・これがたまらなく切なくて、美しいです。

「もっとちょーだい!」パターンって、その通りでも軽蔑するような感じがしますけど、逆にパターン通りにいかなくてもいい感じはしないものですね。
あんなに激しい恋だったのに、それがこんなにあっけなく終わってしまって・・・遠距離なんて大したことない、愛さえあれば大丈夫だ、そういかに言って欲しかったか!
これで本当に終わりなの、やはり・・・やっぱりとなって欲しい、そう全身が訴えています。
しかも佐倉くんとくっつくわけでもなく、ひたすら過剰な理想を追って?じゃあ修生は何?単なる憧れ?どうしても遠慮が溶けなかったから、単に遠距離って言うだけで・・・この未消化感は後々まで残りそうです。

次は藤田まぐろ先生と朝比奈ゆうや先生、待っていました!楽しくなりそうです。

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