りぼん2000年4月

この感想は6月に書かれています。つまり、先の展開をある程度知った上で、当時の感情を思い出して書いているものです。

三誌購読をついに始めてしまいました。どきどきして読んだ最高人気のりぼん、ただただショック!幼年少女誌と思って油断していたのか、心を開いた状態で読んでしまっていましたからもろに感情移入してしまって、怒りが全身を支配してしまいました。普段青年誌や歴史書などを読む時なら、ある程度心の準備がなされていますから拷問や虐殺を読んでもなんともないのですが・・・。よほど、不思議な意味で僕の心と合っているのでしょう。そして、多くの連載で主人公側が一番苦しい時にたまたま当ってしまったのでしょう。

「ペンギン・ブラザーズ」前作の「ベイビィ・LOVE」をコミックスの立ち読みですが読んでいたので、ショックが大きかったです。
土下座、と言っても・・・それほど屈辱感を感じている様子はないです。心理的には全く屈服していない、単に姿勢として捉えているのか、それとも並外れた演技力で平静を装っているのでしょうか?
陽菜ちゃんの・・・今までどんな状態なのかよく分からないのですが、開放されたと同時に暴力、しかもちゃんと報復として・・・どんな子なのでしょう。そして、何がこの二人の過去(当時すごく大袈裟なことを考えていました)に?
白が黒に降伏する、そうなるとどうなるのでしょう。僕にはこの抗争が、何らかの意図があって・・・学校の秩序、制度として維持されているような気がするのです。
全国模試満点、でも・・・いじめはどれだけ優秀な人間でも、だからこそ襲ってくるものだと思います。彼はそれを克服しているのでしょうか?そして、この後ろからつけてくる子は?罪悪感を感じているみたいですが。
そして蛇?一体どうやってそんな物を飼っているのでしょう。スネーク・・・グレイ抹殺部隊の、一人?単独だと分かっているのでしょうか?そして、そんな凶悪な人間が多数いるのでしょうか?
今は感情をちゃんと閉ざしていますが、始めて読んだ当時のショックは本当に激しかったです。

「GALS!」凄い原色のカラー。それなのにバランスがよく、下品にならずに迫力がある・・・センスがいいのでしょう。
この街、渋谷をそのまま?それにしてもこの、なんだか迫力のある絵そのものにびっくりします。どう表現していいか分からないです。とてもきれいと言う感じもしているのです。
やりたいよーに、留年しても後悔しない、後先よりも今を楽しむ?すごく刹那的な生き方のような。でも、今のようにいくら勉強していい学校に行っても、それだけで将来が安定するとは限らない・・・大樹が朽ちている時代には勉強する意味が感じられないのも無理はありません。そうなると、この人生で一番楽しい時を楽しまないでどうする、となるのもわかります。
この、今の最先端を行く少年少女の口調、むしろびっくりします。
この椅子の上での片足立ち、パンツが見えているような。そして・・・この危機感の無さ、本物でしょうか?綾ちゃんのこの、進学クラスに行かない・・・確かに周りの環境がちゃんとしていないと、進学は難しいです。でも大事な友達と離れたくない、それも理解できるような。「今のほうが大切」これは蘭ちゃんの真似でしょうか?
池袋・・・は、僕の知る限りあまりいい感じの街ではありません。裏と表があまりにもくっつきすぎているようで、安全地帯が少ない気がしています。でも、この蘭ちゃんの対応、外見から第一印象として感じた偏見とは違い、しっかりした所もちゃんとあるようです。そしてタツキチの愛・・・それに対してこの、きっぱりした対応、並大抵の絆じゃないですね、この二人。本当に世紀のバカップル。
自信がない、と言う感覚・・・今の子供たちには共通なのかも。皆真剣な人との接触には自信がない・・・進学クラスに行くことに決めた時の蘭、美由ちゃんのあっさりした対応、言葉は崩れているのに内面はとてもしっかりしている、と伝わってきます。確かめるのは恥ずかしいけれども、本物・・・なんだか羨ましいです。
そして、このテスト大作戦・・・考えたものです。でも無事進級できてよかった、話そのものはとてもきれいです。

「Wピンチ!」これって・・・ギャグマンガ、ですよね?あ、二人とも剣の持ち方が違う。
この「ドラゴン拳白書」って・・・一体この、70年代の少年漫画みたいなガクラン男は一体?しかも犬が・・・妙にカッコよくて笑えるのですが。
それにしても、目が覚めたら男の子といっしょ・・・これはびびりますよ。パターンだと女の子ですが・・・。
ゴキブリを描きたくない、これはわかるような。でもモザイクだとかえって不気味。
そしてこの「アリサ」は一体、なぜ二重人格に?何か深い傷が見えるような感じですが。何か、それこそ全登場人物が過去に何かのつながりがあり、記憶を失っているような。そして、「アリサ」かなりの悪女みたいでもあって、面白いです。特に暁名にせまるシーンの色っぽさはかなり強烈でした。あ、お兄ちゃん・・・ちゃっかりのぞいてる。そしてチェンジするたびに流血、暁名くんにとっては・・・「ありさ」のほうが怖いかも。
そして今度はアイドルが復讐に、どうなるのでしょう。それにしてもこの作品、いじめを肯定しているのでしょうか?

「5-ファイブ‐」うわ、オール5!その優等生とこの大胆なファッション、つかみはOK!
あ、このライブで舞台から落ちて、スカートの中はスパッツ・・・これもなんだかおかしいです。人気のあるほうに集まる、それもまあ仕方のないことですね。そして彼らが集まる、これはもう見え見えですが・・・どうなるのでしょう。

「グッドモーニング・コール」すごくあっさりした絵、と言う感じです。重さがなく、自然に見ることができます。一星って、ずいぶんと・・・彼女に心を開いているようですね。
カレーと唐揚でファーストデートドタキャンをごまかされる、まあ食物がいい鎮静剤になるのは確かですが・・・単純。
このダイエット論議、見ていて楽しいです。太りたくなかったら食べなきゃいい、確かに正論ですが・・・言うは易し行うは難し。会社勤めでの付き合い、確かに考えるとものすごいカロリーになりますね。しかも必然的に運動不足。
あ、北浦さんと・・・まずい気配があるような。嫌い、と言う感情はしばしば、より強い好きに変わりますし、パソコンと言うつながりもできて・・・。それにしても百万返済、って絶対無理ですよ。フルタイムでもバイトなら一年近くかかるのですから。バンダナを首、そんなファッションもあるのですか。バンダナ禁止令を出されているので、やってみたいかも。
あ、このおやじさんと一星との三人・・・まるで家族。パソコンを始めた時の上原くんの気持ち・・・僕は始めに与えられたパソコンが全く動かない超旧式機(しかもソフト何もなし)で、さらにインターネットにも接続できない期間が長く、やっとブラウザをもらって手探りで・・・本当にはまるまで何年もかかりました。一体この準(ですよね?)同棲状態って。
そして、これ・・・本来はとてもやばい状態なのに、なんだかものすごくあっさりしているような。そのあっさり感が魅力なのでしょうか?

「神風怪盗ジャンヌ」このカラーもすごく華麗です!この、いきなりの圧倒的な華やかさ(少し重いですが)と、その直後のちょっとしたギャグ、いいペースで進んでいます。
で、ノインって・・・やはり人間関係など、あまりよく分かりません。
この、扇で舞うシーン・・・ぞくっとしました。この迫力と幻想的な美しさ、力強いタッチ・・・これが今の少女マンガ!しかも直後、さらっと稚空を蹴飛ばす、ギャグとシリアスのバランスもいいです。
この人質・・・そして都の本音、秘密の重さ、心が痛いです!親友、恋人同士、親子・・・全ての人間関係で、本当に秘密を一切持たないことがどれほど難しいことか。相手を大事にすればするほど、そして少しでも自分を守ろうとすると、常に秘密ができてしまう・・・何の秘密もない、と言うのは不可能な奇麗事なのでしょうか。そして恋が進入することで、友達同士が壊れてしまう、これも辛い構造です。
この自らをさらして虚を衝く、これの美しさも衝撃。しかし・・・お見通しとは。そして、都のために稚空の気持ちに応えられない、これもわかります。ここでのまろんの言葉、むしろ・・・痛々しいです。傷つけたくないから、というのが何とも言えないです。自分が相手の負担になるのが怖い、どんなに信じているつもりでも・・・苦しみが直接伝わってきます。
そして都ちゃん・・・かっくいい。委員長の気持ちも分かるような。この水も滴るいい男、これは大笑いです!もうこの二人・・・決まりですね。
稚空の消滅、この二人の・・・一気にクライマックスになだれ込む気配、もう想像以上の激しさです!

「パートナー」これが幼年少女誌の作品!まずそのことにびっくり。なかよしとのギャップが激しい・・・。そして、ごく自然な正義感が凄まじいほどの憤りを訴えています。
銃もちゃんと実在のものを使っているようです。そして、このリンチのシーン・・・恐ろしいほど冷たく、激しく痛みが伝わってくる描き方です。体の痛みより、心のほうの屈辱感が・・・。苗の絶望感も、驚くほどはっきりと。
この、カルト教団を思わせる雰囲気も・・・とても上手く伝わってくると思います。情報提供者、は岩垣でしょうか?
L.S.P.の生活、これにこそ・・・何よりも全身の筋肉が凍り、冷や汗が体を伝っています。必死で感情を遮断しようとして、特に初めて読んだ時にはそれができませんでした。凄まじい非人間性。そして、一人一人の人間だった頃の思い出が、形容しがたい怒りを感じさせます。そして賢の涙・・・これは何を意味しているのでしょう?
子供の頃の思い出、これがあまりにも痛いです。全身を締め付けられるような、感情を必死で押さえるための・・・大きく息を吸い込み、感情を殺して精神を機械に変える、それを始終していないと耐えられないです。
そしてこの冒険、あまりにも無謀です!でもその中での、「上見んじゃねーぞ」というかすかなユーモア、ここに強さを感じます。最後の「まだ諦めてなんか」まだはっきりと希望を残している、この強さ・・・でも、それも武が生きているから。彼も死んだら、間違いなく全てを・・・それは見たくないです。どうなるのか、どうできるのか・・・何ヶ月かしたら感動に震えながら、この作品に出会ってよかったと叫ぶのでしょうが・・・今は読み返す勇気すらないです。今、感想の為に読むまでずっと、閉じたままでした。

「もっとちょーだい!」変わったスタイルのギャグマンガですね。もう見え見えなのに、なぜこう引っ張るのか。
そして、ここをベッドで立ち聞き・・・お見事。大笑でした。
さらに極め付けの・・・着替え中二人きり、これはもう大爆発&期待・・・って、りぼんですからポルノコミックのパターンには絶対行かないと思うのですが。

「世紀末のエンジェル」これも、もう・・・激しい義憤に心身がぼろぼろになりました。正直、読み返す勇気がなかなか出ないです。
太陽を5秒、無理です。2秒が限界でしたし、あれ以上やったら多分失明か、大きく視力が落ちていました。
この、倒れた草太郎の表情・・・これに喉から何かが出そうです。
この、封建時代には当然の、でも・・・虫唾が走るほど嫌な昔話、処理しきれないほどの量の怒りが全身を包んでいます。だから、鬼と化してしまった竜之介の気持ちもよく分かります。でも、だからと言ってすることは正当化できないです。彼を阻止できるのか、そして・・・くそ、それにしても・・・。

「プリズム・ハート」あ、これはすごくいい話です!こういう正統派の話もあるのですね(しみじみ)。絵も少し重いですがとてもいいですし、なんだかぎこちない感じが可愛いです。いいなあ。「つないだ手もちっとも嫌じゃない」とか、もうきゅうんとするような感覚!はあ、ごちそうさまでした。

「赤ずきんチャチャ」個人的に一番楽しみにしていた作品、さすがに面白いです!特に白鳥号のくだりはもう、ベッドに顔を埋め、シーツをかみしめて爆笑していました。
あ、チャチャの「うわ・・・サイテー」この台詞、不思議と鈴木真仁の声で聞こえてきます。あ、他のアニメに出てきたキャラも・・・ほとんどアニメは見ていなかったのに、声と顔が一致してしまっているみたいです。
それにしても、白鳥号・・・でもこれ、「家なき子」の原作を完訳かそれに近いもので読んでいないと分からないネタでは?ちゃっかり犬や猿と化している皆が妙に笑えます。
この弟'sも・・・すごい。魚と言うのが特に・・・。

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