りぼん2001年8月号感想
今回は・・・特別なクライマックスこそありませんでしたが、よみごたえはありました。
「時空異邦人KYOKO」つくづくすごいです。見開きカラー扉の、美女たちの物憂い風情にはなんとも言えない色香があります。
神秘的な呼び出しから、いきなりギャグになるギャップは面白いです。しかし、杖ちょんがそんな存在だとは。
気になるのが、「かわりに・・・」という、報酬は一体何かです。
納得はしているけど、この静かな泣き顔が・・・すごく美しく思えます。
憂姫の「みるつもり?」が笑えました。
響古の怒りもまた笑えます!湯殿にもついていった、って・・・まあ高貴な女性には羞恥心がないことも多いですし。でも、うらやましいと言いますかなんと言いますか・・・逆滝のことだから多分義務感でしょうけど。
氷月の歌がさりげなく面白いです。あれ?氷月の正体などはどうなったのでしょう。あ!みんなが響古の記憶を失った、ということは、異邦人集団も解散したのでしょうか。響古がいなければできなかった、みんなの成長は・・・一つ一つの事件は、彼らの中でどう処理されているのでしょう。
弱くないけど強くもなれない、ここの表現も胸にきます。同じ女の子には、それはさらに強いでしょうね。
この、通じない全身の告白、感情の爆発・・・胸が締め付けられます。
人間と神は鶏と風見鶏、ってイデア論でしょうか。人間のは完全な神の、不格好な模型ということ?
本当にすごいのが、「ちがうんだ 本当は泣いてほしかった〜ずっと守ってたんだ」この言葉。この言葉に触れたとき、思考より早く僕は左手で、自分の右胸を叩いていました。そうするしかなかったです。昔、僕も同じようなことを言葉にできずに考えていました。それがはじめて言葉になって、実感できてしまいました。どうしてそんなに深く、男の子の心が分かるのでしょう。信じられません!
この英語は少し難しいかも。中学校の構文ではありませんね。でも分からないなりに、感情を爆発させてくれるのでしょうか。分からないからこそ、次に日本語訳を見て、二重映しに納得するのでしょうか。
城ごと跳びあがって思い出す、ここは笑えました。
あ、もうここで初めて・・・主従ではなく、全身で響古を愛し、それを表現することができていますね。
でも・・・この余りにも絶望的な、次回がどうなるのかどきどきします。
あ、そういえばウイドシークは?(核爆)
「めだかの学校」死神がまともすぎます。欄外の宣伝がなんか笑えました。
「HIGH SCORE」死体を埋めるときは、五メートルは掘らないと見つかる恐れがあります。
沙夜ちゃん、東条とかいう御親戚はいらっしゃいませんか?まさか、母上をL.S.P.に・・・やりかねん。
きょーこさん、今からでも回心(誤字にあらず。キリスト教用語)して天国に行けばいいのでは?
あ、来月号は本誌でめだSCORE!?楽しみ!
「GALS!」藤井みほなという作家とこの作品の凄さが、初めてわかりました。
今更気づいたのと馬鹿にされるかもしれませんが、自分も他人も傷付け、社会のルールを破る問題行動でしか生きている証ができない子供たちを、本当にそのまま抱きしめて生を肯定している・・・凄い。
美由ちゃん、どうしたのでしょうか。もしかして、大和くんとの将来に何か暗雲が?心配です。
ナオキチはずっとこの調子なのでしょうか。
人の心の傷を笑い話にするな・・・でも、それってある意味人間の性ですし。彼女自体、人の痛みを知っているのでしょうが・・・日との痛みを知っている人が生きるには、今の学校は辛すぎます。
涙まで流してくれる、どうして自分のためにそこまで、初めて心が解けていくところが、はっきり見えます。
助けが欲しい、なぜすぐ分かったのでしょう。はーとがHurtを意味しているとは、気づきませんでした。
彼女が「はーと」だと分かっても、それでも許すどころか・・・蘭ちゃんの励ましもかっこいいですね。ここで見つかったのは少し御都合主義ですが、最善でしょう。
挫折・・・この言葉、信じられないほど深く悲しみで体を埋めていきます。
少し納得できないのが、この糞親がこう簡単に改心したことです。このタイプはそう簡単には、自分の間違いに納得できないはず。
蘭ちゃんの言葉は正しいのですが、蘭ちゃんが言えば・・・このタイプの人間は、絶対受付ないと思います。
まあ、これ以上引きずるより、救いのある結果にしたほうがいいのでしょう。
そういえば今回、タツキチくんは出てきませんでしたね。
「あたしはバンビ」扉の青はさわやかでいい感じです。
キスで期待させて・・・って、読者全員ページを繰ったらいちゃいちゃべたべた、は考えていなかったでしょう。
このボーッとした感じ、確かに自殺としか思えないですね。
逃げた、のはまあ当たり前かも。
この瓶を持ってくるとは、強者ですね。しかし今時どこで売っているのでしょう。コンビニにはないはずです。僕ならすぐスイスアーミーナイフの栓抜きを取り出すでしょう。
意識するな、は無茶ですよね。この表情の変化が見ていて面白いです。
キスがそんな意味じゃない、というので、「いつからそんな国になったんだジャパンは」というのが笑えました。
この泣き顔も鋭いです!
八重蔵の相談に、キスしたと正直に答えてしまう・・・でも、これってそのままですと八重蔵を傷付けますよね。
それに真摯に答える八重蔵も八重蔵です。この時間・・・不思議な、胸を締め付けられるような温かさを感じます。
で、この展開に来るとは、八重蔵はなぜ戻ってきたのでしょうか?
「アンダンテ」この気持ち、なんかわかります。
那都の目がすごく優しいですね。「ズルいくらいかわいい」は同感。
コアラトドにこだわってしまう思考の展開、なんかリアルでいいです。地団太踏んだりする不安定さもリアリティあります。
口吸いには笑えました。まあ古語の域でしょうか・・・うま口とかいう言い方を聞いたこともありますが・・・。確かにやらしい響きです。
この母親、自分は親失格ですがそれなりの分析力はあるようですね。
卑屈一直線の心理も共感できます。「ハナふけよ。」は笑えました。
この出会いはお約束なのに、そう感じさせないほど自然です。効果音もいいです!
自然に音が合って・・・最後にどんな音になっていったのか、少しは救われたのか、気になります。
肉マンの刑は笑えました。仲のいいことで。
表題の「アンダンテ」にいたる会話はとても自然で、面白いです。アンダンテな感じで日々を過ごす、のは限りなく不可能に近いですね。楽しそうですが。
腹の虫の音がキャイーン、というのも笑えました。
この切ない気持ちが、どんな感じで変化するのか・・・楽しみです。
「グッドモーニングコール」男って単純ですね。
携帯電話、結局僕も買う羽目になりました。使っていませんが。
筋肉増強マシンって・・・いかにも怪しいですって。腕立て、腹筋、背筋、スクワットを1セット三十回ずつで3セットからはじめてみては?それ以前に、時間がない限り無理です。
この、電話に怒鳴ってしまうのは・・・分かります。この作品の男子読者みんなの本音では?
これでやっと糸がつながった、と。
で、また土下座・・・菜緒ちゃんもそれでわからないのでしょうか。
阿部くん、なんだかんだいっておいしい目を!うらやましい。
この、うざい行動から・・・あっという間に心の友、これは笑えました。本当にいい奴・・・でも、結局女の子にはいい奴どまりなのでしょう。
酒じゃなくてコーヒーというのが笑えます。特に缶が転がるところ、普通ならビールかカップ酒なのに。
なんか、不思議といい読後感です。
「ナツの甲子園」いきなり強豪との試合、お約束な。でも、それだけ楽しみにさせられます。玉砕にしても奇跡の勝利にしても、どっちに転んでもおいしい展開にできますから。
付け焼き刃で髪を何とかしようとするの、なんか可愛いです。
女の子らしい食べ物、で榎本フルーツパーラー以下略には笑えました!でも、それが一番女の子らしい食べ物かも。
普通のデート教えてよ、ここまでの会話がすっごく初々しいドキドキがあって、いいです!
で、いいムードのところに電話、これが少し残念でした。思った異常に感情移入していましたね。
この反省、見ていて切ないです。どっちも対等なだけなのに、なぜ落ち込まなければならないのか、分かる分切ないですが。
可愛い女にはなれないけど、別の・・・選手としてそばにいたい、バッテリーとして組めたら最高なのに。
髪を切るのには驚きました!でも、ショートのほうが似合っていますね。
男子というだけで、参加資格がある。これは女子みんなにとって、とてもうらやましいことなのでしょう。
そして渡してくれたあのアクセサリー、これはうれしいですよね。
転校届けの意味は・・・どうなるのでしょう。
「ランダム・ウオーク」すこしあれ?です。カラー扉、なんか・・・現実感が少ない感じです。特に服の質感が弱くて、ボディペインティングのようです。わざとでしょうか?
沙央里先輩に相談するのも、それ自体が変ですね。「あたしがいうのも変なんですけど」と繰り替えすのが笑えます。なのに違和感がないのがどうも・・・。
あの「海斗が迷惑かけてごめんなさい」という言葉の嫌みさは自覚していましたか。でも、それでますます先輩とは仲良くなったのが笑えます。部長モードがまたおかしい!
この雰囲気で、別れ話だとは分かります。でも、はっきり「別れてくれ」といわれると、呼吸ができない・・・ため息になります。
この手の、弱すぎて放っておけないから自分の気持ちを殺して、というパターン・・・僕は正直好きではありません。「アーサー王と円卓の騎士」のエピソードの一つで、ランスロットは自分に恋した娘のプロポーズに対し、結婚を断れば相手が死ぬかもしれないと分かっていながら自分の心に忠実に断って、本当に相手が死んでしまった、という話を思い出します。その時の、愛は強制されるものではなく、心の底からあふれてくるものでなければ、という言葉を彼に言ってやりたいです。
自分を偽って彼女のそばにいても、輝も彼女も苦しいでしょうに・・・。優しくて誠実なのかもしれません。でも、納得できません。たとえ優架をあきらめてそばにいても、押さえ切れない思いはあるでしょうし・・・ますます膨らむ可能性が大きいと思います。そうしたら、結局は余計彼女を傷つけてしまう・・・そう、輝のこの決断自体が、どれだけ彼女に罪悪感を与えて傷つけるか。まともな心の持ち主なら、自分が傷つくより人を傷つけてしまうほうがずっと辛いです。
食物の山には、僕も呆れました。
酒の勢いでこれは・・・なんか、現実はそんなもんかなと乾いた笑い。
「ペンギン・ブラザーズ」やはり。
一色がマント仮面だったことに受けている陽菜ちゃん、すごく可愛いです。ここは女っぽい感じがしますね。
しかし、この一言でばれたのには・・・笑えました。怒ったときの飯島さん、白雪さんや蝶野さんより怖いです。やはり血でしょうね。
皆ぽろぽろ口を滑らすの、見ていて楽しいです。
それにしても、陽菜ちゃん大丈夫でしょうか・・・豪くんの怒りの鉄拳で死ななければ言いのですが。
宝塚三姉妹には爆笑です!
この小柴が捏造しようとしているシナリオ、事実に近いと思います。僕が想像していたような裏はあるのでしょうか?
なんでナイフ使わなかった、って・・・ケンカ慣れしているからでしょう。武器を手にしてしまうと、その武器に気を取られてかえって弱くなることもありますし、ナイフで人を傷つけたらどうなるかは普通分かるでしょうし。特に今回のケースでは、頭を冷やす余裕がありました。
ナイフを渡した理由、こんな単純ではないと思いますが、それもありましたか。
イブを一緒に、これってナチュラルに断っているのでしょうか。それとも天然でしょうか?
小柴・・・西崎をなぐって大丈夫なのでしょうか。
あいつとつきあう気ない、と言われたときの陽菜ちゃんの表情、なんか笑えます。考えたこともなかった、意外を通り越してこの世のものとは思えない、そんな感じです。
陽菜ちゃんと西崎が似たタイプで、あの三人では西崎が一番お似合いだということはわかります。でもそれだけに、親近感が先に立って男女にはならないでしょうね。
彼がさわやかスポーツ少年、想像して爆笑。その番外イラストもぜひ見てみたいです。
しかし、飯島さんに夏海さん・・・超美人と何人もつきあうなんて、なんて幸せものでしょう。信じられない。
異母兄弟、ということは予想できていました。それがはっきりした以上、クライマックスも時間の問題でしょうか。裏で支配しているとんでもない存在は出てくるのでしょうか・・・こないような感じもしますが。
「聖@ドラゴンガール」なんかいきなり話が進んでいるような。
オトコなのに痴漢にあって、女の子に助けられるというのが笑えます。
個性的な一年が多い、ですましていいのでしょうか。まあ、丑の刻参りは文字どおり深夜、それも人に見られずにやらなければききませんが。
真夏にパンダ着ぐるみ、それはもう命がけですね。
取り合いも、もっとじっくり描いて欲しい気がします。進行が早すぎるのが気になるのですが・・・。
あ、このオカマのナイフ・・・現代ナイフについて、よく理解できていますね。サムスタッド(刃の柄に近く、峰側にちいさな突起がついていますね。あれに親指を当てて押し出せば、片手で刃を開けるのです)がついていますし、明らかにアルミハンドルですし、ライナーロック(P21で握りの、刃に近いところに窪みがあるのが分かります。それは人差し指をかけて握りやすくすると共に、そこの内側に片手で解除できるロックがあるのです)もしっかり描いています。刃のラインは単純ですが、かなりの知識がありますね。一番似ている既存のナイフは、アル=マーのシークレットサービス。
刺されるシーンは、さすがに血の気が引きました。抜くな、というのがすごい!その通りです。何かが刺さった場合、応急処置で抜くのは厳禁です。太い血管に刺さったものが、そのまま栓になっていることもある・・・抜いたら即座に大出血、すぐ死亡ですから。
それにしても、ガラスか水晶のお守りが・・・なぜナイフを防げたのでしょう。滑って刺さると思いますが。
この単純な罠に引っかかってしまうのが、なんとなく話を急ぎ過ぎている印象です。
「撫子キラー」すごい。何で朝比奈先生にこんな人気があるのか、少し分かった気がします。
心の動きが、伝統的な少女マンガから見て不自然なほど不安定で、それだけにすごいリアリティがあるのです!
戸叶くんの分析が面白いです。切ない片思いから勇気を振り絞って告白、それってされる側にとってはみなみちゃんの現状と同じですよね。
つきあうの意味が分からない、というのがまた、そんなもんだろうなという感じです。中学生の頃の僕も、具体的にどうするのかは何も知りませんでしたし。もしあの頃、女の子と好きあったとしてもどうしていいか分からなかったでしょう。
中学校の後半から、「きまぐれオレンジ・ロード」などでデートなどについて多少学習していましたが・・・。
つきあって何をする、まあ大人の僕はナニをするのが最終目的(?)だと分かっていますが・・・中学生の頃の僕も、そんなことは知りませんでしたし。
みなみという名前はここで、初めて出てきましたね。
戸叶と恭ちゃんの関係で、僕は最後は戸叶に行くと予想してしまいました。
抱きしめるとは・・・大胆な。でも、その前後も含めてどんどん気持ちが大きくなる、それをあっさりと的確に描いている・・・それはすごいです。
好き、と自覚してもそれがわからなくてもだえるの、すごくいいです。
一目ぼれ≡Def≡「見た目のよい印象から膨らんだ妄想」これが大ヒット!まさにその通り。これほど簡潔で的確な定義を、見たことがありません。
気持ちがあやふやになって不安で、嫉妬して自己嫌悪して・・・それを言えなくて、これがすごく共感できます。
それが突然別れたいよ、になるのはびっくりしました。余りにも唐突な気持ちの変化で、でもその不安定さもこの年代のリアルかも。
気持ちが言葉にできなくて、通じ合わなくて・・・別れるかと思ったとき、気持ちだけがあふれてしまったのに、すごく強く共感できます。昔の僕だって、自分の感情を言葉にするなんてできませんでしたよ。
いやだいやだと泣くの、すごく分かりますし・・・そんな感情表現ができて、うらやましいです。
このあっさりしたキスもいいです。これから、お互いぶつかり合って互いのことをどんどん知って、成長しながら仲を深めていくのでしょうね。うらやましいな・・・お幸せに!
「えみゅらんぷ」十年ぶりの失恋・・・絵美ちゃんに本気で恋したんだと、読み終えて気づきました。
切なくて苦しくて、泣けなくって、でも何とか祝福してあげなきゃって理性が命じていて。この気持ちが失恋だと気づいて、どんなに驚いたか。
花畑の中で驚く君は、最高に可愛いよ。
成田くんと、ゆっくり呑みたいです。僕はアルコールを飲まない主義ですが、この際いいでしょう。
ビュー王子もそうですが、絵美ちゃんってさらわれやすい体質なのでしょうか。キュート、殺せ。許す。
兄さんのほうを跡継ぎに、って長男の王位継承権が高いのは当然では?この世界では、長子相続制がはっきりしていないのでしょうか。
突然さらわれるのには、こういう運命なんだなと諦めるような感慨が。
主人だから、と考えてしまう絵美ちゃんのほうが・・・なんか皮肉なことに、考えが封建的な気もします。
鍋にされた魚はいい気味。
でも自然にキスするのは・・・落ち込みます。
全てをお話にしてしまう、それはそれで彼女らしい気もしますが・・・おばあちゃんは、全部分かっているのでしょう。
わがままだからって、わがままを言っていいのに。一番の願いって、それ自体わがままでいいのに。
はあ・・・今の思いは、言葉にできません。祝福したいですが、胸が苦しい。まさか本気で恋してしまうなんて・・・言葉が見つかりません。お疲れさまでした、素敵な作品をありがとうございました、とはまだしばらく言えませんよ。
来月号は新人の連載に亜月亮先生の連載、楽しみです。いくつかの作品がクライマックスに行っていますし、それも楽しみですね。