りぼん2003年8月号感想
これからどこに行くか、少しは見えてきたでしょうか?
夏のギャグ祭りはとてもいい企画だったと思います。
PARA 永田町 満月 ご主人 プラマイ HS めだか 十三金 ギャグ MAX ウルマニ わん ぽち 天然 予告
PARA☆ダイス
本編よりお楽しみページ1の「何回振ったら全部の目を出す事ができるか」が面白かったです。確率の問題として夢中になりました。
つまり、6、7、8…という回数それぞれについて、「全部の目が出る」確率を求めたいわけです。もちろん一般回数Nについての式を見出すのが最終的な解です。
そのポイントは、サイコロを十回続けて振っても十個同時に投げても同じだという事です。
相当難しい問題(大学入試でしょうか)ですので、自分でやってみると面白いですよ。
力技の解き方は標本空間の元の個数=6のN乗でN個のサイコロを振って全部の目が出ている事象の数を割る事です。
作品自体は、わかりやすいキャラクターとビールのような苦みとクリアな感じがある絵が面白かったです。
この占いは真似る事が不可能ですよ。どうやってこんな解釈をすればいいのでしょう。僕が同じようにサイコロを振っても、こんな暗示は見逃してしまいます。
で、なぜ警備員に追われて「親父さんに会うところ」なのでしょう。捕まっても逮捕されるだけでは?
この雑誌の占いの、どこにファーストキスなんてあるのでしょう。しかも、射手座は他の星座と同様にたくさんいますよ。
パンを買えた事で確信してしまうのが単純でいいですね。
英くんと正反対…どんな男の子でしょう。彼はやせているから太っていて…?
「電圧何ボルトまで耐えられる?」は笑えました。実は電圧はそれほど重要ではなく、電流が問題です。冬場の静電気も高電圧ですよ。
小菅さんはなぜライさんの事情について知っているのでしょう。
ダイスを手に入れて彼女が甘えてくるなど、英くんの様々な妄想も結構面白いです。
ダーツに運はそれほど関係ないのでは?選んだ競技が悪いですが、まあ何をやっていても結果は同じでしょう。あっけなさが素敵です。
強運の女神の実力をさらりと出して、本番がこれとは。
でもこの機械、どうやって手に入れたのでしょう。爆発物自体入手するのは大変だったのでは?
というか、ダイスは手を放させて持って帰ればいいのですし、彼氏もどうしても助けたければ保健室か理科室で生理食塩水、技術室と家庭科室で包丁とノコギリを調達して手首を切断して助け、切断面を生理食塩水で保存して病院に行けばかなりの確率でつながります。英の不運とライさんの強運、どちらが強いかですが。
相手が負けるまで勝負をするカジノはぼったくりとも言います。そのためには暴力組織が必要ですが…?
食べ物ロシアン・ルーレットは結構楽しいです。
女子高生が優雅なお茶を楽しんでいるのは楽しい眺めでした。
「もう…やってられないわよ!」といった時点で負けですね。
というか、今更ですが…一人が毒で死に、もう一人が爆死したらもみ消しようがない犯罪では。いや、爆発が起きた時点でもみ消すのは不可能なのでは。
食べて秒単位で効いてくるって、どんな毒でしょう。高濃度の酸やアルカリ、またはガソリン?青酸も即効性で知られますが、そこまで速いでしょうか?
残り十秒弱での行動はびっくりしました。
確かに情報処理が追いつきません。
でも、解毒剤を飲ませるのにキスする必要はないのでは?口に押し込めばいいのに。
小菅さんを見捨てていくのがひどい。
なんというか、楽しいというか乾いた笑いというか…
永田町ストロベリィ
明るい黄色の色調から、いきなりテスト…そして見開きカラーも印象的な構図ですね。ホラーであってもおかしくない気がします。
牛をbeefという答え…結構教養ありますね。beefは古いフランス語のboefが語源です。
イギリスは昔フランス(というかバイキング)に征服されています。フランスの支配階層にとって牛は肉であり、育てるのはイギリスの被征服民の仕事だったから古いフランス語の牛が英語では肉の意味になってしまった、といいます。
つまり、妃芽ちゃんは生まれながらの支配階層だと言っているようなものでは。
衣理ちゃん…笑えました。聞かれた瞬間のさりげなくすごい表情と明るさのギャップが素敵です。
困ったナンパですね。
兄がいたのですか、それも新米政治家って…はあ、ちゃんとしたパブリック〜オックスブリッジのような貴族制もないくせにこう二世三世ばかりじゃな…
一生懸命お仕事なさっているのは、総理ではなくて官僚です。じゃなきゃ政治家がアホボン(かどうかは今後を待ちましょう)で済むわけがないです。
読者はこのナンパ男の正体を漠然とですが知っているので、妃芽ちゃんの認識とは微妙にギャップがあります。それがまた面白い。
こう言われてみると、妃芽ちゃんと夏野くんの関係ってすごく説明が難しいですね。「Milky
Way」のスタイルでこの作品を解説しても、未読の人には何がなんだか分からないのでは?
清廉潔白ファミリー…小泉首相と似たようなものでしょうか?
それがどこまでスキャンダルになるでしょう。
というか、一ノ瀬首相の施政方針や経歴、実績、国民的人気など政治家としての面を全く描かないのはその力がないのと読者の想像に委ねているのと、どちらなのでしょう。
満月をさがして
今回もかなり感動的でした。
部長様初登場ですね。部屋の造作からかなり性格が感じられます。
ジョナサンは電話としての機能もあるのですか…ジョナサンの前世は一体?
ネコはものすごくリアルに描いていますね。可愛いです。
19番を61番と勘違いして探し回った某海洋生物学者兼英国諜報部員のような…でもすぐにはわかりませんでした。
うごうごうご、と暴れているのがまた可愛いです。多分満月ちゃんの両腕は引っかき傷だらけでしょう。
猫みたい…変身体が犬なのに、考えてみると不思議ですね。
いずみくんの過去は思った以上に重く、そしてそれで特異なキャラクターが全部理解できてしまいました。
児童虐待についての理解は「愛してるぜベイベ☆」でかなり進んでいると思いますが、これで更に深まると思います。
どれだけ深い虐待か、軽くしか描いていないからこそ余計に伝わってきます。
子供の自殺を笑う母親の姿…構図も表現も凄まじいの一言。
これだけの傷を負っては…恋もできないでしょう。
自分の母親を「殺して」、それでも全く満たされないのは…ひたすら空虚感だけの存在…
ただ、僕はこの母親も、苦しいという事などとっくに通り越すほど悲惨な人生を送ってきている事は理解しています。かといって許す事はできない、どうしようもなくやりきれないです。
雪藤ならどうするでしょう…その耳にスポークを突き立てるでしょうか。
この状態なら、電車が通過しても九割がた猫は無事です。
りお、と呼んでもらえて…「初めて」抱きしめてもらい、全存在を受け止めてもらって「産まれなおした」ことに目頭が熱くなります。涙ゲージ90%以上。
この深い救い…すそをつかまれて微妙な距離を保ってそばにいる優しさ、じーんとします。抱きしめてあげてもよかったのでしょうが。
この空の雰囲気なども本当にすごい。とてつもない技術です。
それでいいムードになっていた時に…まさかこんな事が起きるとは!
大重さん…!!大した爆発物じゃない、生命には別状がないと信じていますが…
胸が痛いです。
いとしのご主人サマ
結末はほぼ予想通り、でもそこまでのプロセスは予想を破られ続けました。
キスする夢を見ていた、というさりげない言葉は笑えました。
「人の女に何してんだよっ」などの妄想も面白いです。
で、噂ですか…「誰か私を殺して下さい…」は笑えました。怪しい変装も。
手紙を書くという事は思いつかないのでしょうか…
「大丈夫だから」は別の意味で意外で、気がついて痙攣しました。
相手の愛情を完全に疑ってしまう…突然落ち込んでいく心情の急変はうまく描けています。さすが現役世代。
ただ、客観的に飛呂くんの立場になるとこっちが振り回されている気がしてきました。
+−ジャンキー
やはりまるっきり結婚の意味をわかっていませんね…れんちゃん。
握手で成立する結婚というのも…夢オチだったら、もう二度と出番はなかったでしょう。
妹に頼ってどうする…立場が逆もいいところです。
悩んで悩んでばかばかしくなって、という気持ちの変化もいいですね。
放課後一緒に行きたいところ…初読時はわかりませんでした。
内緒は当然でしょう…登校一番「僕たち結婚しました」じゃあ学校が吹き飛びます。
籍入れなくても結婚云々、こっちはある程度わかっているようですね。
十六じゃ結婚できない、という問題がここまで引っ張られるのも…
走っている姿を格好よく描こうとしているのは伝わってきます。
「お便所に行ってくる」って男に女の子が言う言葉じゃないですね。
いきなり一至に迫られるのは、まあお約束ですが…
そして放課後神社、というのは…感動でしょう。さらに指輪まで!
「一緒に住むの」は無理でしょう。このラブラブはいっそ気持ちいいです。
やはり兄弟で…さて、楽しみになってきました。
HIGH SCORE
こうして水着を見せるのは父親に対してする行動でしょうか?なんかあやしいんです、この親子。
「美しく賢く気高い世界一ステキなお父様」それは拷問以上でしょう。
観音経を大音量で爆笑、さらに真相でも…
めだかの学校
この学校自体が怪談、というのは言われてみれば。
人形の髪が伸びる、という話を聞くと…引越で人形を捨てた事が怖いです。やむをえなかったとは言え、デヴォールを増やしてしまったかも…ごめんなさい。
13日は金曜日?
ふと気になったのですが、「13日は金曜日?」で今回のカラー扉でも次号の予告カット(表3)でも恵麻ちゃんが腕に包帯を巻いているのですが、怪我か…聖痕でもあるのでしょうか?いや、上腕部に聖痕ができるはずがないです。
相変わらず、本当だったら相当怖い話なのに明るいです。
冒頭は結構期待させました。
十年も手伝っているなら、その危険地帯の伝説は理解しているのでは?
ゴミはゴミ箱に、がものすごく笑えました。醜いからでしょうか、それともゴミを捨てているからでしょうか?両方ですね。
この水着を落とした…その意味、多分恵麻ちゃんわかっていないですね。
こんなところに水着が落ちている理由は二つしかないと思います。死体が集まるような潮流ですから、海で流されたもの(水死者のものである事もありえますね)が漂着した、そしてもう一つはこの岩場で…でもここは霊的に危険ですが。
いきなりの絶叫はかなり怖かったです。
恵麻ちゃんの「親に八つ当たりすんな!悲しい思いしたのはお母さんだって同じだろ?」はかなり感動的な言葉です。お母さん、涙出ているんじゃないでしょうか。
スイカアタックはすごい…
ものすごい数の悪霊はかなり怖いです。見えないからこそ、という勇気はかなり痺れました。
あの異常な能力はここでは見せていないようですね。
シロがここまでしてくれた、ということは恵麻ちゃんは知らないままでしょうね。
客観的にはここまですごい状況だったとは。シロの足についた、霊の手の跡が怖いです。
そういうことでしたか…二年前に落ちたぬいぐるみは、天然素材ならきれいに分解されているでしょうし人工素材でもかなりすごいことになっているはず、というツッコミはよしておきましょう。
「今夜は寝かさないぞ―v」が爆笑でした。
ギャグ祭り
大塚由美先生は確か初めて読むと思います。正統派の絵ですが、かなり過激ですね。
掛川先生も久しぶりです。相変わらずの意味不明暴走です。
また本誌に出てきて欲しい作家が結構いることに改めて気がつきました。たまにこういう企画があると面白いです。
MAXラブリー!
クライマックス近し、でしょうか?いや、これはFとは関係のない暴走のようです。
例の、って…覚醒剤としか思えません。やはりFは麻薬密売も…いや、これはFとは無関係な感じもしますが。
このクールなラブラブ…なんとも言えず居心地が悪いです。すごく微妙なバランスですよね。
あ、「パパの代わり」と疑っていたから居心地が悪かったのですか。
コピーでシャープペンを折るのは爆笑。シャープペンを折るのは鉛筆と違ってすごく力が要りますよ。
とつぜん泣いてまで「すごく好き」は唐突でした。
いきなりごちゃってきました…光くん達だけは平和ですが。
両方めちゃくちゃ言っていますが、お互いの事を心から思っている事はわかります。
だんだんわけがわからなくなる会話もいですね。
あ、例の金はそういうことですか。で、どこまでのご依頼?殺していい、それとも重度身体障害者?それとも普通に痛い思いをさせるだけ?
ウルトラマニアック
このカラーの色調は面白いですね。
亜由ちゃんの「あたしだってもっと子供だったら拒否してたかも〜」は、前回僕が言った事をもっと的確に言っています。
でも「すごく傷ついて気の毒だったと思う」じゃ全然救いになりません。いずみくんはどれほど同情されても、それじゃ救えないですよ。
いきなり集中した仁菜…ここまでとは思いませんでした。
死を覚悟した紗也香さんの表情…やはり滅びを望んでいたようですね。
辻合くんとユタの行動にはびっくりしました!そして想像以上の威力…戦艦の主砲並みという奴ですね。
辻合くんが仁菜ちゃんを抱いているのが妙に可愛いというかヤバイというかなんというか…
リオが生きていた事でほっとする沙也香さん、もう大丈夫のようです。死にかけて憑き物が落ちたのでしょうか?
で、ユタくんは本気で沙也香さんに?仁菜ちゃんの事はいいのでしょうか?
魔法王国側の事も調べてきたのはすごい。これで、なんとか居場所を見つけられるといいのですが。
確かに「一緒にするなって怒られ」ますよね。
で、さりげなくラブが進行するのには吹っ飛びました。
ラブわん!
このふじびたい、わざとやっているのでしょうか。
こういう狭い部屋というのはなんとなく憧れます。僕の大学時代は広すぎたので。
でも畳のアパートでおしっこはまずいですね。
当然のように犬の出席を採っている順応ぶりが爆笑でした。
皆で変身してしつけ…これはこれで有効でしょう。ふと、他の人がこの教室を見たらどうなるのかと思いましたが、もう学校中が知っているでしょう。
ノートをどうやって取るかも謎ですが。
うちの犬は社交性はどうでしたっけ…対人社交性はものすごく高かったのですが。
本当に兄弟のよう、というのが面白いです。
母親がいたのですか…そして、そういう家庭の事情が…
「親に向かって何ぬかすクソガキャー」は惚れます。そりゃもう、妊娠出産だけでもどれだけ苦しんだと…思ったら、育ての親でしたか。
確かに「ガキ」ですね。
ふじびたいの修業の成果はなんか嬉しかったです。
犬男爵の刑は笑えました…シリアスなところにわざわざ出てこなくても…なんとも言えない大爆笑です。
そして、こうして泣くのあちゃん…すごく純粋な気持ちが伝わってきます。
それでいきなりこうなるとは、どうなるのでしょう…というか、こういう少女マンガの黄金パターンになるまでここまで引っ張ったのでしょうか?
POCHI
また重さが加速しています。
空気が突然重くなって、ごまかすのはかえって不誠実ですよ。
一緒に寝たとかいっても、哲くん…やったとはかけらも思っていない事が明白にわかります。
正座して謝るのがなんとなく面白いです。
この人の「絶対力になってあげよう」は怖いんですが。
直実の心の闇は軽く描かれているからこそ怖いです。
美紅ちゃんは何も悪い事はしていません。でも、なぜここまで直実が壊れていったのか…家庭の問題?そっちは美紅ちゃんのほうがはるかに重いのに。
死後の世界は死んでから考えた方がいい…確かに。
よくわからない、といいながら、それがいかに重大な問題か本人がよく分かっていないのが怖いです。
周囲はどれぐらい分かっているのでしょうか?
カルトについては…子供向きのいい参考書がとっさに浮かびません。あればいいのですが。
犯罪はしていないけれど外出禁止…十分危険なカルトのようです。
自分で決めろ…両親を失うとカルト…これを選ばせるのは酷ですよ。
おかしい、というのが自然な感性でしょう。
そして直実に目撃されていた、初読時には気がつかなかったほど小さな事が…どんな形で出てくるのかもぞっとします。
火をつければ出てくる…とは思えません。カルトの場合、外に出るより死を選ぶ可能性も高いです。理解不足ですね、ポチくん。
天然アリス
前より大きく成長しています。
海辺の雰囲気もいいです…こういう、家も海が近く学校も海辺という生活にはなんとも言えない憧れを感じます。
アイスがこうして落ちるのは泣けますね。
それで「天然」ですか。
アルビノのイルカ、それは確かに霊験ありそうです。その霊験をアイスの当たりに使うというのもすごいです…
アリさんがアイスに群がっているのを見て救われた気分、というのはいいですね。僕も残した給食のハチミツなどをアリにプレゼントしたりしましたっけ。
ウサギがきっかけの出合い、というのもタイトルとお約束をうまくからませています。
この会話の、いきなりのテンションはびっくりしました。
ぽんぽん飛ぶ会話がまた面白いです。かわいい、と思うのも分かります。
白いイルカは辛いんじゃないか…わかっていますね、彼。
一人一人違う事…多様性は確かに、環境が変わった時に生き延びるのに適しています。例えば甲羅に人間の顔のようなしわができ、それが「人間に」怖がられて採られても海に帰されて生き延び、増えたヘイケガニのように。
でも、環境が変わらない限り…変異は大抵、その個体にとって自然では死を意味します。特にアルビノ…色素異常は病気になる可能性も高いです。
トロいのも個性と認めてくれたのは嬉しいでしょうね。
そして…そういうことでしたか。まあお約束の手法ではありますが、その使い方…遥ちゃんの心の動きがとても面白いです。
バスの広告の書き込みが非常に丁寧なのもいいですね。リアルです。
知らない…僕ならそこで絶望しますが、「もっと知りたい」とその絶望をぶち壊すのには感動しました!
そしてシロイルカが飛びはねるクライマックスがとても素敵です。
まさに縁結びの神ですね。
近く本誌連載もあるでしょうが、どんな形になるのか楽しみです。
次号はとにかく「おじぞークエスト」が楽しみです。あの微妙なロリエロスと抜けたギャグが連載でどう生きてくるか、楽しみにしています。
瀬戸先生の連載はどんな感じになるでしょうか?期待と危惧が微妙です。
ベイベがどう展開するか、そして大重さんの容体がとても心配です。