りぼん2004年7月号感想

りぼんにはもう少しバランスを大切にしてほしいです。
プロスポーツ球団もルーキー、ベテラン、エース、ヒール、記録より記憶に残る花形、いぶし銀…と色々なタイプがバランスよく活躍するのがいい状態です。
今はなんだか、あまりにも特定の方向だけが目立って作家の個性が目立たないような…

気合 ドラみら ベイベ サボテン カリド H.S. 永田町 E系 恋ぴか 電撃 ラブわん めだか 天陸 オレンジ 予告

気合い上等!
最高に面白い!お見事!めちゃくちゃな設定なのに、完璧に定石を踏んで見事な説得力の話になっています。
序盤のワタルと美香のラブシーン、もう読み返すと爆笑するほかありません。
「しばらく休んでもらう」という残酷な言葉がいきなりテンションを大きく上げました。
面白いのを書けていない、とスランプは自覚している…「このチャンス逃すわけにはいかない」という気持ち自体は、後に否定されますが作家としては間違っていない気がします。必要なステップだったのでしょう。
それでシリアスな雰囲気に浸っていたら、イメージと現実のギャップがすごすぎました。
まさにタイムスリップです。それで、彼女の登場シーンのかっこよかったこと!「夜露死苦」という言葉がこれほど似合う人はいません。
ミチルの薬を求めてしまうのは爆笑!
16ページの代原を一日で…あまりの無茶に言葉が出なくなりました。編集部の描写が結構リアルなのがまたいいです。
「締め切り上等有言実行」という言葉、「来月ワタル殺す」という脅迫でもう笑いっぱなしです!
「同じ世界に天才は2人いらないからな」が痺れました。それほどすごい言葉もないです。
出版コードをかいくぐった、ってこの「ワタルが好き」などの吹き出しの下にはどんな言葉が埋もれているのでしょう…
刺客にアシスタントをさせたのは爆笑!
締め切り明けの走りの気持ちよさは、作者が結構この作品に入れ込んでいるのを感じました。本当にこうしたい、という情熱が間接的に伝わってきます。
二人が本当に相棒になる描写は素晴らしいです。
大事な原稿をケンカに抱えていくのはどうでしょうか。もし奪われて火を突きつけられたら…
閉じ込められても脱出することは可能では?体育倉庫にはその気になれば『コマンドー』の納屋並みに武器はそろっているはずです。ドアをぶち破るには整地ローラー通称こんだら、あと投げ槍、ハンマー投げのハンマー、バーベルなどもあるかもしれませんし石灰粉は目潰しとしても強力です。
本気でケンカして、それからいきなり血で書き始めるとは!ここは大爆笑でした。というかもしかして『鉄仮面』読んでますか?まあ血のインクは獄中では結構よくあるパターンですが…漫画に使ったのは初めて見ます。ちゃんと印刷に出ればいいのですが。しかしトーンはどこにあったのでしょう。根性で手書きしたのでしょうか?
放火、というか確実に殺人はやりすぎでしょう。でも中指を立てるのは…よく許可出たな…
「死んでも今」という彼女もまた本物ですね。
爆発はさすがに色々な意味でやりすぎでしょう…炎を背負っての登場はまさに映画です!粉塵爆発かもしれませんが、そういう何かがあるでしょうか…花火や燃料、ペンキなどはほかに保管されていなければおかしいですし…
最高の相棒になりそうですね、これからも。
ボーナス企画がまた面白かったです。結構しっかりした内容ですし、さりげなくちりばめられた宣伝がまた面白い。
素晴らしかったです。燃えました。

聖vドラゴンガールみらくる
巻頭カラーということは前作以上の人気があり、中心になれるということなのでしょうか。アニメもあるかもしれませんね、楽しみです。
しかし…今回はとても残念でした。杏樹ちゃんがドラゴンガールの力に頼らず、勇気を振り絞って大人と対決するのは彼女が…普通の連続的な成長ではなく、殻を破って大きく飛躍する鍵だと思っていたのですが、結局こうなってしまいました。
やはりそれは期待してはいけないのでしょうか。
大人、権力者である蓮の父親に笑われ、否定される…そのプレッシャーに負けずに、両親の愛も含めてしっかり主張を続けられる強さは感動的でした。
でも、それさえ…結果的には何の意味もないです。この刺客の出現で、彼女の見せた人間としての強さは事実上裏に引っ込んでしまいました。格闘技や呪術の強さよりも、人間としての強さを見たかったのに…所詮そんなもの、剣の前では無力ということでしょうか?
ドラゴンガールが剣を振るうシーンは、皮肉にも剣道として手の内がしっかりしていたのが残念です…中国武術でも稀に両手剣はありますが、その使い方は剣道とは大きく違います。
ナイフを投げた意図は読み返してみればわかります。この幻術で悟るべきでした。
結局全てを治めたのは大老で、「私たちの努力は何だったのかしらの舞」を躍らせてしまったのがとても残念です。せっかく杏樹ちゃんが殻を破りかけているのに、これではまた閉じこもってしまう…
竜牙と会長の、双子のような顔で杏樹ちゃんをはさんだ敵意がまた面白い。
ペンダントについての話は肩をすくめるほかありません。
ドラゴンガールのようないい女に…乗り越えるのはまだ当分かかりそうですね。というか、もう力を戻してやってもいいでしょう…一度は濫用するかもしれませんが、きっと彼女はその力、自分自身を制御できるようになります。

愛してるぜベイベ☆☆
「GALS!」もそうですが、こういうコメディタッチ重すぎるテーマをやるときにはいささかでも軽く扱っていないか、常に問われなければならないです。
読み返すとなかなか打ち明けられない心ちゃんの態度が見ていて痛々しいです。
ゆずゆちゃんも風邪というのには心配になりました。
二人でずっと一緒、というのは二人とも最高に幸せな時間でしょうね。ましてタイムリミットを意識していますから。
甘えているというのは確かに。彼女もちの男に、優しくてわかってくれるからと寄りかかるのはいいこととは言えないですね。もし本気で恋してしまったらお互いダメージが大きいですし。
「妹の面倒で人の男とってる余裕ない」ということはわかっているようですが。
子供はなぜ薬を嫌がるのでしょう。注射にしても、恐怖するほどの苦痛はないのに。
「明日ゆずゆひとりで寝てなきゃな」は結平がゆずゆを可愛くて仕方ないのがよく伝わってきます。
そんな一番幸せな光景から、突然痛みが吹き出してくる描写は見事です。スキンシップを主にした心の通い合いを描くのは実にうまい。
結平の思いは、子供にぶつけていいかと思うほどストレートですが…突き放して傷つけるよりは素直に愛していると伝えるほうがいいでしょう。
本当は、ゆずゆの母も結平も心ちゃんもみんな一緒に暮らせれば一番…無理ですって。
心ちゃんが結平には直接いえず、女友達に伝えてしまったのはどういうことでしょうか…というか、まああれだけ伏線ばら撒かれていてなんですが、耳を疑いたいような思いです。一刻も早く確定診断、そして信頼できる相談者の確保が必要なんですが…現実にそれは難しいですね。
そして…結平の姉、そしてゆずゆの母の思いがどのようにぶつかり合うのか…これは中途半端にやるのは許されないですよ。

サボテンの秘密
ある程度予想通りではあります。
「私に何が足りなかったのか」という問い自体が何か違うような感じです。彼が求めているものは彼女にはなかったのかもしれません。
意外と、彼が突然どうということもない女の子に一目ぼれしてしまう、ということにもなりそうですね。
笑顔さえ裏目に出るのでは…思い切って、そういう裏の気持ちも全部ぶつけてみたら?もう今更恥ずかしいなんてないでしょう。
夏川くんの大胆さは想像以上でした!友達の会話にあった通り、というのはギャグの基本ですな。
矢文は少しやりすぎですが…面白い奴。
藤岡くんに「いいかげんにしろ」は、気持ちはわかります。彼の所業を知っている分。
特設会場とか、あんなことがあっても普通に式が進行していたこととか、とんでもない学校ですね…
夏川くんの勘違いは笑えました。切れて岩を割るのはやりすぎかもしれませんが…
ギャラリーはこれを見てどう思ったか、その立場になってみると笑えます。当分退屈しないでしょう。十年後の同窓会で、あの決闘騒ぎすごかったよねとか色々語り合うのが目に見えるようです。

カリスマ・ドール
このパワーを描きたい、伝えたいということでしょうか?
演歌とポップのコラボ…考えてみると宝塚って事実上それでは…
このクラスでの音楽のテストは大変でしょうね。ここはとことん正統発声にこだわって、容赦なくダメ出しをするとか摺れば楽しめそうですが…
というかこの課題曲が間違っているような。クラシック系の正統な歌曲はないのでしょうか。
SALAちゃんの解決策は爆笑!「どんな曲でも」って、元々いい曲です。
感動は半分は曲そのもののよさだということはみんな気がついていないようですが…このシーンの表現力はかなりのものです。
「誰にも憧れるな」はわかる気もします。でも手本も必要でしょうし、上にいる人の偉大さを思い知ることも必要では?僕は「基礎を磨いて目標を抜き去れ」と言いたいです。
黒澤マネージャーは面白そうなキャラです。その強さがどう本編で活かされるかも。
胸を触って確かめよう、とするのは笑えました!
そして…軽く新キャラを出して、歌のシーンで決めようとしたのはよくわかります。
しかしどうなるのでしょう恵ちゃん、ちょっと間違った道に…ま、宝塚みたいなものですね。

HIGH SCORE
かおりちゃんの妄想と現実のギャップがまず爆笑。
置いていこうとしたら、さりげなく背後で男を引っ掛けて荷物を持たせるめぐみちゃんが笑えます。ちなみにあれは自由ではないです、自らの欲望の奴隷に過ぎません。『幻の影を追いて浮世にさまよい 移ろう花に誘われゆく汝が身のはかなさ(賛美歌510)』そのままです。
かおりちゃんの純粋さに刺激されてえみかちゃんのことを思い出す京介くんが笑えました。
最後に花を買ってあげるのは男としては最強の手です。

永田町ストロベリィ
やっとここにきましたか。オチは見えているのですが…
留学でほとぼりを冷まし、それからめでたく…ああ考えたくない。多分彼も将来は腐敗政治家になるのでしょうね…
「やきもちやかないよーに」というラブラブ、そして後ろからさりげなく出てくる秘書山…ここの呼吸は絶妙です。
彼のことをきちんと認めた、というジェスチャーでもある正規額の給与…逆にこっちのほうが重いものを背負わされたような感じです。
秘書山の目の届かないところには行くな、というのはまあ首相の娘という立場では仕方ないです。本来ならもっとSPによる警護が行き届いていなければいけないでしょうし(さまざまなテロや政治改革がなかった、平和な55年体制のパラレルワールドなのでしょうか?)。
異常って…「あなたは公人なんですよ」の一言ですむことなのですが。
夏野くん、それを口に出すのはある意味自爆ですよ…「自分で言ってて怖くなって来た」というぐらい。弱さ出し放題な彼は連載が始まった頃は想像もできませんでした。
昔の子供の妃芽ちゃんと若い秘書山の休日は爆発しそうな絵でした。そして夏野くんの妄想も…
というか決まってるじゃないですか、「私はお嬢様の―」兄に。それをいっちゃあおしめえよなのですが。

E系☆ハイブリッドガール!
何をしたいのかつくづくわかりません…ひたすら唐突の連続なので、混乱して車酔いします。それはもう、高速道路でカーチェイスのはずがいきなりオフロードトライアルになって、気がついたら大平原をひた走っていたら酔います。僕には予測可能性が高い作品のほうが低い作品より合っているようですね。
138cm…ってことはマネージャー、どれぐらいの身長なのでしょう。単に脚がやたら長いだけ?というかこの二人を見て彼女とデートと思うでしょうか?というかマネージャーにプライバシーを認めないのかあんたは。
マネージャーの過去は…意外でも何でもありませんでした。
彼氏と風呂、ってその体型で言われたらなんか犯罪的な気がします。まあ別におかしくはないでしょう、ちゃんと避妊さえしていれば。まあ小学生には刺激が強すぎますか。
妄想は笑えましたが…今どきの小学生にしては純情ですね。
手にキスマークをつけるのは結構エロチックでした。
彼氏と書かれたTシャツがやたら笑えます!
そして…彼女をショーに連れ出すのはまあ当然ですね。スタッフさんが大変だったのを描いたのはいいです。
というかこの彼氏、相当ひどい人のような…
ショーのパワーは相当強烈でしたし、無理やりキスも…というか危ないのでは、下手すると鼻とかの急所を強打しますよ…
で、なぜいきなり男の花園?マネージャーの元モデル仲間?

恋ぴか!
読後感が最高です!すごく心地いい、この何の気力も出ない蒸し暑さがこれを読んでいるときだけはどこかに飛んでいきます。何回読んでも読み飽きないです。
水をかけて、まあそれは楽しいし涼しいからいいですが「眺めもサイコー!!」が、僕にはそんなことは言えないのでとてもうらやましかったです。中学の頃、好きな子と体育の後の水道で水をかけっこしたことがあったことを思い出して幸福感と、一種の悔しさに包まれています。
食われるという発想がなんか笑えます。子うさぎという感覚はわかりますね。そういう感じは絵で表現するのは本来難しいのですが、よく出ています。
落書きは実に楽しそうです。いい思い出になるでしょうね、ぶたれたのも含めて。
プール掃除を二人でというのはきつそうですね…
「地球まわってる」というのはすごい感性ですね。なかなかそんな言葉は出てきませんよ。
そして、思い出の話から夏くんの思いが爆発的に成長するのもうまく描けています。
立ちくらみはまあ…水と塩をこまめに補給しろ、としか言いようがありません。
「思った以上に軽くってやーらかい」という感慨は素直すぎますよ!それでびくびくするのもわかります。
花火の話にしてさりげなく伏線を張り…流れはちょっと不自然ですが、現実にもそんなものかなと思えます。
結構強引に誘われた夏くんの彼女を見る目がどう変わったのかも知りたいです。
花火での会話は…もっとじっくり花火を楽しんでほしかった気がしますが、それだけ思いがどんどんあふれていったのでしょう。
「触っていい?」という言葉がドキッとします。そして…くすぐったくなるような思いが画面からあふれてきて…ため息しか出ません。
すごくいい作品でした。これからの登場も楽しみです。

電撃!乙女イズム
扉絵からなんだか…とろみが強く真っ赤な中華料理のような印象です。
冒頭の元気な絵は生気が強い感じで不思議と好感が持てます。服の細かな書き込みも存在感がありますし。
それで怪力の凶暴な表現があるのですから…残念ながら、この怪力という要素は本編とうまく調和していませんでしたが。怪力はこれまでのパターンでは、それを隠そうとする気持ちがストーリーの核になるものです。
魅惑の美少年の正体というのも面白いテーマです。ここからだと、工事現場で出会うというストーリーを想像させられました。
「オレがゲームおたく」だなんて、自分から白状してどうする…まさに墓穴です。
なお、今どきゲームが好きというぐらいでオタク扱いされることはないと思います。
で、いきなりゲーム機を壊してゲームの世界に…ここで例えば珠里ちゃんが岩に刺さった『ベルセルク』のドラゴンころしのように巨大な剣をあっさり抜いて勇者と認められて…とすれば怪力という設定を活かしてわかりやすかったのに、格闘ゲームの必殺技路線が暴走したようです。
ゲーム世界をリアルに描いたときの怖さ(人々が本質的に人形)もうまく出ています。いきなり落ちてくる、神のゲーム内テキストウインドウも結構怖いものがあります。
そして…こういう服を女の子にいきなり着せるって、どういう神経をしているのでしょう…現実に、恋人でもコスプレのリクエストなんて進みすぎですし、まして恋人でもないのに…そこがオタクなのでしょう、人格としての。
僕だったら自分がフル装備して(または魔法を研究し、元の世界にある銃器を召喚して→召喚勇者系作品で誰もやらない反則)女の子に俺が守ってやる、というでしょうね。
ボタンで動く、事実上格闘ゲームなのは面白いです。元のゲームが『リンクの冒険』をスケールアップしたようなアクションRPGなのでしょうか?
言葉で色々指示されて華麗なアクションができる、というほうが自分でやるより(ここも空手道場の娘という設定がありますから、実は技もちゃんとできていて武闘家として活躍できる、とできたはずです)わかりやすいのでしょうか?
力を楽しむ、というのは…これって逆に破壊の楽しみでもあります。魔物は倒すとアイテムになりますから生々しさはないですが…もっとリアルに大斧でゴブリンの頭を叩き潰すのを想像し、血や脳漿の匂いを含めてイメージしてみると…非常に嫌ですし、ましてその血の匂いに酔ってそれを楽しんでしまえる自分を想像したら…人間にはそういうところがある、と僕はわかっており、だからこそ人間やっていくのが嫌になります。
ゲームを題材にするなら読者に暴力の悲惨さ、人間はその悲惨に酔うという恐ろしい性質を持つことを伝える必要はないでしょうか。
ゲームはそういう生々しさを排除した暴力だから楽しいのかもしれませんが、それでいいのか疑問を覚えます。
自分の力を肯定するのはテーマとしてはわかりますが、逆にこのゲーム世界以外で力を役立たせ、楽しむ術を提示しているでしょうか?
「笑うとかわいーじゃん」と彼の気持ちも動かしているのがまたいいです。
魔王は巨大ではありますがそれほどの恐怖感は感じないです。
仁科くんはそれも考えてこういう装備を選んだのですか…そして二人の信頼関係が確立して華麗な超必殺技、という流れはとても心地よかったです。クリアから二人とも、趣味、怪力を含めて自分を肯定的にとらえることができたことはいいテーマだと思います。
オチはなんですが…
この作品は、ちょっとあらは多いですが面白い題材を発掘したと思います。この題材をベースにもっと色々な作品が出てきてほしいです。
そして藤原先生の作風自体もとても幅が広く面白かったので、また大胆な挑戦を見せてほしいですね。

ラブわん!
この小学生の理詰めは笑えます。「イヤったらイヤー!!!」と逃げるのはどっちが子供だか、と呆れました。
そして、なぜ犬を幸せにすることにこだわるのか、どう犬を不幸にさせてしまったのか…その謎が解けましたが、思った以上に見ていて辛かったです。
冷静に見ると、テツが死んだ証拠(死体)はないのですが…
変身したまま自転車でふじまろを奪う器用さは爆笑!
そして…止まれないなら転べばいいのに、というか普通とっくに転んでる…
ここからトラちゃんを投げて、紫頭巾(このネタわかる人いるでしょうか?僕自身思いついて大爆笑しました)参上には…どうしてこうなるんじゃい、と叫ぶほかありません。
一人暮らしなのに留守中掃除洗濯されていて弁当も用意されている、というのは非常に嫌です。プライバシーも何も、というかベッドの下までいじられていると思うといたたまれないです。
ふじまろがこの犬たちのコミュニティーを主人であるはずの自分より尊重しているから、と諦めるマコちゃんの思いは少し唐突な気がします。
異常に子煩悩なトラちゃんの両親には爆笑でした。いい加減察してもよかったのですが…
さて、次が最終回だそうですがここからどうなるのでしょう。ふじまろの本当の主人は誰なのでしょうか。

めだかの学校
ほとんどホラーですね、これは。浅瀬先生の極悪さがはっきりわかります。
影の薄さで勝負している岸辺君がまた笑えます。

天☆界☆陸☆上
このCG扉はいろんな意味ですごいです。
彼女、結構早く走るということに慣れたんですね。
鈴が天界への道を開いてくれたのはちょっとびっくりしました。
で、鈴音ちゃんが男の部屋にいるとかいきなり階段が出てくるとか色々パニックなのは見ていて面白いです。
それがいきなりの告白になって、デートとくるのは読めませんでした。
この服とかデート自体の雰囲気とかはとても面白いのですが。
そして炎の道と知った寅尾くんがどうするか、もしかしてこの階段を駆け上がり、二人で二人三脚…あ!普通天人嫁系の話で、男が下駄を百個埋めたら瓜が生えてどんどん伸びて、などの形でついていって天人の親に試練を課される民話では、失敗した場合に大量の水があふれて天の川ができることがあります。その水を消火に使えばなんとかなるかも。

オレンジ革命
ある意味おふくろの味です。大満足。
こういうところからステップアップするべきですよね、エッチ少女は。
夏ちゃんは元気なのにすごく華奢な柔らかさが出ています。このノースリーブセーターのせいでしょうか。女の子として強く意識させられます…それは冬哉くんに感情移入しているからかも。
この二人の、男女という感じがあまりなく、仲がいい小学生がじゃれあっているような関係は見ていてとても楽しいです。こんな日々が一番楽しいのでしょう。
傍から見ていて「なのにどーして!!つきあう前となんっっにもかわってないわけ!!」となるのはよくわかりますが。
キスで真っ赤になって否定するのは可愛いです。
でも、その無邪気さは実は半分偽りだった…これが実にリアルです。中学生ぐらいだと、自然な成長の通りに等身大の自分ではいられないんですよ。わざと大人ぶるか、または子供ぶるか…その間を極端に揺れるものです。
前と変わらないのは彼女もそうですが、冬哉くんも色々な意味で怖いのでしょう。
どう変えればいいかわからない戸惑いを丁寧に描きながら、普通にゲームセンターなどで楽しんでいるシーンは胸が痛くなるほど不安と楽しさ、青春の味を伝えてきます。
ウサブタというキーアイテムも絶妙です!
キスを想像するだけでパニックになり、でも…だからこそあれを取れたら、と成長を決意する…この心理もため息が出るほどうまい!
そして夜の生徒会室…本来ならこの状況は警戒すべきものなのですが。ここで冬哉くんの性格を描いて思いを深め、そしてシャープペン回し…からこうくるとは!
抱き合うに近い体勢になったとき、心臓が跳ねました。冬哉くんの視点でこのシーンを読んでいたら…すごくドキドキしました。
よく思いとどまったものです。このまま…どうなっていてもおかしくありませんでした。
笑いが冬哉くんを正気に返らせたのは非常に興味深いです。
夏ちゃんの受けた衝撃もしっかり描かれていますし、逆に深く傷ついた(特に傷つけてしまったという罪悪感で)冬哉くんの思いも、描かれていない分よけい強く伝わってきます。
二人とも自分を責めているのが見ていて痛々しいです。基本的には切れた冬哉くんが悪いですが…これは避けようのないことです。
別れへの恐怖が、あのウサブタがないことにからむのがまたすごい!漠然とした絶望感が爆発するのが伝わってきます。
いい友達がいたのは幸運でした。しかもその友達が、しっかり先に進んでいたことも。
「変わっていくとたしかに失うものはいろいろあるけど」「新しく手に入れられるものはもっといっぱいあるよ」という言葉、胸が熱くなりました。
きっと佳弥ちゃんも色々辛い思いをして、二人で一歩一歩進んできたのでしょう。
「革命」という言葉がドキッとしました。まさにそうですよね、大人の階段は…連続曲線の坂道のはずなのに、どこかで不連続な飛躍をしなければならない…
夏ちゃんの笑顔、そして二人同時の「ごめんっ!」は胸がいっぱいになります。
「すっげー今抱きしめたい」などと、お互い口に出していくのもいいと思います。一番恥ずかしい本音でしょうが…もっと伝える努力をして、試行錯誤して…
後ろからほっぺにキスするのは爆発しました。二人ともすごく可愛い。
そして、ついに冬哉と呼べた…小さな革命、それが積み重なって…支えあって…これから色々大変でしょうが、幸せになってほしいです。
この二人のこれからももっと見たいですよ。
本当に素晴らしい作品でした。僕がとても読みたかった作品です。

来月号の武内こずえ先生の連載は、りぼんにとってZ旗ものになりそうです。その個性が爆発するかどうか、楽しみに見守っていましょう。
読みきりラッシュの勝者の連載が、脇を固めるのかそれとも槙、種村、武内先生に並ぶメインになりうるのかもりぼんの未来に大きく関わりそうです。

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