りぼん2005年10月号感想
どんどん新しい作家が入ってくるので次がどうなるか楽しみです。
この元気が大きなヒット作に結実するのはもうすぐでしょう。楽しみです。
ただ表紙は…正直怒りのほうが強かったです。いつも少年、青年誌の表紙でも感じている怒りですが。
作家陣全員束になっても、このアイドルにかなわないのか、と。
ラブ・ベリッシュ!(春田なな)姫君のアイコン(小桜池なつみ)Ya-Ya-Yahがやってくる!(北沢薫)HIGH SCORE(津山ちなみ)アゲハ100%(武内こずえ)紳士同盟+(種村有菜)くるみのオルゴール(本和歌)STAR BLACKS(槙ようこ)スマッシュ1(藤原ゆか)ちびまるこちゃん(さくらももこ)保育園へ行こう!(樫の木ちゃん)ピーターパン症候群(酒井まゆ)ちよりの毎日(萩わら子)次号予告
ラブ・ベリッシュ!
うわあ…いきなり寝起き急襲ですか…刺激が強いですね。で、ブラは男子たちにも見られたのでしょうか?
六時半に起きてラジオ体操をすればかなり効果は多くありますね。頭もすっきりしますし、朝食前ですから脂肪も消費しますし。
梓くんは…一体…アイドルだったとは。
神の申し子ってなんというか、世界が狭いですね。ガロアの論文を読んだら…いや、ウイリアム王子と踊ったらそんなの吹っ飛ぶでしょう。
木苺寮の謎を出しておいて、いきなり美女と言うのはうまく話をそらしました。
「まともそうな人」って梓くんは?
この差別意識はやっぱりへこみます。
梓くんの隣、それに「変態」でまたそれがそらされましたね。
なぜもっと早く、差別について教えておかなかったのか…というか、差別自体をなかったことにしようとしているのか…
「女の子がこんな悲しい事しちゃダメだよ」はぞくっとしました。「王子様」というのはすごい捨て台詞ですね。
で…一体なぜ由夜ちゃんも木苺寮に?
「一緒に帰ろう」の甘さもまさに王子様ですね。というか…早く梓くんと雨芽ちゃんが並んでいる姿を見たいです。さぞお似合いでしょうね。
姫君のアイコン
うう、スピード感がない…
男の子にも負けたことがない、というのは確かにすごいです、が…かなり残酷で重要なテーマなので、ここはとことんやってほしかったです。
潤くんのやさしさはすごい、高感度高いです。いや「彼女作らないんだよね 何でだろ」とわかっていないるりちゃんが鈍いような。
お兄ちゃんキャラもいいです。
そして転校生…というか男子と女子は同じ土俵にいないので、対抗しても意味がないのですが…
おやつとか色々賭けるのは気が合うな、とほほえましくなります。
負けたときの彼女の反応が面白いですね。子供で。
確かに校内一番なんてどうでもいいです。というか本質的には世界一以外どうでもいいのでは?
「どこでヘコんでんの?」という冷静で賢明な言葉がすごく素敵ですね。
食事が一緒と言うのはすごくいい関係ですね…いとこって、多分…やっぱり。姉妹もいいキャラしています。
やつれていたのが、潤くんにやさしくされたらあっさり膨らむのがすごく可愛いです。
そしてラブレター、三人の誰…これはおいしすぎます!でも冷静に考えると、筆跡でわかるしこの三人以外が書いたのを、三人の誰かが入れただけと言うこともありえます。
ま、潤くんが本命ですが。
Ya-Ya-yhaがやってくる!
あ〜あ、大変だ…「おいしいです!」というのが笑えました。
それぞれの、無言の生態描写はうまく伝わります。さりげなく「フィクションです」が吹き出しました。
形から入るのはちょっとあきれましたが…「人生はハッタリですから」というこの人がすごい。
わけのわからない会話や報復はちょっとつきあっていくのに疲れる…
まんがでやる、にんじんを放って切り刻む技を本当にやろうとするのはすごい。派手に吹っ飛ばしてください。
色々とわけがわからないのを楽しんでいる、まあ楽しさは伝わってきますね。
「かばっちゃだめだよ だってあの娘強くなれないじゃん」というのは…なんというか、タイムスリップの設定は不要だった気もする…
「It's
ショータイム」という言葉は、本来はセイントテールなのですが…ついミュウミュウになってしまうのが悲しいです…これはわかる人にだけわかってほしい悩みです。
HIGH SCORE
写真に縄が写っていますが…パンフというにはずいぶん本格的なプログラムですね。
お姫様扱いされてこれは、でも何度も繰り返したら意表はつきません。
「ファスナーあげて」は本当はすごく色っぽい台詞なのですが…というか1,2コマ目のHシーン、「りぼん」的にはOKなのでしょうか。どう見てもしてますが。
アゲハ100%
「男のプライドってやつで」という本音は納得できますし、冷静な分析も事実でしょう。
アゲハを逆に励ましているところの如月くんの感情がよく描けていて、逆に凛ちゃんの安心感も伝わってきます。
特訓はすごくコミカルな感じですね。でも残念なのが、化粧などを女の子が好きな男にしてもらうってかなり官能的な体験になるのですが、そこが描かれていないことです。
体育館でみんなの前で、っておい…秘密とか校則とかはどこにいったのでしょう…パタンとドアを閉めるのは笑えました。
事実上新キャラになってしまって、でもアゲハメイト(思いついた言葉です、アゲハ崇拝者)は偽者だと思わないでしょうか?いや、わかりますか。
逆転というのは…なるほど、特訓の内容も読んだ上でですか。
ここで難しいのは、この勝負はアゲハ本人がやるとしても難しいことです。モデルのスミレ、梓の価値観や人間関係も読んでメイクしなければならないのですから。
スワロウテイルVsスパイダー…そういう代理戦争の意味が出てきましたか…
さらにメイクボックス破壊にカゼと、とことんどうしようもない状況に追い込みますね…「勇者の帰還(C.S.フォレスター、ハヤカワ文庫)」の解説を思い出しました。あれぐらい鮮やかな…でもあれはとことん運ですが…
紳士同盟+
うわ、もう父親の影には出てほしくなかったのですが。
閑雅様と結婚できるならいいじゃない…とまでは単純じゃないですね。
「父親や香宮の家のことなどお忘れになられたほうがいい」というのはすごくわかりますね。
小牧ちゃんも、こまっしゃくれているようで考えは子供ですね…
せっかくの女の子の水着が小さいのが残念です。
「好きです」「知ってる」は足がつりそうになりました。
で、母親はどうしているでしょう…壊れて新興宗教とか精神病院とか、って「セスタス」じゃないんだから…
小牧ちゃんが草芽くんのことが好き、というのも意外です。結構この脇カップルも重要になりそうですね。
で…草芽くんは…南無妙法蓮華経。
いきなり母親と会う、といっても…僕はこのシーンでは、母親は餌に過ぎず父親に捕まるのでは、とぞっとしました。
辛い秘密があまりにも多い…もう何もかも壊れてしまえ、という想いさえあります。
くるみのオルゴール
イダくんは毒舌ばかり叩いていますが、本当は魔法が下手だったりして…
勇気の曲なんてなくても、「くるみ がんばって!」という励ましのほうが強いですよ!
山登り…うらやましいけど、まして目的地が湖じゃ危険も大きいかな、という気がします。
思いっきりまちがえてはずしてくれたのは、確かに盛り上がりましたね。一生忘れられない恥ですね…
やっぱりイダくん、魔法下手だ…
告白できる魔法は断ったのは楓ちゃんより人間上です。
「こういうのはよくない」という昌也くんの表情には、好きな子にこんなことはしてほしくないという気持ちが伝わってきてきゃーっとなります。「でもいつもはこんな事するコじゃないよ 絶対」がもうとどめ。
ここでリルちゃんの魔法はすごくあったかい気持ちになりました。それが自己犠牲になるということも伝わりますし。
いい雰囲気になったところで、いきなりこの試練…さてどうなるのでしょう。
昌也くんがどう動くかも楽しみです。
STAR BLACKS
…もう、わかろうという努力は放棄したほうがいいかもしれません…
まあ人間を捨てたことを描きたいのでしょうが、それだったらまだ鬼を出す前の人間の虐殺をはじめるとかもっとはじけてもいいのでは。
アクションシーンは迫力があり、ターミネーターを思わせる服を奪うシーンはちょっとユーモアがありました。
「誰かと一緒にいるのがあたりまえ」というのは、群れを作る生物なのですから仕方ないです。ではロビンソン=クルーソーは、フライデーと出会う前はどうして耐えられたのか…完訳をよく読んでください、答えは神です。
犯罪者を見捨てる、正義感はまだ人間のものですね。本当に人間を捨てているなら、犯罪者だろうと聖者だろうと同じく人間で差はありません…ぼくらがアリを見る以上に。
いつまで人間でいられるか、といっても、まだ人間だと思いますが…どうなるでしょう。
スマッシュ1
なんだか雰囲気が可愛くなってきました。やはり連載は大きく作家を育てます。
これまでの彼女がどんな子だったかももっと見たいです。
一誠くんの描く彼女の像が本当の彼女なのでしょうか…こういってもらえれば嬉しいでしょうが。
両親の理解は意外です。もっとひどい両親にすれば、ドラマ性を深めることができたでしょうが、それは蛇足ということでしょうか?合宿先が男の家、というギャグは笑えました。
「だんだん一誠の使い方がわかってきた」というのはすごくおもしろいです。
吹っ飛ばされるところも…こういう崩れが描けるのはいいですね。
いきなりこてっと寄りかかって寝るのはすごくかわいいというか、男冥利に尽きますね。
たった六日でレベルアップしすぎかもしれませんが、それも若さというものでしょう。
というかこの球太郎、売れるのでは?
さて世界はどうなるのでしょう…リアル路線かスーパー路線かも楽しみです。
ちびまるこちゃん
お久しぶりです!いや、これがりぼん作品だということ自体知らない人のほうが多いのでは?
今回は結構深い話でした。人間って…
「いくらさくらと山田にむかってでも」というのもそうとうキツイ事では?
正直というのは…確かに…
藤木くんの哀愁は毎回悲惨ですね。
ひきょう者でも心ぐらいはある、とか…しかしよく、ひきょうひきょう言われて切れませんね。昔の鹿児島では、卑怯といわれたら言った者を殺すか自殺するほかなかったのですが。
たまちゃんがかばってくれる言葉がアニメの声で聞こえてくるのが、なんだか逆にいやな気持ちになりそうです。
結局仲がいいというのも面白いです。おそろいなんて別に気にすることはないのでは…
というかノートはちゃんと買ったのでしょうか?
この家族の会話は相変わらずですね。
永沢家の会話は…う〜ん、生きていてつまらないだろうな、としか…
大野&杉山のカッコよさ、そして丸尾くんの相変わらずなところは、懐かしくて苦笑します。
それで、藤木くんは…この永沢くんをかばえる時点でひきょう者ではないと思いますが。
最後の野口さんの意味のなさがいい落ちです。面白いこととは何だったのでしょう。
この、さくらももこ先生の回顧ページもすごく嬉しい付録でした。
保育園へ行こう!
たいへんだなあ、と顔がにやけてきます。
子供のことが好きな割に、子供の家族のことは知らないんですね。
「そういう優しさを誤解しないの」というほよりさんの言葉、さすが大人です。
それで「あんなちょっと顔が小さくて〜」「ほよりさんはちょっと顔が大き…」は笑いました。
真広くんと、一度デートにでも行ってみてはどうでしょう。まあこういう気まずさは、隙という気持ちが大きすぎてということもあるのですが。
服が破れてしまったのをすばやく察知したのはすごい!
ほよりさんと陸ちゃんのケンカは見ていて実に楽しいです。
結局どうしてもまともに話せない、でも電話だってメールだって…それもできない…深いため息が出ます。
ただ話すことがここまで邪魔が入り続けるのは…好きな展開ですが…
手を握って「2人にしてほしい」とまでやっているのに、まあ子供優先は当然で、だからこそ好きなのでしょうが…
こうして助けに行くのは無謀ですが…二次災害の恐れがあるので…、子供に安心感を与えるのは最優先事項の一つです。パニックを起こして子供たちの目の前で落ちて、というのは最悪ですから。
僕だったらまずシーツなどで落ちても助かるようにはしておくのを最優先しますが、それは子供の心を見ていないかもしれませんね。
抱っこで助けたタカミーは十分カッコいいです。名誉の負傷、という台詞もカッコいいですし。
ここでプロポーズを繰り返すのも、これまでタカミーが成長してきたことは伝わります…残念なのが、その成長が具体的に段階を追って描かれていなかったことです。たとえば心愛ちゃんに諭された後、自分自身吐きながら子供の汚物を頑張って処理するとか…。
不安を残す引きですが、すごく楽しみです。
ピーターパン症候群
なるほど、そういうことでしたか。でも…だったらヒントがほしかったですね、主人公の名前を琥珀ではなく、ウェンディの娘を連想させる名前にするとか…でもそれをやったらバレバレになるか…
倫理的には確かに問題ですが、動機が動機ですから…でも猫の寿命はどうでしょう。
この鮮やかな逃走と笑顔は、もう参ったな…と…田中さんの気持と同じです。
キスを中途半端にして「絶対帰ってくる気になっただろ?」もかっこいい!
エピローグのゆーろのカッコよさはすごいものがあります。
「でもいなくていいよ!」「けどやっぱもったいなーい」という女の子たちの言葉と呆れる暁里のやりとりがすごく楽しいです。
いきなり落ちてきたのはびっくりしました。あくまで乳ネタでの再会もひどいというかゆーろらしいというか。
約束のキスはしびれましたし…
少し主題がぶれましたが、絵の美しさは堪能しました。次回作ではもっと、インターミッションで言葉で示された青春のもどかしさが実感できる作品を期待しています。
ちよりの毎日
僕が自炊で時々作る弁当も地味です。トマトは高いしキュウリは栄養ないし。
ラブびこというのはわかりやすいですね。
一緒にお弁当か…深々とため息が三度ほど出ました。そんなこと考えもしなかった、とにかく小中学校でのお弁当タイムはいかに安全と孤高を確保するかしか考えていなかったので。
勝文くんは人生得していますね。それで結構励まされているちよりちゃんに、もしかしたら将来勝文くんとくっつく可能性もあるか、と期待します。いい関係ですね。
猫が入っていたというのは…生きててよかったとしか…
小田くんのアジフライに飛びついてそのまま脱走、といいキューピッドぶりです。
小田くんが助けてくれたシーンはカッコいいです!
それで…この大声の告白と笑顔のOKはもう頭抱えてのたうちまわりました。
最後の可愛いお弁当もすごくいいです。なるほど、これだけである程度飾れるのですね。
すごくいい作品だったので、終わってしまうのは残念です。次回作も楽しみです!
ラストブルーの連載とは…どうするのでしょう。
すごく難しい試みだと思います。
中島先生の作品は予告ですがすごくフレッシュな印象があり、楽しみです。
タイトルはスーパージャンプの連載を思い出させて苦笑してしまいますが。
アニマル横町のようなショートが表紙巻頭カラーを飾るのは、オリジナルはともかく本誌ではあったでしょうか?