りぼん2006年10月号感想
付録のポウチは割と使いやすいサイズです。
そろそろフレッシュパワーが活きて来るといいのですが…
天下無敵R(武内こずえ)青空ポップ(小桜池なつみ)ロッキン☆ヘブン(酒井まゆ)たらんたランタ(槙ようこ)シュガーズ☆(黒崎みのり)パワパフガールズZ(込由野しほ)HIGH SCORE(津山ちなみ)紳士同盟†(種村有菜)ラブ・ベリッシュ!(春田なな)生物彗星WOO(加々見絵里)アニマル横丁(前川涼)ダンシングベイビーかりん(藤原ゆか)ルーズリーフ(持田あき)幽霊ごっこ(亜月亮)次号予告
天下無敵R
一番期待大の新連載、さて…朝からお盛んですねぇ。
こういう設定だと自分は女と意識していないことも多いですが、彼女はちゃんと意識しているんですね。それだとかえって辛いかもしれませんが…
女の子がちゃぶ台返しでみんな冷静沈着に食べ物を守る、これはこれですごい。「あの日か?」はちょっとひどいですがね。
龍兄の厳しい面もいいですね。
それぞれのいい面と悪い面もわかりやすく表示されてます。
ちゃんとマスコットキャラがいるのも、将来のアニメ化…いやいや親しみやすいです。
次郎くんもイケメンの仲間入りとは。ライバルの美少女も楽しみ…古典的な意地悪役?
「中学校に入学してあんなにイヤだったセーラー服にも〜」という、そこをじっくり描いて欲しかった気もします。そっちのほうが少女漫画としては…読みきり定番ネタですね。
自分は元気なままでいたい、というのもいいと思います。変に無理に女の子らしくするより、ありのままの自分らしくあるほうが絶対魅力的ですよ。逆に無理に女の子らしくしている女子にはそれは目障りになりそうですが…
と、楽しそうに思ったら自然な流れのはずがいきなり岩にぶつかるように「内緒」ときましたか。
女の子にきゃあきゃあ言われて三階から落ちて平気…これはこれですごいキャラです。
持ってきたものも弁当じゃなくて…ぷぷ。
武兄もすばらしいキャラです。
虎兄といつもどうりにしようとしたら…龍兄は父親代わりの自覚ゆえでしょうが…
ラブの単純ローマ字読みも素敵なキーワードです。
「変わらなきゃなのかな」って、無理に変わることはないですよ。ただし、自然に変わっているのにそれに抵抗しても愚かなだけです。
ありのままでいればいいんですが…
起きたら夜でさらに一人ぼっち、それで恐怖を感じてしまう…これもなんだかわかります。
怖くて攻撃したのが次郎でよかったです。
痴漢などは…残念ながら格闘技有段者が勝手が違って被害にあってしまうことはままあります。熱心に練習しているほど、練習と本番のギャップに対応できないのです…靴の有無だけでも全然違います。
第一、あんなふうに恐怖に駆られていれば、冷静な悪漢からみれば隙だらけです。大切なのはまず正常心ですよ。
次郎くんが一生懸命叱るのは素敵でした。本当に心配してですね。
白鳥さんの真相も、本当はどうなのか、また三兄弟の誰なのかというのも…ふふ、ここで面白いネタを思いついてしまいました。本当に好きな人に、彼の友だちが好きだから色々相談に乗って、と親しくして…いや、これは親しくなるにはいい方法ですが地雷が多すぎます。
次郎くんが肝心なところは変わっていない、というのがすごく嬉しいです。
姫くんと次郎くんの仲のよさも見ていて楽しいですね。
ふわっとお姫様抱っこ、というのもなんだか胸が熱くて痛くなります。
兄たちの優しさも嬉しいですね。ただ、この家族は龍兄が父親役なので母親役がいないのが面倒な点ですが…
どんなふうにも進める、すごく楽しみな連載です。
青空ポップ
ちゃおの「ラブコミvれっすん」もですが、こっちもあっさり親の反対問題が解決してしまいました…はは。
ドアを開けたらもうばれていて、一切問答無用…事実上囚人です。
「それがお前の幸せのためなんだよ」…ええと、それについては上作品で散々言ったので、今回は略させてください。
ここで母親の回想を入れるのはうまいです。気持ちを言葉にするのが苦手…僕も、少なくとも大学の頃までは心と言葉の回路が全くつながっていませんでした。自分を嫌い、人と接するのが怖くなるのもよくわかります。
遥斗くんが嫌だと即答して、ここの会話も楽しいです。
陽動作戦から連れ出すというのもなかなかいい作戦です。
「辛いことを見せたくない」…知り尽くしているからこそ、ですか…自分勝手とわかっていても、というのが胸が痛いです。迷いがないわけではないし、彼女の人格を認めていないわけでもないけれど、それを押し流してしまうほど守りたい気持ちが強い…
シーツをロープにして下の階に降りる技術は、特にホテルの火事では大切な技術ですので身につけて損はないです。ただ、体重を支えられる丈夫なロープも持っておき、それを芯にしたほうがいいですね。
今さらっと犯罪用語、というのがなんか笑えます。
飛べ、というのもまた乱暴な…ここで回想を入れて勇気を出すのもまた素敵です。
飛ぶときの躍動感もさすがでした。
撮影を見たら母親と重なるのも素敵な表現です。
輝きの表現もさすがです…父親の気持ちがよく伝わってきました。
さて、これからが本編ですね。何が出てくるか楽しみです。
ロッキン☆ヘブン
夏休み早々臨海学校なんて、僕だったら災難だと思いますけど…
いきなり男の膝枕、この写真別クラスの女子には高く売れるのでは?
この環境では自分が一番可能性が高い…図々しく合理的な計算です。
好きな男の誕生日ぐらい知っとけ、というのはその通り。
花火でケーキを演出というのは素敵ですね。
この状況で他校生と、はしゃぎすぎですね。
隣のクラスの女子といっしょだったら、いろいろなことを聞かれて忙しくて花火どころではないのでは?
バス酔いでいらいらして、というのはむしろ可愛い。
これでさりげなく二人きり…うまくいきましたね。
「みんなちゃんとおめでとうって」というストレートさが赤面。
それで、よくもまあこう自然にそういう流れになって…告白にいったものです。
即キスしようとして、ちゃんと確認を求めて…ここはもう頭が煮えそうでした。
キスしたい一心のような気もしますけど、まあ幸せだからいいか…
で、これが最終回じゃなくて…どうなるんでしょうね。
たらんたランタ
しかし…本当に筋が読めない話です。
危険だから手を引くのはそれはまあ当然です。あれだけ手段を選ばない人に…
ヒカルちゃんはひたすら暴走…だめだこりゃ。
「ねねには俺が一番いい」っていつの間にこんなことに。
いきなりのキスにはびっくりしました。「リアルりぼん」ってあんた…
一気に潤くんが核心に斬りこんで…でも結局逃がしちゃいましたが…
なんでヒカルが一人ぼっち?あんなに仲間がいるのに。
あみなちゃんをいきなり呼び止めるとはすごい。
それでいきなり「決めた私あんたとお友達になる」…怖い人やな。
シュガーズ☆
音楽一家だったのですか…道理で。
沖田さんが実は下手だった、というのもちょっと苦笑します。でも梨多ちゃんはそれ以上…みんな逃げ出して、逃げ切れない者は死屍累々…なんかめちゃくちゃ笑えるんですが、ここ。
確かにこれ、足を引っ張っているように見えますよね。「つきあう人間くらい自分で選べますよ」はめちゃくちゃカッコイイです。
「下手なんだからもっと練習しろよ」…間違ったことは言っていないのですが、真吾くん。
つかさちゃんの引き抜き疑惑はドキドキするネタでした。
本当につかさちゃんがいて…信じたいけど事実は、という苦しさは痛いほど伝わってきます。
あくまで事情を聞かずに信じる、というのも辛いです。ひたすら練習する、というのは正しいのですが…
咲夜くんにもあえて聞かない、この強さもしっかり伝わってきます。ちゃんと練習しているからの強さでも…
ここに回想を入れるのもいいですね。
で、いきなり咲夜くんを縛って身代わりに飛び込む…すげえ。
相変わらず下手だけど、それでもなんだか目が離せない…練習もあってですが、魅力が伝わってきて、だからつかさちゃんの気持ちも…すごいっ!
さてこれから…これ以上無敵になられたら怖いですけどね。
出ましたっ!パワパフガールズZ
どっちを応援するか、というのも結構リアルな悩みかも。
ここでモンスターの邪魔、そして「友達だもん!」…このカッコよさはわかりやすくて素敵です。
ナツキくんとかおるちゃんも面白い関係ですね。どうなることやら…やきもきするももこちゃん、これから大変ですね。
HIGH SCORE
確かにレイジさんの外見になれば、それでOKですよね。
僅差で兄より下じゃ、絶対満足できないですよ…どれだけ優れていても。
京介とえみかの子供は確かにすごいことになりそうです。女の子ならぜひ宝塚へ…。
このおまじない>呪いはわけもわからず笑い転げます。
あと泉水ちゃんを褒めるのって、全部女の子だったら褒め言葉なんですが。
「別の国の王子様」は確かに泣きそうです。
紳士同盟†
まおちゃんの誘惑もかなり強烈です。
現皇帝は楽しそう、というのはさりげない副産物ですね。
「私と真栗が似てるからだよ」はびっくりしました…そしてものすごく腑に落ちます。
確かにおぞましいでしょうが、事実ですね…そして、彼女を失ったら立ち直れないから恋人になれない、というのも胸が痛くなる関係です。
「恋は一人じゃ愛になんないんだからね」という言葉も、なんだか釣針のように妙な痛みがあります。
潮ちゃんは真栗をどう励ますのでしょうか…
この選挙で妙に充実している高成、いい顔してます。そして笑顔一つで椅子から落ちたり、どんどん人間らしくなるのも見ていて楽しいです。
パソコンで投票をいじるというのもすごい…将来電子投票ができたらそれが怖いですね。
決闘でパスワードを聞き出そうというのもいきなりすごい。
でも木刀同士だと、簡単に致命傷になるのですが…
「いいよ」と不適に微笑むのはしびれました。
どっちも剣道経験はないようですが(要するに握り方めちゃくちゃ)、だからこそ意外性が怖いです。
ラブ・ベリッシュ!
いきなり涙…それで猫の邪魔…
あくまで棒読み、のぞいていたといっているようなものです。
「無視すんなコラ」ってどうなっているのやら。そりゃ壊れますよ…まあ幸せででしょうが。
上手くいってほしくはないけど簡単にあきらめる奴も…確かにわけわかりません。
しかし、こんな幸せなときに「梓はお前なんか好きじゃねえんだよ!!」…一時間ぐらい幸せに浸らせてあげてもいいじゃないですか…と考える僕も相当ひどい。
亜子さんと梓くん何かあったの、で即そろそろ帰るかな…この会話は読んでいて飽きません。
「渚に会いたかったみたいだしね」と渡したヘアピン…うわ、意味深…
浴衣はさすがに…約一名の肉体的性は忘れましょう…。
梓くん…と切なく思って「浴衣セクスィー」ってあんたは…。
清水さんは二重に悲惨ですね。
中途半端な告白からずいぶんと長いこと…
「今ここでキスして」の大胆さはかなりドキドキしました。
そして渚、梓に頼まれたことまで言わなくても…そして告白?
二人同時のキスはあまりにも切ない…刹那的な感じさえします。
今、この一瞬だけ幸せなら…とも思いますが…
生物彗星Woo
絵はすっごい好みなんですけどね…はは、タイアップでさえなければ…
両親ものんきですね。文系?
猫とのケンカはなんか間抜けですね。
気がついたら迷子…あ〜あ。
酔っ払いがボールと勘違いするのは、ってまだ時間が早いのでは?
泣き出したら「よばれてとびでて」ってネタが古いです。今の子にわかるでしょうか?僕も見てませんよ。
アニマル横町
元気ですね。
サツマイモ…おいしい季節ですよね、大きな代償(屁)を払うことにはなりますが。
芋掘りも色々懐かしいです。
いきなりイモ版?それはそれで面白そうですが。
それでCMをかますのは笑えましたが、だったらもう一発アニメのCMもやって繰り返しギャグに…
差し歯の前歯でシャチホコを掘るとはすごい。
実印がイモというのもすごいですね。
職人の仕事っておいおい。
みんな大好きハンコは素敵でした。
ダンシングベイビーかりん
末期ですね…
みんながパーティーで彼女を引き戻そうとするのは胸が熱くなります。
奈穂ちゃんは、かりんちゃんがどうして去ったのかは察しているのでは?まあ、だから「どう思ってるの?」と爆弾を仕掛けたのかもしれません。
いきなり着ぐるみのバイトをするはめになり、それがダンスになって…
「ただの迷惑女になるの」というのは胸が痛いです。
紙飛行機でパーティのことを聞き、それでこのバイトの着ぐるみのまま…いろいろなものをつないでいく技術はすばらしいです。
チラシのPSがまた胸が痛いです。
いきなりゆーまくんに、しかも百も承知で…いきなり勝負というのも素敵です。
審判の栄太郎くんが半泣きなのも素敵でした。
この強引な勝負も、何か気迫が伝わってきてすごく感動です。
キスが唇じゃなくて額というのもかわいいですね。
これからどんなダンスがあるか、楽しみです。
ルーズリーフ
昔の、守られるばかりだった彼女…女の子が男の子を守りたい、というのも不思議なことですが、本来女性…母は守るという面もありますね。
熱く抱き合っている状態から、ふっと話になるのもなんだか…圧迫感のようなものを感じます。
運転席に座って、それから…運転は始めないんですね。まあ、キーもないですし…
いきなり両親ともいない、というのはすごいショックでしょう。恐ろしいことです。
そして生きている保障もないですよね。
僕も言葉なんか出てきませんよ。
「この車走らせて杏野ごと連れ去れるのに」という言葉、なんかすごく…何か溶岩のようなものを感じます。
それで「いつか杏野も俺から離れてく日が来るのが」…なぜそんな…ああ、両親に捨てられた彼には、本当に信じられるものなどなにも…
そして翌日の、「いつか佐伯君が住む家」というのは言葉になりませんでした!
言葉にならないのをこう表現できるなんてすごいです。
そして…「もし もしね ここに私がいなくても〜」…子供の自分には確かな将来なんて見えない、ということも事実として受け入れた上で…う〜っ、すごい!
「そん時結婚してたら」という言葉に不信の強さが出ているようで、でもそれも全部受け止めて…涙出そうです。
エピローグはもう一つの詩ですね。ひたすら詩と思ったらすごく熱い思いを丁寧に描写するし、恐ろしい作家もいたものです。
幽霊ごっこ
う、うわ…噂には聞いていましたが、亜月先生のホラーがここまで怖いとは…
冒頭を読み返してみると、みんなとっくに狂っていたのでは?そして、ほとんどどのクラスも狂っているのでは?
ホモ・サピエンスの子供を学校という環境、近代都市という環境に閉じこめる時点で、動物園の猿同様狂って当たり前なのでは?
序盤のちょっとずつ情報をばらまいて…欠員ってそんなのありましたっけ?
「呼んでくれたのかな?」という言葉なんて読み返すと笑いが止まりません。
机の落書きは左ページの髪よりぞっとしました。
いきなり髪の毛…まあ読み返してみれば、SPRならすぐわかると笑い飛ばせますが…
ユーレイごっこ、ね…現実には、この程度の罪悪感、恐怖もないのでしょうが。
みんなが幽霊におびえ、壊れていく描写は見事です。
真相はそういうことでしたか…
しかし、杉田さんの告白には、もう…いっそ全員、いや人間全部殺してやりたいです。
人間自体が憎い。
もう…これ以上の復讐は必要ない、このクラス自体が地獄以上…いい気味。
僕も同じ人間だろう?幸運にも僕にはサディズムがなく、元々孤立していたからこそ孤立より正義を選べる魂が授けられていたので、辛いことがいくらあってもこんな地獄で暮らしてはいませんよ。ありがたいことに…たぶん。まあ僕はいじめる側になるとは別に、いろいろな人に色々な被害を与えてはいますが。
来月号は中島先生の連載に新人のW読み切りとまたごちそう攻めですね。
これだけガンガン新人が出てきて、これからどんな素敵な作品が生まれるか楽しみでなりません。