りぼん2006年3月号感想
今月号はとにかく面白かったです。
その代わり、来月号はすごく欲求不満がたまりそうですが。
地味ですがすごくいい作品ばかりで、すごく質は上がっていると思いますよ。稲の花は地味なんです…でも、何よりも人を養います。
ラブ・ベリッシュ!(春田なな)紳士同盟†(種村有菜)たらんたランタ(槙ようこ)HIGH SCORE(津山ちなみ)アリスから魔法(松本夏実)保育園へ行こう!(樫の木ちゃん)ロッキン☆ヘブン(酒井まゆ)アゲハ100%(武内こずえ)姫君のアイコン(小桜池なつみ)メルめるメ〜ル(萩わら子)Ya-Ya-Yahがやってくる!(北沢薫)次号予告
ラブ・ベリッシュ!
…僕にこれを評価する能力はないです。関係者でも運動家でも専門家でもないので。
ややあっさりしすぎている気はしますが、少なくともそういうものがある、と知らせておくのは意義があるでしょう。
ただ、読み返してみるとこの見開きカラーにちょっと引く気がするのは確かですね。
胸が小さいとばかり思ってしまう、というのが面白いですが…まあ、下を脱がないだけ…
まあそれはフリーズするでしょうね。僕も正直フリーズしました…今まで綺麗だなと思っていて損した、あと「りぼん」でそこまでやるのか、というのが正直なところです。確かにその感情は、雨芽…ちゃんと呼びましょう、彼女…そして同様な人…を傷つけるでしょう。でも、そこから出発するほかないのです、内心を偽っても意味がない…僕は聖者ではないのですから。そこから理解を深め、共存を模索するほかない…自然のいたずらなのだからしょうがない、生きているだけいいとでも。
「理解を示してくれる先生もいるんだけどね なかなか全員とはいかなくてさ」というのがリアルですね、いたずらに大人を悪としない、それでいて現実的に無理解も描く、と。
ここで初めて、ここまで雨芽ちゃんを思いやっている由夜ちゃんの気持ちの綺麗さはうまく描写されています。
嫌悪感より先に思いやりの方が出るというのはすごいですよ。これを見て梓くんが由夜ちゃんを見る目がどう変わるかも楽しみです…これで惚れなきゃ男じゃないです。
この猫のアイキャッチがさりげなく可愛い。
いろいろミスコンで運動するのも見ていて好感が強まります。
でも、中等部は知っているなら…学校中が知っているのでは?
ケンカはダメだって言ったよね?と無言の訴えがあって、それも振り切って…このまっすぐなところは見ていていいですね。まあここで男二人の絶妙なコンビネーションが出ましたが…かぁっくいい。
ここでカミングアウトしていたら、やはり暴動ものだったでしょうか…考えると怖いです。
というか、由夜ちゃんはカミングアウトを止めようとしたのかそれとも辞退を止めようとしたのか、ここではわかりにくいです。
外見だけじゃない、心までキレイ…でもそれは人間としてキレイなのであって、女の子としてかどうかは微妙です。
あと、この話がこうきれいになったのは、雨芽ちゃんが男性の肉体を持っていながら、顔の造作や体格が誰にもわからないほど女性的、しかも超のつく美女にしか見えないという幸運もあるからで、現実に性同一性障害をもつ人の多くにはそんな幸運はないでしょう。
読者が少なくとも、そういう人もいると理解してくれればいいのですが。
紳士同盟†
ついにラスボスが出てきました。DQ2のあの音楽が脳裏に響いてきます。
手を軽く握って「プラチナやめさせられちゃった」と…彼女相当凶悪ですね。というか、まだ小牧ちゃんへ愛情は育っていないのでしょうか。
手が、プラチナを、それで熱いと色々パンクしそうになっても思いやれるのはいいですね。
避けられて「しーっいつまた復縁なさるかわからないんだぞ!つつしめ!!」が最悪で大爆笑でした。こういう賢明で利己的なのって大好き…多分一番傷つけた言葉でしょうが。
倒れてから三時間も…その間草芽くんは何をしていたのでしょうか?小牧ちゃんといちゃいちゃしていたんですかそうですか。予感して小牧ちゃんをぶっちぎって飛んでくるぐらいのことはしなかったんですね…
この両親の甘えてくれてもいいのにと波に叫ぶのも、それはそれで見ていて面白いです。
このアイキャッチもそれはそれで、ってアイキャッチを入れるのが流行っているのでしょうか?
灰音ちゃんも結構有能だったんですね…もし掃除と片付けしかできないけどその達人がいたら、とある経営者に聞いたら絶対雇う、という答えでした。
真栗と、閑雅様まで親友っぽいで酔っているのがまた爆笑。やってみたかったのか…
大事な物箱で、そういう…ここからの、家族関係が一度壊れて再認識されるのはすごくよかったです。
後々かなり重要になると思いますよ、これは。
ああ、草芽ちゃんと小牧ちゃんはこう…相合傘ですか…
まあそれが吹っ飛ぶ緊迫感はよかったです。というか小牧ちゃんも真相は知らない…
少なくとも灰音ちゃんは一人じゃない…この養父母は本当に彼女を愛していることは見失わないで欲しいです。でもそうなると、養父母が犠牲になりそうで辛いのですが…それだけは勘弁して欲しいです。
というか正直、和仁という人間を見るぐらいなら肥溜めか各種グロ画像を丸一日のぞいている方がましなぐらいなので、来月号は読みたくないのが本音です。まあ怖いもの見たさで読んでしまうのでしょうが。
たらんたランタ
あれ?というのが正直なところ…またくるっとひっくり返りました。
朝からもう男に甘えすぎ…でも、すると毛布を下ろしている表情を見るとそれでも許してしまえそうで、男は哀しいよなとしかいいようがないです。
このニタという子も面白いですね。色々楽しい仲間が増えそうです。
悪い…まず犯罪です。そして店にとって損害を与え、社会にとって大きなマイナスになります。ユダヤ・キリスト教の十戒、仏教の五戎、もちろんイスラム教も盗むなといっています。それが悪くないなら何が悪いのですか?
学校のバカは見ていて懐かしいような哀しいような変な気分です。
なんか好き、に「うん…私も」が少し驚きました。
「いっこだめなとこが〜」という言葉も素敵ですね。そうなんですが…難しいです。
小倉ちゃんも楽しい仲間になりそうです。さてどう…
いきなり屋上というのも極端な子ですね…先生の熱さはちょっと笑えますが、まあ真剣でいいですね。「どっちだよ」と一々つっこんでいるのも笑えました。
「ダンチ…あんたそーゆー気分になってんじゃないよ」と冷めているのまた面白い。
これ、冷めて見るのと熱く見るのとどっちのほうが楽しいのでしょうか。で、あっさり解決したと思ったら「あんた!!死ぬっつうことがどないな事か」と、一気に別の方向で熱くなるのがすごい。このいろんな心の旋律の絡み合いは見事です。
怖い関西弁を全校生徒の前で…はは。
逆に、その…万引きをするというのも彼女にとってはそんな大事なことじゃなかったんですね。そのほうがなんだか哀しいです。
いきなり手すりを滑っての登場も面白いです。これでねねちゃんのハートを手に入れたでしょうか?
で、こっちは先輩につかまって…はは。「もう行こうあきたからソレ」という間もうまい…そうか、初めてわかった…この話、コメディーだったんですね。
色々面白いことになりそうですね。こういうコメディー路線で行くなら大歓迎です。
HIGH SCORE
すごい漢気ですね…だからもらえるのか。
京介も恨まれる遊びかたしているなあ…プレイボーイとしては二流じゃ?
チョコフォンデュの暴走も笑えました。
で、いやに少女漫画な最後のページ、泉水くんも報われませんね。
アリスから魔法
楽しいことになりそうです。
すばるくん、見ていたんですね…きゃーきゃー。
こんな思い出を大事に、というかちょっとまて!女の子の心に男を入れるな!裸より心の中の方が女の子にとっては(もちろん男の子にとっても)見られたくないですよ!
憧れの人はありすちゃんの母親…というか「アリス」では姉がかなり重要な存在ですが、姉はいないのでしょうか?
この戦車や節制のカードも、なんとかタロットカードの力を描こうとしているのはわかります。逆に毒を抜いているようにも感じられますが、デッキとしての評価は全体を見て、色々文献を読み返し心を整えて見ないと無理でしょう。というか、魔術に関しては昔は色々読んでいましたが今はほとんど忘れています。
この空の夢で遊んでいるのは軽く描かれていますが、相当きついですね。
で…「当たったら魂をやるよ」って、ここだと下手をすると本当に取られますが…
魔法を一々指導を受けてやっているのも面白いです。
空には、夢の、ネットの中には誰もいない…確かにそうですね。
「クラスのみんなに見せたかったなあの武勇伝の数々」は笑えました。
どーゆー友情だ、という突っ込みも楽しいです。
さて、ここまでがプロローグで…本編が楽しみになってきました。
保育園へ行こう!
一難去って、でしょうか…いつまでたっても気持ちよくなれない作品ですね。
本当に、「なんて言えばいい」のでしょう。悪人と偽善者なら、偽善者の方がましでは?どうせ人は罪人なのですから。
まあ、この本音が聞きたかったのでしょうが…なぜそこまでして、心愛ちゃんの心の壁を壊したがるのか…見ていて辛いです。
「他にやんなきゃいけないことがたくさんあって」って?てめーにとって一番大事なのはなんなんだ?心愛ちゃんじゃないのか…なぜ帰国してすぐ二人の時間を作ろうとしなかった!殴り倒してやりたいですが、残念ながら僕にはそういう風に殴る拳はないです。
自分の卑怯さもわかっていて、あまりに強くぶつけてくる気持ちに…もうどうしていいかわからないです。
たしかにあの二人はもどかしいですが、なら放っておけばいいのに。本当に相性が悪いならすぐ別れるでしょうから…
卒業という言葉はあまりにも胸が痛いです。僕もうまく卒業できればよかったのに。
結局どうしても二人きりにはなれないのが、本当にもどかしいです。
しかもいきなりこれですか…いいかげんにしろ、とぶち切れそうです。
というかタカミーは一体?
ロッキン☆ヘブン
何してんだろ、って見ればわかりますよね。
血痕だらけというのはさすがに引きますよね…でもちゃんと着て上着着用、それにごほうびに引いていながら…やはり男は可愛い生き物です。そのほうがいいですよ。
みんな部活を辞めている…やはり傷を持つ男子が集まったクラス?
椿くんもなかなか油断がなりませんね。
「でしゃばるとたべられちゃうかもよって」と、この迫力はさすがです。
で…「「クラス」ってゆーのは藍も含めてだよ!!」…こういう台詞、僕弱いんですよ結構…
ゴミ組ねえ…まあ色々ありそうですね。
落ちたおにぎりを食べるのもカッコいいです。で、「ぶっつぶす!」とカッコよく出ておきながら…ものすごくかっこいいんですが、どうせなら今録画を見ているNBAオールスターばりにアリウープの連発をやって欲しかった気も…さすがにそれは説得力ないか。つーかシュートの瞬間よそ見するなよ…カッコよすぎ。
「大口叩いたワリにギリギリ勝ちだったね」は爆笑でした。まあ勝ったからいいか。
ま、これで心の絆はきっちり結ばれて…次からが楽しみです。
アゲハ100%
やっと長く暗い道を脱したと思ったら…う〜ん。
百万って誰が出すんでしょうね。
良ちゃんが熱く語っているのを見ると、それとラストの対照がぐさっと刺さります。
「なんかあったね」という言葉も釣り針のようにすごく鋭く、かえりがついて痛い言葉です。
何も言わずに隣にいてくれる…僕もその気持ちは覚えがあります、ずっと未熟で、はるかに自己中心で…その他色々違いますが、色は同じです。
怖くて怖くてたまらない…こうして自分と向き合って、悪いループにはまって…このシーンは色々胸が痛いです、単なる好奇心が魔女狩りに近い暴力性を持ってしまっている皆…そして、強く抱きしめるのではなくただ温もりを伝え、支えてくれる彼…
みんなが見ているところで、とここまでリスクも何も投げ出すなんて…煽動者がいればみんなが暴徒化する可能性もあるのに。
「私はあなたに自分を好きになってほしい」「あなたを嫌っているのはあなた自身だけだから」この言葉こそが、この作品のメインテーマでしょう。
でも、それがメイクという形で語られるのは個人的には納得できないものがあります…でも、どんな形から入ってもいいのかもしれません。自分を好きになるきっかけはいろいろあるでしょう…その一つとしてメイクがあってもいい…メイクと宗教や家族が等価になりうるのか、というのは疑問ですが、少なくともスポーツや教養などとは等価でいいでしょう。
逆に、ここでは凛ちゃんも、初めて「伝説のアゲハ」を真似るだけではなく藤原凛としてここに立つことができている…それもまた、さなぎから蝶に変わるように…如月くんの支えがあってのことですが。
実にうまいです、こういうのは。
やっと大谷さんも自信を得ることができた、心から自分を肯定してくれる存在に触れて…ここは思わず胸がじーんとしました。
でも、その瞬間こんな破局がやってくるなんて…というか、今回彼女は変身さえしていなかった…今気がついたのですが。確かに嘘が混じっていては、大谷さんの心を開かせることはできなかった…裸でぶつかったからこそですが…
見事な構成です。これがどんなクライマックスにつながるのか、うまくいけばここ数年の「りぼん」で最高の傑作になるでしょう。頑張って!
姫君のアイコン
亜姫ちゃんの心の揺れがすごく繊細に描かれていますね。
引越しやっていてぼーっとしている表情がまた可愛い…持ち方は違いますが。そうやって抱えると何かの拍子で落としますから、片手で下から、もう一方の手では前のほうを押さえた方がいいです。
まさかこの箱、本?だったら確かに砲丸投げも…
このケンカも最後が寂しい…それで服に手をかけてしまって、言いたいことが混乱して…ここの気持ちがすごいです。
見送るときの表情はすごいぐらいです。それを見てつつきたくなる姉妹の気持ちもわかります。
喪失感は母親もでしたか…他のみんなも。
そして、ちょっと唯ちゃんも悲惨ですね…他の女の子の話をいきなりすることもないでしょうに。
美姫ちゃんもずいぶんきついですがうまいつつき方をしますね。まるで空気が抜けるように、どうしようもない思いが噴出していくところがすごくよく伝わってきます。
ちぃ兄ちゃんも、ここはかえって難しい立場だったと思います…ここでもし、我にこだわる人間だったら何もできなかったでしょう。僕ならそうでした。本当に亜姫ちゃんを(恋人のそれでなくても)愛している、しかもそれを欺瞞も何もなしに伝えられる強さがある…すごいです。
これでなぜ、まずスパイダー仮面の話から…この二人の会話は見ていて恥ずかしくなるぐらい、両方の爆発寸前でそれでいてどうしようもない、出口のない思いが伝わってきて…もどかしくて、だからぎゅっと抱きしめるシーンはほっとしました。
潤くんの立場がなかったのはちょっと残念ですが、まあこれは…美姫さん、もしかしたら話がややこしくならないようにかも。どうなるのやら…ってその番外編はちょっと怖いもの見たさはありますがあまり見たくないかも。
いやお疲れ様でした、すごくキャラクターの魅力はありましたよ。次回作が楽しみです。
メルめるメ〜ル
ううむ、いいなあこういう展開。この雰囲気でこれはたまりません。
送ってしまって…この脳内対策本部、結構有能ですね。たった0.2秒でこんな見事な危機管理を…どこの軍や政府もこの脳内対策本部は欲しいでしょう。
あ、でもサーバーか彼の携帯電話には、告白同然メールは残っているんですよね…来月が楽しみ!
さらにお誘いとは…昨日のファッションばかりの写メールも、これは疲れますよね…というか直接行く方が時間も金もかからないのでは?この作品での、総メール代を計算したくなりました。相当な額でしょう。
この天気もいい伏線ですね。
で、二人でカラオケで大暴走して…ここは見ていて恥ずかしくなります。
いきなり「告白v」の二文字もびっくりしました。それはまあジュースが出ますよね。
二人で消えたのはそのためでしたか…キス誤解よりこっちの方が長期的にはきついかも。第一面白いですし。
似ている…といっても、似ている二人が最高の夫婦とは限りません。もし性別が違うだけのコピーだったら…それが理想の恋人と思う人もいますが、それが傷つけあうことになったらおたがいの急所も知りつくしているというわけで…
絶望していたらいきなりまるみちゃん、これはびっくりしますよね。
変わった、と褒めてくれているのに…また心を閉ざしてしまって…ただ、福ちゃんは明るい対応しかできない、人の悲しみを見ることができないのかな、とちょっと不安にもなります。
あ、「お気に入りNo.1だもん!」って、それほとんど告白ですよ…とまあそこですみれちゃんが出てくるのは見事なタイミングですが。
どんどんネガティブになっていくのは逆に共感できます。それをすぐ拒否してしまうのは…本当に違う人間なんですね、福ちゃんとは。
僕はだからこそ、違う二人がいっしょにいるのがいいと思いますが。
いきなり「私福ちゃんの事が好きなの…!」と泣かれて、ある意味…自分の誕生日を台無しにされているのに、こんなに優しく受け止めてくれるすみれちゃん…ぜんぜん福ちゃんとは違う人じゃないですか。それに、すごく素敵です。
この送信したメールは届いていたのでしょうか、それとも…携帯電話が故障する、というのはうまいです。
来月号どうなるのか、すごく楽しみですね。
Ya-Ya-yahがやってくる!
い、今更この展開に?呆れて者がいえないというのが正直なところです。
彼の目には、なぜか自分が映っていない…彼にとっては幽霊同然?
結構面白いタイムトリップのようです。
どんなに寒くても平気な翔央…すごい。ジャニーズの気合ってすごい。
たくさんの光を見たことがない…こういう視点も面白いです。ガス灯は明治時代から急速に普及していて、…大正時代の街路照明についてはよく知らないです、残念ながら。
夢の世界?僕は今の世界は、閉塞感、絶望感ばかりが強く全てが壊れた悪夢のようなものだと思っていましたが…大正時代はまだ夢があったのでは。
夢から覚める…シリアスからピコピコハンマーにフライパン、と…笑っていたらこうなりましたか。
さて、まあ僕は大正時代の時代考証の専門家ではありませんから、あまりつっこまないようにして…どうなるか楽しみです。
というか、こういうアイドルものも珍しいというかすごいですね。
来月号は藤原ゆか先生、待っていました!ダンスとストバスというどちらも華麗なのが結びついたら、というのも…しかもあのシャープな表現力で!楽しみです。