りぼん2007年3月号感想

付録のハート型ファイルはすごくかわいいです。メモ用紙も扱いやすいです。
ペンも面白く、いろいろ遊べそうです。

相変わらず新人の読みきりたっぷりですごく楽しめます。
樫の木先生の連載は…前作ではいらいらし通しだったので、どうなるか不安のほうが大きいです。

株式会社ラブコットン(樫の木ちゃん)山本善次郎と申します(槙ようこ)青空ポップ(小桜池なつみ)CvCvCv(中島椿)ラブ・ベリッシュ!(春田なな)アニマル横丁(前川涼)ロッキン☆ヘブン(酒井まゆ)パワパフガールズZ(込由野しほ)HIGH SCORE(津山ちなみ)3月の夢(江班ふみ)青の約束(いしかわふみ)キャッスルかごめ荘(桃山あんず)天下無敵R(武内こずえ)キミとここから!(朝吹まり)紳士同盟(種村有菜)次号予告

株式会社ラブコットン
無謀すぎてくらくらします。今の日本では、もう起業は現実的、賢明な行動ではありません。
両親がとんでもなさ過ぎるのもあるのでしょう…「変な虫にさされ」というのは笑い事ではない、死んでいて当たり前の事態ですよ。
日本に残る、といったらあっさり飛び出してしまった両親…初めから子供を産むべきではなかったとしかいいようがないです。
おばあちゃんの店も家もとことんボロボロなのには頭を抱えるほかありません。
でも家賃が二万というのはすごいですね。
「てっとり早く」という時点で根本的に間違っているのですが…まあ宝くじの確率(期待値)の低さを理解できる頭はあるようですが、それをいうなら今は起業も宝くじと同様では?
あの店を利用する…といっても、現実の社会はまず信用がなければ商品も入らず金も借りられません。そして金を借りたら、連帯保証人を巻き込んで地獄へまっさかさまです。
もう、今の世界は郊外大型モールのチェーン店、大資本以外小売に未来はないのでは?頭がいいならそれぐらい理解してもいいのに…追い詰められてでしょうか。
メンバー集めが実に面白いです。ある意味突拍子もない会話の妙、全く違う世界の住人同士が出会っていくところが、ちょっと吐き気もするのですがすごくパワーがあるのです。
この素晴らしい美貌で頭は幼児、というのがまた…いろいろ心配です。
株の意味を理解していないのを強引に引き込むのがまた恐ろしい。
職人を金に対する感覚で選ぶというのも面白いですね。単なる優等生ではなく、そういう人間を見る感覚もあるとは。
さらに相手の卑下を利用して、金を払う価値はないからしばらく無給…すごい。
「勉強させてもらえる」というのが一番正しい姿勢でしょうね。この社会勉強を授業料払ったらものすごい金額になるでしょう…雇われる立場ならどんな失敗に終わっても、連帯保証人にさえならなければ履歴書には書けるでしょうから。
そしてセンスのいいデザイナー、「頭いいけど良識ねぇな」というのはまさに同感です。
でも一度断られても、子供好きを利用して別方面から…わざわざズーズー弁まで使う演技力には脱帽です。
初期予算十万…まあ借金をしなかっただけましです。
条件は最悪だけど人材は最高…確かに戦後は、何もないところからそうやって今の大企業が育ってきました。
でも今は?今は戦後と同じでしょうか?実質は、国家財政や人心は崩壊しているかもしれません。でも焼け野原ではないのです…膨大な巨大資本が、そして官僚とヤクザがあらゆる場を支配しているのです。
そこに参入する余地はあるのでしょうか?
また、成功するのは千に一つであることを考えれば、小さい降ちゃんまでほぼ確実な破滅に巻き込むようなものです。はっきり言っておきます、現実に同じ状況で同じことをしたら、1000に999は降ちゃん、おばあちゃん、両親、さらにその友人や親戚まで巻き込んで無理心中することになるのです。連帯保証制度と現代の高利貸しの恐ろしさを馬鹿にしてはいけません。
今の日本は経済的には、もう身分制社会への過渡期でしかないのでは…ごくわずかな、既得権を持つ大資本とその子弟であるエリート貴族が富のほとんどを持ち、それ以外のほとんどは勉強しても起業しても無駄、過労死か餓死、奴隷でしかない社会への。そして環境破壊の結果文明崩壊が起きれば、ほとんどである貧者は餓死か飢餓による病死、または計画的に人工伝染病で抹殺されるだけでしょう…
バブル崩壊以降、起業という偽りの希望がどれだけの人を破滅させたか考えると、罪深い作品ではないかとさえ思います。

山本善次郎と申します
実にいいところですね。ただ、その別の面はまだ出てきていないようですが…田舎の濃密な人間関係の、マイナス面の恐ろしさは。
先生の服装の違いを「わかりやすいのう」と覚めた目で見ているのがまた面白いです。「でもなんか変じゃ」とストレートにけなしているのも…
東京はどんなイメージで見られているのやら。ちょっとこれはわかりやすすぎるような気もしますが、僕は現実に田舎のテレビなどがどうなっているかは知りません。
当然のように新しい友達の隣にいる霊…僕が小学四年のとき、事故で死んだ同学年(クラスは違って面識はない)の子の霊も、同じようにその子の友達のところなどにいたのでしょうか。
「事故にあったの」「話せなくなった」というのがリアルですね。
そして翅ちゃんへの伝言、ここまではある意味よくある流れなのですが、その伝言の意外さは衝撃でした。
そしてほたてちゃんが偽って伝えたことも…叫びだしたいほど激しい葛藤が伝わってきます。
父に相談できたのは運がいいです。ためこんでしまって、かえって間違った方向に行ってしまう危険もありました。
速水くんの忠告からもかなりサスペンス性がありました。
つばさちゃんが悪霊になって翅ちゃんを殺そうとするのでは、と…
そして、想像以上に二人の心が通い合っていたことには驚くほかありません。
二人一緒の中学生の姿に、あまりにも胸が痛くなります。
父の言葉も、彼自身が大切な人を失っているから…
先生の努力もそれはそれで面白いですが、悪い方向に行かないか心配です。その手の本は玉石混交なんてかわいいものじゃないですから。
というか、霊を理解するとは人を理解すること…彼女にはまだ当分荷が重いのでは?まあ支えられて経験をつむならいいのですが。

青空ポップ
途中までだった美都ちゃんの話も気になりますね。
凍った織花ちゃんをやかんの湯で溶かすやりとりが面白いです。またすごく丁寧にすることを積み上げていくのも素敵です。
奏ちゃんはちゃんと不調を見てくれているのも、すごく温かい気分になります。
友達がライバルでもある、今はそれが一番辛いことでしょうか?まあ奏ちゃんの忠告どおりでしょう。
デザイナーの糸井さんもこれから重要なキャラになるでしょうか?
ファッションショー序盤の華麗さはさすがです。
そして後半、勝手に人の服を取るというルール違反…でもそのリスクは覚悟した上で、専属になってしまえば勝った者勝ち、とリスクと利益を計りにかけてでしょうね。だから迫力もありました。
織花ちゃんにかかるプレッシャー、そしてその服を理解し、仕事の優先順位…客の満足をきっちり決意したことで出る迫力、積み重ねて一気に伝える力がまた素晴らしいです。
詩織さんが叶えられなかった夢、というのも気になります。世界でしょうか?それとも…

CvCvCv
彼女自身が特別な人間だった、と…そして生まれたときからの宿命、なんかもう腹が煮えくりかえってきます。
戦いさえ服を脱がそうとするとは、また丁寧なことで…
二人とも大っ嫌い、と叫んでひっぱたいて飛び出すのは実にカッコイイです。
そして互いの攻撃の間に飛び込んで両方に力を跳ね返してしまい、ロビンが…本当に砂になるとは思いませんでした。
でもどうせすぐ復活するだろうな…と思ってしまうのが大人の悲しさと言うものでしょうか。素直に感動できたらいいのですが。

ラブ・ベリッシュ!
うどわああああ!「俺がもらう」の一言に体が大爆発しました。女の子にとって何よりも言って欲しい言葉では?
学校でいちゃつくな、というのは膨大な梓信者の心の叫びでしょう。
文化祭が事実上の参観日になっている、というのはなんだか面白いです。
招待状を由夜ちゃんに書かせるために渚自身も書く、というのがまずすごいです。
ハロウィン契茶には爆笑!
いきなり手紙を渡すのをラブレターだと思ってしまうみんな、渚にとってもちょっと意外な反応だったようですね。
「この手紙捨てたら地獄に落とす」と相変わらずのシスコンがまた…もう。「渚の妹とは思えないほど」といわれて「マジヤバいね」と素で反応するのもすごい。
洗濯機でのんびりしているのに隣に座るのが、すごく一生懸命接触しようとしているのが伝わってきて、なんか強い空腹感のようなものを感じてたまりません。
「聞く手間が省けた」というのは、やはり本当は出していないんじゃないかと疑っていた…そしてこう強引に連れ出して、恐ろしい行動力です。
あくまで彼女のためと思ったら、殻を強引に叩き破って引きずり出す…今手術しなければ死ぬのに手術に同意しない患者を無理に手術していいか、というジレンマで手術するのを選ぶタイプですか。
「お前は親に来てほしくないわけ?」も、その手術を無麻酔でやるより残酷です。
家族のことをついに話し出す…心を開き始める由夜ちゃんに、彼はどう思っているのか…自分がどれほど残酷なことをしているのか、理解してなのでしょうか。
彼に受けとめきれるものなのでしょうか。
親子の事情にはひたすら胸が痛いです。
僕だったら何もできない…できるとしても抱きしめて泣き出すぐらいでしょう。こんな悲しみを受け止める力なんてない…
「そんで聞く」…そんなこと、僕には考えることもできはしません。
そんなことを家族でストレートに言い合えるわけはないですよ。僕も家族に言いたいことはありますが、言えるはずがないです…それ以前に言葉にすらできません。
でも「俺がもらう」に、もう…全部受けとめる覚悟で…それができるかどうかはともかく…あまりにすごい男です。
その言葉を受けての由夜ちゃんの表情も…強引に人を明るいほうに連れて行く、なんてすごいパワーでしょう。

アニマル横丁
たれるのは爆笑。
マッチ棒の城はすごいです。それをボーリングで壊すのはもったいないです。
いきなり十大ニュースも唐突ですごいですね。
去年のニュースもそれはそれですごいです。
電撃結婚って…あの…それからの暴走はいろいろ面白いです。
「六歳になる」がありえないというのもあさりちゃん時空の残酷さです…まあどうせなら「りぼん廃刊」とか文明崩壊とか…

ロッキン☆ヘブン
やっと波乱が始まりましたか。
ひたすらラブラブという冒険作をやる勇気はさすがになかったようですね。
エスカレーター組と受験組のギャップは結構大きいようです…困ったことに。
城戸くんと気まずい、でも理由は自分が好かれているからと思うのも、という複雑な心理が実に面白いです。
いきなり藍くんに抱きつく女の子…とにかく元気!というエネルギーがすごく伝わってきます。
約束をきれいに忘れているのは確かに最低。それも候補の中で一番かっこいいから、という現実的な感じがまたなんとも。
ちゃんと「この人と付き合ってるから」と言ってくれたのは嬉しいですね。
それでめげるどころかさらに…写メを見ているのを見られたり、この兄の悲惨さには笑い転げるほかありません。半泣きって…悲惨。
「どーしても藍くんがいい」っておもちゃじゃないんだから…だったら、藍くんが事故で顔を大火傷して二目と見られぬ、しかも半身麻痺でよだれ垂れ流しでも面倒見ます?
「協力してくれないと」の脅迫はもう…可哀想に。
藍くんの潔さに甘えておけばよかったんですよね、紗和ちゃん。せっかく自分を大事にしてくれているのに…彼は思いきり気を悪くしていますよ。
「後つけちゃうくらい可愛いよね」がまた笑い転げました。
そして城戸くんと、この件ではケンカしまくっているのがまた面白いです。仲直りとしては最高ですね。
そのままだったらよかったのですが、「城戸が私のこと好き…とか」と言ってしまったのにはもう、なんか崩れるビルを見ているような感じがします。
そりゃ城戸くん、切れますよ。
家に入れたら瞬時に押し倒す、この行動力の凄まじさも脱帽です。
髪をほどくと一気に女になってしまうのが、女の子って本当に怖い。

出ましたっ!パワパフガールズZ
電波や電流を支配できるなら、とにかく強引にでも人類の文明を方向転換させて、地球の生態系を守ってください。人類が生きていたら地球の金星化が避けられない、ということなら人類を滅ぼすのもやむを得ません…できれば人類を滅ぼさず、更に贅沢な頼みですが誰も餓死させずに人類文明を制御できたらもっといいのですが。
テレビを取り戻すために燃えまくっているのはまあ僕も気持ちはわかります。特に小学生の頃、『Dr.スランプアラレちゃん』放映中にこれをやられたら泣き叫び、手製武器を振り回していたでしょう。今は幸か不幸か『ゴーストハント』しか見ていませんが。
音波でなぜ電気系統が狂うのかはつっこまないようにしますか。
音楽をかければ超音波は…多分遮断できないと思います。
「バカバフZ」は笑えました。

HIGH SCORE
何と言うかすごいラブレターです。でもにゃんこの絵はとっておくというのが可愛い。
男くさい男に…そのいろいろなイメージがとにかく笑えました。一番いいのは硬派体育会系の部活でしょうか?
逆三角形とかマッチョとか、それはそれですごいかも。
運動をいくらしても変化がないというのは…僕も何年も腕立て伏せをほぼ毎日、二回潰れるまでやっていますができる回数がほとんど上がっていないのです…まあ年齢もあるでしょう。
多分、決められた回数しかやっていないのでしょうね。限界を越えてやらなければ筋肉は成長しません。体質はどれぐらい関わるのでしょうか?
「おっぱいを大っきくするおまじない」が実に笑えました。

3月の夢
扉からすごくあったかい、素敵な空気が漂ってきます。
いきなり元気にボールを投げて、この女性は…大人という感じはしないです。中学生ぐらいに思えます。
それが先生とは…そして弥生ちゃんとの、特別を感じさせる不思議な挨拶、なんともいえない感じがします。
読み返してみれば雨が降って「お母さんがむかえに来てくれる」子と弥生ちゃんの違いはわかりませんでした。
幼なじみの男の子がいるのはほっとしました。
そして家庭で、母親がいないこと…そして父親が再婚を考えていることは僕も分かりましたが、弥生ちゃん自身も…
寝ているのをのぞきこまれて「まー素敵なヨダレ」というのはなんだかうまいです。
指輪の相手が「優しくて素敵な人だよ」という言葉も読み返してみるとたまりません。
「先生の言葉お母さんみたいで」というのはちょっと強引だったかも…でもこれがなかったら、読者にとって後半の真相が唐突になったかもしれません。
「ツラかったよね」という言葉に、どんな想いが込められているかも読み返してみるとたまらないものがあります。
父親が倒れていて、そして…明るい彼女の影にあった、自分の誕生日を…自分自身を呪われているように責める心理もすごくわかります。
「生まれて来てくれてありがとう」という言葉も、すごくまっすぐですね。これだけしっかり、本当に大切な言葉を堂々と言える自信とパワーはすごいです。
「私は望まれて生まれてきた」という言葉もすごいパワーが伝わってきました。
裕也くんは鋭すぎますね…寝てしまったのは先生…が眠らせたのでしょうか?
どれだけの掟を犯したのか、考えると怖いです。そして去ってしまうのも、ばれたらそのままではいられない、ということですか…
「私を産んでくれてありがとう」親にとってはこれほど嬉しい言葉もないですね…泣き叫びたくなります。
先生になるという夢を受け継ぐラストも素敵でした。父の再婚についてあえて描かないのも素敵です。
すごく深みのある素敵な作品でした。次回作がとても楽しみです!

青の約束
これまた素晴らしい…
少し平らな感じもしますが品のいい絵も好感が持てます。
再会に近い…というのがある意味面白いです。同じ学校でも、縁が切れたら全然会わないということはありますよね。
昔の回想も、髪型の違いなどちょっと別人にさえ見えますしちょっとわくわくします。
第二ボタンの約束、それでいい感じと思ったらちょっとしたことですれ違って…でも、これは読み返しているからいえることですが、初読時はこのあたりでは結局最後は手塚くんとくっつくだろうと思っていました。
また昔に戻った感じで、彼の昔どおりのしぐさ…「昔に戻れたら」という言葉にますます期待は高まりました。
でもそこで唐突に出てきた別の女の子…抱きしめられた瞬間に、戸惑いが確信に変わる…なんというか、足元が抜けて頭の血が音を立てて下がるようなショックが、現実感を失うような感覚が僕を一気に押し流してきました。
からかい半分で彼を問い詰め、それで更に確信が深まって…
そして、この封筒の第二ボタン!こうするかどうか、彼もすごく苦しんだのがなんとなくわかります。
ここの、寒ささえ感じる突き抜けた空白の使い方も、前のベタ空間のうまさとうまく響き会って見事な効果になっています。
そして追いついてボタンを投げつけ、「大好きだったっ」と強い告白…彼も「大好きだったよ!」と、お互い過去形での告白、頭を下げる彼女…あまりの切なさに悲鳴を上げたいぐらいです。
そしてやっと振り切って、新しい世界に踏み出す決意…この強さも素晴らしいです。
思い切り泣く…のはもう済ましているでしょうね。涙交じりの笑顔が最高に素敵です。
あまりにも『長いお別れ』ならぬ長い失恋…そう思うと、この時間経過がすごく重く感じられます。僕もあまりに長い失恋を経験していますから、すごく胸に来るものもありますし。
少し技巧が多すぎる気もしますが話の組み立ても伝えた心も素晴らしく、これからがすごく期待できます。

キャッスルかごめ荘
深刻な話から一転して明るくなった、そこで全然違う二人にびっくり。
一大事と興奮しているのが子供らしいです。
そして探偵ぶって…この探偵像、今時の読者に通じるでしょうか…いる大田を「大田 いそがしいんだから」とあっさり切り捨てるやりとりがなんともいえず楽しいです。
決定的な手紙、それで苦しいあまりパジャマのまま「でっでんわっ〜」と飛びついて泣き出してしまう純粋さにはため息が出ます。
真相にはほっとしました。ただため息です。

天下無敵R
案外短く終わってしまいましたが…
母ちゃん、と飛びつこうとしたら白鳥さんだったのは気まずいですね。先生につい「ママ」と言ってしまうのとどちらが気まずいでしょう。
白鳥さんのところにおしかけていたんですか…それで寂しくなって…
次郎くんの反応はなんだかほっとしました。
あ、本当はもうわかっている…白鳥さんのところに泊まったのも無駄ではなかったようですね。家族から一歩離れて自分を見つめなおす時間はあった…白鳥さんも、そのあたりはうまく対応したということでもあるでしょう。
謝ろうと思ったら拒絶された、と思ったらみんな来てくれていた、この圧倒的な温かさはすごいです。こうして豪速球のものすごいパワーで盛り上げていけるのが武内先生の魅力ですね。
飛び降りてしまうのにはさすがにびっくり。
父親を出て来て早々鉄拳には爆笑。結局再婚は…あああああ。頭を抱えて突っ伏すしかないです。
参観日にならなかったのは…女子全員後ろ向きっぱなしも笑えます。
ブランコがなくなった真相も爆笑。
そしてブランコを通じた告白も素敵でした…「すっげー遅い返事」というのもすごく胸の底から温かくなります。
少し強引ですがとにかく温かくて楽しかったです。
次はできれば、くすぐったいぐらいラブラブな作品をお願いします!またはとことん胸糞の悪いホラーとか…とにかく楽しみにしています。

キミとここから!
すごく好きな作品ではあるのですが…りおちゃんって結局、大人たちを振り回しただけだったような…少なくともプロとしての自覚、仕事、大人の事情に対する理解はなかったような気がします。
楓さんも強引なことを…でもしっかり引っ張りこんで責任とって手伝え、というのはなんだか嬉しいです。
そしてりおちゃんのミーハー全開、やっぱり子供ですね。
「消しゴムかけばっかり」といっても、一度書き上げた以上そういう工程の大切さはわかっているのでは?下積み作業をなめていては…というのは職人倫理ですが、プロを目指す以上芸術家であるだけでなく、確実に納期までに仕上げて穴を開けない、という職人の面が大きいことも理解したほうがいいと思います。そのことを彼女に誰も教えてないのが気になりますよ。
新しく芽生えたイメージに、自分で原稿に手を入れてしまったのはさすがに容認していいとは思えません。担当の了承を得てもいないのに…
というか男子高校生の家に小学生女子が何日も泊まりこんで、よく親が警察呼びませんでしたね。
しかし、一応名前入りの原作者なのに、刷り出しも見本も届いていなかったのでしょうか?
それでいきなりりおちゃんが楓の学校に押しかけたのは、僕も口の中身を吹きそうになりました。
もう学校の皆にはばれましたね、これ…ははは。
まったく何も見ていないりおちゃんの興奮には吹っ飛ばされるしかありません。
りおちゃんの絵にペンを入れたのも、この作品の世界はあくまでりおちゃんの世界だと認めて…
「おまえが俺になれないように俺はおまえにはなれない」という言葉も強烈です。
本当は守破離、あくまでなれないことを分かった上で師のコピーを目指し、その上で独創があるものですが。
それでなぜ「次で最後にする」と…確かにその作品とりおちゃん自身のことを考えればそうするのが正しいかもしれません。その芸術家としての論理は理解できます。
でも、それは担当のハルカさんをはじめ、多くの関係者にものすごい迷惑をかけることになるのです…雑誌は連載の交代によって綿密にスケジュールを組んで動いており、しかも大量生産工業製品でもあるのです。
楓さんはその面に無頓着すぎるし寛容すぎます…あくまで芸術家としての彼女の力になりたい、というだけのようですね。でも、りおちゃん自身の成長のためにも、一度引き受けた仕事は最後まできちんと責任を持ってやり遂げさせたほうがよかったと思います。原作者としてでも最後まで関わり続ければ、それはそれで非常に大きな経験もできたはずですし。
でも作中作で描かれたエマの旅立ちはすごく希望に満ちていて素敵でした。
たった二年でデビューというのもずいぶん早いです。彼女の成長も、そして再会も素敵でした。
最後はいろいろいいましたが、とにかくすごく情熱が伝わってくる素晴らしい作品でした。次回作もすごく楽しみです!

紳士同盟†
とうとう潮ちゃんの話になりましたか…
嘘はいやだから、とこうして全部話してしまってよかったのでしょうか?
「良くない」ときっぱり言って「だから早く」…心地いいほどのキザです。
見ている潮ちゃんの心が砕ける描写もすごかったです。
ラブラブだね、といわれて「そうだ好きだ」と堂々といえちゃうのがまたすごい。
それで真栗が赤くなって…こういういつものやりとりは実に楽しいです。
そして潮ちゃんの別の面を知ってしまう灰音ちゃん…いいのでしょうか、教えてしまって。
潮ちゃんを責めたのはまおら?「もう友達だよ」と言われても全く受け入れられない…でも「怒ったりとか普通にできるじゃん」という反応がまたびっくりさせます。
この郵便やさんの手紙もこれまた思わせぶりです。そして保健室の鍵を渡すとは…
ショックだったでしょうね、いろいろと。
千里先生は、そろそろ潮ちゃんをぶっ壊して運がよければ立ち直らせたい、という善意でしょうか?それとも単に、流れに逆らっても意味がないからというだけ?または悪意?
灰音ちゃんの言葉に突然のキス!この爆発にはびっくりしました。
何より「壊したい」という心の闇の叫びのほうが、まるで持続する衝撃のように体を押しつぶしていきます。
そして「2度と私の前に姿見せないで…!!」と…でも本当に灰音ちゃんがそうして、生きていけるのでしょうか?おそらく…復讐鬼と化して灰音ちゃんと無理心中しようとするだけでしょう。
誰に彼女を救うことができるのでしょうか。灰音ちゃん?立ち聞きしているまおらちゃん?それとも…
なんだか胸が痛くなります。

来月から持田先生の連載…今度はかなりドラマ性の強い作品のようですが、持田先生の詩的な持ち味がどんな形でストーリーの大きさを生かすでしょう。
また、単純に計算すれば-4+1ですから-3になりますが、その分以上に別冊付録が贅沢です。来月は「なかよし」の増刊もありますし、ある意味大変になるのは確定ですが…嬉しいのでドンと来い!です。

目次へ

ホームへ

もえるごみへ