りぼん2012年9月号感想

つくづく、なんと言う豪華な雑誌でしょう。新人読みきりが二本に新連載も二本…

付録の可愛らしさとセンスにはビックリさせられました。

ロマンチカクロック(槙ようこ)たまたま!きんぎょ荘(岡野小夏)ひよ恋(雪丸もえ)CRASH!(藤原ゆか)シュガー*ソルジャー(酒井まゆ)絶叫学級(いしかわえみ)まりもの花(香純裕子/秋元康)チョコタン!(武内こずえ)魔女とハツコイ。(柚木ウタノ)流れ星レンズ(村田真優)桜姫華伝(種村有菜)スターダスト☆ウィンク(春田なな)アニマル横町(前川涼)HIGH SCORE(津山ちなみ)まいごのこねこ(柚原瑞香)境界線に立つ君。(杉本愛紗)次号予告

ロマンチカクロック
双子を比べるのは禁断なんですが…というか某双子なら、もう一方は運動能力がありますけど。今の子には分かりませんか。
面白い家族構成ですね。父親は?
ラブレターを渡す、って少女漫画の第一回、それこそどんな災難が起きるかが楽しみなぐらいですね。
そしてラブレターが、これはひどい。
あ、某双子同様運動能力が高いんですね…はは。
自分で勉強する、ということは考えないのでしょうか?運動できるってことは努力はできるんでしょうし。
欲望のために心を殺す、というのがすごい。
連立方程式をやるには、先に一次方程式がしっかりできてなければ。
違う世界の人間に憧れるのは、お互い辛いだけです。やめられるならやめたほうがいいですよね。
「1位じゃなきゃクズも同然」…で、床で投げまくるって、男にとっては別のプライドも粉砕されますよね。
「自分が学校来ればって言ったんだろ」…笑うしかないですね。
あ、父親はそんな状態ですか…
さて、ここからどんな物語が始まるのやら。辻莉くんの家族が問題でしょうか?

たまたま!きんぎょ荘
相変わらず妙な可愛らしさと濃さです。
この「きんぎょ」はなんと言えばいいのでしょう…
おばあちゃんも、この博多くんもすごい濃いキャラ。イケメン以外、って笑うしかありません。
そして選び抜かれたイケメンたち…ひでえ。
ダーツで一人二万円とか、顔の使い方をわかりすぎてます。
おばあちゃんのエプロンが横に伸びているのがまたいいですね。
53万、って今の子は覚えているでしょうか?…「ドラゴンボール」のフリーザの戦闘力です。ちなみに大型の銃を構えた普通の地球人が5、139で月を、1800で地球を破壊できる世界です。
というかスカウターが爆発してますね。
婚姻届、というのも極悪というか、すごいペースです。
それ以降、もう感想の書きようがない…スゲエの連発。
濃い、濃すぎる。粉末インスタントコーヒーで満たしたカップにお湯を注いでしまったように濃い。

ひよ恋
見抜かれて、気持ちが言葉になって…複雑なところで。
そしてゆーしんの奇襲キス!それも、先にひよりんが自分から手をつなぐとかしてるから…すごいお互い思いが強いですね。
とうとう倒れましたか…まあそりゃあ。
彼女の顔を見れば、まあ何があったかは一目瞭然…
「今あんたの顔見たくない」というのも強烈な一言ですね。
ひよりんの寝方、可愛いです。こっちのほうが楽なんでしょうか。
猫に嫌われたらそりゃ泣きますよね。
挨拶一言だけですぐ上に行かれた父親のほうが寂しいかもしれませんが。
このラブラブに、曇るときはあって欲しくないですが…

CRASH!
ちょ、ちょっと、外でそんな親しげにしたらばれますって!
むしろマスコミGJ。
せっかく助かったのに、それからも声かけようとしちゃだめでしょう。
婚約者、って…
トップアイドルと一般人、まさに先輩と言える存在…その話は参考になるなんてもんじゃないですよね。
勢いで着ちゃった、ってこれまた恐ろしいことをしてくれます。ばれるばれるって!と叫びたくもなりますよ。
そしていきなりのドキドキシーン、まったくたまりませんね。
この「最近ちゃんと会えなくてさみしかったです」…ここまでストレートにやられたら何もいえません。
ストレートと言えば、桐も豪快な剛速球。
花ちゃん、意外なほどすっきりしてますね…
そして花ちゃん…今この時に気づいたのでは?
「鈍いのはおたがいさまだな」がカッコよすぎます。
あっちもこっちも急展開、どうなるんでしょう…

絶叫学級
下半身がないのがもったいないほど完璧なプロポーションで…ミロのヴィーナスの腕と同じでしょうか?
まあ理想と現実はこんなものでしょうね。
家族とコミュニケーションが不可能になる、というのも悲惨なことです。
ただし、どちらかが無理に合わせようとして、全く興味のない話を聞くフリをし続けたら、もっと悲惨なことになります。
立ち入り禁止の部屋で、これはまあ…でもこれが死に値するとまでは思いませんよね。
不安が積み重なり、家族の絆がまた結ばれて、いい話になったと思ったら…というのがこの作品の常。
まあいつもどおりというのが正直なところです。

シュガー*ソルジャー
覚悟が実に早いです。
意外と浅い、は笑いましたが、水はどんなに浅くても危険です。くるぶし程度の水で溺死することはよくあります。
手で口ふさいで「同じこと考えてた」は強烈ですよね。
めまいしながら土下座、というのが苦笑します。
「好きにさせてもらいます」…恐ろしいことを。
子供の親の勝手さは胸が痛みますね。
とうとう告白してしまい、「俺も如月のこと好きだよ」…で、「つきあうことはできない」
なんというか呆然としてます。
受け入れようと必死な麻琴ちゃん…震えがたまりませんよ。
「好きになってくれた俺が全部偽物」…よっぽどキャラ作ってるんでしょうか?

まりもの花
いない間に、起きるに決まってるじゃないですか。
と思ってページをめくったら期待通りで大笑いさせてくれました。
女二人、華麗にして強烈!
「これ以上出番が減ると」、心配ない。ヒーローはもう竜星に完全に取られてるから。
この鉄格子、かなり大変な設備では?
タイマンをしてくれるというのはありがたいことです。この人数で集中攻撃されたら悲惨ですし。
…なんというか、体格差…笑うしかないですね。他の誰であってもあまり変わりませんが。
打たれ強くなっていく、というのは大笑いしました。
まひるさん、どこか安全なところで一番カッコいいタイミング見計らってたでしょう…

チョコタン!
ロングスカートが多い…あ、スタイルのいいエリカちゃんと比べられるのが嫌だ、と。
「たすけろ」というのが苦笑しますね。
「スキだよ」「この方バカです」「知ってる」…
犬にしても、こういうのはもう別世界ですね。美しすぎます。
「そのままでいい」から、それは自分も…犬ってのは、全存在を受け入れてくれるんですよね。僕がどんなバカでも…
フリフリの服が似合うと似合わない、というかどんな美人でも…リチャード・ファインマンの本にありましたが、プレイメイトでも体にコンプレックスがある…
チョコタンとの会話も楽しそうですね。いろいろだだもれていそうですが。
スタンダードダックス…12kgってかなり大きいですよね。
早く大きくなって欲しいです。可愛いですし。

魔女とハツコイ
なんというか鋭くて色気があって、すごく素敵なタッチです。
学校休んでスパイしてくるのを叱ってくれる、いい友達じゃないですか。
本体にドキドキするのを、うまく表現してますね。
いきなり男子に囲まれるのは怖い。
意味のある力、だとしたら…そういう気持ちもすごく細やかに描いています。
教室がカラフルに見える、というのもすごい。
バスケのシーンも素晴らしい迫力とスピード感です。
そしてダンクしようとしたのをかばう…見抜かれたのを「嫌だった?」と思う優しさ、これは怒れませんよね。
でもそれだけ、今は感情に支配されていないからでも…
消す力はない…あったら全能すぎですね。
占いにも力はあるんですね。
自分のピンクのオーラが見えてしまう、というのは…自分の死のオーラも見えてしまう、怖いですね。

流れ星レンズ
これはまあ、倒れますよね。
そして早退しろと言われて…動画送ったげる、という解決策も今はありますが。
窓から飛び込んできたのはびっくりしました。
「声が震えてる」はドキドキしました。
手袋を歯で脱ぐのも色気ありますね。
「相手は先生で蜂野の時とは違う」…わかってはいますね。
「夕暮くんには夕暮くんらしくいてほしい」…嬉しい言葉ですが、無謀すぎます。
このキスの連続は熱すぎます!たまりませんね。

桜姫華伝
人魚というのが面白いですね。
夢の中…
朱里は一体何を?
彼も瑠璃条のことを思っている…
桜姫の壊れよう、ひどすぎます。
本当に、周囲の人が次々と死んでいく…彼女の、不可能にもほどがある願い。
青葉の呪いを解く術は、朝霧があの世に持って行ってしまった…
逃げてしまう、という手もある…
突然背中からの一太刀、これほどあっけない、死?
終わりにする…命字を燃やし、その先には…
まだ死んでいない何人かは、どう動くのでしょう。

スターダスト☆ウィンク
ダブルデート、そりゃ嫌ですよね。
やむにやまれぬ、というか単に脅迫されたとも言います。
こんな気が重いデートはそうはないですよね。
そして水族館、本来は楽しいのですが…
ヒナタくん、失敗の連続にはなんだか笑ってしまいますね。
小さい頃の話になったらこの三人は無敵ですよね。
入りこめない、の一言です。僕も、入りこめないという感情はしょっちゅう感じますよ。どこにも入れない体質ですし。
颯くん、いい彼氏ではありますよね…
日向くんの分析、冷徹すぎます…そして「杏菜は颯のこと好きなんじゃないかな」って、もう地雷を核爆弾で処理するようなことを。
なんで、という表情がすごいですね。
どうしようもない、自分の気持ちに気がつく能力がどうしようもなく低い彼女には…

アニマル横町
りぼんっ子も、よく飽きないですよね。まあ飽きない面白さはあります。
変身はものすごいですね。
あせも…まあ、実質着ぐるみですし。
間違い探しは面白かったです。
そして三人とも、とことん外しました…まあ、ずっと続く作品はいろいろありますから。

HIGH SCORE
…何も言うことはありません。
「この人についていっても大丈夫なの」という恐怖が、またスリルになって以下略…こええ。
こっちのカップルもいろいろとすごい。
モモカさん、えらく頑張ったんですね。
はあ…何も言ってはいけないでしょう。

まいごのこねこ
中学三年の夏休み、そりゃまあやることは一つしかないですよね。
ま、僕は作曲の宿題にも全霊こめましたが。自分で絶対弾けない曲作って猛練習してました。
どれぐらい同じ時間…冷酷に、あと八ヶ月と少しです。
校則のために死ぬ、まさに学生の鑑ですね。熱中症は普通に死にます。
間接キスだから、というのがまた可愛いです。
校則もお休み、じゃないんですよね。生徒手帳をちゃんと読めば分かりますが、校則は夜も休日も厳重に束縛しています。
「狙いは常に少し上」…確かに苦笑しますね。
「いつも教室で誰とでも親しくしているのは知っている」と、客観的ですが見てくれている…
久世くんの側の回想もほっこりしますね。
「いつか離れるってわかってて仲良くなる必要あるのか」…って、じゃあ人間はいつか死にますから誰とも…仲良くなる必要はあります。人の心理は群れ動物として作られていますし、どの社会でも人は群れで生き延びてきました。今も、一人一人を生かしている道路・水道・食糧供給などすべては人がやっています…爺は柴刈り、婆が洗濯をする夫婦と同じです、規模が大きすぎて見えにくいだけで。
小学校のときの友だちに合ったとき、同じ悲しみを…
「未来ばっか考えてまだここにいるのに」という涙が、すごく切ないです。
そして…ツイッターの威力。
なんというか、すごく素直な気持ちをこれ以上なく素直に熱く表現した、素晴らしい作品です。
これに共感する人はすごくたくさんいると思います…共感した読者さん、やろうとしたことを、今すぐやるべきです。
もう発売日から大分経っていますが、今でも遅くないですよ。
宿題も受験勉強も、明日やっても遅くありません。
次回作がすごく楽しみです。

境界線に立つ君。
なんという簡素なタッチ。
空そのもののように。
会話がまた、すごく簡素で、とんでもなく最小限の情報だけ…
二度目、屋上で「エロ本なんだけど一緒に読みますか」…それ、女の子の層によっては腐るほど女の子同士で読んでたりするでしょうね。まあ別の意味で腐ったエロ本も含めて。
「ここで燃やそう」というのがすごい。
なぜ日系ビジネスばかり読んでいるのか…
で、ここまでやって連れ戻したら「付き合ってください」っておい。
さらに「今一番ウサキちゃんのことが」…なんという不条理世界。
なんというか…すごいすごすぎる。もう信じられない…すごい。
どんな次回作になるのか、楽しみ通り越して怖いです。

来月号から持田あき先生の新連載…
これだけ新人を積極的に出しまくっていて、作家の平均年齢が上がり気味に見えるのが不思議なんですが。

でもちゃんと、新人読みきりがあるのは嬉しいです。

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