りぼん2016年6月号感想

表紙は「なかよし」「ちゃお」とうまく差別化されています。大人+異質、という感じですか。
付録は豪華なバッグで、むしろ実用性が高いかもしれません。

残念なことはありますが、新人作家の出番があるという面も…

ハニーレモンソーダ(村田真優)つばさとホタル(春田なな)好きにならずにいられない(木村恭子)めだかの学校(森ゆきえ)バディゴ!(黒崎みのり)恋するスキャット(瀬川あや)キミとだけは恋に堕ちない(酒井まゆ)アニマル横町(前川涼)絶叫学級(いしかわえみ)うさぎメランコリー(槙ようこ)HIGH SCORE(津山ちなみ)チョコタン!(武内こずえ)吹彩(雪丸もえ)猫田のことが気になって仕方ない。(大詩りえ)コイゴコロ協定(咲倉まいか)次号予告

ハニーレモンソーダ
さて、このリュックには何が入っているんでしょう。
空がハートに見える、それってちょっと新芽が伸びたら変わるんじゃ。
滑る場所にスニーカーというのもひどいですが、まあ登山靴は持ってる人は少ないでしょうし。どうすればいいんでしょう。
「1回通るよね」が興味深いです。
口をふさぐの、どう見ても特別扱いですよねえ。女子全員に殺されるかも。
道が荒い…もしかしたら、立て札に細工が?
道を探しに行く、というのは無謀ですよね。
抱きしめて落ち着かせるの、ますます犯人の殺意が強まりそうです。
いきなり突き飛ばしたのはびっくりしました。
本当に空がハートになる場所、この出し方は実にうまい。その前のページの、心の言葉が上下に揺れながら配置されるのが効いています。
なぜいきなり隣に座って寄りかかる…ますます女子の殺意が増しそうです。
繊細すぎるぐらい繊細な心情描写が実に見事。

つばさとホタル
「放して」「やだ」…たまらない会話ですね。BGMが欲しいところです。
そしてブランコというセカンドプランを見出してくれる…とことん優しいですね。
「もう聞かないんだ」と、相手の優しさに気づくだけの心はあるんですね。
ちゃんと時間を見て、送ってくれる…完璧な男ですよ。
体育祭…帰宅部からくじ、という手もあるのでは?
自分の態度が大丈夫かどうか気になってしまう、困った状態ですね。
というか、つきあっているとはいっても、それを示すような行動はこの二人取ってませんよね。
結局体育祭の幹部もかわってくれる…つくづくいい人です。
そして鳥羽くん…お似合いですよね、この二人。

好きにならずにいられない
初めての合コン、これはこれで楽しそうな。豪快にやってますけど。
いじわるな顔はわかるんですね…
ここで「げんきだして」の旗、うわあすごいやさしさ。
タッチが同じ、というのはこの店員という証拠にはならない、ほかの店員かも…でも「おれもごはん好きです」で決まりですけどね。
思いがけない形での出会い…さてそれがどう発展するのやら。
そして素敵な先輩も…やり直す子、ああもう決まりですね。笑うしかありません。
名前も覚えていてもらえて、ついでに留年で同級生になると確定。
追いかけての会話での、いっぱいの笑顔。素敵ですね。
別れてからの、足音とかの表現がまた見事!
大声でのお礼、すごく楽しくてパワーがあふれています。
そしてトイレで気づいて泣くとか、何て真っ直ぐな恋。
…いきなりとびこんでいくとか、どういう子なんでしょう。
山田先輩もどう動くのか楽しみですし…
とにかく圧倒的なパワー、すごく楽しみです。

めだかの学校
自分が行く前提って…
「一万円くらい払うべきだろ」はとんでもない暴言ですよね。めだかちゃんが鈍くて幸いでした。
警察署にお泊り…大変ですねえ。
飼い主夫婦のはしゃぎぶりがすげえ…

バディゴ!
なんでもする、は脅しに対しては最悪の対応でしょう。ある意味呪文なんですよ。
人間の心・体・言葉は深いつながりがあって、それこそ魔法の話のように、言葉で服従を誓ったら心の深いところにもそれが影響してしまうんです。逆に、人を支配するのがうまい人や組織は、まずそれを利用します。
ハヤテくんの幼なじみでもある?
そして兄…ああああ。
「言ったら」って、言ったことを秘密にできれば彼にばれる心配はないんですが。
脅迫者は、要するにお前を常に監視している、完全に支配している、というメッセージを最初に相手に叩き込む…
ベッドの中でえらいことに、もパターンですね。
さらに連絡も狂わせたり、本格的に妨害に入ってますね。よくここまでハヤテに本性を隠し抜いてるもんです。
なんというか、あまり嫌な思いはさせないでほしいんですが…

恋するスキャット
男と手をつないで教室に…女の子たちの表情が怖い。
「ダメだこいつ」は爆笑しました。
この弁当はすごい。
「彼氏いるんだぁ」の表情はすごい色っぽいです。
噂の尾びれがものすごいですね。
ああ、けがれた世界から清純な中学生の世界…二人の対照が強烈です。
で、何この妄想。
さらに家に帰っても…すごく楽しくなりそうです。

キミとだけは恋に堕ちない
ぐちゃぐちゃの気持ちでぼんやりと歩くの、すごく気持ちが伝わってきます。
彼女がいるのにこんなことして大丈夫でしょうか?
「昔みたいに戻してあげる」はちょっと危険ですよ。
そして、彼を無視して女の子二人でこの会話…どうしていいかわからないですよね。
苗字がたくさんある、というのも恐ろしい話ですね。そういう事情…というか複雑な家庭が好きですね酒井先生。
かなり重い話をぶつけていると自覚している、うざいと去られても仕方がないという覚悟もしている…さりげなくそれも伝わります。
それに、「今日から新って呼ぶね」…ここ、すごく魅力が爆発しています。

アニマル横町
原稿用紙ってあんた…
梅雨。そう、そんなものがあるんですよね。そしてそれが終わったら、真夏。次に寒いといえるのは半年後…たすけて。シベリアへの辞令もらったら喜んでいきます。
レインコートは幼稚園児らしいです。
すごい水たまりもあるんですね…
雨でそこまでいけるイッサには大笑いしました。
スライディングも苦笑します。
風邪は…まあ、気をつけましょう。

絶叫学級
つべネタですか。ネット系ホラーもたくさんありますね。
ネットの通信量が親にばれる…パソコンではないんですね。
何をすれば人気が出るか、答えがない…受験・スポーツなどと違い、努力と成果が比例しない世界は、大半の人間にとっては心をすり減らし折るものです。
問題なのは、現実では努力が報われる場より、報われない場の方が増えてることなんですよね。
不安が見えてきて、それでも大人気…まああとはもう読む必要もない、といったところでしょうか。
どんどん近づいてくる…そりゃ再生回数は爆発しますよ。いや、それ以前に本当に殺人事件になったらいろいろ大変ですが。
そう、地道な努力が報われる場が、もっと増えてほしいものです。

うさぎメランコリー
男の子視線の作品でしょうか?
「つづき聞かせろよ」「気になってんのかよ」が苦笑しました。まるで村田先生の作品のようなリズムです。
昔のエピソードは悲惨ですねえ…某池田光○氏とどちらがひどいでしょう。
突然出てきた女の子…彼女の心の動きも、少し前から描かれていてわかるんですよね。
この仲間に入るのは大変ですよ…
で、彼女は実は変装していた!うーん、化粧を取ったら男だったらぶっ飛んでましたけど。
わけのわからない展開はさすがベテランの味。
突然「梨禾ちゃん」と、相手が知っているわけがない言葉…
説明を聞いてみたら、桐敦くんとはあまり関係がない事情でしたねえ。
「女運の悪さどこまでなのか見てみたい」…手塚某会長もそこまではしませんでしたね。
決闘って…
そして、なんというか恋愛とか全く別の世界ですべて決着してしまいましたね。
なるほど、男主人公だと思ったらすごくストレートな少女漫画でした。
女の子禁止、って何それ…
なにこれ何これ、と頭がくらくらするような話でした。
さらに、これが新連載の冒頭部?
…やってくれます。

HIGH SCORE
愛され度の違いがすげえ。というかスポーツカーって桁がいくつ違うんですか。
伝言ゲームの結果は大笑いしました。
「初めてポチよりオレに価値をおく人が」がまたひでえ。
かわいそう、って今更気づいたんですか?

チョコタン!
ちょっと遅いですよね。
Lineとか、絶叫学級みたいなことにならないか心配なんですが。…どんだけ、少女漫画でネット、特にSNSの話が出たらホラー、となるぐらいその手のホラーを読まされたんでしょう。
チョコタン、何をしたのか…ホラーより怖い。
…で、そんなのいらない、とやるのはまあ正しいんですが。
はは、スマホがどこかに…よかったですね。

吹彩
なんというど真ん中剛速球。
「そうだよ」ときましたか。
結婚も知っている…
ここに本人が来て、見ている分には楽しいですが、実際にここにいたら胃が痛くなるでしょうね。
「感情を押し殺している顔」は苦笑しました。
野球応援とか、そういう仕事が吹奏楽部の出番。
どうにもできないのが彼も同じ、と思いやれる成熟度、かなりすごいですよね。
ルパン…ルパン三世のテーマですね。あれも定番曲の一つ。
一人一人をよく見ています。余裕あるんですね。
春歌先生のために、とわかれるぐらい感性も育ってきている…
それで、「そのまま返す」…
どうにもならない、だからみんなで一緒にできることをして前進する…なんて強さでしょう。
すごくしっかりしたメッセージ性のある作品です。

猫田のことが気になって仕方ない。
周ちゃんには自己嫌悪は似合いませんけどねえ。
「あの子も人並みに凹むんだねえ」に、まさしく同感。
さらにどんどん顔が怖くなるって。
母親の登場はハラハラしますね。
柱に隠れてって不審者じゃないですか。
そして何も準備なしでの本番、でも彼の「大丈夫だよ」のなんて頼もしいことか。
…これでイケメン顔が見えなかったのがむしろ心配ですが。
で、舞台で当然のように普通に会話して…周ちゃん、まさかここで公開告白とか…
あーよかった、「こいつのこと勝手に悪く言うヤツは」で済んで。すっごいハラハラしました。
で、このタイミングでついに、人顔に見えてしまいましたか。
…猫田くん、どう思ったんでしょうね。
タイミングを一拍外され、見事にポンと打ちこまれました。

コイゴコロ協定
かなり強い感じの絵ですね。
いきなり話を振られて、なぜ中間テストの表を持っている…
そしてバイトを知って、それがどうなるか…ほっこりと肉まんを分け合うだけ?
肉まんは乙女にとってはそこらの神や家族より重い誓いでしょう。
「死なれると困る」で、これはすごい。
進学費用というのは重いですね…まったくこの国は。
優しい会話と暖かさ、でもすごく危うい均衡も感じます。
なぜバイトがばれたのか…
疑いもせずに「芦原さんがそー言ってくれるなら」とか…これで「協定破ります」はびっくりしました。
すごく大胆な動きです。
「好きだからですよ」もびっくりしました。
…うん、教室・全校放送・全校集会のどれより、職員室での公開告白のほうがダメージ大きいですね。
ラストも素敵ですし、すごく完成度が高いいい作品でした。
次回作も楽しみです。

来月号はいしかわえみ先生・たしろみや先生の読み切り、どちらも楽しそうですね。

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