りぼん2018年7月号感想

ものすごく柔らかく優しい印象の表紙。これは飛びつきます。
シンプルな付録も素敵ですね。角が多いのは欠点にもなりますが。

あまりにも長い、春田・槙・酒井……今月号は三人それぞれの圧倒的な、桁外れの実力を見せつけられました。

6月のラブレター(春田なな)恋ばっかりの世界でわたしはキミと(柚原瑞香)愛ともぐもぐ(優月うめ)ハニーレモンソーダ(村田真優)HIGH SCORE(津山ちなみ)きらめきのライオンボーイ(槙ようこ)アニマル横町(前川涼)古屋先生は杏ちゃんのモノ(香純裕子)絶叫学級(いしかわえみ)群青リフレクション(酒井まゆ)ラブゾンビ!?2(森乃なっぱ)ヒーローのいない世界(熊乃すず)ぼくらのクロノスタンス(大詩りえ)溺れる人魚姫(朝香のりこ)次号予告

月のラブレター
男子をひたすら観察している、同じように見ている女子は多数いるでしょうね。
ポンポン叩いてダッシュ、というのは見てる黒髪男子の立場になると脳みそ吹っ飛びます。
重要な部分が埋まる…これは面白い欠点です。
この呼び出しは何なのでしょう。期待どおり告白なのか…
と思ったら焼き肉屋の話、告白ではなく「起こす係」おお、そう来ましたか。
…洗面所に大音量の目覚まし時計を置けば、どのみち起きると思いますけど。破壊するのも無理、止めて顔を洗えばさすがに起きるでしょうし。
回想を絡めて引き受けるのが実に細やかですね。ついでに引き受けてる時の彼女、すごいスタイルがいい…
そして想像以上ののんき…部屋には入らない予定が入ってしまう、というのがうまい。
ToDoリストとか、人間は問題の解決策を提示されることがとても嫌いな生き物なんですよね…現実には絶対すごく嫌われると思います。
電車で寄りかかられるのは、女の子もうれしいものでしょうか?
それからパスケースで事故、このペース変化がまたすばらしい。
…転校ではなく死去だった、これはすさまじいほどです。
「友達もそう思ってるんじゃない」って、彼は死去を知らずに言ってるんでしょう…いや、それもわかりません。
さらにここで真昼ちゃん…幽霊?双子?
想像以上にとんでもない作品です。前作がすごかった分ハードルも高いでしょうが、これがうまくいけば申し分なしでしょう。すごく楽しみ!

恋ばっかりの世界でわたしはキミと
繊細、という以外にどう言えと。
…これほどうまい携帯電話データの聞き出し方はない。心配し、「幼なじみ想い」とほめ、元気づけに動画、それを送るために。なんという高度な計画。
時々を避けたらゼロになる…はは。
「手をはなしたら終わっちゃう」、これがきついですね。
「彼女になれたら絶対許さない」…しょうがないですねえ。

愛ともぐもぐ
彼のほうから「一緒食べる?」と言ってくる、甘やかされてますね。
そして別の男の子が入ってくる…で、なにこれ。というか昼食は?
嫌味を「全部本当のことじゃない」と言えるって、なんというか悪意に対する防壁が強いんですね。
面白い展開にする話ですね。

ハニーレモンソーダ
クラスどころか校舎…学校が同じだけ天国ですよ。
何も怖くないってかなり怖いフラグなんですけど。
部活に入り、生徒会の仕事をしている…かなり華やかと言っていい人ですよね。
すれ違い、そちらですか。
と思ったら「おまえちょっと来いや」、大笑いしました。
枕といって膝枕…十分バカップルです。
一気に押し倒してキスするのはめちゃくちゃ強烈で…

HIGH SCORE
実写化!うおおお。
そして最高のキャスティングなのに、なぜ文句を…
いや映像化とかになったら、完全に任せきるのがベストでしょう。いろいろな作品で原作者とのトラブルがありますからね…その挙句DVD化もできないという最悪通り越した作品もありますし。
というか原作者が何を言おうとスポンサーの方が偉いんですから。
相当好きな芸能人なんですから、サインもらえると喜べばいいのに。
…実写化も、配役も絶対部外秘でしょう。
女の化粧品に詳しいって…ああ、プレゼントですか。
エキストラで出る、と思ったら配役に不満が出る、ここは素晴らしい。
思わぬところからのクレームも大笑い。

きらめきのライオンボーイ
どうせ言えることなんてないんですが…
漫画の力を借りる、昔のそれができていた頃の僕は強かったです。ただし、めちゃくちゃ周囲に迷惑をかけてすべてをぶち壊していただけともいいますが。
灰と化す…
教師とまじめに話している…微妙な危うさがあるシーンですね。
「友達なのに〜ごめんね」この会話がものすごいですね。信じられない、ものすごい詩のような意外性とパワー。
そして疑わずに抱きしめてくれる彼…
なんというものすごい作家でしょう。

アニマル横町
いきなり猫、そしてリンボーダンス…とんでもないにもほどがあります。
あみちゃんの無残な姿が…
平面になるのがありだったらなんでもありでしょうね。

古屋先生は杏ちゃんのモノ
おいそこの懲戒免職確定教師、情けなすぎる。
ぱあっと喜んでぷいっとする、たまらない可愛らしさですね。
…ここを見られて懲戒免職にならないって本当にどうなってるんでしょうねこの世界は。
というか何人に知られてるんですか…
シーカヤック…人工呼吸フラグですねわかります。といっても今は、もうマウスピースが普及しているのでは?
人工呼吸と思ったら洞窟でしたか、ごめんなさい僕が甘かったです。とても未熟でした。
「いるよ」から…さて次回は…数学の世界で、角度や空間の概念を拡張するものがもっとないか勉強しておきましょう。うん、複素数じゃ足りない。

絶叫学級
長編ならハッピーエンド率が高いので安心ですね。
こういう世界って今どれぐらい残っているんでしょう。
「おばけはー」「それはマンガだべ」が爆笑。

群青リフレクション
なにこの友達感覚…そりゃ怒りますよ。
この場合、先に出るのと後に出るのどちらが有利でしょう。
後から出たら、先にやった人と同じネタはできず、ネタの選択肢が減る。…ぶつける勇気があれば別。逆に先にやった人の失敗を参考にできる。
相手に合わせる彼のすごさ、よく見ていますね。
梨沙ちゃんの激しさはすごい。
それで動けなくなり、彼女の優しさを察した梨沙ちゃん…ここは胸を打ちます。
うぬぼれんな、まさにそういうこと…
そして、…これって卑怯なまでのアドバンテージ。でもすべてを武器にするのがこういう世界…
梨沙ちゃんが「うるさい」と怒鳴ってくれるのも胸が痛いほどうれしいです。
圧倒的な表現力。漫画家としてまさに脂が乗り切っています。

ラブゾンビ!?2
どう見てもえっちシーンの最中に熱い励ましって何じゃそれ。
「二度といとを傷つけてたまるか」…本当はカッコいいはずなのにこうしてみるとダサい。
人体って重いらしいですね。同じ重さのバーベルよりずっと。
如月…あやしい。
鍵ってそんなもん、どうにでもなるでしょうに。
膨大なゾンビ…ラブがつくだけで、とことんゾンビもののセオリー通りなんですよね…

ヒーローのいない世界
逃げないでどうやって生きるんでしょう。
兄に化ける…これ以上むなしいこともないですね。
同じように人を傷つけてしまった、そのどん底で…どうなるのでしょうね。
非情に重みのある話ですが…

ぼくらのクロノスタンス
ずれた会話に力が抜けます。
好きな女の子をいじめる…うまいこと言いますね。
敵を知る…はは。でも知恵だけで勝てるとは限りませんよ。
転校とか不登校とか、プライバシーも何もないですねえ。
ここを見られたらそりゃ叫ぶでしょう…
仲良くなりたい、ってそれであれだけいろいろ調べたって知られたら…調べたのがだれであっても…
いや「うちの部員が」じゃなくて「色々調べましたごめんなさい」って謝るのが先でしょう。

溺れる人魚姫
スプラッシュ設定って僕も全部しっかり見たわけじゃないですし読者の親世代ですね。
こういう設定だとどうしても脚を意識してしまいますが、素晴らしい脚線美。
プール…いや、この状態になるまでの過程は?あ、着替えたんじゃなくて、水に濡れたら服も…なんという便利な。
しっかり守ってくれる男の子、…確かによく今まで無事…「引いた」どころか不死になるというのを真に受けられて魔女狩り状態にならなかったのが幸運でした。
「いやなんでもない」が実にわかりやすい。
そこからの展開もわかりやすくてスピーディです。
どこもかしこもすごく色香が高く、味がいい作品でした。これからにも期待しています。

月号の読み切りも楽しそうです。
ホラー…ええと、体力と気力があれば。あまり期待しないでください。

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