りぼん2019年9月号感想
村田先生のタッチでほか二誌と差別化できるのが「りぼん」の強みの一つ。
漫画を学ぶ系の付録は人気があります。
今月号は読み返したくなる作品がとても多い。
16ページの読み切りもいいものですね。活用してほしいものです…倍の人数にチャンスを与えられますし。
園田先生もお見舞い申し上げます。
ハニーレモンソーダ(村田真優)アニマル横町(前川涼)古屋先生は杏ちゃんのモノ(香純裕子)6月のラブレター(春田なな)初×婚(黒崎みのり)ハツコイと太陽(木下ほのか)吸血鬼と薔薇少女(朝香のりこ)絶叫学級(いしかわえみ)群青リフレクション(酒井まゆ)HIGH SCORE(津山ちなみ)きみとゆめみる羊(柚木ウタノ)ぼくらはみんな(武内こずえ)だきしめて30分オ(姫川恵梨)コーラスアイドルオンステージ♪(桃川ゆきの)次号予告
ハニーレモンソーダ
一人だけ洋服という。でもいっぱい人がいてよかったです。
彼氏、という言葉がどんなに大きいかすごく伝わります。
タオル、制汗剤…必要ですよね。というかこの殺人的な暑さで外に出る方が間違いでは。
敬語禁止は笑いました。
彼は人ごみ自体が嫌いだった…あらま。
気にせず、で浴衣…ここで浴衣姿をくれるとはすごいサービス精神。
自転車で大きく移動して特等席に、すごく考えてくれてたんですね。
これほど幸せな状態で不穏な新しい男…やってくれます。
アニマル横町
「りぼん」からネタをパクってはだめなら「ちゃお」から…
フェスごっこも楽しそうです。
みんないろいろと乗ってくれてますね。
水分補給・暑さ寒さ対策…本当に大変です。
で、台風とは…
古屋先生は杏ちゃんのモノ
おお、修羅場だ。修羅場らしい修羅場をこの漫画で見ることができるとは。
空気が重い…ひたすら先生の大人気のなさが実に楽しい。
「将来住む家まで」「おれとつきあってください」「ちょっと考えます」…こちらのカップルもそれはそれで楽しい。
そして、どう見ても最高のカップルの会話からごめん、本当にこの作品はどこに飛ぶやら…
ここで都合よく二人きりになれるのがこの作品の恐ろしいところです。これで目撃者がいないなんてありえないのに。
今回はとても熱い正統派少女漫画…次は何をやらかしてくれるのやら。
6月のラブレター
…そういう結婚式…この本気というかまじめに結婚式について考えて招待状を作ったりとにかくすごい。
というか親や恩師は呼ばないのかw
花嫁姿…ステキすぎます。
ちゃんとしたスピーチ…服がないからと遅れた、というのが…というか何人もの招待客が見ている前で幽霊との会話…
みんなの反応、そりゃびっくりしますよね。
そしてこのスピーチも…いや一つ一つの絵がめちゃくちゃ魂入っててものすごい。
指輪…そしてキス、なんて花婿…
高校生の姿でのキスから成仏…本当に結婚してからの簡潔なエンディングも本当に素敵。
この作品はとにかくとてつもなく魅力的でした。どこもかしこも優しい愛情と柔らかな感触に満ちていて…
次回作はどんな作品か、楽しみにしています。
初×婚
こうも相手を無視して、鮫上くんは勝つ気あるんでしょうか。
トレードが可能というのも厳しい。
300点…三教科?それとも六教科?
風邪にも配慮しないというのはひどい。本当にこのシステムに合ってないんじゃ。
うどんを持ってロフトに上がるってすごくフラグな気がします。
「まず健康だろ」が大笑い。
前半の冷たすぎる態度と後半のギャップ、わかりやすいのはいいんですが…
ハツコイと太陽
スマホ、大変ですよね。…宿題が終わってから、夜九時以降…無理に決まってますよ。あともっと肝心な危険もたくさん…
ハードバンク、本当にどこでも見かけますよねえ。
意識しすぎて逃げちゃう、これまたかわいいことで。
「フォルダにある一条の写真全部」鬼ですかあんた。
なんかもう告白しようと大騒動に…
いや部屋とかどうでも…テレビ電話モードでなければ…
一条くんと思ったら秋葉くん、それでタイムリミット…笑うしかないです。
翌日秋葉くんとの口げんかに一条くんが去ってしまう、ここも実に楽しい。
「今答える」で次回とは…なんて凶悪な。
吸血鬼と薔薇少女
嫉妬してもらえなかった、これは辛い…と思ったらもっとハイペースで押してくるとは。
ひたすらストレートで情熱的、こういう男の子もありなんでしょうか。ただしイケメンに限るにもほどがありますが。
しっかりかばってくれる夜宮くん、「わざと嫌われようとしてる」…こうきたか。
静かな愛情はたまらないです。
絶叫学級
待望の長編。安心できます。
実際問題橋を歩いて渡るのは結構怖いです。
霊媒師…
両親に会えば、って両親はどこにいるのやら。
幽霊の記憶と生きている人の証言が違う…性格も。
助けるのが結果的に脅迫になるとは。というかこの状態から助けるのはかなり困難なんですが。
長編ならあまり心配はないです。
群青リフレクション
「なんでみんな私に選ばせるの」で泣いているのはなぜか大笑いしました。
なぜ気に入っているか…あがいて苦しむ、それをそのまま撮りたい…悪趣味な監督ですねえ。
友だちの罵倒が心地よい、というのは苦笑しました。支えられてますねえ…それだけ支えてもいるんでしょうけど。
「ひとりになったとしても」これってかなり重要な言葉ですよね。読者もそんなのを見つけてくれればいいんですが。
そして入ってる、そこから何が…
NGが出たらまた雪が積もるまで待機、鬼ですかそれ。
緊張感に満ちた演技シーン…
「毒と呼ぶにはあまりに甘くて」という言葉もぞくっとします。
ナイフは柄の一部だけでもすごくいいとわかります。全体像を見ればますますいい。よく調べた、あるいはいいブレーンがいたか。
結局誰も殺されない…見事に三人の関係を、木や石から抽象的な像を切り出すように…
息を呑むしかないです。
HIGH SCORE
最低にもほどがある…「政宗お兄ちゃんは」が大爆笑。そんなことのために百万円って…
子供を助けた、むしろ異世界転生が心配…彼女が勇者転生したらさぞ一本道のつまらない話になりそうです。
彼じゃなくて彼の家の財力と使用人に、というのは爆笑。で、やればできるって…
松葉杖を凶器とされたら恐ろしいですね。
きみとゆめみる羊
半年…長いですね。
家族の支えも大変でしょう。
みんなそれぞれ成長している…そして進路、バンド活動なども含めて…とても丁寧に変化が描かれています。
食物まで用意しているとは…
カメラマンにこわもての大人もしっかり礼をしている、ここも素晴らしい。
いろいろな人たちの力、さらに今はAdobe様のお力もありますからねえ…
「今めっちゃ可愛いモデルさん」と暗示をかける、支え合ってますねえ。
集合写真の演出も素晴らしい。
「変わっていくことも怖がってちゃいけない」がまた素敵です。
自覚的に歩きだしている…本当に成長たことが伝わります。
ぼくらはみんな
苦手でも少しずつよくなってきてますね。
ボディーガード…どこのホラーですか。
穴を掘る、というのも現実にありそうです。いや底コンクリや金網埋めてないんですか…
「なんか聞かれたらそう答えろ」…嘘をつく能力がある動物って恐ろしくて笑いが。
兄弟だった…はは。
だきしめて30分
目が覚めたら抱きしめられてる…ソレナンテエロゲ…
マヌケで阻害されている、というのもわかりやすい。
そしてまた抱きしめられている…
毎日そうしている、単純にぬくもりが欲しいだけ…本来はエロに通じるのにそちらに行かないのが面白いところです。
起きている状態で抱きしめられるのは違う、というのも面白いです。
嫌われて胸が痛い、居場所を失う…代わりの抱き枕をプレゼントして、素直な言葉…胸が痛くなります。
「先に抱きついてきてたのは宮坂だから」が爆笑。
テーマがしっかりしていてとてもいい作品。次回作も楽しみです。
コーラスアイドルオンステージ
実に素直なタッチですね。
歌がうまい、というのも難しいですよね。音域が広く正確。音量が大きく質がいい。正規の声楽訓練を受けている。日本の演歌の訓練を受けている。歌の上手い歌手や声優でもいろいろといます。
宝塚できわめて歌の評価が高かったスターが、退団後に評価が悪いこともありますし…
遊ぶな、ならどうするのでしょう…帰宅部で勉強に専念?
そしてオーディション…置手紙というのも胸が痛いです。信頼関係が低いんだな…
何回もオーディションを受けているのに、これはうまく厳しさを伝えてきます。
母親からの手紙が意外としっかりしていた…
幕切れも実にうまい。オーディションに立つ、それだけでもすごく大変なこと…
とても読みやすく胸を撃つ作品でした。次回作も楽しみ。
来月号も面白い構成ですね。小石先生の読み切りに前後編。