りぼん2020年10月号感想
表紙は奇妙な重さと華やかさがあります。ただ今月は相手が悪かった。
付録もしっかりしたものですね。白黒というのも華やか。
吸血鬼と薔薇少女(朝香のりこ)ハツコイと太陽(木下ほのか)ハニーレモンソーダ(村田真優)HIGH SCORE(津山ちなみ)初×婚(黒崎みのり)アニマル横町(前川涼)稲神村のRICEさん(梨乃あり)ハローイノセント(酒井まゆ)ふたりのポラリス(柚原瑞香)絶叫学級(いしかわえみ)つぼみコンプレックス(星屋ハイコ)ぼくらはみんな(武内こずえ)無敵のスイート(行村コウ)新堂くんとのナイショ関係(神田ちな)次号予告
吸血鬼と薔薇少女
巻頭カラーからエロ。なぜ首筋から…一番エロいから?
なんでこれだけのことを全部言ってしまうんだか。
海ですごい世話好き、見ていて楽しいです。
大切、って…それでも…
執念深い…砂をうまく使った、でも裏目に出てしまいましたか。というか完全に殺人未遂…
彼女に、と…本当に?可能なのでしょうか?
ハツコイと太陽
小学生でも受験があるのが今の時代のせちがらさ。僕の記憶では全くありませんでした。
金がいいと顔もいいのが冷酷な現実…
それで、みんなで集まって思い出作り、と思ったらみんな忙しいと。なんというか身分社会。
秋葉くんまで中学から…
一条君がどれほど頑張って、緊張して、ボロボロかよく伝わってきます。
そしてこちらは母親の支え…
クラス内ランキング、これまた楽しいけど泣けそうです。
「高校にも大学にも」「卒業したくない」…きますねこれは。
さらに「どこへだって駆けつける」…あああああ。
声が出ない、今回はすごすぎます。
ハニーレモンソーダ
未来を決めに、とすごいことになってます。
美人添乗員、どう動くか気になりますね。
この教師にも聞いて…なんかえらいことに。
と思ったら、「私のこと覚えてない」ときましたか。
相手の過去を考えて苦しむ、ただこれは何も生みませんよね。実際にはわかりませんから。
と思ったら、もののはずみで「界くん」と呼んでしまった…逃げてしまったり、なんというか次に何が起きるかわからない、すごい。
わがまま…という言葉が出たら、肩をずらしてキス…いや風呂で女子には見られるんですが。
二本立ても贅沢…
彼の側から?
彼の側から見ると、あまりにも世界が違う人…少しずつ知っていくのが見えてきます。
「元々ひとりで飛べんのに」が素敵。
前は距離を取る、巣立たせるつもりだった…のが、いつしかはまっている、まさにミイラ取りがミイラ。
「何か嫌なことがありましたか」という一言で一気に心の奥底に…ここもうまい。
ゆっくり時間をかけて、ため息が出ます。
HIGH SCORE
こういう大きいパックを思い切って買ってしまうのと、少しずつ買いためて日常的に使うのと、どちらがいいでしょう。
僕はどうにも前者ができないです。
すごい皿に盛りつける、実際どうなるのやら。
母娘の似ていることと言ったら。
父親専用に殺意があるのは大笑いしました。うん、ミステリ定番、何もしないけど死ぬ確率を増やす方向の殺人…
電気禁止も時には面白そうです。さりげなく有用な知識を詰め込んでいるのがありがたい。
暗くなってからがまた面白い。
初婚
そりゃまだそのプログラムが未熟だからでしょう。
心理テストで一つ引っ張るのがきつい。
「俺たちはあんたらのおもちゃじゃ」というのはそりゃ怒るわ、と納得できます。でも「俺にとって大事なのは倉下の気持ちだけだ」はぶれないカッコよさ。
「あんたの視界に」…そりゃ納得していてもそうなりますよね。
両方半分半分、でもこれを話し合えたのは大きいですよね。
ここでアスレチック、…だったら基礎体力だけでもつけていたほうが…
どちらであっても貢献できるように…そして彼の、自分からリタイアするという決断!
ここはやってくれました。
アニマル横町
いきなりホラー?
15万円もとをとるのはたいへんですよね。まあレンジフードでも給湯器でも軽く飛ぶ金額ですが。
「ボク」ってバビブベボもきついのに…
そしてこの人形、こういう描かれ方だとどんどん怖くなっていく。
ああ、イッサの暴走が…15万…そして人形が暴走した真相は?
稲神村のRICEさん
RICEなのにサツマイモ。ただし米とサツマイモは合う。
現地に生産ライン…霊験は壊れないでしょうか?
チューバ―も…
そしてお約束のカオス。もうこれはホラーでしょう…
オチはため息しか出ません。まああの泉を売れば千万でも億でももっと上でも…
ハローイノセント
正論で殴る…で、人を傷つけたかもしれない、それだけで…やばいやばすぎる。
お巡りさん、と正しい対応ができるのがすげえ。少女漫画の世界には警察がないというルールを破るとは。
スマホどころかネットを捨てて電話だけにすると信じられないほど安いプランもあったり。
これで謝られた、それでただ頭を…うわお。
笑顔での「おはよう」、これってこういう女の子から見ればもうホラー…
しかもほとんどが男視点という、相当少女漫画のセオリーぶっ壊して好き放題やってますよこの作品。
ふたりのポラリス
距離を取ったまま…いろいろときつそうです。
ただ、ひたすら一方だけが変わっている、こっちはこわくなった、と。
こういう繊細さが本当にたまりません。
小さい子が同級生?
いや「思ったこと何でも言う」って一瞬でいじめの標的になってボロボロにされるだけでしょう。
…逃げられるわけないのに。
なんで秘密にしてるのか…なんか口止めはうまくいったのに関係は余計こじれたような。
で、今度は兄のほうも生活に…はは。
と思ったら、客として…笑い転げました。
どうしてもうまくできない、救いようがない不器用もうまく伝わってきます。
「ケンカしちゃえばいーのに」がまた…仲を取り持たれたらそれこそ絶叫学級になりそう。
絶叫学級
いきなり時間を…
彼女自身は見えている?
と思ったら縛られて?次々と物事が変わりますね。
この状況は、ひっくり返ることならできそうです。
今度は変な存在同士のラブシーン?
解決はさすがにうまい。霊が先に飛び出してしまって分離、あとは焼くだけと。
骨が出てくる現場検証が妙にリアル。
これだから長編は安心できるんです。ずっと長編だけでもいいんですよ、朝マックだけのマクドナルドが本気でほしいように。
つぼみコンプレックス
頑張ってますねえ…
今も探してる子もいる…「資格なんていらない」、これは一番読者が聞きたがってる言葉でしょうね。実際には誰もが資格は必要だと思ってますけど。身分というものが厳然とある学校生活で。
「一緒にこの恋がんばりましょう」…でも勝者は一人なんですよね、ハーレムルートがなければ。
「オレ出てねーよな」…彼も額から出てしまっていても不思議じゃない、これは爆笑。
心臓が痛い、また厄介なことに…というかいつ告白するんだ残りページはと叫びたくなります。
そして全校集会で呼び出されて、それで公開告白とはやってくれたにもほどが…
で、全校生徒の前でのキス…
あきれてものも言えない、それが普通の何十倍も強く。
強烈なアイデア勝ち作品ですよね。
次回作も楽しみにしています。
ぼくらはみんな
母親に双子、それを知らされていなかったのは?
…理念はわかりますが、いくつも反論できます。
まず、動物園で生きてきた動物の野生復帰は大規模なプログラムが必要で、不可能であることも多いほど難しい。下手をすれば悲惨に殺すだけ。
さらに野生の大型動物が安全に生きられる場は、今も急速に減少している。野生動物自体がこの数十年で半分以下という報道もある。また動物園の人気動物は猟の獲物としても密猟が問題になるほど価値が大きいし、大型肉食獣は安全のために駆除されるリスクも高い。
そして、動物園の動物待遇が悪い、ということは以前から問題であり、それをきちんと公・世論に訴えて改善することも考えに入れるべき。それを絶対不可能と切り捨てることが正しいとは限らない。
特に日本は動物園の意義をまるで理解していないんですが。
飼育員は頑張っていても、肝心なことを世に訴えないで小さいことだけやっている、という可能性もあるんですけどね…
動物たちの声がそうとは限りませんが。
「おもしろそうって思いついたら」は殴っていいですよね。
ぼくらはみんな…文明崩壊ついでに大型動物絶滅に至らなければの話ですけどね。それは相当難しい話です。
できたら、本当の動物園というものがどういうものか、動物園の歴史、日本がどれだけ遅れてる通り越しているか、どれだけの人がそれを訴えているか、それらの文献も欲しかったです。
興味があったら調べてみてください。
作品自体はとても楽しかったです、お疲れさまでした。次回作も素晴らしいでしょうね。
無敵のスイート
冒頭、今の女の子はものすごく過激な漫画が当たり前でしょうに。すごい学校もあったものです。
そんな中で婚約者がいたらそりゃ騒ぎとか…
きっちり距離を取ってくれる、そりゃまあトラブル起こしたら出世もパアですからねえ…
恋をしないまま、って恋をしたら不幸になるだけじゃないですか。
女友達の謎の情熱はいったい…
で、余裕を失ってくれた婚約者、ため息しかないですねえ。
うん、溺愛なんて言葉知ってる時点で冒頭よりけた外れに過激な漫画を大量に読んでるのは間違いないでしょ。
何とも言えない面白い作品でした。次はどんなものを見せてくれるのか。
新堂くんとのナイショ関係
難しいですね、こういうある意味体質は…まあいじめられてないだけまし…
男の子が、恋愛じゃなく人に囲まれているから気になる、模範としてあこがれる、というのも面白い入り方です。
そして真似演技を見られた…ああああ。
スマホって、忘れる落とすが欠点ですよね。
すごく丁寧な口調が面白いです。
で、特訓…ははは。実に面白い展開。
さらに猫耳メイド服、どこに行くかわからない漫画ですねえ。と思ったらさらに女装!うぎゃお。
約束で朝、あいさつにニャンがついて屋上…天丼っていいですねえ。
感謝の手紙とかもう体が崩れそうです。すげえ。と思ったらそれを読ませる…殺意ありますよね?
さらに目を見て「一緒に遊びたかった」で誤解される、もうどこに飛ぶんだこの暴走機は…
「俺いなくても大丈夫そうだな」ってほんとうによく見てますねえ。
そしてここからまっすぐな気持ち、一転して丁寧な…と思ったら「大好きな」やってくれました。
どれだけ、と思ったら、を繰り返させるんですかこの作品は。
ラストに誤解した彼の小さなフォローもあるのが…
いやあ、面白い。とにかく面白い。面白い、というのは最強ですよ。
次回作も面白さを追求してほしいものです。期待しています!
来月号も読みきりが、いくつあるんでしょう。ある意味すごい。そして「なかよし」ファンから見ればうらやましいを通り越して…増刊まであるのに…