寿えびす (ことぶき えびす)
作風概説
やや大人っぽく、耽美な感じさえある。濃い印象。
冒頭のつかみで、ホストっぽい超美形の男が裸で寝そべっているような耽美表現をぶちかますことがある。
白目などの極端な表現も強く、全身を使う描写も多い。感情表現がとてもうまい。
かなり過激でわかりやすいキャラクター設定でうまく動く。題材がかなり過激だが中身はかなりしっかりしている。
色気過剰な男の子の魅力を描くのがものすごくうまい。その男の子も色気だけでなく、内面もとてもしっかり描かれる。
代表作
2007「きみがいなくちゃ、はじまらない。」
完全に幼なじみのよーた君をパシリにしている朱夏ちゃん…ある日突然彼が独立宣言!
それから少しずつ彼が変って、自分も彼がいないとニンジンの入った食べ物を誰が食べるのとか、彼の膝枕でないと眠れないとかいろいろ…
でも彼も変わったけれどお人よしは相変わらず、利用されてばかりで無理しすぎ…
大胆なキャラ設定とリアルな心理描写の積み上げで見せたパワフルデビュー作。
2009「魔性の弟」アンソロジー単行本「恋は、けだもの。」に掲載。
るいちゃんに、血のつながりのない弟ができた、でもとにかく可愛かった…そして八年後、美形になった魔性の弟のまーちゃんにいつも振り回されている。
ある日、憧れの先輩に誘われてデート。だが、ずっとまーちゃんがついてきて邪魔する。
とにかく冒頭の見開き部分がすさまじい。裸の超絶美形男がただ寝ているだけだが、一体何のマンガだという気もするしとにかく考える前に爆発する。
2011「カレシはアイドル」
トップアイドルの花園光はCMにドラマに大活躍。姫香ちゃんが彼の話に関心があるのは、ファンだからではなく、彼女だから!
いや妄想じゃなくて、しかも親戚で家庭の事情で前から同居していて、ちゃんと告白して両思いでつきあっている。
で、今度のドラマでキスシーンがあると聞いてしまい、さらに相手役が共演者キラーと聞いて、ついスタジオに行ってしまうが…
今までの実績、現在の地位
かなり奇妙で過激な作品を描く。「地獄少女 閻魔あいセレクション激こわストーリー黒」に参加。
個人的な感じ、思い出
初めはびくっとなったけれど、一人一人のキャラの心理を丁寧に描く力には脱帽。
これからもこの心理力を生かして、楽しめる作品を創ってほしい。
「魔性の弟」はすさまじかった…これだけのインパクトが出せるなら何でもありだろう。