上北ふたご(かみきた ふたご)
作風概説
アメコミを甘辛くしたような非常にはっきりした、表情豊かなタッチ。ストーリーはドタバタが激しく、その点も「トムとジェリー」のようなアメリカのアニメを思わせる。あちらこちらにちりばめられる英単語も楽しい。
スタイル革命以前からかなり女の子は大胆なナイスボディだった。
代表作
1995年前後「きまぐれマタタビシスターズ」なかぞう、るんるん、本誌などに数多く出ているが継続した連載ではなく、単行本もない。
美女の家に住む五匹のネコ、「マリリン・モンロー」「カトリーヌ・ドヌーブ」「エリザベス・テーラー」「クラウディア・カルディナーレ」「ブリジット・バルドー」。実は飼い主の美女ヴィヴィアンはニューハーフ。秘密はそれだけじゃなくて・・・サイバネディクス・テクノロジーを投入されたネコたちは人間に変形できる。
それを利用して「ネコの手カンパニー」(某人材派遣会社とは別)をやっているが、根がネコだからあまり頼りにはならない。様々な説明やドタバタが楽しい人気作品。
2002〜4「よばれてとびでて!アクビちゃん」
内気な転校生、眠田ころんちゃんは緊張するとあくびが出てしまうことなど悩みがいっぱい。
ある日見つけた魔法の壷の前でアクビをしたら・・・昔大ヒットした「ハクション大魔王」の続編のコミック版。
2004〜「プリキュア」シリーズ
アニメのストーリーは公式サイトを検索すればいい。
なかよしの連載は、主になぎさとほのか、MaxHeartに入ってからはひかりを加えた友情が主。
Splash☆Starではメンバーを一新し、本誌掲載版でもガンガンアクションシーンを入れている。
「Yes!5」は恋愛がメイン。
2007「ラブvホース」
お嬢様でスカイダンサー号の馬主でもある美怜ちゃんは、新しい指導員の一馬さんにめちゃくちゃにしごかれてくたくた。豚に真珠とまで言われる。
でも彼がスカイダンサーを運動させ、鮮やかに障害を越える姿、その迫力に魅せられてしまい、夢中でレッスンに通うようになった。
少しずつ成長する彼女だが、からかわれて気がつくと日記は一馬さんのことばかり…
だが、彼が恋を否定したのを気にしてしまい、落馬して叱られ、それで落ち込んだのがきっかけで一馬さんが担当から外されるが…
乗馬の厳しさと魅力を強烈に描いた、素晴らしい迫力の最高傑作。
2021「アンライバルドNAOMI天下一」(構成:水野タマ、監修:大阪まり)
テニスの大阪なおみ選手を題材とした作品。
NKY2770銀河。この宇宙の運命はすべてスペース・テニスが支配している。全宇宙を照らす光の王が急死し、闇がうごめき始めた。人々は光の王を待っている…
風の女王サラが君臨する星域に、ひとつの貧乏船が落ちた。乗っていた一家の娘には、エレメントはないが…
今までの実績、現在の地位
「上北沢ふたご」のペンネームで増刊で活躍(更に以前、「るんるん」初登場時の予告では「上北ふたご」で、今回はそれに戻した。自画像カットなども同一であり、まず間違いなく同一人物)、本誌にも登場するほど注目されていたが出てこなくなっていた。
突然復帰し、「ハクション大魔王」の続編である「よばれてとびでて!アクビちゃん」、引き続き「ふたりはプリキュア」マンガ版の連載を担当することに。考えてみると竜の子プロの雰囲気とはぴったりである。
「プリキュア」はもう十五年以上、全てのシリーズを(その多くは戦闘シーンなしで)コミカライズし、「プリキュア」シリーズそのものも「なかよし」もしっかりと支えている。
待望の増刊オリジナル単独作品も期待以上の素晴らしさ!
2021年、大阪なおみ選手を題材とした作品で久々の本格本誌連載。
ちなみにペンネームの通り双子作家。
個人的な感じ、思い出
昔はそれほど印象が強くなかったが、読み返してみるとあのアメコミ風ドタバタは現在でも通用しそう。あの時代には早かったかもしれない…できれば単行本化して欲しい。
過去の竜の子プロアニメをコミック化しても面白いだろう。
オリジナルをずっと期待していてやっとかなった…予想以上に素晴らしかった!
これからももっと見たい。オリジナルで本誌連載ができる力は、というか「なかよし」にはもったいないぐらい!
プリキュアシリーズの功労は「わんころべえ」に近い水準ではないだろうか。