久世みずき (くぜ みずき)
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作風概説
絵にはなんともいえない魅力がある。とてもすっきりした感じだが炭酸の辛みはなく、かすかに甘く柔らかい。渋みもなく非常にのどごしがいいタッチ。
男子の描写にも優れている。女の子の体もやや細めだがコンスタントに色香がある。
ストーリーはまさに王道。男の子の心情がとても繊細に描かれており、女の子がとてもいい子。
男女が触れあっているところ、特にお姫様抱っこを描くのがとても得意。
作品全体に独特の優しい雰囲気がある。
代表作
2010〜16「真代家こんぷれっくす!」ちゃお・全8巻
三人の男と一人の女、両親も家にあまりいないので四人寄り添って暮らしている真代家。特に男の子は全員イケメンぞろい。
だが紅一点の夏木ちゃんは、実は血がつながっていない…
2014「ひとりじめヒロイン」ちゃお・全1巻
知菜ちゃんはアイドルには無関心だったけど、ある日ビルの大スクリーンに映った男の子で目を奪われた…彼はトップアイドル(男子二人)LINKの一人だった。そのLINKが学校に来た。
そして知菜ちゃんは携帯電話を拾ったり、屋上のフェンスが崩れて撮影を妨害しそうになるのを身体を張って止めたりと、LINKの彼方くんと縁ができていく。
2017「あやかしお薬手帳」
代々続く薬屋で、父親が出張の時に店番もする古月亜海ちゃん。
薬屋といっても妖怪の薬屋。
見られてしまったクラスメートの天乃くんも妖怪天邪鬼。
彼は人間になりたい、と言ってくるので薬を作ったら…女の子になってしまった。それからもなかなかうまくいかず…
今までの実績、現在の地位
「ちゃお」作家だったが、突然「なかよし」からよみきり登場。
「電脳コイル」のコミカライズも担当し、ホラーでも豊富なキャリアがある。
「ちゃお」本誌連載は数回で短いものだったが、増刊の作品は長期連載となり、小説版も出た実力派。
個人的な感じ、思い出
「ちゃお」でも大好きな作家のひとり。
「なかよし」読者としてはこれ以上ないほどうれしい反面、「なかよし」の過酷さを考えると、止められたら止めてた、「ちゃお」で連載成功してた方がうれしかったなあ、というのが正直なところ。
実力は折り紙をつける。今すぐ、オリジナルで本誌連載すべき。
せっかくの作風を台無しにせずいつも通りの作品にしてほしい反面、逆に思いっきり殻を破るのもいいか、とも思う。