パターン分類10-14
んちゃ、講義を始めます。出席カードを回してください。
今回で学校はおしまいです。教師のキャラクター分けと家庭と学校の関係についてが残っていますね。
教師のキャラクターはまず地位と性別、年齢に大きく依存します。
地位は大きく分けて・・・生徒の感覚が主体になるため現実の制度と必ずしも関連しませんが、校長、教頭などの管理職、学年主任、普通の教師(講師、教諭等の差は生徒には余り見えない)、体育教師、保険の先生(養護教諭、校医など職制の上では色々・・・これも生徒には見えない)、用務員、産休代理、教育実習生などに分けられます。地位ごとにそれぞれ類型的なキャラクターがあるものです。
普通の教師を年齢と性別、独身かどうかで分類しますと、20代前半の若い独身女性教師、26〜35頃までの独身女性教師、適齢期(この言葉に不快感を持つ方が多いことは承知していますが)を過ぎた独身女性教師、20代後半から30代後半までの既婚女性教師、それ以上の既婚女性教師、20代の若い独身男性教師、20代から30代の既婚男性教師、30代後半までの独身男性教師、30代後半から50位まで(40以上の独身男性教師は余り見られません)の既婚男性教師、それ以上に分けられます。
教師の性質そのものの分類ですが、これは生徒に対する厳しさ、学校寄りか生徒寄りか、理性的か感情的か等の変数があると思います。
大体、少女マンガでの理想的な教師像は普段生徒に、特に生活指導・・・持ち物や服装などには比較的寛容だが、必要なこと(生徒の魂の質の問題)に対しては厳しく、またできるかぎり生徒の側に立ってくれる教師でしょうか。
逆に最低なのは極端に細かいことに厳しく、反面肝心なことには鈍感か事なかれ主義で放置し、学校の論理を生徒に一方的に強制するだけの教師、ということになります。
厳しさですが、無論連続的な変化をします。そして厳しさも他の変数を加えて考えるとかなり多様性があります。学校寄りの厳しさは単純に管理の強さでしかないですが、生徒寄りの厳しさは本当に生徒に対する愛情から出ている等、行動が同じや似ていても心情、結果が大きく異なります。
生徒寄りで極端に感情的なのが金八先生タイプで、少なくとも昔は生徒にとって一つの理想像でした。今では余り出てきません。
極端に生徒寄りで、かなり甘いときには甘いタイプには生徒と友達同様なタイプがあります。休み時間など、生徒と一緒に本気で遊んだりすることもあります。反面厳しいときには厳しく、けじめがきちんとできていることが多いです。
家庭と学校の関係ですが、PTAがらみとそうでないものに大別できます。
PTAの典型的な思想として過剰に純潔にこだわり、特にポルノ的なものや暴力的なものを子供の環境から追放しようとしています。またロック等の遊びにまつわるものにも不寛容です。教師が子供の自主性に理解を示そうとした場合、そういった親から抗議がくることが多いです。また子供の安全にも過剰にこだわり、それを教師側が恐れることで子供に余分な制限をかけることも多いです。
これには多分に親のキャラクターも関わってきますが、親が高圧的で横暴なタイプの場合には教師に対して攻撃的な言動もあります。また、特に上流階級で子供を甘やかしている親の場合子供を盲信することもあり、特に自分の子供がいじめの加害者になったりするとその事実を否定して教師や被害者、告発者を攻撃することが多いです。この場合権力との癒着もあるので、厄介な自体になることが多いです。
親のキャラクターとして他に代表的なのは子供に対する全くの無関心で、そのくせ何か問題が起きたら全て学校の責任だと責任転嫁をするタイプ、生徒を教師以上に人格を認めずに支配しようとするタイプ、過剰に心配して常識を無視するタイプなどがあり、どれも教師と生徒本人両方にとって頭痛の種です。上の要素をいくつかもつ上流階級に{ザマスおばさま}タイプがあり、これが一番きついですね。
体罰についても触れておくべきでしょうか。これは一応日本の法律では違法ですが、少女マンガでは特に運動部や上流階級向けの学校でよくみられます。現在の普通の学校を舞台にしているときには目立ちません。体罰については作家の教育観がもろに出てきますね。愛がある暴力はあるのか、これも簡単に答えられ得る問題ではありません。各作品にまかせたほうがよいでしょう。ただ、話のパターンとして、現在の学校では体罰がばれると教師の職を失いますから、それを軸に教師の弱みとして使ったりすることができます。
次回から総まとめに。何か質問は?御静聴深謝。