パターン分類2-2
こんにちは。出席カードを回しますので記入してください。
レポートは終了後に回収します。ほらそこ、飲み物は飲んでから教室に入る。全く、こんなことだから日本の大学教育は入学時は世界最高の学力を持ちながら卒業時には諸外国に追い抜かされているんです。予備校での緊張感の1%でも思い出して下さい。
さてと、もう首都圏では春一番が吹き少女マンガにとっては大切な季節が来ましたね。春休みランドの発売も秒読みです。石塚沙織先生もそれでプロットを作ってるそうですし、予告もありましたので今回は幼なじみについて詳論します。
マンガにおける幼なじみの定義としましては「物心つく前から話が始まるまでの間家が隣もしくはブロック、棟レベルの近所。家同士も比較的仲がよく、もっとも早い段階から一貫して重要な遊び友達。幼稚園および学校も同一。」が大方のところでしょう。他の「ずっとクラスが同じ」とか「ベランダもしくは屋根伝いに相手の部屋にいける」等は重要ですが付随的なことです。前回いったように、引っ越しの多い現在のサラリーマン世帯では成立しにくい関係です。それゆえに一種のロマンと家族に準じる存在であるが故起きるインセスト・タブー的なエロスが有り、定番中の定番の地位を保っているわけです。
幼なじみであるがゆえに起きる状況を分析してみますと、まず互いの幼少時から知っているためお互いに関する理解が深い事があります。且つ親同士も無関係ではないです。加えて大方の体験、記憶、習慣、全ての発達段階を共有しています。ストーリー上のパターンを分析するについてはどうしても幼年少女誌のみでなく、少年誌その他とあわせて分析することになります。{幼なじみはくっつく}が自然法則ですが、それまでにはなにがあるでしょうか。ストーリーが始まる前の状況は{許婚}、{喧嘩友達}、{ただの仲良し}、{相互(一方)に意識}等。
- {喧嘩友達}は前回と大体同じです。
- {許婚}のケースが一番特徴的ですね。親同士が決めたか小さな頃約束したかで、親同士の場合は反発から意地を張り〜となります。子供同士ですと「約束を思い出す」過程が軸になります。軽く分けると{男女の強弱が逆転している〜(男が)守るって約束したからね}、{忘れててくれちゃって〜忘れるわけない}、{忘れてた?ーしたら(出来たら)結婚してくれるっていったよね(これはむしろ少年誌)}となります。
- {ただの仲良し}のケースは普通の仲良しよりむしろ近過ぎることが障害となります。兄妹もしくは姉弟に近く、その状態を打破するのは特に一方が性的に未熟で恋愛感情に鈍感である場合難しいことです。例えば「デリシャス!」とか一方が何の気しに恋愛の相談を持ちかけて地獄におとすとか。嫉妬に目覚めさせるのが定番ですね。
- {相互に意識}これは幼年少女誌の範囲外ですが、心理的な分析のため参考までに。全ての発達段階の共有は無論性的なそれも含みます。所謂お医者さんごっこに代表されるものです。思春期に入って第二次性徴を迎えるとそれまで抑圧していた性に関する興味と自覚が生まれまず反発し、疎遠になったり今まで平気だった着替え等の共有が嫌になったりします。そのときに(親に次いで)近い異性である幼なじみが性の対象となり易いわけです。(が親にしてはそれは避けて欲しいです。)それがきっかけとなり恋愛感情に発達するケースで、これには色々と使いやすいパターンがあります。前述の窓伝いの侵入とか。ただ、それには当然(なきゃこまる)罪悪感が伴います。近いがゆえに逆に近親感があり、インセスト・タブーに近い抑制が働くわけです。{一方的に意識}だと相手(女子)の未熟さが保護欲に変わって抑制に加わるというわけです(水色時代)。男子のほうが未熟というケースは・・ノーコメントとします。あと、互いをよく知っていることは例えば口喧嘩で互いの弱みをばらせるとか遭難時に相手の行動パターンが分かるとか相手の本当の姿を知っている(猫をかぶっている時)等に使えます。
それでは今日はこの辺にします。何か質問は?御静聴感謝。
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