パターン分類6-3
んちゃ、講義を始めます。出席カードを回してください。
今回は予告通り四角関係及び多角関係について。
まずは四角関係から。多少重複しますがとりあえず場合分けを。まず男二人に女二人か男一人に女三人か女一人に男三人か。(同性愛混じりは考えません)男女各二人なら主人公の女をF、主人公の男をM、副主人公をf、mとして各メンバーの年齢、恋愛感情の向き、関係等を考えてみます。
まず4人とも同級生である場合とmが高年齢の場合({青い鳥は身近にいた}この場合Mが低年齢であることも)、f&mが高年齢の場合{先生の婚約者はお姉さん}、Mが低年齢の場合、mまたはfが思い切り低年齢の場合、fが高年齢の場合。これ以外はあまり見ませんね。4人とも同年齢が最も一般的です。あらゆる場合が考えられます。f&mが高年齢の場合は後述。Mが低年齢の場合は大人の世界に割り込もうとする少女の心理からです。例えば[兄の親友に一目ぼれしたけどその人には彼女がいた。兄はその彼女が好きみたい]などが考えられるでしょう。f、mが思い切り低年齢の場合はその逆です。幼いなりの真剣な恋の描写とそれを見たメンバーが自分たちを振り返って色々と感じるわけです。fが高年齢の場合は彼女が緊張感を出すのとギャグでからかい役としてちょっかいを出す系統の話です。
恋愛感情の向きについては一般化のため記号を導入します。少々複雑ですが(FM、MF、fM、Mf、Fm、mF、fm、mf)[注:MF=MがFを恋している]、相互の関係については(FM、Fm、Mm、Ff)がどのようになるか・・テンソルですね。テンソル代数は大学の学部レベルでは正式にやらないのでパスし(物理学科で[理論無視使えるように]的にはやるかも)、代表的なものだけを。恋愛感情の向きとしては例えば(+++NNN+N)〜両思いの主人公にfが割り込もうとし、可哀相なのでmが救済のため登場等。この表現形式ははっきりすると思います。特に時間の経過も考えて例えば{お姉さんの婚約者は先生〜青い鳥は身近にいた}のパターンを(−+NN+N++=>++NNNN++)&(天敵、師弟、師弟、姉妹)等と簡潔に表現できますから。といってもこれの全ての組み合わせを考えるのはくだらないですね。いくらでも多くの因子を分析の対象にできるので、すればするほどややこしくなるのです。どれほどになるか想像もつきません(計算はできますが)。やはり一般論のみでご寛恕を願いましょう。
男女各二人の四角関係のいいところは(++NNNN++)となることで二組のカップルができる結果にでき、すっきりするところです。つまりふられたfのためにmが出てきた({振られ役救済型四角関係}とでも呼びましょうか)と言うのが基本的な構造です。ややこしい(+−N+N++−)のような物でも最後には二組のカップルで片付きます。もう一つ重要なパターンとして、何度も出てきましたが{先生の婚約者はお姉さん〜青い鳥は身近にいた}の形についてまとめておきます。このパターンが重要なのは女の子の成長をうまく表現している話だからです。前述の通り女の子が思春期を迎えるとまず恋に恋し、素敵な人との恋愛を夢見ます。でもMは同級生もしくは年下の餓鬼で対象外です。互いに反発している、まあ天敵であることも多いです。恋に恋した主人公が年上の素敵な男m(教師、家庭教師、Mの兄、先輩等)に恋を覚えます。といってもそれが本物に育つケースは少なく、大体は大人としての落ち着き、(クラスの猿共とはえらい違いの)経験値に対して、そしてエディプスコンプレックスの変形等ですね。まずMがそれに気付いて嫉妬します。まそれも上手く表現できずにかえって怒らせる結果になるのですが。特にmのほうからちょっかいを出した場合にはfも嫉妬を覚え、トラブルのもとになります。更にFとfが姉妹だったりするのもお約束ですね。この場合にはfは妹の傷を少しでも浅くするためいろいろと悩みます。で結局少しずつ成長してきたMに対する恋愛感情が生まれ、また自身の成長に伴って自分やfとmを見つめる余裕もでてきます。またMが未熟だが男としての魅力があることも見えて来ます。その中でmに対する思いを整理し、Mの思いを受け入れるとなってハッピーエンド。
男の子一人に女の子三人のケースは男の子一人に女の子二人の変形ですね。これは女の子の三人組が動かし易いためでしょう。また男の子にとってはこれはハーレムにほかなりません。女の子一人に男の子三人も同様に女の子一人に男の子二人の変形です。多角関係については組み合わせが無限にありますが、全て構造的には三角関係の発展でしかありません。いくつかの三角関係に分解し、組み合わせていけばちょうど全ての多角形が三角形の組み合わせとして理解できるように分かってくるはずです。
それでは今回はこの辺で。何か質問はありませんか?あと今回分析が中途半端な形で終わってますがきちんと場合分けをやって欲しい人はそう言ってください。御静聴感謝。