パターン分類8-6
んちゃ、講義を始めます。今回は前回の続きで三角関係下の告白についてで、女二人男一人型のケースの具体的な告白とその結果について考えていきます。
復習がてら心理を振り返ってみますと、女の子同士が無関係だった場合には単純に嫉妬です。男の子としてはここではどちらかにはっきり決められない、決まってるけど言えない、気付いてもいないのどれかです。女の子が友達同士の場合には嫉妬と友情が葛藤し、相手の女の子を傷つけたくない、でも諦められない(諦めようとしても偶然近づいてどきどきする)事になります。一方が気持ちを押さえていた場合にはもう一方は対等のライバルと認められずに子供扱いされたと怒ります。男の子としてはここでは選べない以上に女の子の友情にひびを入れてしまったのが心苦しく、又もう一方にすまないと言うのもあって素直に気持ちを表せません。
又前回考えにいれていなかったものに気持ちが食い違っている三角関係がありました。ま、これは大概四角関係の一形式ですので後回しにします。
告白するときの状況及び結果ですが、考えられるケースを分類してみますとまずヒロインとサブヒロインが無関係または友人もしくは上下関係。特に友人又は情のある上下関係の場合においてヒロインがサブヒロインの気持ちを知っている、サブヒロインがヒロインの気持ちを知っている、お互いに知っているのどの状態かも重要です。全く情のない上下関係というのは{意地悪役〜}パターンに準じます。ヒロインとヒーロー、サブヒロインとヒーローの関係もかなり大ざっぱですが無関係、深刻なトラブル、友達位の分類はすべきでしょう。そして誰が誰に;ヒーローがヒロインに、ヒーローがサブヒロインに、ヒロインがヒーローに、サブヒロインがヒーローにのどれか、これぐらいが考えるべきことでしょう。
ヒロインとサブヒロインが全く無関係でヒロインとヒーロー、サブヒロインとヒーロー共に無関係の場合、一次の告白は全て一目ぼれでです。この形では四角関係の頻度も高いですね。
ヒーローがヒロインに告白する場合にはサブヒロインがヒーローに片思い(接触無し)しています。ヒロインとしてはいきなりの告白に戸惑います。すぐOKするか拒絶するかで、拒絶したら付きまとってくる相手がうっとうしいけどいなくなると寂しい存在に変わっていく、というパターンです。どちらにしてもサブヒロインのほうはここで諦めては話になりませんからヒロインに対する攻撃を始め、またヒーローに急いで告白することになります。
ヒーローがサブヒロインに告白した場合にはこの場合大抵四角関係の{青い鳥は身近にいた}系のパターンです。
ヒロインがヒーローに告白するケースですが、この場合やはりヒロインの恋情はミーハーな虚像に対する恋でしかありません。通勤電車での一方的な知り合いなどが多いですね。告白も女の子らしい手紙とかバレンタインチョコ等が多くあります。後述しますがこの時には告白しようとして行動し始めた際にサブヒーローと出会い、かばんの中身をぶちまけることが多いです。
サブヒロインがヒーローに告白する時にはヒロインが目撃し、サブヒロインの美貌と大人っぽさに気圧されて絶望的になってしまう、となります。この後はヒーローと出会って思いがけず仲良くなり、でもサブヒロインとつきあっていると勘違いして〜あとはそのままくっつくなりサブヒーローとまとまるなりどうにでも。
ヒロインとサブヒロイン、ヒーローとヒロインが無関係でサブヒロインとヒーローが深刻なトラブルになっているときにはヒロインにとってはチャンスです。この場合には二通りあって、彼女がいると思っていたヒーローがもう破局秒読みだったかヒロインがトラブル解決に協力して身を引くかです。
前者ですとヒーローのほうから告白してくるかヒロインの気持ちを偶然知られるかです。
ヒロインとサブヒロイン、ヒロインとヒーローが無関係でサブヒロインとヒーローが友達同士の場合にはヒロインは二人が既につきあっていると思い込みます。サブヒロインのほうもヒロインにそう告げますね。ここでの告白はヒロインが半ば偶然にヒーローに気持ちを知られ、ヒーローは「あいつはただの友達だよ、君が気になってたんだ」と。又そこにサブヒロインの取り持ちが入ることもありますね。
ヒロインが「彼女がいてもやっぱり好き」とまでなるのは余り多くありません。
ヒロインとサブヒロインが無関係でヒロインとヒーローが深刻なトラブルがあり、サブヒロインとヒーローが無関係のときにはいきなりのサブヒロインの告白がキーになります。ヒロインとヒーローがつきあってでも喧嘩中に一方もしくは両方が告白され、当て付けにOKする{偽装浮気}もここであげておきます。どのみちくっつける(トラブルの解決)のためです。{偽装浮気}友達のなかでも起きますね。はこの後、焦ったあげく結局素直な気持ちが一番大事、とヒロインもしくは両方同時の告白となります。
ヒロインとサブヒロインが無関係、ヒロインとヒーローに深刻なトラブルがありサブヒロインとヒーローにも深刻なトラブルというのは三角関係が進み過ぎ、お互いに耐え切れなくなった状態でしょう。ここではヒロインもサブヒロインも告白済みで、ヒーローの決断に全てがかかっています。
ヒロインとサブヒロインが無関係、ヒロインとヒーローの間に深刻なトラブルがあってサブヒロインとヒーローが友達同士と言うのは考えにくく、(深刻なトラブル自体ある程度の親密さを前提としていますから必然的に共通の友人を持つものとして何らかのつながりができるので)あるとすればヒロインがヒーローに家などによる強い恨みを持っている、と言った特殊な状況です。
ヒロインとサブヒロインが無関係でヒロインとヒーローが友達同士でサブヒロインとヒーローが無関係となりますと、基本的にははっきりしないぬるま湯に別のクラスの美人が割り込んでくるパターンです。
サブヒロインからヒーローへの告白がこのパターンの始まりになります。かなり大胆で、ヒロインが目撃することも多いです。
ヒーローからヒロインに、と言うのはこのケースでは少ないです。
ヒロインからヒーローへの告白はやはりサブヒロインの素直なアタックに焦り、又誤解してそのあげくというのもありますが押されるように告白してしまうケースです。かなり多いですね。
ヒーローからサブヒロインというのは上で説明したケースとは少しずれて、恋愛意識のないヒーローが別の娘に告白した、という事です。
ヒロインとサブヒロインが無関係でヒロインとヒーローが友達同士、サブヒロインとヒーローが深刻なトラブルを抱えているとなりますとヒロインとしては客観的に見て望みがないといってもいいでしょう。唯サブヒロインとヒーローがつきあっていて破局寸前という場合には別ですが。ここで言う深刻なトラブルとゆーのはくっつくためのプロセスですから。
ヒーローがヒロインに告白すると言うのは敢えて言えば「もう別れた」位。
ヒーローがサブヒロインに告白するのが多く、これにさりげなくヒロインの助力があります。
ヒロインの告白は少なく、告白してもまず振られることになりますね。唯念のためヒーローの気持ちを確認する目的での告白もあります。
サブヒロインの告白ですが、ヒロインとしてはヒーローの気持ちは分かっていますから失恋の苦しみ以前にまとめるほうに力が入ります。
ヒロインとヒーロー、サブヒロインとヒーローが友達同士でヒロインとサブヒロインが無関係と言うのはありえません。
ここからヒロインとサブヒロインが友達もしくは情のある上下関係のケースです。この場合には友情と恋愛の葛藤になり、特に情のある上下関係や保護的な感覚のある友達の場合には上のほうが譲ってしまいがちです。
ヒロインがサブヒロインの気持ちを知っている時は大抵ヒロインのほうが(恋愛ではなく関係として)優位に立っています。この時にはヒロインは強く出難く、又サブヒロインに向いているヒーローの気持ちを察しているというケースも多く見られます。
ヒロインとヒーロー、サブヒロインとヒーロー共に無関係の場合には一緒に一目ぼれし、ヒロインのほうは自分の気持ちを押し隠してサブヒロインの告白を手助けしようというケースが多いです。
ヒーローがヒロインに告白すると言うのはヒーローがヒロインに一目ぼれしてきたケースで、この場合にはサブヒロインが「あの人いいね」とか言っているのを聞いている分辛いところです。サブヒロインの目撃もよくあり、それがあるとサブヒロインもじつは知っていた、ということに。ヒロインとしては断るか保留します。当然その後サブヒロインにその件を打ち明けるか、でトラブルに。
ヒーローがサブヒロインに告白したときには複雑です。喜ぶべきなのですがやはりどこかでぼろが出ます。サブヒロインのほうも実はヒロインの気持ちを知っていた、というときにはサブヒロインが断ることもあります。その後のことは言うまでもなし。
ヒロインの告白は自分からはありえず、(そりゃサブヒロインの気持ち知っててかってにしたら外道です)偶然の形になります。OKが出てしまったらもうサブヒロインを裏切ったことになり、そのことを打ち明けるかも含めて地獄です。
サブヒロインの告白はヒロインのおぜん立ての下でです。この場合よくヒーローが付き添いのほうに、と{仲人のはずなのに}パターンになりがちです。
今後はヒロインとサブヒロインが友人である以上無関係と言うのはありえませんね。
ヒロインとヒーローが友達でサブヒロインとヒーローの間に深刻なトラブルがあるときには前述のようにヒロインにはまず望みがありません。ヒロインの使命は涙を隠してのまとめ役です。なお、その前後にサブヒロインに気持ちがばれてトラブルになり、解決と同時にけじめをつけるため告白すると言うこともあります。(補;告白の動機にけじめを付けるためのを忘れていましたね。振られたことが分かっている、そしてしばしば新しく好きな人ができた際に気持ちの整理をするために「好きだった(過去形)」と告白する事があります。)
ヒロインとヒーロー、サブヒロインとヒーロー共に友達の場合がやはり一番多いです。この場合には既述のようにいずれかが(この場合には大概ヒロイン)保護するような関係になり(先輩後輩などの上下関係の場合にはそれがはっきりする)、それゆえにヒロインとしてはサブヒロインにもヒーローにも気持ちを明かすことができません。ゆえに自分から告白することはなく、あったとしても偶然によります。その結果としてはそうしたらOKでサブヒロインを結果的に裏切ってしまい、苦悩するか(この際サブヒロインも実はとっくに知っていたとなると楽ですね)やはりサブヒロインが好きと言われ、くっつけにまわるかです。
ヒーローがヒロインにというのが結構多く、その時には(ヒロインのほうも恋愛感情が顕在化していれば)嬉しいのですがやはりサブヒロインが気になります。それで保留もしくは拒絶した(サブヒロインに気を使って、恋愛感情が顕在化していなくて、ヒーローのことが好きでなくての三つが考えられます)のとサブヒロインに告白の事実を言えない(目撃されている事も多い)と二重のトラブルになります。
ヒーローがサブヒロインにというのはまあヒロインの表の態度(これに対する適切な言葉がありません。他人、特にサブヒロインに見せていた心であり、又本人の中でもできるだけそう考えようとしています)としては喜ぶべきことでしょう。サブヒロインはヒロインの気持ちを本当に知らないときには喜んで承諾します。しかし実は知っているケースでは承諾できないかしても後で苦悩します。その後としてはサブヒロインがヒロインに疑念もしくは目撃で知っている事実などをぶつけ、整理することに。大概ヒーローの気持ちは変わらず、ヒロインはけじめをつけるために告白して祝福するかサブヒーローとくっつきます。
サブヒロインがヒーローに告白するときにはヒロインのおぜん立て(強要もしくは勝手に伝えてしまうケースもあります)が多いですね。これはサブヒロインがヒロインの気持ちを知らなければよいのですが知っていると迷惑と言うより悲劇です。ヒロインに実は知っているとも言いにくく、かと言ってそれに甘えるのは心苦しくかつ屈辱でもありますし、さらにヒーローは本当はヒロインのほうが好きと知っているケースもあります。又偶然というケースもありますがそこまでくると四角関係にしてフォローしなければ辛いでしょう。
ヒロインとヒーロー、サブヒロインとヒーロー共に深刻なトラブルというのにはここでは(ヒロインとサブヒロインが友達ですから)仲良し三人組やそれに準じるシステムの中で深刻な男女対立が起こったケースでしょう。又三角関係のもつれもあります。三角関係のもつれとしては一方が告白され、それをもう一人に言えない(大抵目撃されている)とか一方が抜け駆けに取れるような行動をとり、それを目撃されるとかいろいろとあります。
ヒロインとヒーローの間に深刻なトラブルがあり、サブヒロインとヒーローが友達の場合にはヒロインとしてはそのトラブルを解決すること自体がサブヒロインとヒーローのためになりません。だからこの場合に本当にサブヒロインがヒロインの気持ちを知らないということはありえず、結果的にはほぼヒロインとヒーローがくっつくことになります。
ヒーローがヒロインに告白するケースでは嬉しいのですがサブヒロインに気を使って拒絶以下略となることも多いですね。
ヒーローがサブヒロインに告白するのは(深刻なトラブルと言うのがほとんど恋愛感情の裏返しである以上)まずありえないのですが、当て付けにというのはありえます。この時には話がややこしいです。大抵サブヒロインはヒーロー、ヒロイン双方の気持ちに気付いていてヒロインの嫉妬を誘って上手くまとめようとOKする、と言うことになりますね。
ヒロインが告白するのにはやはりこの状況下では自発的にというのはありえず、偶然によるものかトラブルの中でつい、です。それでうまくいったら無論{(サブヒロインに)なんて言おう問題}になります(このパターンを今後こう呼んでいいでしょう)。
ここでサブヒロインが告白するケースには上記と同じくヒロイン、サブヒロイン双方の気持ちを理解した上でくっつけるためにあえて、(この場合しばしばやや意地悪な態度をわざととり、ヒロインの「熨斗付けてくれてやるわい!!」に「じゃあもらっちゃうね」と半ばからかい役的に行動することが多く見られますね)となります。この時にはヒーローがOKし、しばらくつきあっているうちにヒロインが耐えられなくなって告白してめでたしめでたしとなります。
逆にサブヒロインがヒロインの気持ちを知っているケースですと、心理としては今までのを逆転すればよいだけです。後の違いはやはりヒロインのほうが上手くいく事が圧倒的に多いということでしょう。
お互いに知っている状態という所まで行きますとヒロイン、サブヒロイン間のややこしいところはもうくぐり抜けているかまたはまだせいぜい虚像への恋止まりで本物になっていないので何とかなっているかです。
この場合にはどちらかが告白された際にはOKしにくく、どうしても{なんて言おう問題目撃付}状態になることが多いです。
男二人に女一人の三角関係でも本質的には同じです。唯この場合には三角関係の認識についてサブヒーローがヒロインのヒーローに対する気持ちを知っているかも非常に重要になります。なぜか女二人男一人型ですと一方が消極的な男の子のほうを応援する、という形には余りならないみたいですね。男の子のタイプとしていじいじしたのが嫌われるからでしょうか。どちらにせよほぼ議論の構造は同じですから冗長を避けるために敢えて省略します。
四角関係については男一人に女三人、女一人に男三人でも上記と構造的には同じ事です。男女各2名の四角関係ですが、この場合には前述の通り二組のカップルにまとまります。それまでに起きうることを一つ一つあげていくと復習してみると思い出せるはずですが膨大ですし、テンソル代数からやっていかねばならないので(もし双線形写像の定義からやっていきたいと言う方は岩波書店、岩波基礎数学選書ジョルダン標準形&テンソル代数を参照してください。もうこれは品切れ重版予定無しかも知れませんが。なおこの教科書は線形代数を理解してからでないと理解できませんね。佐武一郎:線形代数学、裳華房にはテンソルの基礎ものっているそうです。線形代数それ自体の教科書としては岩堀長慶:線形代数、裳華房がわかりやすかったです。またテンソルの使い方だけでしたら相対性理論のきちんとした教科書には数学的準備の形でのっているはずです・・全部冗談です!!)代表的なパターンとしてやはり{振られ役救済型}と{先生の〜青い鳥}について。
{振られ役救済型}の四角関係では一組まずカップルができ、その時に男女どちらにせよ一人があぶれ、そのあぶれた人を最後の一人が見ていたと言うのが基本構造です。(N、+、N、N、+、N、+、+)または(N、+、+、N、N、N、+、+)の構造ですね。始めに第一次としてここではサブになる二人の告白があり(どちらからかはここではさして重要ではないです)、ヒロイン(ヒーローであるときは以下逆転してください)が涙をのむことに。その時にはヒロインが既に告白している(それがサブヒロインとサブヒーローがくっつくきっかけになることも多く、又そのことを見越してヒロインが敢えて玉砕承知で告白することもあります)場合もあります。ヒーローのほうがヒロインの気持ちを知るのには以前から見ていたのと泣いていたのを目撃する等との両方があります。そしてヒーローが告白し、ヒロインとしては急にはOKできないけれども楽になった、と感謝することに。{先生の〜青い鳥は近くにいた}ですと今までのサブカップルに対する思いがもしかしたら憧れでしかなかったな、と気付くまでに成長することもあります。又少しずれた構造としてヒーローは一貫してヒロインとサブヒーローの仲を応援し、その中で少しづつヒロインの気持ちがヒーローのほうに傾いていくケースもあります。その時にはヒロインからヒーローへの告白もないわけではありませんね。ヒロインの辛さを知っているヒーローがサブヒーローを殴り、それがヒロインとのきっかけになる事もあります。
かなりの省略がありますが今回はこの辺で。何か質問は?御静聴深謝。