パターン分類9-15
んちゃ、講義を始めます。出席カードを回してください。今回は前回の続きで浮気について、浮気を疑われたり心の中だけでも他の異性に気持ちを向けたりつきあうふりをしたり幼年少女誌範囲外ですが気持ちと関係なしに他の異性と関係したりしたケースについて考えていきます。その後浮気の一般的な経過についてまとめてみましょう。
疑われる、つまり当事者にとって事実としては何もなく、単純に［裏切られたほう］である、ここでは疑ったほうの誤解として進行するのがこのケースです。これには現実には相手がいない、その意味で三角関係と言い切れないケースもあります。ただ、純粋な誤解だけでなくそれ以外のパターン全てに誤解は重要な要素としてからんできます。言うまでもなくその誤解の内容は当事者が何らかの浮気をしたというのが主ですが、それ以外にはつきあったこと自体が賭けなどの嘘だったとか実は兄妹を始め禁断だった等もあります。他にもよりくだらないもので相手が禿や不治の病だと思い込んでしまったというのもあります。浮気をしたと言う誤解についてですが、これはまず現実に浮気をしているというのは除きます。これにはLikeでしかない浮気をLoveの真性のものと勘違いされるとか当て付けに偽装でつきあったのを真に受けられたなどがあります。微妙なのがこれの次にやる心の中だけ、恋愛感情とも言えないものに対して真性の浮気なのではと疑うパターンです。
浮気等を疑う動機ですが目撃、意味不明な手紙や電話や旅行やプレゼント等、噂や讒言、友人の忠告（この場合友人の誤解が伝染）、普段の態度、過去の恋愛関係、親密過ぎる友人や肉親その他等があります。
更にもっと深い原因として不安があります。つきあっている状態は、特に初期は不安定で互いの距離や態度をうまく決められず、互いに愛情表現がしにくいです。不安の原因には告白の返事のOKが弱く、照れと大きすぎる喜びでなにも言えなくなったのがあまり嬉しくないように思える、告白された場合なぜ自分が選ばれたのか納得できない（これには普通何らかのコンプレックスが混じり、特に成績に差があったり甚だしいのは女子の場合普通女子のたしなみとされていることについて男子に負けている時など特に大きくなる）、つきあい始めた後相手の違う面が見えて混乱し、その逆に自分もとんでもないものを見せていると思う、相手の愛情表現がさりげなさすぎてそうだと思えない、つきあい始めてみると急に違和感がある（この場合は恋自体が虚像に対するもので、結果的に別れて｛青い鳥〜｝になるか一時別れてから相手の全体像を理解し、受け入れるに至るか）等があります。嫌われるかも、嫌われているかもという漠然とした不安が具体的な形を取ることが疑いだけの浮気の本当の姿です。又重要なのがその具体的な形として潜在的浮気相手、つまり脅威を感じてしまう存在についてです。これには過去の恋人や親密過ぎる友人や肉親その他があります。これらの存在は独占欲を刺激し、常に嫉妬と脅威を感じさせます。それが実際に浮気になることも多いですが、実際に何もなくても潜在的な不安があり、何かのトラブルをきっかけに不安が湧き出てくることが多いのです。
過去の恋人ですが、いつよりを戻すかわからないという不安があります。特に再会がからみ、その相手の存在自体を知らされていなかった場合には重大です。今つきあっているのは自分だけど、でも以前の相手のことを全て知っている人がいるというのは不快です。大抵年上であることも不安の元です。親密過ぎる友人や肉親には友達及び親友、従兄弟や義理の家族など（特に同居状態）、幼なじみ、部活や委員会、仕事などのパートナー等があります。友達以外は（友達の場合隠しようがない）隠してかえってトラブルになるケースが多いため秘密のところで後述します。友達や親友はやはり独占欲から言って鬱陶しい存在で、普段は納得していてもつい嫉妬が出てしまいがちです。以前三角関係だった状態からくっついた時には罪悪感と、浮気相手のほうが吹っ切るといってくれてつきあい始めたけれどもやはりもしかしてまだ、という不安はあるものです。特に厄介なのは相談に関するもので、つきあっている相手に悩みを打ち明けられず、親友のほうに相談することはよくあります。恋人に自分の弱いところも含めて全部見せられるというのはかなり進んだ状態で、普通は自分の強いところ、きれいなところだけを見ていて欲しいのが自然です。しかし自分をさておいて恋人に友人を相談相手に選ばれたほうは穏やかではないです。大概相談そのものを目撃しての誤解もあって強い怒りを感じます。他様々な目撃などをきっかけに誤解が生じます。これらでは誤解のはずがいつしか真性の浮気になり、別れてしまうケースも多いです。
誤解の浮気の直接原因として目撃が圧倒的に多いです。こことはカテゴリーが違いますが、疑われた方が一方的に告白され、断ったのを疑ったほうが聞いていないというのもままあります。よく起きるのはやむを得ない成り行きデートを目撃し、説明を聞かずに女子の場合ひっぱたいて逃げる、紛らわしい体勢になっているのを目撃して誤解するなどがあります。これは早とちりですが、その誤解の浮気相手に対して何らかの不安が底層にあることが多いです。男女にもかかわらず仲がいい友人であるとか決着済みの三角関係の相手だとかの場合危険です。それまでに何らかの紛らわしい目撃や噂の積み重ねがありますと市に虎です。信じる心と不安のせめぎ合いですね。
意味不明な手紙や電話、旅行などは秘密と関わります。秘密についてですが、言うまでもなくこれらの議論のほとんどはつきあう前から妥当するものです。いくらつきあっていると言っても普通はいろいろな秘密は必ずあります。しかしそれを隠すのが強すぎると妙な誤解の元になります。何かを秘密にする動機ですが相手を喜ばせようとして、恥ずかしいからや単純な肉体的コンプレックスを隠すため、確実に嫌われる（と少なくとも思い込むに足る）罪と思えること、誤解されかねない異性（潜在的浮気相手）との関係等があります。これらは浮気を疑わせるのともう一つ、自分の事を嫌っているのではないかと言う不安にもつながっています。これらは表裏一体です。既述の通りデート中にも様々なことで相手が楽しそうでなく、そのことから妙な誤解になったりもよくあることです。また、それが浮気と結びつくにはその相手（に擬される存在）が必要になります。単に漠然とした、例えばたまたま親切にした通りすがりでもいいですし極端な場合同性も半ばギャグであります。手紙についての具体的な経過ですが、相手の家に行ったときなどふと机の上の手紙に気付く等から始まります。相手はそれを見られたことで動揺し、そ態度が疑惑の原因になります。同様に机の上などで大きいのは写真です。これは昔つきあっていた相手とのツーショット写真だったりたまたま景色がいいので買っておいた修学旅行などの写真だったりします。電話の場合も恋人の家でかかってきた電話を取ったら異性の声で恋人を名指し、疑ってみたら家族だったが多いです。手紙には他に学校などで相手が落としてというのもあります。それについて相手が否定したことから疑惑が大きくなり、最悪の場合当て付けに偽装つきあいをする等の深刻なトラブルに発展し、それでごまかしておけなくなって何だったか告白するとなります。旅行は成り行きデートの極端なものです。
相手を喜ばせるための秘密ですが、まあ「チム・チム・チェリー！」の「ハッピーはないしょないしょ」を読んでいただくのが一番早いと言うことで。つまりプレゼントのところで詳しくやっていませんでしたが誕生日のプレゼント等を作ろうとしてそのことを相手の喜びを増すため秘密にしておくというものです。これは相手が何を隠しているのか気になり、そしてよく異性にプレゼントの内容について相談して（これはつきあう前、告白のためや直接告白と関係ない単純なお礼などのプレゼントでもよくあります）それを目撃され、又は選ぶ際の買い物が成り行きデートになってしまって目撃もしくは噂で誤解を生む、というのも多く見られます。
恥ずかしいから隠すものには（あまり性役割に合わない）特技や趣味があります。男子なら料理好きだったり部屋にぬいぐるみや少女マンガがあったり、女子なら逆にプロレス好きだったりが多いです。これらはつきあい始める以前でも問題になります。相手にとってはどうでもいいか相手も好きだからかえって嬉しい事が多く、それを知らずに知られたら嫌われるのではないかとかくしてかえってぎくしゃくすることになります。その趣味や特技に関連してデートをキャンセルしたり相手を部屋に入れなかったりしてそれが不安を産み、あらぬ疑いへと発展していきます。他にもボランティア活動や家族についてのプライバシー等も知られたら恥ずかしい事に含まれるでしょう。相手と余りにもかけ離れた趣味や相手が大嫌いと解っているものが大好きであることも隠しておきたいものに入ります。
肉体的なコンプレックスも恥ずかしいから隠したいことに含まれるでしょう。
具体的なことを考えると結構広く、詳しくは補講に回します。まず周りから見てはっきり判ること（身長など）とある程度隠しておける事に大別でき、ここで重要なのは後者です。肉体的なコンプレックスは性的な意味があるものと無いものに大別できます。
確実に嫌われると思ってしまう程の罪悪感がある秘密には身分や能力の詐称、つきあい始める際の何らかのルール違反、過去の恋愛関係や非行、過去の個人的な罪悪感等があります。これらの場合共通に｛変に隠して誤解されたけど、別に何でもなかった｝事が多いです。
誤解されかねない異性との関係には従兄弟などの親族、親しすぎる幼なじみ、義理の親子や兄妹の同居、部活や委員会、仕事などのパートナー等があります。
これらは男女が近すぎる事自体がつきあっている相手から見ると脅威であり、当事者としてもそれが判っているから嫉妬でややこしいことにならないように隠そうとします。けれども結局ばれ、かえって深刻な誤解になると言った経緯をたどります。注意すべきはこのケースでは結局近くなったほうとくっついてしまうことが多いことです。ここではそうならず、具体的に浮気が無くて修復できた場合のみ考えていきます。
噂や讒言は事実はないか大きくねじ曲げられたものです。噂を持ってくるのは友人等が多く、讒言は友人のみならず例えばつきあっている相手の旧知と名乗るだけの謎の人物だったりもします。噂と讒言の違いとは微妙にずれますが、悪意があるケースとないケースに大きく分かれます。悪意があるケースの場合その最終的な目的は二人の交際を断ち切る事です。これは讒言といっていいのと噂の悪質なものとがあります。
讒言の動機には横恋慕、恋愛以外の成績などに対する嫉妬、理由の説明が無い漠然とした悪意等があります。讒言の内容ですが、男子に対して相手のつきあっている女子を悪く言うには浮気、より極端な形で不特定の男子との交際、特に幼年少女誌範囲外ですがそれ以上の年齢層の雑誌になると乱交や売春（援助交際）等の貞節に関するものがあります。又万引きなどの非行も多いです。女子に対する相手の男子についての悪意のある嘘には浮気以外にも女たらしであるという嘘、薬物乱用に類する非行や重犯罪、カンニングや八百長等の（優等生だったりスポーツ選手だったりするときに）不正行為等があります。悪質な噂は内容としては同様で、それの動機が嫉妬であるものです。何らかの紛らわしい事実があることがその違いです。これを受けたらまず否定しますが、何度も言われると不安になり、そのうちに疑惑に変わってきます。直接確認できず、何とか確かめようとしてこそこそと尾行などの調査を始めて泥沼になるケースが多く見られます。これは身に覚えが無いことで疑われたほうも不快で、相手の信に対する不信が不信を呼ぶ悪循環に陥りがちです。
悪意の無い噂はそれ自体が噂を始めた張本人（登場し無いこともあります）の誤認が元です。これの場合には紛らわしい何か事実があり、しかもそれ自体を（噂ほどの深刻さはないにしても）秘密にしようとするためうまく言い訳ができないことが多いです。言い訳自体に対する倫理的な拒否と信じてくれない相手に対する憤りが説明をきちんとできなくする、それもよくあることです。
友人の忠告は悪意の場合には上述の讒言で、善意のときには何らかの誤解があることが多いです。例えば身持ちに関する噂を真に受けるとか成り行きデートや妹といるところなどを目撃して誤解するとかがあります。この場合友人に対する信頼と相手に対する信頼、そして不安が絡み合って複雑な心理状況になります。
普段の態度ですが、これは浮気のみならず実は好かれていないのではという疑惑も含んでいいでしょう。両方同じ違和感や不安が元です。疑わしい相手がいればそれとの浮気を疑い、いなければ嫌われているのではとなります。この種の不安をもたらすのは基本的に楽しそうでない態度やふと悲しそうな顔や苦しそうな顔になったりすることです。変形として緊張した態度に対して別れ話や秘密がばれたか、と勘繰ることもあります。それらの理由は結構馬鹿らしく、楽しそうでない態度は単にこちらも変に地を出して相手に嫌われたくないからで、緊張しているだけです。悲しそうな顔や苦しそうな顔はトイレやおなら、空腹などの生理現象を我慢している等が多いです。緊張した態度や思い詰めたまなざしでびくびくしていたらアイスクリーム等の露店やトイレに飛んでいったり弁当を差し出したりといったギャグもよくあります。
心の中だけの浮気と言うのは要するにカップルの一方が他の異性に対して恋愛感情（かそれがより純化されたもの）を抱き、それを告白せずに押し殺したケースです。要注意なのは過去に恋した異性の面影を現在つきあっている相手に投影してしまうことも含まれ、よって相手が故人だったりファンタジーの中の存在だったりもします。その意味で恋愛感情ばかりではありません。これには昔の憧れの人、２次元やファンタジー、アイドルタレント等、普通の三角関係、旅先などがあります。
無理矢理キスされたりすることは細かくはスキンシップのところで述べました。
痴漢について詳しくはやっていませんでしたが、これは補講に回します。これらは普通女子が被害者で、恐怖と屈辱感があり、それによって相手に顔向けできない、自分が汚れたような感じさえあります。相手に変に隠し、そのためにかえって誤解の種になることも多くあります。又相手に目撃されることも多く、この場合体勢などの状況によっては合意と決め付けられることもあります。その時の傷は例えようもありません。
一般に浮気について考えてみますと、結果としてはつきあいが継続するのと破綻するのに大別できます。
継続するのは結局浮気の気持ちが嘘、せいぜいｌｉｋｅでしかなかったと判ったとか誤解浮気の場合誤解が解けたとかです。こうなりますと今まで以上に結びつきが強まり、半ばどさくさまぎれにスキンシップの面でも進展することが多いです。
破綻するのは結局つきあいが本物ではなく、浮気のほうが本物になってしまったケースです。この場合は前述のように浮気相手との恋愛が一般的な経緯を経て進展し、つきあっている相手がいたという障害にも結局めげずに実ってしまっただけです。
それでは今回はこの辺で。何か質問は？御静聴深謝。