瑞樹しずか (みずき しずか)
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作風概説
強烈に迫力のある線。あちこちから、輝くような感じが強く出る。
話は徹底してスタンダード。
自転車など背景の緻密さ、皮革・服・金属など質感の美しさが圧倒的。
チビキャラがとても表情豊かで芸が広く楽しい。
ヘッドホンなどを利用してキャラを印象つけるなど、細かいところまでしっかり目が行き届いている。
無理に大きいトラブルなどを入れなくても、細やかな心理描写だけで話を進めてしまう素晴らしい実力の持ち主。
テーマ性もしっかりしており、伝える力が高い。話にとても大胆な面もある。
代表作
2010「二人のバランス」
みゆき、絵梨、健、まもるの四人は幼なじみ。絵梨ちゃんは健くんの、みゆきちゃんはまもるちゃんの自転車の後ろに二人乗りするのがいつも。
でも絵梨ちゃんと健くんがつきあうから明日からは二人で帰って、となった…それがきっかけで、二人乗りのバランスが取れなくなる。
スタンダードな話だが細やかな心理描写で描ききって実力を見せたデビュー作。
2010「Wish」
着飾るのが好きな青井ちゃんはいつも「ムダに遊んでばかり」と叱られており、それがとても重い。
教育実習に来た先生の「好きなの?」という言葉をきっかけに、自分の「好き」に価値がない気がして…
鮮やかなテーマで信頼と相互理解を描く佳作。
2012「地獄エレベーター」
マンションに新しいエレベーターができ、旧エレベーターは使われなくなった。
そのエレベーターの階数ボタンで、人が「好きか嫌いか」を教えあう…りおなちゃんはそんな遊びを、親友の友亜ちゃんとしていた。大嫌いが1階、大好きなら8階、というわけ。
ある日、文化委員の高野さんに、さぼっていた文化祭の展示作品をさいそくされて、1を押したのだが友亜ちゃんは8を押した。
それでちょっといらいらして、「きらいだから」とエレベーターを降りてしまい…
2012「空気とトロンボーン」
みおりちゃんは、「空気が読めない」という理由で鳴海くんにふられ、「空気な人ってだれ」と…で、空木(そらき)くんの名前が出た。
空木くんを訪ねてブラスバンド部に入部。空気が振動する感激で、みんなの合奏中に吹いてしまって個人練習…でも、ちょっと自信がないけれど…
2014「来世自殺」
反響があれば即書籍化される、大人気の電子小説アプリ「なかよしノベル」。
魂を売ってでもここで一番の小説家になりたいという二宮モカちゃんは、「不幸の小学生」のうわさを聞く。彼女とかかわった大人が次々と自殺しているらしい…その小学生が、小学校四年生で「なかよしノベル」の作家としてデビューしている。
その小説を見たモカちゃんは、圧倒的なおぞましい作風に驚嘆し、彼女が家族の相次ぐ死を小説に昇華させたことを聞く。
それからモカちゃんは、彼女を題材とした小説を思いつき、大ヒットするが…
2016「5cmシンデレラ」
背の小さい男子バスケの小野先輩と、もっと小さいちおちゃんがつきあうことになった。
だが、身体測定で身長が伸びてしまい、逆転したかもしれない…
2017「よこしまでごめん。」
青池水乃ちゃんが野球部の臨時マネージャーを引き受けた、それは気まずい再会でもあった…エロガキと呼ばれていた二つ下の赤星くんと。
スカートめくりならまだしも、卒業式ではキスまでされて、それでも別に嫌ではなかったんだが…
今までの実績、現在の地位
「地獄少女閻魔あいセレクション
激こわストーリー毒」で単行本登場、2012年本誌読みきり登場とかなり登場頻度の高い期待株。
ホラーオムニバスコミックスの登場頻度がかなり高く、本誌読み切りも多い。
個人的な感じ、思い出
地力は桁外れのものがあると思う。逆に思い切って、とんでもないことに挑戦してほしい。
読者手記シリーズがきっかけになるかもしれないし、他にもあらゆるジャンルから何か面白いテーマを持ってきてほしい。テーマ次第でものすごい作品がきっとできると思う!
ホラーでの実力向上は目覚ましく、すぐにでも本誌連載をしてくれていい存在。
もうホラーでもタイアップでもいいし、できたらオリジナルの正統派で…どれであってもやれる実力はある。
なんでレギュラーじゃないのかが不思議なほどの圧倒的な実力。