作風概説
厚い下唇と上が大きい頭部が印象的。可愛らしい感じと滑らかに濡れたような硬い感じが複雑に同居している。
体はかなりはっきり描こうとしている。さりげない表現もかなり上手い。
ストーリー、キャラクターの作りが極端なぐらいはっきりしており、ギャルなどの現代的な題材にも大胆に踏み込む感性がある。
代表作
2002「トナリのベイビーウルフ」
美里ちゃんが椎名くんに乙女チックなラブレターを書いていたら、隣で一つ下の久登がいきなり部屋に来て勝手に読んで、「しーなとつきあうとかゼッテー認めねー、つーかヤダ!」と断言しやがる。
可愛いけど自己中でわがままな彼の妨害を乗り越え、海に誘うとホスト系美形で軽い椎名くんは軽く引き受け、いきなり「スタイルいいんだ」と肩を抱いてきた。そこを久登くんがかばってくれて、椎名の冷たい言葉に泣き出す美里に久登くんが突然キス!さらっとしてそれでいて熱い、真夏のラブストーリー。
2002「ケータイラヴァーズ」
バカギャル女子高の高山みなみの彼はエリート校のハカセ。携帯しか共通点はないけど、それなりにラブラブ。
デート中、ハカセのクラスメートの女子が話しかけてきて、進路を聞かれてフリーターと答えてしまったみなみは激しく動揺する。そして昨日の女子にハカセが留学を辞退したことを聞かされ、身を引こうと別れてしまう…
多分21世紀で最も重要な問題になる、社会階層の問題を真正面から扱ってギャルの心理と生活、そして変わらない心を描いた傑作。
今までの実績、現在の地位
デビューしたばかり。
個人的な感じ、思い出
デビュー後第一作には驚かされた。この階層を中心に描くのは難しいだろうが、間違ってはいない道だと思う。