なかの弥生(なかの やよい)
作風概説
非常に輪郭がはっきりした絵。
色彩感が豊かで、子供向けのお菓子のような派手さを持つ。絵本のような分かりやすさときれいな表現が同居している。かなり美形好きでもある。
幼児向きでちょっと激しい展開。ストーリーは単純なくらい元気で善悪がはっきりしておりパワフル。意地悪な大人の悪役も面白い。
ディテールのおもちゃのような完成度の高さは実に素晴らしい。妙に色気の強い大人の女性が出る事がある。
代表作
93〜95「くせになりそうv」「超くせになりそうv」(原作;吉村杏)単行本。
スーパーアイドルの白鳥なぎさは、昼間は男の子として学校に通っている。しかも超強い柔道の達人!
でもアイドルだから暴れられないのが退屈で男装して不良校に行くことにした。そこで出会ったライバル校の野坂くんにひとめぼれして…アニメにもなったスラップスティックコメディの傑作。
96〜98「魔法学園マホマホ」(原作;いつきあやな)単行本全二巻。
魔法の国、デコレーションランドの魔法学園で、元気でドジなチャッキーと気が強いお嬢様のココが怪人を封印していたリボンを解いてしまった!
逃げた怪人を追って封印すべく、楽しい生徒達や憧れの先輩と共に、デコレーションランドのカラフルで素敵な世界で愉快な攻防は続く。とても可愛らしい、原色の豊かな想像力に彩られた世界。
98「きょうからウエンディ」(原作;いつきあやな)
まなみの十三歳の誕生日、デジタルペット、バウワウの画面からピーターパンが飛び出してきた。
実はまなみはウエンディの子孫。でもバウワウがピーターの影を切り離し、その影がネバーランドを乗っ取ってしまった。スリル満点の楽しい冒険。
今までの実績、現在の地位
以前は他誌で描いていたらしいが、詳しいことは知らない。
アニメ化作品を持つ本誌レギュラーだったが、対象年齢の低い「るんるん」に移る。そちらでも連載し、特に幼児に人気があった。
「るんるん」の廃刊で出番が事実上無くなり、最近登場していない。
残念ながら近況は分からなかった。
個人的な感じ、思い出
作品の対象年齢が低く、評価しにくいのだが虚心に楽しむと面白い。幼児にとっては最高の作品だろう。
このポジションが「なかよし」から無くなったのはやはり残念。
「マホマホ」はできれば、恋愛面も含めてきちんと完結させて欲しかった。