進藤はるか (しんどう はるか)

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作風概説

 デビュー作の主人公の髪型からか、閉じた感じが第一印象だが整った絵。暖かく親しめる感じでとても読みやすい。
 真円の目と軽く自然な生気のある全体の印象、中からの光も強く親しめる。

 感情表現、光の表現がとてもうまい。背景などもとても丁寧。体の線などから微妙な色香もある。
 全体がとてもわかりやすく、読後感が抜群にいい。 


代表作

2008「初恋日記」
 転校生の小日向薫ちゃんはすごく内気で、みんなに話しかけられてもどう返していいかわからない。
「いいよゆっくりで」と言ってくれた大木くんにほっとする。その夜手に入れた日記帳に、そのことから書き始めて見る。
 でもやはり輪に入れなくて、でも大木くんが話しかけ、そのまま一限目サボろう、と連れ出されてしまって花畑でゆっくり二人で話す…彼とは自然に話せる。
 でもみんなとはうまく離せなくてだんだん孤立していく…かわりたいと思ったのに。
 そんなある日、日記を読まれてしまい…丁寧に描かれたデビュー作。

2008「JUMP!」
 去年体育館で見た、応援団のパフォーマンス(人間ピラミッドの頂上からバック宙)に心を奪われている果帆ちゃん。
 幼馴染の悠希がその大役に選ばれるが、彼と応援団の女子、淡島さんが仲良くなっているのが気になる。彼女の運動神経のよさと自分の悪さを意識してしまい、自分もバック宙ぐらい、と無理をして彼に助けてもらうが、彼はそれで足をくじいた…本番前日!

2009「ロックンロール・スプリング!」
 軽音部の新入部員、玲美ちゃんは実は兄の友人、ハセちゃんといたくて受験をがんばり、軽音部に入った。
 音楽祭のバンドにも参加するけど、ものすごく下手で練習してもどうしてもからまわりしてしまう。
 それで自ら身を引こうとするけど、部室の机に置かれたピックに書かれたメッセージを見て…
 とにかく最後がラブラブすぎる。あとハセちゃんの台詞のクサさが強烈。

2010「ハツコイザクラ」読者手記より。
 千架ちゃんが始業式の日ぶつかった真琴くんの優しさに思いは育っていき、映画の話になったのを機に一緒に行こう、と言ってみたけど断られた。
 その後、彼が心臓の病気で激しい運動もできないし、親同伴じゃなければ外出できないから女の子とはつきあえない、と知る。
 両思いと知り、それでもいいとつきあいだすけれど、デートのとき引ったくりを追った彼が倒れて…


今までの実績、現在の地位

 デビューして間がないが、結構よく出、増刊でだが連作も成功。
 本誌の付録紹介ページのカットなどでも顔なじみ。
「地獄少女 閻魔あいセレクション 激こわストーリー 悪」で単行本デビュー。


個人的な感じ、思い出

 とにかく印象がよく、読んでいて快い。
 もっと挑戦して欲しいが、この肌が合う感じはさりげない話でじっくり楽しみたくもある。
 とことん熱血な話もいいし、優しい話ももっと読みたい。